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【公演】市川海老蔵 古典への誘い  歌舞伎十八番『蛇柳-じゃやなぎ』 市川海老蔵がついに復活、全国を舞台に初披露 + 新塾餘談

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市川海老蔵 古典への誘い
成田屋伝来の歌舞伎十八番『蛇柳-じゃやなぎ』
市川海老蔵がついに復活、全国を舞台に初披露

企  画  市川海老蔵
制  作  株式会社 3 Top
制作協力  全栄企画株式会社 / 株式会社ちあふる
協  力  松竹株式会社
総合お問い合わせ Zen – A(ゼンエイ) TEL 03-3538-2300 (平日11:00-19:00)
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今年で6年目に突入した「市川海老蔵 古典への誘い-いざない」。様〻な演目をご覧いただく中で、やはり全国の皆様に、成田屋の〝歌舞伎十八番 *01〟をご披露したいという想いがつのり、今回の公演で実現した。
十八番の中で選んだのは、上演が途絶えていた演目を海老蔵が<第一回市川海老蔵自主公演「ABKAI」>で復活させ、大きな話題となった『蛇柳-じゃやなぎ』。歌舞伎特有の「押戻 * 02」という手法を用い、海老蔵が三役を相勤める。古風な中にも新しい感覚を取り入れた舞踊劇にご期待いただきたい。

< 出 演 >
一、和 太 鼓『  』         辻       清
二、『ご 挨 拶』         市川海老蔵
三、上・『子   守』       市川福太郎
  下・『三 社 祭』       市川九團次・大谷廣 松
歌舞伎十八番の内
四、『蛇  柳-じゃやなぎ』        市川海老蔵

< 蛇  柳ーじゃやなぎ >
蛇柳とはかつて高野山奥の院にあった柳の木のこと。
災いを招く蛇が、弘法大師の法力により姿を変えられたものだと伝わります。この柳を題材にした『蛇柳』は、約250年前に初演された『百千鳥大磯流通』の一部で、四世團十郎演じる主人公の男に、安珍清姫伝説で知られる清姫の霊が乗り移り、狂乱の体となるという所作事(舞踊)でした。

海老蔵の手により復活した、新たな『蛇柳』では、この柳に怪異が続くある日のこと、住職らの前に丹波の助太郎が現れ、次第に心を乱し始めます。
後半では蛇柳の精霊が姿を現しますが、金剛丸照忠によって怒りが鎮められます。

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朗々と響く声と美しく整った容姿、輝やかしいほどの華を備えた今最も注目される俳優の一人。市川宗家の家の芸である「歌舞伎十八番」の継承と復活、また、歌舞伎という芸能の可能性の追求に並々ならない情熱を注いでいる。

2003年には NHK 大河ドラマ「武蔵 MUSASHI 」の主役を勤め、2011年公開の主演映画「一命」はフランスカンヌ映画祭にノミネートされた。そしてパリ・オペラ座をはじめとする海外での歌舞伎公演にも積極的に取り組み、近年では2014年、2015年シンガポール、2016年2月に UAE 、翌3月、NY 音楽の殿堂である NY カーネギー・ホールでの公演を大成功に導いた。歌舞伎俳優として、さらなる飛躍が期待されている。

【詳細: Zen – A(ゼンエイ)】
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{ 新 塾 餘 談 }

* 01 <歌舞伎十八番-かぶきじゅうはちばん>
歌舞伎劇のうち、成田屋、市川団十郎の「家の芸」18種。天保年間(1830-44)、七世市川団十郎が初世以来家に伝わってきた当り狂言(または当り芸)を制定したもので、『不破-ふわ』『鳴神-なるかみ』『暫-しばらく』『不動-ふどう』『 嫐 -うわなり』『象引-ぞうひき』『勧進帳-かんじんちょう』『助六-すけろく』『押戻-おしもどし』『外郎売-ういろううり』『矢の根』『関羽』『景清-かげきよ』『七つ面』『毛抜-けぬき』『解脱-げだつ』『蛇柳-じゃやなぎ』『鎌髭-かまひげ』がその内容。

いずれも家の芸である「荒事-あらごと」*03 を基本にしているのが特色である。これらのうち、『勧進帳』は初世が演じた題材をもとに、七世が再創造したもの。

また、上演がつづいていた『暫』『矢の根』『助六』『鳴神』『毛抜』のほかは、『外郎売』や『押戻』のように、ほかの作品の一部として伝わったものや、名ばかりで何も残っていなかったものが多かったが、明治以降、二世市川左団次や市川三升-さんしょう(十世団十郎)によって復活されている。
なお、三升屋二三治-みますやにそうじ-の『戯場書留-ぎじょうかきとめ』によれば、七世団十郎が制定した以前に「歌舞伎狂言十八番」ということばがあったが、これは市川家に限らず江戸歌舞伎の当り狂言を選んだものである。
一般に得意芸のことを「十八番」というのは、「歌舞伎十八番」を家の芸、転じて当り狂言と解したことから生まれたといってよい。
[参考:『日本大百科全書』(小学館)]

* 02 <押 戻-おしもどし>
歌舞伎十八番のひとつ。『鳴神』『道成寺』など怨霊のあらわれる狂言で、荒れ狂う怨霊を、花道の中程から舞台へ押して戻す荒事。

籠手-こて-、脛当-すねあて-、腹巻きに大広袖、三本太刀・蓑笠をつけ、太い竹の杖をつく。

*03 <荒  事-あらごと>
歌舞伎で、怪力勇猛の武人や、超人的な鬼神などによる荒〻しく誇張された演出様式。また、その狂言。

初代市川團十郎が創出し、江戸歌舞伎の特色となった。

[参考:『広辞苑』(岩波書店)]

munakata_sig_flyer第36回世界遺産劇場~宗像大社市川海老蔵 特別奉納公演  主催:SAP

朗文堂好日録040 【歌舞伎鑑賞】 地球投五郎宇宙荒事 よかったですよ!

 

20150213145417033_0003 roppongi_ff[1]EXシアター六本木   六本木歌舞伎   平成27年02月03日[火]-18日[水]

地球投五郎宇宙荒事

ちきゅう なげごろう うちゅうの あらごと
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< 制作発表記者会見 より>
幕が上がるのは国際都市 ・ 六本木にある 「 EXシアター 六本木 」 である。
歌舞伎ファンならずとも、多くの人に親しんでもらえるような歌舞伎をつくってみたいという。
脚本は、現今売り出し/宮藤官九郎。 演出は、歌舞伎はまったく初挑戦の映画監督/三池崇史。
とことん歌舞伎様式にこだわり、生身の人間の、歌舞伎役者にしかできないことをやるというのがこの物語の面白さだという。 はたして、最後に地球はどう持ち上がるのか?
市川海老蔵、中村獅童、宮藤官九郎、三池崇史 ??  この強烈すぎる 4 人により、とんでもない化学反応的が起こりそうな予感だ。
さて、どうなることやら…。  しかし、これはなんとしても見逃すわけにはいかない !!!
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家の芸を大切に、古典を掘り起こしながらも、次々とチャレンジを重ねてきた市川海老蔵と、歌舞伎役者として舞台映えする 古風さと迫力、そして時代の最先端を駆け抜ける 幅広い魅力の中村獅童が、2015年2月、宇宙規模の新作 六本木歌舞伎 「 地球投五郎宇宙荒事 」  にチャレンジする !

< 惹 句-あらすじ >
時は元禄。 浅草 ・ 浅草寺の空中に円筒形の宇宙船が現れた。 その船から降り立ったのは悪の親玉 ・ 駄足米太夫、衛利庵(えいりあん)である。
その妖気に怯えた江戸の庶民は 上を下への大騒ぎ。 すでに度重なる宇宙生命体の襲来により、江戸幕府はその機能を失っており、パニックを避けるためには、宇宙人の存在を隠蔽する必要があった。

法漢和尚は機転を利かせて、庶民に 「 これは歌舞伎だ! 芝居だ! 」 とごまかし、混乱を沈めた。 そこに花魁道中が通りかかる。 米太夫は地球侵略の手始めにと、吉原一の花魁 ・ 高窓を人質にとらえる。 正義の味方、五郎に扮した團九郎が登場するも、いとも簡単に高窓を連れ去られてしまい……。
團九郎と米太夫の 悲しくも数奇な運命、 團九郎と米太夫の決闘はいかに……。
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いやぁ、よかったですよ。
02月11日[水 ・ 祝]、六本木での成田屋と萬屋の大激突、波瀾万丈の舞台でした。
歌舞伎座が改修工事にはいり、こけら落としののちも、切符が入手難で、ここのところ歌舞伎鑑賞から遠ざかっていた。
たまたま悪友に 三代目松本錦吾(高麗屋) がいて、改修前の歌舞伎座にはしばしば通った。 松本錦吾は若手育成の担当などもしていたので、市川海老蔵も、中村獅童も、浅草公会堂や国立劇場で、子役のころからみてきた。
またこういう通ぶったいいかたはいやらしいが、先代の松本幸四郎(白鸚)、先代の市川團十郎もみてきた。

やつがれ、弱小のみぎり、戯作者 : 福地櫻痴、眞山青果らにあこがれた恥ずかしい過去がある。 これは非才をきつく指摘されてわりとあっさり断念した。
したがっていささか口惜しくもあるが、新作歌舞伎の戯作者として、宮藤官九郎という、あふれんばかりの才をゆうした人材と、時代をともにすることをとてもうれしくおもう。

また成田屋 : 市川海老蔵は お家の流儀、荒事を背負ってじゅうぶんであり、萬屋 : 中村獅童も 梨園の中核を担うにふさわしい熱演であった。
それにしても、やつがれの若き時代の一ページを飾った新劇は不振である。 そして梨園に次次と多彩なエンタテナーが登場するのが羨ましくおもわれるこのごろである。
なによりも、やつがれ、馬齢をかさねてきたことをただただ痛感させられた。

【 関連情報 :EX シアター六本木 地球投五郎宇宙荒事 】 08月に名古屋 ・ 大阪公演があります。