タグ別アーカイブ: 太田市美術館・図書館

【展覧会】太田市美術館・図書館|本と美術の展覧会vol.5|あふれる、うごめく、のめりこむ。― 絵本原画とアートの空間 ―|’24年2月23日-5月26日

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太田市美術館・図書館
本と美術の展覧会vol.5
あふれる、うごめく、のめりこむ。―絵本原画とアートの空間―
会  期  2024年2月23日[金・祝]- 5月26日[日]
休  館  日  月曜日(ただし4月29日、5月6日は開館、翌火曜日が休館)、
      2月27日、3月26日、4月23日
開催時間  午前10時 - 午後6時(展示室への入場は午後5時30分まで)
観  覧  料  500円
      * チケット各種割引・優待情報、関連イベント情報などは下掲詳細参照
会  場  太田市美術館・図書館 図書館特設コーナー
      〠 373-0026 群馬県太田市東本町16番地30 TEL 0276-55-3036
企画協力  広松由希子
協  力  NPO法人越後妻有里山協働機構 鉢&田島征三 絵本と木の実の美術館、noie.cc、
      株式会社偕成社、株式会社佼成出版社、株式会社小峰書店、株式会社童心社、
      株式会社ミシマ社
主  催  太田市、一般財団法人太田市文化スポーツ振興財団
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2017年から開催してきた「本と美術の展覧会」シリーズ。その第5回は、「あふれる、うごめく、のめりこむ。-絵本原画とアートの空間-」と題して、絵本と、それ以外の領域でも独自の世界観を表現している田島征三、ミロコマチコ、舘野鴻の3人による展覧会を開催します。
人間や動物の躍動する生命を描き出す田島征三。動植物や自然の気配を伸びやかに描くミロコマチコ。丁寧な調査を経て細密に虫や自然の姿を描く舘野鴻。彼らは、生命や自然から感じ得たものをあふれんばかりに描き出し、物語ります。そうして生み出された作品には、鑑賞者・読者の知覚をうごめくように揺さぶり、作品世界にのめりこませる力があります。
本展では、近作の絵本原画に加え、田島とミロコは平面や立体作品を、舘野は絵本製作のプロセスで生まれたデッサンやメモを展示します。

< 出品作家 >
田島征三(たしま せいぞう)
1940年大阪府生まれ。1969年『ちからたろう』でブラチスラバ世界絵本原画展〈金のりんご賞〉を受賞。以来、『ふきまんぶく』『とべバッタ』『つかまえた』などの絵本で受賞多数。2009年、新潟県十日町の廃校を集落の人たちとともに再生し「鉢&田島征三 絵本と木の実の美術館」を開設。絵本や絵画の他、流木や木の実などの自然物による作品を制作。また、鉄彫刻にも挑戦し、広東南海大地の芸術祭2022(中国)に出品。

ミロコマチコ
1981年大阪府生まれ。絵画制作をおこなう傍ら、2012年にデビュー作の絵本『オオカミがとぶひ』で日本絵本賞大賞を、2015年に『オレときいろ』でブラチスラバ世界絵本原画展〈金のりんご賞〉を受賞するなど、国内外で受賞多数。絵本、装画、絵画、立体、ライブペインティングなど多岐に渡る創作活動をおこなう。2019年より南の島に移住して初の絵本となる『みえないりゅう』を2023年に出版。

舘野鴻(たての ひろし)
1968年神奈川県生まれ。幼少期より熊田千佳慕に師事。札幌学院大学在学中に昆虫採集をしながら、演劇、舞踏、音楽に没頭。その後、生物調査の報告書や図鑑などの挿絵として野生生物を描き、徹底した調査に基づいて細密に描かれた初の絵本『しでむし』を2009年に出版。『つちはんみょう』で小学館児童出版文化賞を受賞。エッセイ「命は描けるか」、小説『ソロ沼のものがたり』など執筆多数。

※ 下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : 太田市美術館・図書館

【展覧会】太田市美術館・図書館|どうぶつ と はなし ─ 大曽根俊輔 乾漆彫刻展|’23年10月14日-12月24日|終了

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太田市美術館・図書館
どうぶつ と はなし ── 大曽根俊輔 乾漆彫刻展
会  期  2023年10月14日[土]- 12月24日[日]
会  場  太田市美術館・図書館
      373-0026 群馬県太田市東本町16番地30 TEL 0276-55-3036
休  館  日  月曜日、10月31日[火]、11月28日[土]
開催時間  午前10時 - 午後6時(展示室への入場は午後5時30分まで)
観  覧  料  500(400)円
      * チケット各種割引・優待情報、関連イベント情報などは下掲詳細参照
協  力  松本市美術館、一般財団法人 日本蛇族学術研究所、太田市立北の杜学園
主  催  太田市、一般財団法人太田市文化スポーツ振興財団
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本展は、「どうぶつ と はなし」をテーマに、大曽根俊輔の乾漆彫刻をご覧いただく展覧会です。
大曽根が動物たちと向き合い、「はなし」を重ねることで生まれる個体としての表現を展示室に展開します。重ねられる「はなし」とは、作家による緻密な観察に反映される動物たちとの「はなし」、そして、動物たちの周りにいる人々からの、動物をめぐる「はなし」です。その双方によって、作品は立体的に作り上げられています。

また、技法と素材の面から見れば、乾漆という伝統的な手法を用いていることも、大曽根作品に特有の魅力につながっています。体温が伝わってきそうな肌、肉の張り、たるみの質感は、塑像と彫像の要素をあわせ持つ乾漆が得意とする表現であるといえます。こうした作品を「はなし」とともにご覧いただくことで、身近にいたり動物園で見る動物たちに対する意識、かかわり方も変わってくるかもしれません。
また本展では、地域にも美術館・図書館の活動を拡げ、若い世代に一歩踏み込んでアートに親しんでもらうことを目的に、太田市立北の杜学園9年生 *1 の皆さんと連携事業を展開。大曽根が動物に対するのと同じように、生体動物を前にしたデッサンを生徒の皆さんにも経験してもらいました。彼ら彼女らのとらえた動物たちも展示室に集まります。
数々の「はなし」によってもう一つの身体を得た動物たちを、ぜひご覧ください。
※1 太田市立北の杜学園:群馬県内初の施設一体型の義務教育学校として2021年4月に開校。前期課程(小学校段階)と後期課程(中学校段階)の児童・生徒の皆さんが通学している。9年生は中学校3年生に相当。

<出品作家>
大曽根俊輔 OSONE Shunsuke  乾漆彫刻家
1978年、神奈川県出身。武蔵野美術大学工芸工業デザイン学科木工専攻卒業、東京藝術大学大学院美術研究科文化財保存学専攻修了。大学院修了と同時に京都にある公益財団法人 美術院 国宝修理所に入所。国宝、重要文化財に指定されている仏像彫刻の修理に携わった。
その傍ら、2009 年から動物彫刻の制作を始める。以降、乾漆彫刻の技法を主に用いて動物を主題にした制作をおこなう。2015 年、国宝修理所を退所し作品制作に専念する。

これまで、京都、大阪、長野を中心に個展を開催。

◉ 乾漆彫刻とは?
ウルシの木から採れる樹液と麻布を主な材料にして立体像を制作する技法。有名な乾漆彫刻に興福寺 (奈良県) の《阿修羅立像》(国宝/天平6(734)年)がある。人や動物の柔らかな感じを表現するのに適した技法で脱活乾漆と木心乾漆の 2 種類がある。
脱活乾漆(だっかつかんしつ):粘土などで原型を作り、麻布を漆で貼り重ねてから中の型を抜く。心木を入れ、張り子状になったものへ、また漆を重ね細部を仕上げていく。(《阿修羅立像》はこちらの技法)
木心乾漆 (もくしんかんしつ):だいたいの形を木で彫り進め、細部を漆で仕上げる。中の木は抜かないため木彫の強さと漆の柔らかさで表現できる。

※ 下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : 太田市美術館・図書館

【イベント】太田市美術館・図書館|企画コーナー「萩原朔太郎大全2022」| ’22月9月28日-10月23日

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企画コーナー「萩原朔太郎大全2022」
会 期  2022月9月28日[水]-10月23日[日]
会 場  太田市美術館・図書館 図書館特設コーナー
     373-0026  群馬県太田市東本町16番地30 TEL 0276-55-3036
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朔太郎エンブレム萩原朔太郎没後80年にあたり、全国52カ所で開催される共同展覧会。本企画コーナーもその一環となります。
萩原朔太郎の作品や、同時代に親交のあった人物、また「萩原朔太郎賞」受賞者など、郷土の詩人をより深く知ってもらえるような本を紹介します。この機会にぜひお手に取ってご覧ください。
◉ 図書リストデータ
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萩原朔太郎大全2022
本展示は、没後80年の萩原朔太郎を介した展示を同時期におこなう「萩原朔太郎大全2022」事業に参加しています。

{ 活版 à la carte   萩原朔太郎大全2022 まとめ 

[ 詳 細 : 太田市美術館・図書館 「萩原朔太郎大全2022」公式サイト ]

【展覧会】太田市美術館・図書館|本と美術の展覧会 vol. 4|「めくる、ひろがる ー 武井武雄と常田泰由の本と絵とー」|’22年3月5日-5月29日/ 後期開催中:4月27日-5月29日

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太田市美術館・図書館
本と美術の展覧会 vol. 4
「めくる、ひろがる ー 武井武雄と常田泰由の本と絵とー」
会  期  2022年3月5日[土]-5月29日[日]
      * 前 期:3月5日[土]-4月24日[日]/ 後 期:4月27日[水]-5月29日[日]
会  場  太田市美術館・図書館 展示室 1、2、スロープ
      373-0026 群馬県太田市東本町16番地30  TEL 0276-55-3036
開催時間  午前10時-午後6時(展示室への入場は午後5時30分まで)
休  館  日  月曜日
観  覧  料  一 般 300円、高校生以下および65歳以上は 無 料。
主  催  太田市、一般財団法人太田市文化スポーツ振興財団
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2017年から開催してきた「本と美術の展覧会」シリーズ。その第4弾は、本における重要な要素である「めくる」動作に着目し、童画家・武井武雄(1894-1983)と 版画家・常田泰由(1980-)の作品を紹介するものです。
本は、ページをめくるごとに物語が進展します。「めくる」ための手の動きと、物語の進行は不可分な要素として私たちの意識に知らず知らずのうちに内面化されているでしょう。私たちは、少ない言葉とイメージ(絵)で展開される絵本を読む時、次の展開への期待をもってページをめくって いた/ いる のではないでしょうか。ページを「めくる」という動作が不可欠な本の構造は、それだけで物語を想像させてしまう力を内包しているのかもしれません。

さて、日本において子どものための絵画を「童画」と名付け推進した武井武雄は、本にまつわる美術を多数手がけています。子ども向け絵雑誌の絵画をはじめ、本の装幀や、多様な素材と技法を駆使し、こだわりぬいて制作された刊本作品。いずれも本の内容と絵やデザインとが溶け合い一つになることが目指されています。

一方、常田泰由は、身の回りにあるかたちを見つめ、そのドローイングから版画、ペインティング、コラージュ、そして本など、多様な展開を見せています。特に近年多数制作している本の作品は、断片的なイメージが寄せ集められ、綴じられ、そしてぱらぱらとめくられることで単一の平面作品では得られない効果を生み出しています。
本展では、武井武雄と常田泰由の本の作品をはじめ、版画や水彩画、コラージュ、インスタレーションなどを展示します。各展示室では作品がめくられていく映像もご覧いただけます。二人の作家の本と絵とを行ったり来たりしながら、本と美術、二つの接点に思いを寄せてみてください。

<出品作家>
武井武雄 Takei Takeo(1894-1983)童画家
長野県出身。本郷洋画研究所、東京美術学校西洋画科および同校研究科で学ぶ。1921年から絵雑誌『子供之友』(婦人之友社)等に子ども向けの絵を描き始め、翌年『コドモノクニ』(東京社)創刊に携わる。1925年、初個展「武井武雄童画展」(東京銀座資生堂画廊)を開催。この時初めて自身で創造した「童画」という言葉を用いる。1935年より刊本作品を制作し、生涯で139点を世に出した。

常田泰由 Tokida Yasuyoshi(1980- )版画家
長野県出身。2003年東京造形大学美術学科絵画専攻卒業、2006年愛知県立芸術大学大学院美術研究科油画専攻修了。2009年観瀾国際版画ビエンナーレ展(中国)。木版画を中心に国内外の美術館、ギャラリーで発表、美術館等で版画のワークショップを開催している。現在、武蔵野美術大学、東京造形大学非常勤講師。

※ 感染症予防対応実施中。下掲詳細を確認の上ご参観を。
[ 詳細 : 太田市美術館・図書館
⊕ 武井武雄の郷里、長野県岡谷市には「武井武雄の世界-イルフ童画館」がある。童画は武井の造語であり、イルフは「古い-フルイ」を逆読みしたものとされる。