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【展覧会】栃木県立美術館|企画展 「二つの栃木」の架け橋 小口一郎展|足尾鉱毒事件を描く|’23年1月21日-3月26日

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栃木県立美術館
企画展 「二つの栃木」の架け橋
小口一郎展 足尾鉱毒事件を描く
開催期間  2023年1月21日[土]- 3月26日[日]
開催場所  栃木県立美術館 企画展示室
      栃木県宇都宮市桜4-2-7 Tel. 028-621-3566
観覧時間  午前9時30分 - 午後5時(入館は 午後4時30分 まで)
休  館  日  月曜日
観  覧  料  一 般 900 円、大高生 600 円、中学生以下 無 料
協  力  小口一郎研究会
特別後援  佐呂間町、佐呂間町教育委員会
主  催  栃木県立美術館、下野新聞社
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栃木県 小山市出身で 版画家として活躍した 小口一郎(こぐち・いちろう、1914-1979)の全貌を、そのライフワークとなった 足尾鉱毒事件 を主題とした作品を中心に紹介します。
幼少期より絵画に秀でた才能を示した小口一郎は、1946年に鈴木賢二らが結成した 日本美術会 の北関東支部の活動に参加し、本格的に木版画を手がけるようになると同時に、仲間たちとともに、絵画教室での指導やサークル活動に熱心に取り組んでいきました。

その一方で、やがて 足尾鉱毒事件田中正造 のことを知って大きな衝撃を受け、広く世に伝える方法を模索しはじめます。まずは、足尾銅山の鉱毒被害に苦悩する旧谷中村の農民たちと 田中正造のこと、次に、厳寒の 佐呂間 へ移住した人々の生活と帰郷への思い、そして最後に、足尾銅山の坑夫たちの労働問題を取り上げ、それぞれ連作版画《野に叫ぶ人々》(1969年)、《鉱毒に追われて》(1974年)、《盤圧に耐えて》(1976年)の3 部作にまとめ上げました。これらは小口一郎の代表作として、今なお、高い評価を得ています。

《鉱毒に追われて》に描かれたように、明治期、鉱毒被害に遭った 旧谷中村 や 渡良瀬川流域 の農民たちは、北海道開拓移民として佐呂間の原野にわたり、「栃木集落」を形成しました。その後、歳月を経て、彼らが栃木県への帰郷を果たしたのは、1972年のことです。このとき、小口一郎が自ら帰郷運動の世話役を務め、当時の栃木県知事が受け入れを表明したことで、ようやく実現にいたりました。
すなわち、2022年は、栃木県立美術館の 開館50周年 であると同時に、「もう一つの栃木」から帰郷して50年の節目の年にあたります。

開館50周年を記念して企画される本展は、小口一郎研究会の全面的な協力を得て、初めて連作版画《野に叫ぶ人々》、《鉱毒に追われて》、《盤圧に耐えて》の全点を一堂に展観するものです。
あわせて油彩画や版画作品なども紹介して、約300点で知られざる美術家、小口一郎の生涯を回顧します。

※ 感染症予防対応実施中。下掲詳細を確認の上観覧を。
[ 詳 細 : 栃木県立美術館

[ 参 考 : 動画 YouTube 小口一郎展 栃木県立美術館で開幕 宇都宮『足尾銅山閉山50年』下野新聞チャンネル 01:00 ]