青年劇場 第115回公演 『郡上の立百姓』
9月17日[土]-25日[日]
紀伊國屋ホール
宝暦4年(1754年)、美濃の国 郡上郡(ぐじょう ごおり)、百三十ヶ村の百姓たちが立ち上がった。
年貢徴収法が改定され、より重い増税となってのしかかってきたのだ。
百姓たちの激しい抵抗に、郡上藩はいったん願いを聞き入れるが、一年後、庄屋衆の切り崩しから反撃と弾圧をはじめる。
若き指導者・定次郎らは百姓たちをまとめ組織的なたたかいへと発展させてゆくが、次第に郡上内は藩に従う「寝百姓」と、あくまで抵抗を続ける「立百姓」に分裂、せめぎ合いは苛烈を極めていく・・・・・・。
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『郡上の立百姓』は、郡上一揆を題材に、1964年 こばやし ひろし氏が 自ら主宰する劇団はぐるまに書き下ろし、翌年には第二回訪中日本新劇団の合同公演として上演、その後劇団民藝によって全国巡演された。
―― それから半世紀。彼らの闘いは、決して過去のものではない。
「いかに生きるべきか?」
いま大きな分岐点に立つ私たちにこそ、彼らが掴もうとした未来が託されている。
熱気溢れる「郡上踊り」に秘められた想い、圧倒的な迫力とスケールで描く人間群像を、繊細かつ大胆な演出で定評のある藤井ごう氏を演出に迎えて贈る、壮大なたたかいと人間讃歌の物語。
<郡上一揆 グジョウ-イッキ とは>
江戸時代後期、宝暦4年(1754)現在の岐阜県郡上市で起きた大規模な百姓一揆。
庄屋を排除した農民らが中心となり、五年もの長きにわたる戦いの中で、直接江戸幕府に窮状を訴えるべく籠訴(大名の乗った籠に訴状を差し出す)、箱訴(目安箱に訴状を入れる)を決行した。
その結果藩主・金森家は改易、老中ら幕府の要人らも処断された。領主および幕府の高官らまで厳罰を下された例は、江戸時代を通じて郡上一揆だけとされる。
【 詳細 : 青年劇場 郡上の立百姓 】