【展覧会】 静嘉堂文庫美術館リニューアルオープン第二弾〝茶の湯の美、煎茶の美〟開催中

茶の湯の美、煎茶の美しばらく改装工事のため休館していた「静嘉堂文庫美術館」がリニューアルオープンし、その第二回目展『茶の湯の日、煎茶の美』が開催中です。

静嘉堂は、岩﨑彌之助(1851-1908 彌太郎の弟、三菱第二代社長)と、岩﨑小彌太(1879-1945 三菱第四代社長)の父子二代によって設立され、国宝7点、重要文化財83点を含む、およそ20万冊の古典籍(漢籍12万冊・和書8万冊)と、6,500点の東洋古美術品を収蔵しています。
静嘉堂の名称は中国の古典『詩経』の大雅、既酔編の「籩豆静嘉」(へんとうせいか)の句から採った彌之助の堂号で、祖先の霊前への供物が美しく整うとの意味です。

茶の湯の美、煎茶の美
1月23日(土)-3月21日(月・振休)

静嘉堂所蔵、茶道具(茶の湯の道具)と、煎茶器コレクション、その双方から名品を精選し、一堂に公開する展覧会です。煎茶器の多数公開は15年ぶり となります。
茶道具では、世界に3点しか現存していない、中国・南宋時代の国宝「曜変天目(稲葉天目)」、重文「油滴(ゆてき)天目」にはじまり、千利休所持で伊達家伝来の青磁鯱耳(しゃちみみ)花入や墨跡など、大名家伝来の名品を中心に、また天下人の手から手へと伝わった付藻茄子(つくもなす)、松本(紹鷗)茄子 等、大名物(おおめいぶつ)と称される茶入も出品となります。

国内有数とされる煎茶器コレクションからは、江戸-明治時代にかけて文人たちに愛玩された、中国宜興窯(ぎこうよう)製の茶銚(急須)の名品、染付の茗碗(煎茶碗)、錫製の茶心壺(茶葉の容器)などが、中国やインド舶来の華やかな織物や更紗(さらさ)の仕覆(名器の袋)、敷物とともに並びます。
中国から請来され、わが国に大きな影響を与えた二つの喫茶文化 ― 〝茶の湯〟と 〝煎茶〟-その美の粋が展示室に集います。

【 詳細 : 静嘉堂文庫美術館