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【展覧会】三沢市寺山修司記念館|寺山修司没後40年 特別企画展 vol.2|ポスト・テラヤマ ─ 1983-2023|’23年11月7日-’24年6月4日

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寺山修司没後40年 特別企画展 vol.2
ポスト・テラヤマ  ── 1983-2023
会  期  2023年11月7日[火]- 2024年6月4日[火]
休  館  日  月曜(祝日のばあいは翌日)
開館時間  9:00ー17:00(入館は16:30まで)
会  場  寺山修司記念館エキジビットホール
      青森県三沢市大字三沢字淋代平116-2955  tel. 0176-59-3434
入  館  料  一 般  個 人  550円(常設展330円+企画展220円)、高 大 生  110円、小中学生  60円
      * 土曜日は小中学生以下 無 料
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1983年5月4日午後0時5分、その心臓は鼓動を止めました。享年47歳。晩年は肝硬変が落とす死の影に脅かされながらも、命を燃やして創作活動に打ちこんでいました。いよいよドクターストップがかかると、演劇や映画を諦める代わりに、文筆業に専念するための10年が欲しいと主治医に訴えるようになります。しかし、願いが叶うことはありませんでした。

「生きているうちに、一つ位は自分の墓を立ててみたかった」と 全歌集のあとがきに記し、辞世の句に「私の墓は、私のことばであれば、充分。」と付した寺山修司。 死して肉体を失った後も、ことばとして存在し続けることを予言していました。その宣言どおり、彼のことばを求める人は引きも切らず、亡くなってからの40年間、著作は毎年刊行されています。
これまで、「いま寺山が生きていたら」という問いが際限なく繰り返されてきました。それは没後にあっても懐古ではなく、常に現在形で進行するものでした。近年、世界は、ポスト真実(Post-Truth)と呼ばれる、客観的な事実より感情や個人的な信念が社会を動かしていく新しいポピュリズムの時代を迎えました。

  あなたの訊ねる事実はなまもの。すぐに腐るわ。
  事実はすぐに風邪をひく。
  事実は身も口も軽く、蠅みたいにとびまわり、
  安いお金に身を売って、呼びもしないのに迷い込んでくる……
  ほうら、事実が死んだ!                                             レミング 1979年

この世から嘘と本当の区別がなくなったとき、虚実を巧みに行き来した寺山ならば何を言うだろうか。私たちは、そのことばを待ち焦がれているのです。
あなたは、ポスト・テラヤマの今をどう生きますか?

※ 下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : 三沢市寺山修司記念館 ]

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◆ 三沢市三沢市寺山修司記念館について〔 同館ウェブサイトゟ抜粋 〕 外観撮影:大石 薫 
当館は遺族の寺山修司の母:はつ氏より、三沢市に寄贈された遺品を保存公開するために、約 3 年の歳月をかけ建設されました。寺山修司と親しかった粟津潔氏のデザインをもとに、九條今日子氏 をはじめとする元天井棧敷のメンバーなど数多くの関係者のアドバイスを得て平成9年7月に開館を迎えました。
延床面積約833平方メートルの展示棟とホワイエ棟が渡り廊下でつながり、上空から見るとその様は、テラヤマ演劇・映画の小道具として登場した「柱時計」を彷彿とさせます。ホワイエ棟外壁には149枚の陶板が貼り込まれ、寺山氏と交流のあった約30人のメッセージ陶板がテラヤマ作品を題材にしたものとともに、にぎやかに彩っています。テラヤマ芸術はもとより、当市の総合芸術発信基地としての一翼も担っています。
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◆ 特別企画展 2021 vol.1「ジャパン・アヴァンギャルド ―アングラ演劇傑作ポスター展 ―
1960年代から70年代にかけて、世界の若者の既成の秩序に対する異議申し立てに同調するように、日本の演劇界でも、新劇とはまるで異質な世界を創造することを目指した「アングラ演劇(小劇場運動) 」が勢いを持ち、寺山修司、唐十郎、鈴木忠志、佐藤信、串田和美らが、それまでにない実験的な舞台を繰り広げていきました。
この時代、舞台と相乗効果をもたらすユニークなビジュアル表現で観客の心を揺さぶったのが天井棧敷、状況劇場、黒テント、自由劇場などの「劇団の旗印」として登場したポスターの数々です。

このアングラ演劇のポスター群には、横尾忠則をはじめとして、粟津 潔、赤瀬川原平、宇野亞喜良、金子國義、篠原勝之、平野甲賀、及部克人、串田光弘、及川正通、複本了壱、花輪和一、林静一、合田佐和子、戸田ツトムなど、多くの一流アーテイストが関わりました。
彼らの手掛けたポスターは、単なる公演告知の枠を越え、アングラ演劇の軌跡を鮮やかに示すとともに、日本が熱く燃えた時代を鋭く切り取り、それらのポスター自体が発するメッセージは時代を越え今も輝き続けています。現在も、このポスター群が、輝きを失わない理由の一つに、ポスターのデザイナーが実際の舞台の美術も担当した事があげられるでしょう。このポスター1 枚に舞台のトータルイメージが凝縮され、時にはそのデザインが舞台の演出にまで影響を与えたことも少なくありません。そんな作品を見ていると、今にもその舞台が蘇ってくるような興奮に包まれます。

【修司忌】三沢市寺山修司記念館|寺山修司記念館フェスティバル2024年 春|’24年5月4日 寺山修司命日 修司忌

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三沢市寺山修司記念館
寺山修司記念館フェスティバル2024年 春
2024年5月4日[土]
  寺山修司の命日 5月4日は、年に一度の感謝祭!
  屋外の遊び場、飲食屋台(11:00-16:00)
  修司忌セレモニー(会場:寺山修司顕彰文学碑  13:00-14:00) * 荒天時は館内実施
  三上博史ライブ(三沢市寺山修司記念館館内 16:30-18:00)

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✿ 寺山修司記念館フェスティバル2024 / 春 ✿
■5月4日[土] 修司忌
11:00:16:00 会場:屋外多目的スペース * 荒天時は中止
◎ 寺山修司遊びの劇場「ムシムシコロコロ・パーク」
 乗って遊べる木工オブジェ・木工ワークショップ
 造形作家:Simizzy (シミージー)
 協  力:青森県立三沢高校ボランティア部

◎ テラヤマルシェ × Market Caravan
 県内の選りすぐりの 飲食屋台・販売店 が大集合!
 マイタンブラー持参等にご努力いただき、環境付加軽減にご協力ください。

◆ 飲食屋台
・自遊木民族珈琲(オーガニックコーヒー、ビーガンスイーツ)
・Naughty(サンドウィッチ、カクテル)
・Home Cafe(クラフトビア、Food)
・ぼんやり亭(おたのしみ!)
・Lounge Yumi × aroma rhythm(ハーブティー、お酒・カクテル)
・loconcafe(ワッフル)
・カフェマティエールイケザキ(テラヤマバーガー)
・川守田パン(テラシュー)
・自家焙煎珈琲 cogemame(自家焙煎珈琲、ソフトドリンク、焼菓子、珈琲豆販売)
・蛯沢商店(いか焼き・たこ焼き・とうもろこし、かき氷)
◆ お土産・雑貨販売
・シュツルマイザー(県特産品セレクトショップ)
・punya(エスニック雑貨)
・Stone Age(溶岩プレート展示実演販売)

✿ 寺山修司記念館フェスティバル2024 / 春 ✿
■5月4日[土] 修司忌
13:00-14:00 修司忌 会場:寺山修司顕彰文学碑 * 荒天時は館内実施
◎献花  どなたもご参列いただけます。
◎寺山修司へのオマージュ「われに五月を」
 構成・演出:佐々木英明(寺山修司記念館館長/詩人)
 朗  読:三沢市立堀口中学校 生徒
◎寺山メモリアルソング  トラペット演奏:三浦修(三沢シティバンド)
◎オドラデク道路劇場「こんがら童子」
 演出・舞踏:福士正一
オドラデクダンサーズ:片山カイ、石岡博之

✿ 寺山修司記念館フェスティバル2024 / 春 ✿
■5月4日[土] 修司忌
16:30-18:00 会場:寺山修司記念館 館内
◎三上博史ライブ  観覧チケット 2,000円
 構成・演出:寺山偏陸
 出 演:三上博史(Vo.)、近田潔人(Guitar.)

< 三上博史・近田潔人プロフィール >
三上博史   Hiroshi Mikami   俳優/歌手
東京都出身。高校在学中にオーディションで寺山修司に見いだされ、寺山が監督・脚本を手掛けたフランス映画『草迷宮』(日本公開83年)に主演し、衝撃的なデビューを飾る。以後、映画、ドラマ、舞台など多岐に渡り活躍。
2024年1月、寺山修司没後40年記念公演「三上博史 歌劇」(東京・紀伊國屋ホール)で話題をさらう。

近田潔人   Kiyoto Konda ギタリスト/音楽クリエイター
埼玉県出身。17歳でセッションプレイヤー活動を始め、石井竜也、KREVA、倖田來未、清水翔太、東方神起、矢沢永吉などのライブサポートや編曲に携わる。2004-05年、三上博史主演のミュージカル『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』に出演。自身のソウルバンドSoftsoulのプロデュースも担当している。2024年1月、寺山修司没後40年記念公演「三上博史 歌劇」に演奏出演。

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●入館料(常設展+企画展)
 一般 550円 / 一般(20名以上) 440円、高大生 110円 / 小中生 60円
 *  三上博史ライブ 観覧チケット 2,000円(入場料込み)
 * 土曜日は中学生以下無料  * 障がい者手帳呈示の場合、本人と介護者1名は全額免除
 * イベント終了後、寺山修司記念館 一 三沢空港 一 三沢駅を経由する臨時バスを運行します。
カレンダー5月-1

※ 下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : 三沢市寺山修司記念館 ] 

【展覧会】三沢市寺山修司記念館|寺山修司没後40年 特別企画展 2023 vol.1|手紙魔 寺山修司 ─ 魂のキャッチボール|’23年4月18日-’23年10月29日|終了

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寺山修司没後40年 特別企画展2023 vol.1
手紙魔 寺山修司 ── 魂のキャッチボール
会  期  2023年4月18日[火]-2023年10月29日[日]
休  館  日  月曜(祝日のばあいは翌日)
開館時間  9:00ー17:00(入館は16:30まで)
会  場  寺山修司記念館エキジビットホール
      青森県三沢市大字三沢字淋代平116-2955  tel. 0176-59-3434
入 館 料  一般個人 550円(常設展330円+企画展220円)、高大生 110円、小中学生 60円
      * 土曜日は小中学生以下 無 料
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「みんなが行ってしまったら、わたしは一人で手紙を書こう」
「この手紙を渡すときのことを ひとりで考えながら  ぼくはにやにやしている」

筋金入りの手紙魔だった寺山修司。少年期を支えた恩師との文通、全国の高校生俳人仲間とのやり取り、恋人・九條映子へのラブレター、近況報告の役目を果たした、晩年の「ニュースレター」など、膨大な量の書簡を書いている。滞在先の国から自分に宛てた手紙を出し、「アリバイ作り」をしていたという証言もある。
彼のすべての作品のなかに、対話を大事にする姿勢を見てとることができる。手紙を通して見えてくる寺山の創作の真髄。

※ 感染症予防対応実施中。下掲詳細を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : 三沢市寺山修司記念館 ]

【イベント】寺山修司記念館|フェスティバル 2022夏|演劇実験室 ◉ 万有引力 特別公演|『八月の紫陽花-August Hydrangea』|’22年7月31日|終了

三沢市寺山修司記念館 開館25周年記念
「寺山修司記念館フェスティバル 2022夏」、演劇実験室◉万有引力 特別公演挙行
八月の紫陽花7月31日[日]夕方、記念館一帯で繰り広げられる夕暮れ時の幻。
一瞬にして永遠、その時を見逃すなかれ!

エクスペリメンタル叙事詩劇『八月の紫陽花-August Hydrangea』
ー 寺山言語と俳優肉体言語がアラベスクする実験劇ー夜ー
エクリチュール:寺山修司/ 演出・音楽:J・A・シーザー/ 共同演出・構成台本:髙田恵篤

AugustHydrangea_PosterSエクスペリメンタル叙事詩劇『八月の紫陽花-August Hydrangea
ー 寺山言語と俳優肉体言語がアラベスクする実験劇ー夜ー』
【日時・会場】

2022年7月31日[日] 受付開始 16:30/開場開演 17:00
寺山修司顕彰文学碑 集合/寺山修司記念館/屋外多目的スペース ほか
*終演後、三沢駅行きのバスを運行します。乗車希望の方は事前登録(017-59-3434)をお願いします。青い森鉄道 三沢駅19:41発、八戸駅乗換、東京駅行き最終新幹線に接続します。
【チケット(税込)】 前売・当日 限定200枚

大人 3,500円/高・専門・大学生 2,000円/中学生以下 1,000円
*チケット予約・購入の方は、併せて館内の展示をご覧いただけます。ご入館時に受付でお申し出ください。
*学生の方は、当日、学生証の呈示をお願いします。
【チケット取扱】 7月10日[日]発売開始
寺山修司記念館/三沢市公会堂/ローソンチケット/チケットぴあ/イープラス
【チケット電話予約】
寺山修司記念館(0176ー59ー3434) *当日、館内受付で料金をお支払いください。

◉ 以下詳細は下掲を参照ください。感染症対応実施中。
[ 詳細 : 三沢市寺山修司記念館 同館最新情報  ]{ 活版 à la carte 寺山修司既出まとめ

【展覧会】三沢市寺山修司記念館|寺山修司記念館25周年記念|特別企画展 2022 vol.1「寺山修司のラジオドラマ」|’22年6月7日-’23年4月9日|二期共に終了

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三沢市寺山修司記念館
寺山修司記念館25周年記念|特別企画展 2022 vol.1
「寺山修司のラジオドラマ」
会  期  2022年6月7日[火]-2023年4月9日[日]
        第1期 2022年 6 月 7 日[火]ー11月27日[日]
        第2期 2022年11月29日[火]ー2023年4月9日[日]
休  館  日  月曜(祝日のばあいは翌日)、* 8月は無休  * 12月29日ー01月03日
開館時間  9:00ー17:00(入館は16:30まで)
会  場  寺山修司記念館エキジビットホール
      青森県三沢市大字三沢字淋代平116-2955 tel.0176-59-3434
入 館 料  一般個人 550円(常設展330円+企画展220円)、高大生 110円、小中学生 60円
      * 土曜日は小中学生以下 無 料
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早熟の文士として文壇に躍り出た寺山のキャリア草創期にあたる仕事が、ラジオドラマの脚本でした。20代に集中して取り組まれた仕事でありながら、実は、最も賞を獲得した分野がラジオドラマの脚本です。国内だけでなく国際的な放送賞でもグランプリに選ばれ、のちに主宰する劇団、演劇実験室「天井棧敷」が海外進出するきっかけにもなりました。
寺山のラジオ台本には後の作品の萌芽が色濃く見られ、特に、天井棧敷ではそのシナリオを土台に舞台を創作しています。彼が描きたかった世界が凝縮され、原石のまま輝いているのがラジオドラマなのです。 〝寺山修司〟のすべては、ラジオドラマのなかにあったともいえるでしょう。

また、同時期に脚本を手がけていたミュージカルの要素が取り込まれ、テンポの良いセリフ回し・高い音楽性、幻想からユーモア、ハードボイルドまで幅広い作風を味わえるのも寺山のラジオドラマの醍醐味です。今回は、脚本家自身が保管していた貴重な音源を中心にご紹介します。

※ 感染症予防対応実施中。下掲詳細を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : 三沢市寺山修司記念館

【展覧会】三沢市寺山修司記念館|映画公開50周年記念|特別企画展 2021 vol.2「書を捨てよ町へ出よう」|’21年10月30日-’22年5月29日|会期終了

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三沢市寺山修司記念館
映画公開50周年記念
特別企画展 2021 vol.2「書を捨てよ町へ出よう」

会  期  2021年10月30日[土]-2022年5月29日[日]
休  館  日  月曜(祝日のばあいは翌日)、12月29日ー01月03日
会  場  寺山修司記念館エキジビットホール
      青森県三沢市大字三沢字淋代平116-2955 tel.0176-59-3434
入 館 料  一般個人 550円(常設展330円+企画展220円)、高大生 110円、小中学生 60円
      * 土曜日は小中学生以下 無 料
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寺山の代表作のひとつ、映画「書を捨てよ町へ出よう」が公開されたのが1971年4月24日。今年で50年の節目である。撮影当時、22歳の青年だった「エイメイ」も古希を越えた。

寺山が遺した数々の惹句のなかでも、もっとも人口に膾炙(かいしゃ)した「書を捨てよ町へ出よう」。

この言葉をタイトルにもつ寺山作品は3つある。最初は1967年の評論集、翌年に舞台版初演、さらに翌年、1969年には約2ヶ月のロングラン公演が行われる。初期天井棧敷の転換点とも言えるこの作品は、時代性を色濃く反映し、そのエネルギーを取り込みながら膨張しつづけ、やがて、1971年の長編映画へと昇華していく。
もともとこの一節は、仏の作家、アンドレ・ジイドの『地の糧』(1897年)の序詞「ナタナエル」から引用されたものである。寺山はジイドの作品に、10代後半~20代前半の間に出会ったと思われ、「雑萃(ざっすい)」と名付けたアイディアノートにジイドの言葉を多数書き写している。そして、寺山の愛蔵書だった堀口大学訳『地の糧』(角川文庫 1953年)は、現在は当館に収められている。

本展では、流れゆく時代感情を正確に切り取った「書を捨てよ町へ出よう」が象徴する寺山の表現哲学を、同名の評論集・舞台・映画それぞれの作品を追うことで明らかにしていきたい。
また、現代において一人歩きしている「書を捨てよ町へ出よう」というフレーズは、いまなお若者を煽動する旗印として使われる一方、寺山がこの言葉に託した真意が理解されているとは言い難い。しかし、寺山自身はたとえそれが誤読であっても、受け手がどのように作品を解釈し、考え行動するか、その作用をおもしろがっていた。 寺山が仕掛けた現象としての「書を捨てよ町へ出よう」がこれまでどのように社会で受容され、伝播してきたか。その全体像に迫る。

※ 感染症予防対応実施中。下掲詳細を確認の上参観を。
[ 詳細 : 三沢市寺山修司記念館

【展覧会】三沢市寺山修司記念館|特別企画展「ジャパン・アヴァンギャルド ── アングラ演劇傑作ポスター展」|’21年4月6日-10月24日 会期延長

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三沢市寺山修司記念館
特別企画展「ジャパン・アヴァンギャルド ── アングラ演劇傑作ポスター展」
会  期  2021年4月6日[火]-10月24日[日]
      * 9月の臨時休館にともない、会期が延長されました。

会  場  寺山修司記念館エキジビットホール
      青森県三沢市大字三沢字淋代平116-2955 tel.0176-59-3434
入  館  料  一般個人 550円(常設展330円+企画展220円)、高大生 110円、小中学生 60円
      * 土曜日は小中学生以下無料
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1960年代から70年代にかけて、世界の若者の既成の秩序に対する異議申し立てに同調するように、日本の演劇界でも、新劇とはまるで異質な世界を創造することを目指した「アングラ演劇(小劇場運動) 」が勢いを持ち、寺山修司、唐十郎、鈴木忠志、佐藤信、串田和美らが、それまでにない実験的な舞台を繰り広げていきました。

この時代、舞台と相乗効果をもたらすユニークなビジュアル表現で観客の心を揺さぶったのが天井棧敷、状況劇場、黒テント、自由劇場などの「劇団の旗印」として登場したポスターの数々です。

このアングラ演劇のポスター群には、横尾忠則をはじめとして、粟津潔、赤瀬川原平、宇野亞喜良、金子國義、篠原勝之、平野甲賀、及部克人、串田光弘、及川正通、複本了壱、花輪和一、林静一、合田佐和子、戸田ツトムなど、多くの一流アーテイストが関わりました。
彼らの手掛けたポスターは、単なる公演告知の枠を越え、アングラ演劇の軌跡を鮮やかに示すとともに、日本が熱く燃えた時代を鋭く切り取り、それらのポスター自体が発するメッセージは時代を越え今も輝き続けています。
現在も、このポスター群が、輝きを失わない理由の一つに、ポスターのデザイナーが実際の舞台の美術も担当した事があげられるでしょう。このポスター1 枚に舞台のトータルイメージが凝縮され、時にはそのデザインが舞台の演出にまで影響を与えたことも少なくありません。そんな作品を見ていると、今にもその舞台が蘇ってくるような興奮に包まれます。

[ 詳細 : 三沢市寺山修司記念館