タグ別アーカイブ: 活版印刷

Weekend 情報:今週も頑張ったあなたに アイスクリーム《パルム》はいかがですか。

 パルムuu

 平日のちょっと贅沢なライフスタイルマガジン
【森永乳業 Daily Premium Calender 】

渋いオジサン-寺尾聡 テラオサトシ というと、わたしの世代では「ルビーの指輪」が印象的です。
その寺尾聡が TV CM に登場して「ワォー」と叫んでいるのが森永乳業のアイスクリーム
「PARM パルム」です。「PARM」は人気商品で、累計10億本を越える販売実績があるそうです。
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森永乳業の巨大な Website のなかに、平日のちょっと贅沢なライフスタイルマガジン
Daily Premium Calender 」があります。 
その担当者から、「知ると面白いけれど、ふつうは気に留めたことがない」ことがらを
ひと月担当せよとのご下命が。
テーマは入門編とするが、ひと月まるごと読みすすめば、マニアも納得するコンテンツを。
しかも主たるターゲットは女性とのことでした。ウ~ンなかなか難しい。

「らしくない」のは承知ですから、最初は辞退したのですが、担当者のご熱意に負けて
{文字とは文化と歴史の結晶 ── タイポグラフィと活版印刷 ──
それは 「知」と「技」と「美」の総合技芸}
と題して、11月の月曜日-木曜日[金・土・日曜日はのぞく]都合15回にわたり
わたくし片塩と、朗文堂 アダナプレス倶楽部:大石の共著のかたちで
連続エッセイをアップしています。

なにしろコンテンツの豊富なWebsiteですから、まずはリンクから入ってご覧ください。
11月だけ15 回の連載ですが、折り返しの 7 回目までがアップされました。
ぜひとも「 Daily Premium Calender 」をご覧いただき、友人・知人にもご紹介
たまわりますようお願いいたします。

2013年11月

「豚」+「柿」+「ミカン」=「諸事大吉」 笑う門には福来たる? ユーモアあふれる吉祥文

平野富二、活字製造販売事業開始の広告

『崎陽 新塾餘談 初編一』の活字販売広告は
たれの企画と意図にもとづいて
急遽巻末に加えられたのか?
『平野富二伝』(古谷昌二編著)より

崎陽新塾餘談 天下泰平国家安全「崎陽 新塾活字製造所 口上」 『崎陽 新塾餘談 初編一』 壬申  明治5年2月 印刷博物館蔵

本図は新街私塾から刊行された『崎陽新塾餘談 初編一』(壬申  明治5年2 平野富二このとき26歳)の巻末に掲載された「崎陽新塾活字製造所」の活字見本(価格付き)です。
この図版はこれまではしばしば本木昌造の企画の一環として紹介され、「天下泰平国家安全」の活字見本として知られてきたものです(小生も紹介してまいりました。ここに不明をお詫び申しあげます)。

平野富二武士装束uu平野富二(富次郎)が市場調査と、若干の活字販売のために上京した1871年(明治4)撮影と推定される。
知られる限りもっともふるい平野富二像。旅姿で、丁髷に大刀小刀を帯びた士装として撮影されている。
廃刀令太政官布告は1876年(明治9)に出されているが、早早に士籍を捨てた平野富二が、いつまで丁髷を結い、帯刀していたのかは不明である(平野ホール所蔵)。

ところが本木昌造は、このころはすでに活字製造事業に行きづまっており、1871年(明治4)6-7月にわたり、長崎製鉄所を辞職したばかりの平野富二(富次郎 25歳)に、「長崎新塾活字鋳造所」への入所を再再懇請して、ついに同年7月10日ころ、平野はその懇請を入れて同所に入所しました。
これ以後、すなわち1871年(明治4)7月以降は、本木は活字鋳造に関する権限のすべてを平野に譲渡しています。

また本木はもともと、活字と活字版印刷術を、ひろく一般に解放することはなく、「新街私塾」一門のあいだにのみ伝授して、一般には秘匿する意図をもっていました。そのことは、『大阪印刷界 第32号 本木号』(大阪印刷界社明治45年)、『本木昌造伝』(島屋政一 朗文堂 2001年)などの諸記録にみるところです。

苦難にあえでいた「崎陽新塾活字製造所」の経営を継承した平野富二は、従来の本木昌造時代の経営を大幅かつ急速に刷新しました。また本木の方針による「活字を一手に占有」することはなく、ひろく活字を販売し、活字版印刷関連機器を製造し、その技術を公開することとしました。
そのために平野は『崎陽 新塾餘談 初編一』の巻末に、「販売を目的とする価格付きの活字見本」を急遽印刷させ、ひろく活字を需用者に販売することにしたものとみられます。

その最初の行動が、この活字見本(価格付き)であったことの指摘が、『平野富二伝』(古谷昌二編著 朗文堂近刊 p.137)でなされました。これはタイポグラファとしてはまことに刮目すべき指摘といえるでしょう。
掲載誌が、新街私塾の『崎陽 新塾餘談 初編一』であり、販売所として長崎(崎陽)の二ヶ所だけが記載されているために、その効果は限定的だったとみられますが、これが平野富二のその後の事業展開の最大のモデルとなったとみられる、貴重な資料であることの再評価がもとめられます。

この年平野富二は27歳。本格的な活字製造事業を開始し、同時に東京への進出に備えて、あらかじめ1872年(明治5)8月14日付けの『横浜毎日新聞』に、陽其二らによる同根企業の横浜活版社を通じて同種の広告を出しています。
10月には新妻・古まほか社員10名をともなって上京して、ただちに同年10月発行の『新聞雑誌』(第六十六號 本体は木版印刷)に同種の活字目録を活字版印刷による附録とし、活字の販売拡大に努めています。

この壬申 明治5年とは、わが国の活字が、平野富二の手によって、はじめてひろく公開され、販売が開始された記念すべき年であったことが、本資料の再評価からあきらかになりました。 
これからは時間軸を整理し、視点を変えて再検討と再評価をすべき貴重な資料といえるでしょう。
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このような著述をなした『平野富二伝』編著者:古谷昌二氏の講演会と、平野家所蔵品の展示会を予定しております。
下記の情報をご覧いただき、ぜひともご参加ください。

 『平野富二伝』刊行記念 展示・講演会のお知らせ

森永乳業 PARM Daily Premium Calender 11月の連載

パルム パッケージ 

平日のちょっと贅沢なライフスタイルマガジン
【森永乳業 Daily Premium Calender 】

渋いオジサン-寺尾聡というと、わたしの世代では「ルビーの指輪」が印象的です。
寺尾聡が TV CM に登場して「ワォ~」と叫んでいるのが森永乳業のアイスクリーム
「PARM」です。「PARM」は人気商品で、累計10億本を越える販売実績があるそうです。
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森永乳業の巨大な Website のなかに、平日のちょっと贅沢なライフスタイルマガジン
Daily Premium Calender 」があります。 
その担当者から、「知ると面白いけれど、気に留めたことがない」、タイポグラフィに関する
ことがらを
ひと月担当せよとのご下命が。
テーマは入門編とするが、ひと月まるごと読みすすめば、マニアも納得するコンテンツを。
しかも主たるターゲットは女性とのことでした。 ウ~ンなかなかに難しい。
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「らしくない」のは承知ですから、最初は辞退したのですが、担当者のご熱意に負けて

── タイポグラフィと活版印刷 ──
{文字とは文化と歴史の結晶 それは「知」と「技」と「美」の総合技芸} と題して
11月の毎週月曜日-木曜日[祝日はのぞく]、都合15 回にわたって
わたくし片塩と朗文堂 アダナプレス倶楽部:大石の共著のかたちで
連続エッセイを担当することになりました。

なにしろコンテンツの豊富なWebsiteですから、まずはリンクから入ってご覧ください。
11月だけの連載ですが、スタートの月曜日が祝日で、11月5日[火]からとなります。
ぜひとも「 Daily Premium Calender 」をご覧いただき、友人・知人にもご紹介
たまわりますようお願いいたします。

2013年11月

【アダナプレス倶楽部】第15回 活版ルネサンスフェア 終了しました!


とき * 2013年09月27日[金]28日[土] 13:30―19:00
ところ * 朗文堂4F-B
160-0022  新宿区新宿2-4-9 中江ビル4F
Telephone : 03-3352-5070
[来場ご案内マップ]

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抜けるような青空と、吹きわたる涼風のもと、2013年09月27日[金]28日[土]の両日にわたって開催されました《第15回 活版ルネサンスフェア》が終了いたしました。
ご来場たまわりました多くの皆さま、ありがとうございました。

両日とも、開場直後からお客さまの足が途切れることなくつづき、うれしい悲鳴の両日でした。
撮影担当者が接客に追われ、調子が悪い写真でのご紹介となりましたがご容赦を。
アダナプレス倶楽部では、ことしは恒例の5月の都内でのイベント《活版凸凹フェスタ》を一旦中止し、あたらしい舞台としての《Viva la 活版 ―― すばらしき活版》が、まず北海道美唄市でスタートしました。

そのために昨年秋のほぼ同時期の《第14回 活版ルネサンスフェア》以来、一年ぶりにお会いするアダナプレス倶楽部会員と、お客さまもたくさんご来場され、
「お元気でしたか? ことしの夏は暑かったけど、活版印刷はつづけていますか?」
と、あちこちで歓談の輪ができていました。

《2020年東京オリンピック開催も決定しました! 
      あたらしい時代の、あたらしい活版造形をめざす旅がはじまりました》
2020年、夏季オリンピックの開催都市に東京が決定しました。久しぶりの明るいニュースでした。
皆さまの力つよいご支援をいただきながら、アダナプレス倶楽部は意欲をあらたに、あたらしい活版造形者の増加をめざす地道な活動をつづけてまいります。
次回の《活版ルネサンスフェア》は、2014年春の開催を予定しております。
ご支援、ご協力ありがとうございました。

【アダナプレス倶楽部】活版カレッジ秋季講座スタート!

活版カレッジ

朗文堂 アダナ・プレス倶楽部の直接指導により
本格的な活字版印刷術の
知・技・美の三領域をバランス良く学べます。

活版カレッジでは、科学と学術的根拠にもとづいた実践を基盤としながら、活版印刷機 Adana-21J によるケーススタディ・メソッドをふんだんに駆使し、あたらしい時代の活版印刷の現場での、現実的な課題の解決方法を学ぶことを目的とします。
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「活字版印刷術 Typographic Printing」は、印刷による視覚伝達技術のなかでも、文字情報の主要な複製・伝達の手段として、ひろく「活版印刷・活版・カッパン」などと呼ばれて親しまれてきました。

そして今、印刷複製技術の原点として560年余におよぶ長い歴史を有し、メディアの変遷とともにさまざまな浮沈を経た「活版」が、ふたたび熱く注目され、関心をあつめています。
活版カレッジは、あたらしい活版ユーザーに向けた活字版印刷機 Adana-21J の製造・発売をおこなっているアダナ・プレス倶楽部が開講する活版講座です。
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  • 活版カレッジ2013年秋季講座 木曜日コース(夜間部)19:00 ─ 22:00 
    【講座教室】 東京都新宿区新宿 2-4-9 中江ビル
                          4FB 朗文堂内(通学制)
    【講   師】 朗文堂 アダナ・プレス倶楽部

◎ 3 ヶ月 木曜日 全9回(毎月3回) 19:00-22:00
   ※ 各コース定員4名(お申込先着順)
   ※ 毎月第1-3週木曜日の開講。
      第4-5週は基本的にお休みです。
   ※ GW・夏期休暇などに際して若干の変動があります。
◎ 徹底した少人数講座のため、お申込先着順とさせていただきます。
◎ 受講希望者多数の場合には、次期講座への予約をお勧めする場合がございますのでご了承ください。
◎ 次期の開催日時と募集の開始は、 アダナ・プレス倶楽部ニュース にて随時お知らせいたします。
◎ 《活版カレッジ》受講をご希望の方は、お気軽に、できるだけ事前に、アダナ・プレス倶楽部の@メールまで受講希望の意向をご連絡ください。一般公募に先だって、あらためてご案内をさしあげます。
◎ 次回は昼間部も開講の予定です。積極的なご参加をお待ちしております。 

活版印刷動画 Viva la 活版 Viva 美唄 YouTubeに投稿

美唄コラム緑uu《Viva la 活版 Viva 美唄》
【会  場】 ARTE PIAZZA BIBAI アルテピアッツァ美唄
         アート・ギャラリーおよびアート・ストゥディオ
         北海道美唄市落合町栄町 http://www.artepiazza.jp/
【入場料】  無 料
【主  催】  朗文堂 アダナ・プレス倶楽部
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先般開催されました《Viva la 活版 Viva 美唄》の素敵な動画をご提供いただきました。製作者は川崎孝志さん(新宿私塾修了、アダナプレス倶楽部・タイポグラフィ学会会員、徳島在住)。
川崎さんは、後半に美唄入りされ、雄大な北海道の景観と、アルテ ピアッツァ美唄の安田 侃カン氏による彫刻群を楽しまれ、アート・ギャラリー、アート・ストゥディオを中心に撮影されていました。

ご送付いただいたデータは、きわめて鮮明なものでしたが、一般公開画像には容量がおおきすぎたために、元画像はアダナプレス倶楽部が保管して、北美和子さん(新宿私塾・活版カレッジ修了、アダナプレス倶楽部会員)に、公開に適した容量に変更していただきました。両会員のご協力に、ふかく御礼いたします。
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投稿からひと月あまりが経過しましたが、訪問者が300名を越え、また外国からの閲覧もあるようで、情報がさまざまに飛びかっています。
あたらしい時代の、あたらしい活版造形者の祭典と、北海道美唄市「アルテ ピアッツァ美唄」の彫刻と庭園の造形がここちよく融合しています。
ここにあらためて動画掲載のご案内をするとともに、16分19秒とすこし長めの動画ですが、お楽しみいただけましたら幸いです。

活版印刷の動画4本をYouTube に投稿!

『端物印刷と公版書籍印刷所』(Typography, Type printing, Letter press)の名称で、各所に出向いて動画撮影をしたのは2007年、撮影は寺館聡テラダテサトシさんでした。
はじめてのご披露は2007年06月11日-07月02日、青山ブックセンターで開催された《ABC タイポグラフィ》でした。

ABCdeTypographyそれ以来、この動画を「活版ルネサンス」「活版凸凹フェスタ」「Viva la 活版 Viva 美唄」をはじめ、各種のイベントなどで皆さまにご披露してまいりましたが、動画製作からはやくも6年余の歳月が経過しました。
この間、ご紹介したコンテンツの内、
③「理想社」は、2009年に伝統ある四六全判活字版印刷機を廃棄され、全面的にオフセット平版印刷体制への移行を完了されました。
④「長瀬欄罫製作所」は、2011年いっぱいをもって廃業されています。

理想社」の大型機、四六全判活字版印刷機が「ゴリゴリ ガァー、ゴリゴリ ガァー」と轟音をひびかせて稼働するさまは圧巻でしたし、「長瀬欄罫製作所」KMT自動活字鋳植機、金属インテル鋳造機などの記録は、現在ではなかなか見ることができなくなっています。
そこで朗文堂 アダナプレス倶楽部では、2013年07月29日に YouTube に一挙に四本の動画を投稿し、あらたな環境で皆さまにご覧いただくことにいたしました(担当:北 美和子さん)。

投稿からひと月あまりが経過しましたが、ご訪問者が300名を越え、また外国からの閲覧もあるようで、情報がさまざまに飛びかっています。ここにあらためて動画掲載のご案内をするとともに、あたらしい環境でもお楽しみいただけましたら幸に存じます。

① 活版印刷 <公版書籍印刷と端物印刷> 端物印刷(Adana-21J) 3:41

②  活版印刷 <公版書籍印刷と端物印刷> 公版書籍印刷1 7:34

③  活版印刷 <公版書籍印刷と端物印刷> 公版書籍印刷2 2:52

④  活版印刷 <公版書籍印刷と端物印刷> 公版書籍印刷3 3:41