月別アーカイブ: 2017年11月

【展覧会】 gggギャラリー マリメッコ・スピリッツ 11月15日[水]-2018年01月13日[土]

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ギンザ・グラフィック・ギャラリー第363回企画展

マリメッコ・スピリッツ
パーヴォ・ハロネン / マイヤ・ロウエカリ / アイノ=マイヤ・メッツォラ

2017年11月15日[水]-2018年01月13日[土]
会 場
ギンザ・グラフィック・ギャラリー(ggg)
開館時間 11:00 a.m.-7:00 p.m.
休 館 : 日曜・祝日・12月28日[木]-1月4日[木]
入場無料
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オリジナリティ溢れるデザインと色彩センスにより、日本をはじめ世界各国にファンを持つマリメッコ。職人の手技と近代的な工業化の融合がはじまったフィンランドに、明確なヴィジョンと鋭い感性を持った女性、アルミ・ラティア(1912-1979)が登場し、マリメッコが誕生しました。
彼女は才能あるデザイナーを発掘する能力にたけており、1951年の立ち上げ当初からデザイナーが自由に創作意欲を発揮できる環境を整え、時代を超えて愛され続けることとなる代表的なデザインパターンを次々と生みだしていきました。
制作されたパターンひとつひとつに名前をつけ、デザイナー名と制作年をテキスタイルに明記する革新的な伝統は、作家の創造性を大切にする理念とともに、今日まで受け継がれています。

自然界の美を取り入れ、シンプルなものづくりで日常生活を豊かにしてきたフィンランドのデザインは、日本人の多くに共感され、愛されてきました。そんなフィンランドと日本とが共鳴し合える感性とはどこにあるのか、改めて見つめ直す展覧会となります。

【 詳細情報 : ggg ギャラリー

【展覧会】 頼山陽史跡資料館 平成29年度企画展 「頼山陽と酒 ~一杯一杯復一杯」

20171102180241_00001 20171102180241_00002頼山陽史跡資料館
平成29年度 企画展
「頼山陽と酒 ~一杯一杯復一杯」
平成29年10月13日[金]-11月26日[日]
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本展では、家の祭祀として儒教儀礼を実践し、酒が不可欠なものであった 広島 頼家の暮らしぶりを紹介する。
それとともに、酒をこよなく愛した頼山陽とその友人たちとの文雅の交わりから浮かび上がってくる、文人と酒との切っても切れない深いつながりに迫りながら、江戸時代の酒文化について考えていきます。

【 詳細情報 : 頼山陽史跡資料館

【図書紹介】 沢 豊彦著『「文学」という自己表象』(明文書房)

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組版設計書 : 沢 豊彦 著『「文学」という自己表象 1843–2017』 日吉洋人 PDF

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沢 豊彦 著『「文学」という自己表象1843–2017』
明文書房、叢書 : 明文ブックス、2017
四六判、並製本、312頁、定価 : 本体1600円 + 税
ISBN978-4-8391-0810-6 C0395
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組版設計書 : 沢  豊彦 著 『 「文学」という自己表象 1843–2017 』
報告者/日吉洋人

本  文
四  六 判 : 幅 130mm × 高さ 188mm
版     面 : 幅 265.25 pt. × 高さ 407 pt.
マージン : 天 42 pt.   地 なりゆき(83.913 pt.)   小口 48 pt.   ノド なりゆき(55.254 pt.)
活字サイズ : 9.25 pt. (欧文はサイズ調整)
書    体 : 和文  本明朝 book 小がな、欧文 Stempel Garamond Regular / Italic
字    間 : ベタ (字送り:9.25 pt.)
行    間 : 6.75 pt. (行送り:16 pt.)
字    詰 : 44文字
行    数 : 17行

ページナンバー
ノンブル(小口から2行目にセンター揃え)
書 体 : Adobe Poetica Regular
活字サイズ : 10 pt.


活字サイズ : 7 pt. (欧文はサイズ調整)
書 体 : 和文 本明朝 book(標準がな)、欧文 Stempel Garamond Regular
註の指定の活字サイズ : 5.5 pt. (仮想ボディ右揃え)
パーレン内の活字サイズ : 8 pt.
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目  次

・旧派短歌の共同性―今日、問われていること
・日本農民文学、その前期および前派
・夏目漱石『三四郎』―明治の青春小説
・長田幹彦という芸術
・田山花袋の「幕末維新」小説
・既成作家の「政治と文学」論―秋田雨雀、小川未明、近松秋江の場合
・大谷藤子の作品『青花集』―時代の綴り文字
・昭和期の近松秋江の読者たち―誤解のなかにあらわれた視点
・加藤周一「日本の庭」論―文化記号論としての庭
・文学教育・言語教育素描―新学習指導要領という「制度」
・詩人論
I    井上英明という詩人
II   行方しれずの詩人相場きぬ子―人さがしゲーム
III  完結せざる詩精神―田口三舩の詩集
・書評
I    布野栄一著『政治の陥穽と文学の自律』
II   田中実・須貝千里編『文学の力×教材の力』
III  平岡敏夫著『文学史家の夢』
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本書の装幀は、武蔵野美術大学基礎デザイン学科教授の小林昭世先生で、僕の卒業制作ゼミ担当の先生です。僕は編集者として本文組版とともに造作のお手伝いをいたしました。

著者の沢豊彦氏は、武蔵野美術大学基礎デザイン学科において「言語表現論」の授業をうけもたれておられました。ですから僕は平素より沢先生と呼んでいます。また僕は、沢先生はきっと「モダニスト」であろうとこっそり思っています……。

本書タイトルの「1843–2017」の2017とは現在のこと。1843とは、元号でいうと江戸時代の天保十四年にあたります。

この年に、桂園派最後の歌人といわれている、萩坪松浦辰男が生まれており、このことが一つの起点となっていると沢先生は後記において述べています。また萩坪松浦辰男は、のちに自然義文学運動の中心人物となる田山花袋の和歌の師匠でありましたとも同時に述べられています。
……………………
標準日本語が定められ、その国語によって小説の書き方が発明される明治時代の経緯は、自然主義者となるまでの花袋の里程とかさなっている。欧米の文学移植がたんなる翻訳でなく、日本の文化のなかで独自の文学がはじめて、近代日本語をもちい自然主義文学として成立したのである。ということは、文学史という「歴史」のなかで自然主義文学はことさらに特筆しなければならない、一つの起終点であったのである。

またその実行者が田山花袋であったのだ。そしてまた、彼の生涯にわたる文学創造〈自己表象〉は歌人萩坪と結びついたものであった。日本近代文学は明治になって誕生したものであったとして、その成立の根源はさらに以前に存在することを自明のこととしなければならない。そのことを象徴する意味をもつので、一八四三年を本書の起点においたのである。

「二〇一七」という年は、当然、〈自己表象〉としての文学の創造がいまも継起・継続しているということを意味する。(本書「あとがき」より)
……………………
と。
また同時期は、近代活版印刷術が日本に流入し、広がりはじめた時代です。
モダン・タイポグラフィというべきでしょうか。「標準日本語」が定められ、もしくはそれを定めるために、どのような「活字」「組版」「装本」でそれらを表出すべきなのか、試行錯誤がおこなわれた時代です。
江戸期・明治期の民衆は、熱く、ダイナミックに「言語」に「造形」にと忙しく、新たな思考の枠組みを構築していったのだと思います。また、これが「モダニズム」と呼ばれています。
本書はそんなモダニストの沢先生の「アウトテイク集」です。

内容は……
旧派短歌歌人から、夏目漱石、長田幹彦、田山花袋、秋田雨雀、小川未明、近松秋江、加藤周一、詩人の井上英明、相場きぬ子、田口三舩など盛りだくさんです!

【イベント】 メディア・ルネサンス 平野富二生誕170年祭-02   さぁはじまりました! サラマ・プレス倶楽部名物 宛名面一色+絵柄面二色 3000枚 都合9000回プレスの Postal Card 印刷

バーナーDSCN4375 DSCN4380 DSCN4385 DSCN4368 DSCN4396会報誌『 Salama Press Club NewsLetter  Vol. 35 』の配布を終え、サラマ・プレス倶楽部は本格的に<メディア・ルネサンス 平野富二生誕170年祭>の準備態勢にはいりました。
2011年東日本大震災に際し、各地会員の被災者へのおもいと、ご来場者の安全に配慮して、直前に<活版凸凹フェスタ>を中止して以来、久しぶりの東京でのイベント開催です。
メディア・ルネサンスロゴ01 メディア・ルネサンスロゴ02この間に朗文堂内での事業部名が、登録商標にあわせて、「アダナ・プレス倶楽部 → サラマ・プレス倶楽部」にかわり、イベント名も「活版凸凹フェスタ → Viva la 活版」と活版礼讃のイベント名にかわりました。
「Viva la 活版」イベントはその後、地方からの底上げと充実をはかり、北海道美唄市:アルテピアッツァ美唄、鹿児島市:尚古集成館、新潟市:北方文化博物館、長崎市:長崎県印刷工業組合会館での開催をかさねてまいりました。

折しもことしは、近代産業近代化のパイオニアとして、東京築地活版製造所と東京石川島平野造船所(現 I H I )の創業者 : 平野富二生誕170年にあたります。
プレイベント「江戸・東京 活版さるく」(11月11日[土]開催 先約40名様限定)では、長崎に設けられた「海軍伝習所」「医学伝習所」「活版伝習所」などの施設と人員とモノが、いつ・どこに・どのように江戸と東京にもたらされ、どのように消長したのかをバスツアーで探ります。
11月24日[金]-26日[日]に日展会館 新館を主会場として開催される<メディア・ルネサンス 平野富二生誕170周年祭>も、盛り沢山の企画で皆さまをお迎えいたします。
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《 さぁはじまりました! サラマ・プレス倶楽部イベント名物 はがき印刷 》
今回のイベント告知はがきは、宛名面一色+絵柄面二色、3000枚製作ですから、都合9000回プレスの Postal Card (絵はがき)となりました。
10月12日[木]に四台の機械用に印刷版の組みつけ、13日[金]の夜から印刷を開始し、14日[土]、15日[日]と印刷作業に没頭しました。

雨の週末でしたが上掲写真のように、田中・日吉・松尾A・上条・千星・鷹巣・時盛・森田・江並といった多くの会員の皆さんのご協力をいただき、夜1?時ころに無事印刷を終えました。
これから本格的な広報態勢に入りますので、この<活版 à la carte>と同様、<イベントアーカイブ>コーナーに情報を集中しますので、ご訪問をよろしくお願いいたします。

【 継続詳細情報 : サラマ・プレス倶楽部 イベントアーカイブ にて連続紹介 】