【公演】歌舞伎座百三十年  八月納涼歌舞伎 8月9日初日-27日千穐楽

kabukiza_201808f3_e38509b265db77210c600933fb60bea3

歌舞伎座百三十年
八月納涼歌舞伎
平成30年8月9日[木]初日-27日[月]千穐楽
   第一部 午前11時 ゟ
   第二部 午後03時 ゟ
   第三部 午後06時 ゟ
チケット好評販売中

【詳細: 歌舞伎座

[参考:歌舞伎美人-かぶきびと- 特設:歌舞伎へ行こう! そのそも歌舞伎って何?

歌舞伎へ行こう!
歌舞伎って面白そう…..、そうおもったときに見てください

c_1_columnImg01東京都中央区京橋にある「江戸歌舞伎発祥の地」の石碑

そもそも、歌舞伎って何?
歌舞伎の語源は「傾く-かぶく」。流行の最先端をいく奇抜なファッション、世間の常識はお構いなしの「かぶき者」をまねた扮装で見せたのが、歌舞伎のルーツといわれる「かぶき踊り」でした。既存の考えにとらわれずに流行を取り入れ、人々を楽しませる ── それは、歌舞伎がたえず受け継いできた精神なのです。

歌舞伎を成り立たせているのは、芝居、踊り、音楽。この三要素で楽しませることを追求し、ひとつの総合芸術にまで磨き上げてきました。面白いものを貪欲に取り込み、楽しませるための工夫や努力を重ねた結果が、歌舞伎を多彩なものにしました。
江戸と上方(京都・大坂)を中心に、各時代の観客の趣味嗜好を反映し、名優、名作家たちの活躍で新しいレパートリーを増やしながら今日の歌舞伎にいたります。いつもお上に頼らず、市井の人〻が育ててきたところに大きな特徴があります。
そのレパートリーは700以上で、基本は “ ロングラン ”。一つの作品に、俳優や裏方の数えきれない工夫が重ねられ、今現在の集大成が、目の前の舞台に広がっている ── それが歌舞伎なのです。

反骨精神が育てた歌舞伎
「かぶき踊り」が出雲の阿国によって京都ではじめられたとされるのが1603(慶長8)年。ですから、歌舞伎にはすでに400年以上の歴史があります。ちなみに江戸で歌舞伎がはじめられたのは、現在の京橋に中村座ができた1624(寛永元)年といわれています。

かぶき踊りの人気を受けて、遊女を含めた女性たちの「女歌舞伎-おんなかぶき」や、前髪の残る少年たちの「若衆歌舞伎-わかしゅかぶき」がはじまりますが、いずれも風紀を乱すという理由で幕府に禁止されました。
そこで次に登場したのが、成人男性中心の「野郎歌舞伎-やろうかぶき」。歌舞伎を男性だけが演じる過程で「女方-おんながた」も生まれ、今日の歌舞伎の基礎ができあがりました。

どんな苦境も乗り越え、成長の糧にしてしまう ──。興行主である座元-ざもと-や、歌舞伎俳優、彼らを支えるスタッフに流れる反骨精神もまた、歌舞伎がこれまで受け継がれる上で欠かせないものでした。

{八月納涼歌舞伎 演目・配役・みどころ}

<第一部>

北條秀司 作・演出

大場正昭 演出
一、花 魁 草-おいらんそう-

役者と女郎の哀しい恋物語
江戸を襲った安政大地震を生き延びた大部屋役者の幸太郎と女郎のお蝶は、百姓米之助に助けられ、栃木で達磨の絵付をしながら二人は一緒に暮らし始めます。お蝶は幸太郎に想いを寄せますが、かつて夫婦の約束をした男に裏切られた過去があるため、所帯を持つことに踏み切れずにいます。そこへ、猿若町の座元勘左衛門や芝居茶屋の女将お栄がやってきて、幸太郎に芝居へ復帰することを勧めます。二人は江戸に向かいますが…… 。
北條秀司の心情描写が冴える、儚い愛の物語をお楽しみください。

  お蝶
幸太郎
座元の妾お八重
客孝吉
米之助女房お松
お糸
客平助
小料理屋女房
客音松
小料理屋亭主
達磨問屋主人五兵衛
菊岡女将お栄
座元勘左衛門
百姓米之助


高麗蔵



虎之介

吉之丞
松之助

萬次郎
彌十郎
幸四郎

大野恵造 作
二、龍   虎-りゅうこ-

激しくせめぎ合う英雄たちの闘諍
天の王者たる龍と地の覇者たる虎が姿を現します。互いに毛を振り立てて戦いますが、勝敗は決することなく、龍は天に昇り虎は洞窟へと去っていきます。
荘重な竹本の演奏に加え、筝曲、尺八の音色とともに展開される、視覚的にも変化に富んだ勇烈な舞踊をご覧ください。

 
幸四郎
染五郎

小佐田定雄 脚本
今井豊茂 演出

新作歌舞伎
三、心中月夜星野屋-しんじゅうつきよのほしのや-

照蔵が切り出す心中話の真相は
元芸者のおたかは、相場で失敗し金に困った青物問屋の照蔵から突然別れ話を切り出され、話のはずみで心中をする約束をしてしまいます。後悔するおたかへの母お熊の入れ知恵もあり、騙された照蔵だけが吾妻橋から飛び降りてしまい…。
飄々とした娘おたかと強かな母お熊のやりとりと、抜け目ない照蔵の風情が笑いを誘う、世話狂言をお楽しみください。

  おたか
星野屋照蔵
藤助
母お熊
七之助

片岡亀蔵

<第二部>

十返舎一九 原作より
杉原邦生 構成

戸部和久 脚本
市川猿之助 演出・脚本
またいくの こりないめんめん
再伊勢参 !? YJKT
一、東海道中膝栗毛-とうかいどうちゅうひざくりげ-

市川猿之助・中村獅 童
           早替り
中村七之助・市川中 車    相勤め申し候
松本幸四郎・市川猿之助
           宙乗り
市川染五郎・市川團 子

今再びのお伊勢参り
歌舞伎座で起きた大事件を解決した後、相変わらず大道具のアルバイトを続ける弥次郎兵衛と喜多八でしたが、喜多八は災難に遭い、命を落としてしまいます。悲しみのあまり、喜多八の後を追おうとする弥次郎兵衛に、梵太郎と政之助は喜多八を偲ぶためにもう一度お伊勢参りに行くことを提案します。幽霊となった喜多八が後ろから見守るなか、弥次郎兵衛は梵太郎と政之助を伴ってお伊勢参りへと出発します。幽霊の喜多八は、お伊勢参りの道中を見守ろうと後を追いますが、さらにその後をつける怪しい影が…… 。
納涼歌舞伎ではシリーズ 3 作目となる弥次喜多。2 度目のお伊勢参りがどのような珍道中になるのかご期待ください。

  喜多八
大岡忠相/獅子堂獄之助
女医羽笠/鬼塚波七
釡桐左衛門/暗闇の中治
閻魔大王
舞台番竹蔵/司録
茶屋女お稲/妻彌美
五日月屋亭主藤六/司命
五日月屋女房おさき
赤鬼
青鬼
舞台番虎吉
大鬼
伊之助妹お園/女歌舞鬼
中鬼
黄鬼
伊月梵太郎
五代政之助
小鬼
三毛猫
むく犬
町名主伊佐久
後妻お紀乃
大家七郎兵衛
阿野次郎左衛門/泰山府君
住職門海/基督
弥次郎兵衛
猿之助

七之助

右團次


廣太郎

橋之助
福之助
虎之介
鷹之資
千之助
玉太郎
歌之助
染五郎

市川右近

弘太郎
寿
宗之助

片岡亀蔵
門之助
幸四郎

伊藤鷗二 作
二、雨乞其角-あまごいきかく-

俳諧の徳で雨をもたらした俳人
日照りが続く初夏。其角が隅田川に舟を浮かべていると、舟遊びをする大尽らの舟が行き交います。舟上での酒宴の後、其角の弟子たちが、近頃の旱魃を其角へ告げるためにやってきます。そこで其角が雨乞いの一句をよむとたちまち天には雲がたちこめ雨が降り始めます。日照り続きにもたらされた久々の雨に、皆々喜びのあまり踊り出すのでした。

夏の季節感にあふれ、ユーモラスな逸話を題材にした舞踊をご覧ください。

  其角
船頭

芸者

其角の弟子







大尽


虎之介


橋之助

福之助
鷹之資
千之助
玉太郎
歌之助

彌十郎

<第三部>

四世鶴屋南北 作
郡司正勝 補綴・演出
織田紘二 演出
通し狂言 盟三五大切-かみかけてさんごたいせつ-

南北が描き出す武士と町人の不条理な現実
浪人の薩摩源五兵衛は、芸者の小万に入れ込んでいますが、小万には笹野屋三五郎という夫がいます。源五兵衛は元は塩冶家の侍でしたが、御用金紛失の咎で勘当の身。源五兵衛は名誉挽回し、亡君の仇討に加わるため伯父が用立てた100両を借り受けますが、三五郎の罠により騙し取られます。自分が騙されたことを知った源五兵衛は、その晩三五郎夫婦が泊まった家に忍び込みますが、三五郎と小万はなんとか逃げ延び、源五兵衛はその場に居合わせた五人を手にかけるのでした。
三五郎は騙し取った100両を父の了心に渡します。実は三五郎夫婦が源五兵衛から金を巻き上げたのは、父の旧主の危急を救うためだったのです。やがて、源五兵衛が三五郎夫婦の前に再び姿を現すと…… 。
『盟三五大切』は四世鶴屋南北によって『東海道四谷怪談』の続編として書かれ、「忠臣蔵」と「五大力」の世界が「綯い交ぜ(ないまぜ)」という手法で結びつけられています。凄惨な殺しの場など、南北ならではの世界が展開される生世話物の傑作をお楽しみください。

序 幕二幕目大 詰 佃沖新地鼻の場
深川大和町の場
二軒茶屋の場
五人切の場
四谷鬼横町の場
愛染院門前の場
  薩摩源五兵衛
芸者小万
家主くり廻しの弥助
ごろつき五平
内びん虎蔵
芸者菊野
若党六七八右衛門
お先の伊之助
里親おくろ
了心
廻し男幸八
富森助右衛門
ごろつき勘九郎
笹野屋三五郎
幸四郎
七之助

男女蔵
廣太郎

橋之助
吉之丞
歌女之丞
松之助
宗之助

片岡亀蔵

【詳細:  歌舞伎座    歌舞伎美人-かぶきびと