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【展覧会】東京工芸大学 写大ギャラリー|写真展 光の術 観察そして目撃 写大ギャラリー・コレクションより|’24年6月10日-8月7日|開幕一个月再紹介

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写真展 光の術 観察そして目撃
写大ギャラリー・コレクションより
会  期  2024年6月10日[月]- 8月7日[水]
開館時間  10:00 - 19:00
休  館  日  木曜日、日曜日、祝日
入  場  料  無料
会  場  東京工芸大学 写大ギャラリー
〠 164-8678 東京都中野区本町2-4-7  5号館(芸術情報館)2F
TEL 03-5371-2694 (直通) / 03-3372-1321 (代)
地下鉄丸ノ内線/大江戸線 中野坂上駅下車 1番出口・徒歩7分
展示作品  カラー・モノクロ写真作品 59点
主  催  東京工芸大学 芸術学部
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スマートフォンやSNSの普及により、写真を撮る人は著しく増加しました。それにともない、写真はさらに、シャッターを押せば誰にでも簡単に撮ることができる、誰が撮っても同じと思われているように感じます。確かにシャッターを押せば写真は写ります。しかし、その人にしか撮ることができない写真もまさしく存在します。
クリストファー・バーケット(Christopher Burkett /1950年、カナダ生まれ)は、8×10inchの大型カメラを用いて、アメリカの原風景をモチーフにしています。「ヒロハハコヤナギと光,ユタ州」には、悠々とした1本の大木が写っています。背景に広がる岩肌は、一面、影で覆われており、逆光の中で撮られたことがわかります。逆光下で撮影した場合、被写体の前面は影になることが多いですが、木および地面にも光が周り、美しい色を見せています。想像の域を出ませんが、木の前にも背景と同じような岩肌がそびえ立っていたのではないでしょうか。その岩肌や地面に反射した光が、木を明るく照らしているように思います。
マイケル・ケンナ(Michael Kenna/1953年、イギリス生まれ)は、モノクロの幻想的な風景を生み出す写真家として知られています。「桜と満月,北海道浦河」は、タイトルにあるように満月の夜に撮られています。月が線のように写っていることから、数時間もの間、シャッターを開けていたことがわかります。長い時間シャッターを開けていたのにも関わらず、手前の桜の木はほとんどぶれていません。満月の夜に、そのうえ、桜の後ろを月が通り抜ける、風がない日を選んだことがわかります。
この2つの作品のような日や時間、タイミングが揃うことは滅多にないでしょう。写真家は人間の力では及ばない天候や自然に挑み、眼前の光景を見続けます。そして、二度とは起こらない奇跡のような瞬間を迎えた時、磨き抜かれた技術によって、その光景を1枚の写真に落とし込みます。そのようにして生まれた写真は、シャッターを押せば簡単に写るものとは一線を画しています。さらには、私たち鑑賞者がその作品の前に立つ時、まるでその場所にいた当事者かのような気持ちにもしてくれます。
本展では、写大ギャラリー・コレクションから国内外を代表する写真家が、独自の視点と技術で作り上げた風景写真の傑作をご覧いただきます。
企画構成 勝倉崚

〔出品予定作家〕
アンセル・アダムス、カイ・ブレマー、クリストファー・バーケット、エルンスト・ハース、広川泰士、井津建郎、マイケル・ケンナ、ポール・ストランド、ほか 

※ 下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : 東京工芸大学 写大ギャラリー ]

【展覧会】東京工芸大学 写大ギャラリー|土門拳展 「祈りの風景 〜 土門拳自選作品集より」 〜 写大ギャラリー・コレクション 〜|’24年4月15日-6月1日|終了

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東京工芸大学 写大ギャラリー
土門拳展 「祈りの風景 〜 土門拳自選作品集より」
〜 写大ギャラリー・コレクション 〜
会  期  2024年4月15日[月]- 6月1日[土]
開館時間  10:00 - 19:00
休  館  日  木曜日、日曜日、祝日
入  場  料  無 料
会  場  東京工芸大学 写大ギャラリー
      〠 164-8678 東京都中野区本町2-4-7 5号館(芸術情報館)2F
      TEL 03-3372-1321 (代)
展示作品  モノクロ・カラー写真作品 56点
主  催  東京工芸大学 芸術学部
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本展は、写大ギャラリーに収蔵されている1200点を超える土門拳コレクションの中から、『土門拳自選作品集』(世界文化社、1977年)に掲載された作品のうち、風景写真に焦点を当て、仏像や自然の作品を展示いたします。
『土門拳自選作品集』の「構成−レイアウト・造本」(*1) は、亀倉雄策の手によるものです。亀倉は、日本を代表するグラフィックデザイナーで、東京オリンピック(1964年)や大阪万博(1970年)のポスター、ニコンや NTT のロゴマーク等を手掛けています。土門とは10代で出会い、義兄弟と呼ばれるほど深い信頼関係を築き、多くの仕事を共にしています。
この作品集のデザインを依頼された亀倉は、3分冊に仕立てられた1巻目をカラーの風景写真でスタートさせ、日本の伝統や仏像等が続きます。2巻目は初期の作品や「筑豊のこどもたち」、「ヒロシマ」等の写真でまとめ、3巻目は「風貌」や「文楽」等の名作の後、巻末はモノクロの仏像、風景で締めくくられています。
このように、土門の自信作の最初と最後はカラーとモノクロの風景写真で飾られています。亀倉は自著 (*2) の中で、土門の写真について「彼の写真は強い。そして彼の写真は涙もろい」、「私は昔から彼の風景が好きだった」と評し、「風景写真をほめると、ひどくてれた」と土門本人のことにも言及しています。
そうしたことから、亀倉は作品集の構成を考えたのでしょうか。ところが同じ著書の中で、土門は「全部自分の神経で目を通して納得するまでしつように食い下がる。それはテーマに対する態度もそうだが、造本にもそうだ。特にレイアウトは自分の意志通りでないと承知しない」とも述べており、土門の強い要望のもと構成された可能性も考えられます。ますます、土門拳の風景写真への興味が高まるのではないでしょうか。

今回の展覧会は、作品集の構成が誰の手によるものなのかを検証することが目的ではなく、日本を代表するデザイナーが認め、本人も「てれた」という土門拳の風景への眼差しをあらためて見てみようというものです。
なお、本展覧会は、毎日新聞社が主催する土門拳賞との連携企画として、同賞の発表にあわせて開催しています。
*1『土門拳自選作品集』の表記より
*2 『デザイン随想 離陸着陸』(美術出版社、1972年)

土門 拳(どもん けん 1909-1990 年)
1909 年山形県酒田市生まれ。中学時代より画家を志すが、家の事情で断念。1933 年に営業写真館である宮内幸太郎写真場の内弟子となるが、報道写真家を目指し、1935 年、ドイツから帰国した名取洋之助が設立した日本工房に入社。戦後は絶対非演出の「リアリズム写真」をカメラ雑誌などで提唱し、写真界に大きな影響を与えた。1958 年に写真集『ヒロシマ』(研光社)を刊行、国内外で高い評価を得る。筑豊炭鉱地帯の窮状を取材した1960 年刊行の写真集『筑豊のこどもたち』(パトリア書店)は10 万部を超えるベストセラーとなる。ライフワークとなった「古寺巡礼」シリーズでは、仏像や寺院の撮影を約40 年にわたって続けるなど、一貫して日本を撮り続けた。

※ 下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : 東京工芸大学 写大ギャラリー
[ 参 考 : 土門拳記念館 ]  { 活版アラカルト 過去ログ }

【展覧会】東京工芸大学 写大ギャラリー|東京工芸大学創立100 周年記念展|吉田志穂展「この窓から見えるものが変わったとしても」|’23年11月10日-’24年1月31日|終了

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東京工芸大学 写大ギャラリー
東京工芸大学創立100 周年記念展
吉田志穂展「この窓から見えるものが変わったとしても」
会  期  2023年11月10日[金]- 2024年1月31日[水]
開館時間  10:00 - 19:00
休  館  日  木曜日、日曜日、祝日 2023年12月27日[水]- 2024年1月4日[木]
      2024年1月12日[金]- 1月14日[日]
入  場  料  無 料
会  場  東京工芸大学 写大ギャラリー
      164-8678 東京都中野区本町2-4-7 5号館(芸術情報館)2F
      TEL 03-3372-1321 (代)
展示作品  モノクロ・カラー写真作品 約30点
企画担当  勝倉 崚太 写大ギャラリー運営委員
協  力  Yumiko Chiba Associates
主  催  東京工芸大学 芸術学部
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写大ギャラリーでは、東京工芸大学創立100 周年を記念して、本学の卒業生でもある写真家・吉田志穂写真展「この窓から見えるものが変わったとしても」を開催いたします。
吉田志穂は本学在学中(4年次)の2014年に、数多の著名な写真家を輩出した写真コンテスト「第11回写真 1_WALL」にてグランプリを受賞して、華々しくデビューしました。2017年には、写真作品が選ばれることは稀である現代美術コンテスト「第11回shiseido art egg」に入選を果たしました。その後も、数々の個展や国内外の美術館での企画展、写真フェスティバルに招聘され、2022年、写真界の芥川賞と言われる第46回木村伊兵衛賞を受賞しました。今では、写真界のみならずアート界からも注目される若手を代表する写真家です。
吉田はアナログとデジタル両方のプロセスを融合した制作方法が特徴的です。また展示空間を含めて作品とみなす手法、インスタレーションを得意としています。代表作「測量|山」では、インターネットにて撮影する場所を探して、その過程にて見つけた地図や航空写真などのイメージを撮影します。その写真を持って実際の場所に向かいます。その場に降り立った時の感情や感覚を元に、眼前の光景と持参した写真などを様々な方法で組み合わせていきます。そして、アナログとデジタル両方のプロセスを融合することでしか生まれない、実際には存在しない風景を作り上げます。

「この窓から見えるものが変わったとしても」は 解像度をキーワードにした新作です。解像度とは画像を構成する密度のことで、その密度が高いほど高画質になります。最近では、物事の理解や思考が明確な人に対して、あの人は解像度が高い、といった使い方もされています。あらゆる機器は高解像度を目指して開発されており、多くの人はそれを望みます。
しかしデジタル全盛の現在において、フィルム写真に独特な味を感じたり、わざと低解像度の古いコンパクトデジタルカメラを使用したりする若者も多く見受けられます。高解像度のものに違和感を覚える、または低解像度のものに愛着を感じる人も少なくありません。

本作では、まず、高解像度のデジタルカメラで撮影した写真を数メートルの大きなプリントにします。それをあらゆる解像度、機種のカメラで再度撮影しました。使用したカメラは、8×10inchのシートフィルムを使用する大型カメラから、「写ルンです」や、2005年製造のコンパクトデジタルカメラなど多岐に渡ります。同じ写真を撮影しているのにも関わらず、カメラの機種によって完成する写真は大きく異なります。カメラによってファインダーという窓は異なり、そこから見えるものも変化します。そのどれにも個性と魅力があると吉田は考えます。
本展は、「この窓から見えるものが変わったとしても」を中心に、「測量|山」などの代表作をご覧いただきます。木村伊兵衛賞受賞後、初の新作を交えた個展です。
                                (企画担当 勝倉崚太)

吉田 志穂(よしだ しほ 1992− )
千葉県に生まれる。東京都を拠点に活動。2015年東京工芸大学芸術学部写真学科卒業。2022年第46回木村伊兵衛賞受賞。主な展覧会に、2021年「記憶は地に沁み、風を越え 日本の新進作家 vol.18」(東京都写真美術館)、2021年「あざみ野フォト・アニュアル とどまってみえるもの」(横浜市民ギャラリーあざみ野、神奈川)、2020年「TOKAS-Emerging 2020」(トーキョーアーツアンドスペース本郷、東京)、2018年「Quarry / ある石の話」(ユミコチバアソシエイツ、東京)など。2014年「第11回写真 1_WALL」グランプリ受賞、2017年「第11回 shiseido art egg」入選、「Prix Pictet Japan Award 2017」ファイナリスト。

※ 下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : 東京工芸大学 写大ギャラリー

【展覧会】東京工芸大学芸術学部 写大ギャラリー|古屋誠一写真展「第一章 妻 1978.2-1981.11」|写大ギャラリー・コレクションより|’22年6月10日-8月6日

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東京工芸大学芸術学部 写大ギャラリー
古屋誠一写真展「第一章 妻 1978.2-1981.11」
写大ギャラリー・コレクションより
会  期  2022年6月10日[金]-2022年8月6日[土]
開館時間  10:00-19:00
休  館  日  木曜日、日曜日、2022年7月18日[月・祝]
入  場  料  無 料
会  場  東京工芸大学 写大ギャラリー
      164-8678 東京都中野区本町2-4-7  5号館(芸術情報館)2F
      TEL 03-3372-1321
展示作品  カラー・モノクロ写真作品 約50点
主  催  東京工芸大学 芸術学部
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この度、写大ギャラリーでは本学の卒業生である写真家・古屋誠一の作品『Christine Gössler 1978-1985』のシリーズなどを中心に364点をコレクションいたしました。一度の収蔵点数としては非常に多い数になります。
これを記念して、第一章、第二章と 2 回にわけて、古屋誠一の世界をご紹介いたします。第一章では「妻」、第二章(11月開催予定)では「母」をテーマとします。モノクロ作品はすべて古屋自身の手によって1990年代にプリントされたものです。

古屋誠一は東京写真大学短期大学部(現・東京工芸大学)を卒業後、1973年、23歳のときに横浜港からナホトカ号、シベリア鉄道などを乗り継ぎ、ヨーロッパへ向かいました。二度と日本に帰らない、という強い意思をもった旅立ちでした。
ウィーンで数年を過ごしたのち、オーストリア第二の都市グラーツで、クリスティーネ・ゲスラー(Christine Gössler)という一人の女性と出会い、結婚。その後一児をもうけます。古屋はクリスティーネと出会った直後からその姿を撮りはじめ、結婚後も日常的に撮り続けました。やがてクリスティーネは病を患った末に、東ベルリンのアパートの上階から身を投げます。
古屋がクリスティーネと過ごした歳月は7年と8ヶ月ほど。その日々を『Mémoires-メモワール』と題した 5 冊の写真集として上梓。彼女の死後、二人が過ごした 3 倍近い歳月(最初の発刊から21年)をかけて断続的に発行され続けてきたものです。

今回、写大ギャラリーに収蔵された作品は、古屋とクリスティーネが共に過ごした歳月をほぼ完全に網羅する貴重なものです。古屋がクリスティーネに最初にカメラを向けた初々しい一枚、そしてクリスティーネが亡くなる前日に、東ドイツのポツダムで撮られた一枚が含まれています。
それらの作品群から、第一章では息子・光明を出産する直前までのクリスティーネの姿に注目します。夫・古屋との関係を強く感じさせるものとなります。
第二章では息子・光明を出産して母となったクリスティーネの姿を紹介します。こちらは息子・光明と母・クリスティーネの関係、そして父・古屋との関係を感じさせるものとなります。

子供の誕生によって、時に夫婦は大、のかたちやバランスを変えます。クリスティーネと古屋もまさにそれにあてはまります。妻、夫という顔だけでなく、母、父という顔も持たされることになるからです。妻-夫、母-父、母-夫、妻-父といった意外なほど複雑な関係が生まれます。
クリスティーネと古屋は、文化、習慣、宗教、言語といったものが大きく異なる外国人同士の結婚でもあり、夫婦のありようがより際立って感じられる側面も持っています。そのかたちに注目することは、普遍について問うことにもなるはずです。(企画構成 小林紀晴)

古屋 誠一(ふるや せいいち, 1950年-)
1950年、静岡県賀茂郡賀茂村宇久須(現・西伊豆町)に生まれる。東京写真短期大学(現・東京工芸大学)で写真を学んだ後、1973年にヨーロッパへ向かう。1975年からオーストリア第二の都市グラーツを生活の拠点とする。代表作は妻クリスティーネをテーマとした写真集『Mémoires』(5冊刊行)。これまでにヨーロッパ、アメリカ、日本などで多くの展覧会を開催している。最近では『Mémoires』から10年の時を経て、やはりクリスティーネを扱った写真集『Face to Face』(2020年)、『First Trip to Bologna 1978 / Last Trip to Venice 1985』(2022年)などを発刊。また写真専門誌『Camera Austria』 の創刊、編集にも深く関わり、1980年代から日本の写真家、写真文化を広くヨーロッパに紹介した。グラーツ在住。

※ 感染症予防対応実施中。下掲詳細を確認の上参観を。
[ 詳細 : 東京工芸大学  東京工芸大学 写大ギャラリー