【公演】国立劇場 小劇場|令和2年1月民俗芸能公演「出雲の神楽」|2020年1月25日

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国立劇場 小劇場
令和2年1月民俗芸能公演「出雲の神楽」
公演期間  2020年1月25日[土]
開演時間  第一部 午後1時(午後4時終演予定)
      第二部 午後5時(午後8時終演予定)
      * 開場時間は、開演の30分前の予定です。
出  演  佐陀神能保存会(島根県松江市)/ユネスコ無形文化遺産・国指定重要無形民俗文化財
      大土地神楽保存会神楽方(島根県出雲市)/国指定重要無形民俗文化財
      「日本博」主催・共催型プロジェクト
主  催  文化庁、独立行政法人日本芸術文化振興会(国立劇場)
前売開始  2019年11月10日[日]

演目・主な出演者

第一部】(午後 1 時開演)
佐陀神能-さだしんのう-
  七 座ーしちざ  「御 座-ござ」
  神 能-しんのう 「三 韓-さんかん」

大土地神楽-おおどちかぐら-
  七 座-しちざ 「悪 切-あくきり」
  神 能-しんのう「八 戸-やと」

【第二部】(午後 5 時開演)
大土地神楽-おおどちかぐら-
  七 座-しちざ 「茣蓙舞-ござまい」
  神 能-しんのう「野見宿禰-のみのすくね」

佐陀神能-さだしんのう-
  七 座-しちざ 「剣 舞-けんまい」
  神 能-しんのう「八重垣ーやえがき」

[ 詳細: 国立劇場  特設サイト

YouTube 動画サイトで事前学習

【 YouTube 「佐陀神能」公開編(松江市鹿島町 佐陀神能保存会)28:12 】
【 YouTube 「大土地神楽」公開編(出雲市大社町 大土地神楽保存会神楽方)26:21 】

【 YouTube 「佐陀神能」公開編(松江市鹿島町 佐陀神能保存会)28:12 】
ユネスコ無形文化遺産・国指定重要無形民俗文化財。(平成15年撮影・平成16年編集)
「佐陀神能-さだしんのう」は佐太神社とその近隣諸社で行われている神楽です。出雲神楽の代表的なものであるとともに、その影響の跡は出雲の神楽全体に見られます。
佐太神社では慶長の頃(16世紀末から17世紀初)、幣主祝-へいぬしのはふり-の宮川兵部小輔秀行が京に上り、能の所作を学んで帰り、それに倣って現在の姿に整えたといわれています。
直面-ひためん、面をつけないこと-の採物舞である「七座-しちざ-神事」、祝言舞の「式三番-しきさんばん」、着面の神話劇である「神能」の三部から構成されています。

「七座神事」は七つの舞があることからこう呼ばれ、「剣舞-けんまい」「散供-さんく」「御座」「清目-きよめ」「勧請-かんじょう」「手草-たぐさ」「八乙女-やおとめ」からなります。「式三番」は能・狂言(猿楽)から導入した「翁」と「三番叟-さんばそう」です。「神能」も能楽に倣った風格で、地謡も入ります。囃子方は締太鼓・大鼓・小鼓・笛・手拍子で、胴長太鼓は使用しません。
現在、継承されている演目は「大社-おおやしろ」、「八重垣-やえがき」など十一段です。

【 YouTube 「大土地神楽」公開編(出雲市大社町 大土地神楽保存会神楽方)26:21 】

国指定重要無形民俗文化財。(平成13年撮影)
大土地-おおどち-神楽は、出雲大社のお膝元・大社町に伝承されている神楽です。現在では同保存会神楽方によって10月下旬の大土地荒神社例大祭時を中心に、出雲大社や近郷諸社の祭礼において神楽奉納が行われています。

その構成は、基本的には出雲神楽の形式に則り、「七座-しちざ」と総称される七番の神事的な舞からはじまります。そして後段では神が降臨したとして、「荒神-こうじん・国譲り」や、「野見宿祢-のみのすくね」などの神話劇〝神 楽-かぐら〟が演じられます。

この神楽の特徴は、門前に開けた町場という性格からか、極めて古くより神楽の担い手の非神職化(素人化)がはじまっていた点にあります。それは、他の神楽の多くが明治初頭の神職演舞の禁令以後であるのに対し、実に宝暦4年(1754)から記録に見えはじめ、弘化4年(1847)には伝統ある素人神楽ゆえに藩の公認を受けている程です。加えて子供舞についても宝暦11年(1761)までさかのぼります。いわば、今では当たり前の一般有志による神楽、人気の子供神楽の先駆けが、ここ大土地神楽にあると言えます。