【展覧会】 宇都宮美術館開館20周年記念 『ベルギー奇想の系譜展』 3月19日-5月7日

20170227142018_00002 20170227142018_00003 20170227142018_00001宇都宮美術館開館20周年記念
『ベルギー奇想の系譜展』― Fantastic Art in Belgium 
ボスからマグリット、ヤン・ファーストまで 
3月19日[日]-5月7日[日]
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現在のベルギー・フランドル地方とその周辺地域では、中世末期から発達してきた写実的描写の伝統の上に、幻想絵画(Fantastic Painting)というカテゴリーの絵画が発展してきました。空想でしかありえなかった事物を視覚化した想像画(Imaginary Painting)でもあり、フランドルの画家たちが描いた悪魔や怪物といった異形のものの姿は写実的であっただけに、「本物」と感じさせる迫真性に満ちていました。

18世紀にかけて自然科学の発達とともに啓蒙思想がヨーロッパを席巻するなか、不可解なものは解明されてゆき、心の闇には光が当てられるようになります。
美術の世界では、理想的な古代風景を合成するものや、実景に架空の要素を加えたカプリッチョ(奇想画)といった風景画が描かれるようになりました。
かつでの幻想絵画の伝銃が引き継がれるのは、産業革命後の19世紀、近代化・都市化が進み、人間疎外や逃避願望を背景として形成された象徴主萎においででした。画家たちは心の中の世界を、あるいは心の闇を、自らの作品として表現し、個性と独自性を追求する取り組みの中で、数多くの秀作を生み出しました。

本屐では、ベルギー・フランドル地域において幻想的な世界を作り出した一連の流れを、15、16世紀のフランドル絵画から、現代のコンテンポラリー・アートにいたるまで、国内外の作品約120点によって紹介します。およそ500年にわたる「奇想」の系譜をお楽しみください。

【 詳細 : 宇都宮美術館