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【良書紹介】 野村保惠『本の品格-電子書籍にも必要な校正読本-』

『本の品格』野村保惠朗文堂がなにかとお世話になっている編集・校正界の大先輩、野村保惠さんが印刷学会出版部から新刊を上梓されました。
野村保惠さん(1928-)は、「硬筆風細明朝 杉明朝体」の製作者・故杉本幸治(1927-2011)と同世代で、ともに東京府立工藝学校印刷科を卒業されたかたです。
お付きあいのはじめの頃は、中国の書芸家「王羲之」を「王義之」とやり、お名前を「野村保恵」とやって、野村さんから、いかにも江戸っ子らしく、ポンポンと、やんわり(きつ~く)お叱りを頂戴しました。もう懐かしいおもいでになりました。
最近の野村保惠さんは、人格・品格ともに重厚さをまされ、後進の若者にも円熟した視点からのおはなしが増えてきました。皆さまにもぜひお読みいただきたい好著です。
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書  名 : 本の品格 -電子書籍にも必要な校正読本- 
編著者 : 野村保惠 著
発行元 : 印刷学会出版部
      四六判・260ページ。モノクロ(一部2色刷り)
定  価 : 2,000 円+税

【内容紹介】
文字がある限り、校正という作業が残ります。それはアナログにもデジタルにも差異はありません。本書は校正者の基本常識や、誤記・誤植の実例、「素読み」への対応などの豊富な内容を含みます。巻末には35ページの大ボリュームで、間違えやすい変換ミスの例を多数収録しました。
編集・校正界の重鎮が、長い経験で培った校正知識を詰め込んだ、本づくりに携わるすべての人に必須の書です。 

【目   次】
第一部 ―― 校正者の常識
校正とは
校正の方法
印刷校正記号
校正の流れ
漢字の字体
表記の統一
組版ルール
第二部 ―― 校正者の非常識 素読みの問題
誤記・誤植のいろいろ
固有名詞
入力・変換
誤植のいろいろ
附 録 ─── 変換ミス、ローマ字入力のミス、コンピュータソフトによる自動ルビ、
        OCR入力の誤植例