正調明朝体 さおとめ金陵 使用例のご紹介

タイポグラファの皆さまへ

ご好評いただいております『正調明朝体 金陵』の使用例として
NHK大河ドラマ「平清盛」の下記のウェブページに
『正調明朝体  さおとめ金陵』が使われています。
肖像権の関係もあり、ここに画像紹介はできませんが、下記のURLから
ご覧いただけましたら幸甚です。

◎  山本耕史(藤原頼長)インタビュー
◎  井浦 新(崇徳上皇)インタビュー
◎ 三上博史(鳥羽法皇)インタビュー

 

 《正調明朝体 金陵 について》
まだ四角四面が好きですか?
こんな問いかけから『正調明朝体 金陵』 の発売がはじまりました。

「正調明朝体」とはすこしおおげさな名前かもしれません。このあたらしい書体はべつに古拙感を演出した筆写体でも、奇をてらった装飾書体でもありません。正調明朝体「金陵」は、中国・南京の街の雅称から名づけられ、その金陵にあった大明南京国子監刊行の木版刊本『南斉書』にみられる端正な明朝体字様を現代に再生したものです。

明王朝(1368―1644)は、漢民族の朱元璋・太祖が蒙古族の元王朝をたおして南京に建朝しましたが、四代目の皇帝・成祖のときから都を北京に移しました。
 
また「国子監」とは、もともとは西漢(前漢)の武帝のころ、官吏養成のために設立された「大学 タイガク」のことですが、明王朝になってからは、中央官僚を養成する大学の機能とともに、国家によるすべての学問を統括する中央官庁としての「国子監」なりました。
 
明王朝の都が北方の北京に移転してからも、王朝による出版活動は「南監本」とされて、官刊本の歴史がながい南京を中心に展開されました。その明王朝によるもっとも典型的な官刊本、すなわち正調明朝体字様がうかがえる書物が『南斉書』といってよいでしょう。

「現代明朝体」には近代化の名のもとに機械メスや電子メスが自在にはいって、直線化がすすみ、水平線と垂直線ばかりが目立って、すっかり四角四面の硬直した活字書体になってしまいました。

そんな「現代明朝体」から人間味をとりもどしたいあなたに、あるいは奇形や媚態をみせるデザイン書体にはすでに飽いたとおっしゃるあなたのために、明朝体の端正にして、もっとも原型にちかい木版字様を復刻した正調明朝体「金陵」をおすすめします。
「金陵」には伝統のたかみにある和字書体(平仮名と片仮名)三書体が標準でセットされており用途に応じた選択ができます。

「朗文堂 タイプ・コスミイク」と、「朗文堂 ブック・コスミイク」では、簡便なカタログではありますが、印刷物で用意しております。ご希望のかたはご遠慮無くお申込みください。