【展覧会】高島屋史料館 TOKYO|企画展 百貨店展 ―― 夢と憧れの建築史|’22年9月7日-’23年2月12日|会期末

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高島屋史料館 TOKYO
企画展 百貨店展 ―― 夢と憧れの建築史
展示期間  2022年9月7日[水]-2023年2月12日[日]
開館時間  11:00-19:00
休  館  日  月・火曜日(休館日が祝日の場合は開館します)、
      年末年始(12月26日[月]-2023年1月3日[火])
入  館  料  無 料
展示場所  高島屋史料館 TOKYO 4 階展示室(東京都中央区日本橋2-4ー1)
      ※5階旧貴賓室は、セミナー開催時のみ開館します。
セミナー  詳しくは こちら
監  修  浅子 佳英(建築家・編集者/PRINT AND BUILD)、菊地 尊也(建築研究者)
主  催  高島屋史料館 TOKYO
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本展は、近代的な百貨店・デパートメントストアが誕生した20世紀初頭から、大型商業施設が多数出現する現代までを、主に日本の百貨店建築のファサード、あるいはその空間の変遷に注目しながら、年表形式でたどろうとする試みです。
これは、通常は脇役に留まりがちな年表を主役にするという、挑戦的な展示でもあります。さらには、現代のショッピングモールが外観に装飾を持たず、内装に本質がある* ことを鑑みると、示唆に富むアプローチとも言えるでしょう。

特に注目するのは、戦前の実験的な百貨店建築です。当時の百貨店は、人々の憧れを誘うもので、単なるショッピングのための空間を超え、エンターテイメント、ひいては文化装置として機能していました。こうした百貨店の機能と役割は、その建築空間やファサードに色濃く現れました。
例えば、屋上庭園もその一つです。現在もターミナルビルとしてその存在感を放つ松屋浅草店(1931年、久野節設計)には、かつて屋上に本格的な遊園地と動物園が存在しました。
また現存しませんが白木屋日本橋店(1928年、石本喜久治設計)のファサードは、壁面にガラスを用いて、重厚な百貨店建築を脱しようとする非常にモダンなものでした。
2019年にグランドオープンした大丸心斎橋店(1922年心斎橋筋側・1933年御堂筋側、ヴォーリズ建築事務所設計)は、往時の百貨店建築の華やかさを今に伝える貴重なものといえるでしょう。

本展が、商業や消費活動がいかに現代の都市形成に深く関与してきたかを再認識する機会になるとともに、これからの未来の可能性を考える契機になれば幸いです。
* 東浩紀・大山顕『ショッピングモールから考える』幻冬舎,2016

※新型コロナウイルスの感染拡大状況等を踏まえ、臨時に休館日・開館時間を変更する場合があります。
[ 詳 細 : 高島屋史料館 TOKYO