【展覧会】川崎市岡本太郎美術館|顕神の夢 ―幻視の表現者―|村山槐多、関根正二から現代まで展|’23年4月29日-6月25日|終了

川崎市岡本太郎美術館

川崎市岡本太郎美術館
顕神の夢 ―幻視の表現者― 村山槐多、関根正二から現代まで展
会  期  2023年4月29日[土・祝]- 6月25日[日] * 会期中展示替えがあります。
         前 期:4月29日-5月28日 後 期:5月30日-6月25日
会  場  川崎市岡本太郎美術館 企画展示室
      214-0032 川崎市多摩区枡形7-1-5 生田緑地内
      TEL 044-900-9898 FAX 044-900-9966
開館時間  9:30 - 17:00(入館は 16:30 まで)
休  館  日  月曜日(5月1日を除く)、5月9日[火]
観  覧  料  一般 1,000円、高・大学生・65 歳以上 800円、中学生以下 無 料
      * 本料金で常設展もご覧いただけます。
同時開催  常設展「岡本太郎と太陽の鳥」 会 期:4月20日[木]- 7月2日[日]
監  修  鎌田東二(京都大学名誉教授)
助  成  一般財団法人地域創造
主  催  川崎市岡本太郎美術館、顕神の夢展実行委員会
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非合理的で直接的な経験が、表現者にとってかけがえのないモチベーションとなり得ることは確かです。それはある種の宗教的な体験に似ていますが、宗教以前のものであり、宗教のもととなる出来事とも解釈できます。
表現者たちは、訪れたヴィジョンをたよりに、自己を超えた名状し難い「何か」を捉えるべく身を焦がす思いで制作します。
「何か」へのあこがれや思慕は、漠とした信仰心の発露ともいえます。 しかし、描けば描くほど、作れば作るほど、その「何か」は、表現者の手からすり抜け、別のものとなり替わってしまいます。そのため、彼らは向こうから「何か」がやってくるのを待つしかありません。本展ではこのような心情を仮に「顕神の夢」と名付けてみました。

ときとして土俗的な印象を与える作品が出来 – しゅったい – しますが、それは、近代化により捨象されず根強く残った心情の証しです。このような作品は既存の尺度では、測りえないものです。かといって、排除するわけにはいきません。現に作品は凄まじい力をもって迫ってきます。ならば、私たちは、作品にふさわしい尺度を学び、鍛えなければなりません。尺度がそぐえば作品は豊かな世界を開示してくれます。また、このような観点から、いわゆるモダニズムの文脈でのみ解釈されていた作品を読み直すことも可能です。優れた作品はすべからく不可知の領域に根ざしていると思われます。

本展は、今までモダニズムの尺度により零れ落ち、また、十分に評価されなかった作品に光をあてます。また、すでに評価が定まった近代の作品や、批評の機会を待つ現代の作品を、新たな、いわば「霊性の尺度」でもって測りなおすことにより、それらがもつ豊かな力を再発見、再認識する試みです。

下掲詳細を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : 川崎市岡本太郎美術館