【会員情報】 笈川道義さん、グラフィックにとどまらずインスタレーションに、油彩作品、建築に大活躍

笈川 Silent Voice uu <第18回我孫子国際野外美術展> インスタレーション 「Silent Voice」
笈川作品02uu 笈川真咲さん01<第21回うしく現代美術展 ―あーとのチカラ― 展>  油彩作品 「草木蒼蒼」

《笈川道義さんからのメッセージ》
ここのところ何年か連続して、10月、11月は、我孫子市 アビコシ 布佐で開催される <我孫子国際野外美術展>と、牛久市のドメスティックな美術展 <うしく現代美術展 ― あーとのチカラ ― 展>に参加しています。

<我孫子国際野外美術展>の作品タイトルは「Silent Voice」です。
今年の安保法案可決に鑑みて、沢山の声にならない反対の声が埋もれてしまったというインスタレーション作品です。

<うしく現代美術展 ― あーとのチカラ ― 展>は、無性に絵が描きたくなって油彩作品を出品しました。タイトルは「草木蒼蒼」です。
八月の盛り、アトリエ近くの里山でムッとする草いきれの中、ふと見ると小さな生き物の姿を発見………。蒼蒼とは、草木が青々と茂るという意味のほかに、白髪になり、老いていく様という意味もあるそうです。自分の心象とも重ね合わせ写し取ってみました。
笈川一家uu
茨城県牛久市にある笈川さんのアトリエ兼自宅 建築家任せでなく笈川さんの造形眼が

私には空間のデザインはできませんが、グラフィックで対応できるドアや障子、襖、テラスなどは自分でデザインしてみました。建築デザインはグラフィックより面白いなというのが実感でした。友人の何人かが空間デザインに傾倒していった心象もわかるような気がしました。
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《新塾餘談 ながいおつき合いになりました。笈川道義さんの紹介》
はじめのころは、その上司であり、大学の先輩でもあった中野竜夏さんの口調をまねて「オイチャン」と呼んでいたように記憶している。
1973年、東京学芸大学教育学部美術教育学科を卒業された 笈川道義 (ペンネーム:及川真咲)さんが、スキーブームになる寸前のとき、同大先輩の中野竜夏さん(のち冬樹社 第三代代表)が勤務していた「スキージャーナル社」のインハウス・デザイナーとして入社されてからであるから、43年ほどのなが~いおつき合いになる。

その後笈川さんは1983年同社を退職されて、ペンネームをもちいて「及川真咲デザイン事務所」を設立、おもに出版社関係のデザインを手がけられて現在にいたっている。
タイポグラフィ学会、アダナ・プレス倶楽部会員。その経歴は<タイポグラフィ学会 会員紹介>にくわしい。
ともかく自己肥大のふうや圭角のないかたで、笈川さんが声をあらげたのは聞いたことがない。そして遠距離通勤をものともせず、茨城県牛久市から本郷の事務所まで通われている。
そのアトリエにはふるくから小型活版印刷機がある。
スキージャーナル社時代の友人、中野竜夏さん、宮下編集長とも早世したとうかがった。ここはお互いまだまだ現役でふんばりたいところである。