【展覧会】武井武雄の世界 イルフ童画館|3階 武井武雄常設展示室|武井武雄常設展|2階 企画展示室|ポール・コックス展|’23年4月1日-6月6日

イルフ童画館イルフ童画館モーリス・センダック展

武井武雄の世界 イルフ童画館
3階 武井武雄常設展示室 武井武雄常設展
2階 企画展示室     ポール・コックス展
会  期  2023年4月1日[土]- 6月6日[火]
休  館  日  水曜日(祝日は開館)
開館時間  9:00 - 18:00(受付は 17:30まで)
会  場  394-0027 長野県岡谷市中央町2-2-1 TEL 0266-24-3319
入  館  料  一 般 510円、中・高校生 310円、小学生 160円
* 各種割引・優待情報などは 下掲詳細 参照

主  催  イルフ童画館・公益財団法人おかや文化振興事業団
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1894(明治27)年、長野県諏訪郡平野村(現岡谷市)に生まれた武井武雄(1894-1894)は、「子どもの心にふれる絵」の創造を目指して、『童画』という言葉を生み出し、絵雑誌『コドモノクニ』や、『キンダーブック』などに多くの童画を描く一方、版画や刊本作品など様々な芸術分野にも果敢に挑戦をしてきました。その創作活動は子どものみならず大人をも魅了しています。

武井武雄の周辺には常に多くの仲間が集い、慕われていたのが窺えます。芸術性を確立すべく作家達と立ち上げた “ 日本童画家協会 ”、年賀状を出し合い版画の腕を磨く “ 榛の会 ”、戦後まもなく芸術文化の向上目的で後輩たちを率いた “ 双燈社 ”、そして本の芸術を追求した刊本作品を愛する人々が所属した “ 刊本作品友の会 ” 等々。大人も魅了される武井の芸術とは何でしょうか。
本展示では、童画、版画、刊本作品など、あらゆる分野から武井武雄の画業を辿り、子どもだけでなく大人までも魅了される武井武雄の芸術の世界をご紹介します。

イルフ童画館モーリス・センダック展2階 企画展示室 ポール・コックス展
フランスを中心に世界で活躍するポール・コックスは、絵画、グラフィックデザインなど多くの分野で活躍し、日本でも広告や絵本を通して多くのファンを魅了しています。
本展では、近年制作した風景画や劇場ポスター、絵本など多数の作品や資料をご紹介します。

<会期中のイベント・ワークショップ>
イルフ05イベント

◉ 武井武雄 プロフィール
明治27年-昭和58年(1894-1984) 長野県岡谷市出身
「子どもの心にふれる絵」の創造を目指して、自ら『童画』という言葉を生み出し、大正から昭和にかけて童画、版画、刊本作品、玩具やトランプのデザインなど様々な芸術分野に活躍し、いつも探求心をもって生涯挑戦を続けました。
『童画』という言葉を創出し、子どものための絵を総称する提案を行うとともに、童心を巧みに表現した独自の画風で童画界をリードしてきました。
{ 武井武雄について イルフ童画館  詳細年表 }

※ 感染症予防対応実施中。下掲詳細を確認の上ご観覧を
[ 詳 細 : イルフ童画館 ]
{新宿餘談}
 
ちょっとした縁があって、この施設には何度かいったことがある。
イルフ童画館はすっかり地元に滲透し、児童生徒の笑い声と歓声が絶えない。ちなみに同館は、長野県中南部、岡谷・諏訪地区6市町村に、在住又は在学の 小・中学生は『無料パスポート』で完全無料。岡谷市在住又は在学の高校生は「生徒手帳」の提示で、無料で入館が可能とされている。
地元に滲透するのは単にかけ声だけでは無く、毎週のように頻繁に展開するイベント、ワークショップの持続的開催であり、地域性だけでは無い。

かつて奇妙人:志茂太郎の「アオイ書房」が東京中野駅前にあった。 昭和15年志茂太郎が発表した官制の国民運動「変体活字廃棄運動」への痛烈な批判がもととなり、志茂いわく「官憲からお江戸を追放された」、すなわち「時局下にあり郷里岡山に強制疎開」を命じられた。また社名「アオイ」のカタ仮名が軍部筋から不都合とされ「日本愛書会」とした。
これ以前、恩地孝四郎/志茂太郎による愛書誌『書窓』に武井武雄が寄稿し、のち豪華エッチング銅版画集『地上の祭』をアオイ書房から刊行。また武井は将来の小型刊本刊行に備え、組版・製本術を独自研鑽した。それを志茂太郎のすすめで『書窓「製本之輯全」(アオイ書房、1941)出版。このあたりの経過はあらかた拙著『活字に憑かれた男たち』、鼎談『武井武雄と地上の祭』(ユリイカ、青土社)にまとめたつもりである。ご笑覧をたまわりたい。