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朗文堂 News

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22 March 2008

2008 03 22 朗文堂 News

櫻だよりもチラホラと聞こえる良い季節になりました。皆さまお元気ですか。

例によって、お知らせがいくつかございます。詳細は Website のそれぞれの項目をご覧ください。

朗文堂 Type Cosmique が活動を強化しています。


朗文堂 タイプ・コスミイクは、デジタルタイプの販売店として、わが国最古の歴史と、最小の規模 !? をもった、活きた文字と活字の情報源であり、メーカー直結型の販売店、活字書体の対面販売型のアンテナ・ショップです。

その発足当初は、米国/ビット・ストリーム社、英国/モノタイプ社、独国/ライノタイプ社などの欧文書体の販売が中心で、ジャストシステムが開発した DTP システム「大地」と、その搭載書体の特約販売店でもありました。

現在の取り扱いメーカーは、発足以来のパートナーである、リョービイマジクス、欣喜堂・今田欣一氏、独国/ライノタイプ社はもちろん、2007 年にはあらたな仲間として「字游工房書体」もライン・アップしました。また 2008 年新年度を期して、老舗活字鋳造所の歴史を有する/株式会社モトヤ、新興フォントベンダー/株式会社ユービックも参入しました。

朗文堂 Type Cosmique は、デジタルタイプと DTP が過熱化していた際には、半分冬眠しておりました。しかし最近は DTP ブームも沈静化し、「フォントショップ」と呼ばれていた販売店の多くは、撤退が目立っています。

また、パソコンやデジタルタイプのトレード・ショーも少なくなり、デジタルタイプは確実な情報もないままに、ダウンロード販売方式が主流となりました。この方式は確かに簡便ですが、なにか漠然とした不安と同時に、紙面印刷を目的とする書体の購入には、情報面での物足りなさがつきまといます。

そうした要望にたいして、書体メーカーや書体制作プロダクションの一部には、熱心にペーパー・メディアによる広報物を製作し、安心・信頼のおける CD-ROM 媒体による販売を中核としています。また、それらの資料を有償・無償にかかわらず配布を希望しています。

ところが展示会もトレード・ショーも少ない現在、こうした貴重な活字情報は配布の機会や手段もないままに、宝の持ち腐れとなりがちです。そのために、こうしたメーカーの間にも、次第にペーパー・メディアによる情報提供への熱意を喪失してしまうのではないかという危険性も感じています。

すなわち、情報時代とも情報洪水ともいわれているにもかかわらず、いつのまにか電子活字情報は、電子メディアによる一過性の情報や、雑誌出版社による横断型のカタログ情報にとどまり、タイポグラフィの根幹をなす「広範で多様、正確かつ詳細な活字情報、その安全・確実な入手の手段」が困難になりつつあるようにおもわれます。

こんな時代を見据えて、朗文堂 タイプ・コスミイクでは、従来からのデジタルタイプはもとより、アダナ・プレス倶楽部の発足によって、金属活字もその情報供給と販売対象に加え、電子活字と金属活字の各種活字の情報供給と販売にあたるべく活動を強化しています。

朗文堂 Type Cosmique は、対面販売型のアンテナ・ショップです。
リョービ、欣喜堂、字游工房、モトヤ、ユービックなどの各種無償カタログを用意しています。


前項でご紹介した意欲的な各企業の貴重なパンフレットを少量ですが用意しています。ご来社の場合は無償提供いたします。送付ご希望のかたは、「 Type Cosmique 資料希望」と明記して、梱包・送料分として郵便切手 160 円をお送りください。

あたらしいパートナーの株式会社モトヤは、関西系の活字鋳造所の名門で、金属活字・写植活字時代には、「モトヤ正楷書」は他社の追随をまったく許さなかったほどの完成度をほこっていました。また大手新聞社、大手印刷・出版社のハウス・フォントに実績があり、日経新聞・三省堂・理想社・精興社・研究社などのハウス・フォントを現在も提供しています。デジタルフォントでは、Google Map の表示フォント、任天堂ソフトの組込フォントの一部も同社製です。

ユニフォント

株式会社ユービックはあたらしく誕生したフォントベンダーで、経営者の宮崎徹氏は、写研をかわきりとして、R 社・I 社などのフォントベンダーで職歴をかさね、今般ユービックを設立しました。現在はタイプデザイナー/鈴木竹治氏による「ユニフォント シリーズ」が中心ですが、今後の展開が期待されるフォントベンダーです。なお鈴木竹治氏は外資系次世代パソコン組込フォントの原字制作者でもあります。

これらの地道かつ堅実にデジタルタイプを販売している仲間の、カタログ・パンフレット各種を無償で提供いたします。詳細は Robundo Type Cosmique Website をご覧ください。

欣喜堂/今田欣一氏が意欲作を発表します。近日発売 ! ご期待ください !!


意欲的に新作を発表し続けている欣喜堂/今田欣一氏の「和字シリーズ」は、上古の時代からはじまり、ようやく幕末・明治時代の字様・書体に挑戦です。「和字シリーズ第 4 弾」は『和字 Ambition 9 』で、「さよひめ/もとい/いけはら/まなぶ/くらもち/ひさなが/ゆかわ/みなみ/たいら」を再生・収録いたしました。まもなく新発売を迎えます。ご期待ください。

『正調明朝体』『清朝官刻体』に続く漢字シリーズとして、最後修整に余念がないのが、意欲作『四川宋朝体 Combination 3 』です。ふるい四川刊本は「蜀版」とされ、その完成度のたかさと、残存部数の僅少さで著明です。「蜀版」は顔真卿書風の影響がつよく、勇壮で力強い表情が特徴です。また横画の収筆部に、ウロコやコブのような突起部ではなく、龍爪(りゅうそう)とされる鋭角な突起を有していること、起筆部が蚕頭(さんとう)とされる丸みをおびた蔵筆になっていることが特徴です。

今田氏は「グループ昴」での研究を通じて、『周礼 しゅらい』をはじめとする四川刊本に 6 年ほど前から着目し、試作をかさねてきました。四川宋朝体は、欧陽詢の書風の影響がつよまった、浙江刊本にみる宋朝体と比較すると、豪快であり、繊細でもあります。また字枠いっぱいに字面が展開しますので、組版効率にもすぐれた特製を有しています。

『四川宋朝体 Combination 3 』は、漢字書体の龍爪に、もとい・さきがけ・かもめの 3 種類の和字(ひら仮名・カタ仮名)がセットされています。構想 6 年、製作 5 年余をへて、現在は最後の修整に入っています。ご期待ください。

アダナ・プレス倶楽部から「活版凸凹フェスタ」開催のお知らせ


朗文堂 アダナ・プレス倶楽部では、5 月の連休を期して「活版凸凹フェスタ」を開催いたします。このイベントは、カッパンにまつわる様々を、盛りだくさんの企画でご覧いただき、ご参加いただくことを目的としています。

Adana-21J の新ユーザー、多摩美術大学上野毛校の学生諸君も意欲満々、参加の予定です。いまのところなにが飛び出すか、アダナ・プレス倶楽部も暗中模索ですが、詳細企画は随時アダナ・プレス倶楽部の Website でご紹介しますので、ご注目ください。

【名 称】 活版凸凹フェスタ 2008 Kappan Decoboco Festa 2008

【会 期】 2008 5 2 日(金)– 12 日(月)

      午前 11 : 00 – 午後 6 : 00(最終日は午後 5 : 00 まで)

【会 場】 CCAA アートプラザ/ギャラリーランプ2・3

      東京都新宿区四谷 4-20 四谷ひろば(旧四谷第四小学校)A

      東京メトロ丸の内線 四谷三丁目駅徒歩 7

      都営地下鉄新宿線 曙橋駅徒歩 7

      http://www009.upp.so-net.ne.jp/ccaa/

【主 催】 朗文堂 アダナ・プレス倶楽部

【展示内容—予定】

     特別企画展示1 「サンキさん ―ある活版印刷所の記憶―」

      写真:大沼ショージ 作品・資料提供:凹凸舎

     特別企画展示 2 『 VIVA! カッパン Heart』発行記念 文選箱ギャラリー

     ワークショップ 連日開催

      その1:簡易樹脂版と活字を組み合わせて印刷しよう!

      その2:復元本木活字で名前を印刷しよう!

      その3:欧文活字を組んで印刷しよう!

      (有料講座は事前募集、

       内容は日替わりです。その場で参加可能な Adana-21J 印刷体験も開催)

     カッパン・ルネサンス・フェア Second Times

      活字版印刷実践派のための、新旧関連資材・機材の展示即売会です。

      どんな掘り出し物があるか、お楽しみに。

     アダナ・プレス倶楽部会員によるカッパン作品展

     カッパン・マーケット

      作品即売会、関連資材即売会、受注会

新宿私塾第 11 期生が全員無事に修了。4 月より第 12 期生を迎えます。


新宿私塾第 11 期生はほとんどの塾生は職業人で、きびしいスケジュールをこなしながらの受講でした。それでも皆さんが充実した修了制作を発表され、その後の納会も和気あいあいの愉しいひとときでした。いままでと同様に、第 11 期生の皆さんが、タイポグラフィの前衛として、大きな活躍をされることを期待します。

4 月開講の第 12 期生の皆さんも意欲満々で 4 1 日開講となります。先輩諸君に負けず劣らず、大きな収穫をもって終了の秋を迎えて欲しいと念願します。

株式会社 朗文堂

160-0022 東京都新宿区新宿 2-4-9 中江ビル 4F

telephone 03-3352-5070 , facsimile 03-3352-5160

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