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【展覧会】東京国立近代美術館工芸館 開館40周年記念 所蔵作品展 ─ 名工の明治 終了

20180123222046_00005 東京国立近代美術館
工芸館開館40周年記念 所蔵作品展

名工の明治
開催期間:2018年3月1日[木]-5月27日[日]
休  館 日:月曜日 * 3月26日、4月2日、4月30日は開館
開館時間:午前10時-午後5時(入館は午後4時30分まで)
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明治時代、その優れた技術によって帝室技芸員に任命された鈴木長吉(1848-1919)。同館所蔵の《十二の鷹》は彼の代表作の一つで、1893年アメリカ開催されたシカゴ・コロンブス世界博覧会で発表されました。古来より武将たちが好んで行った鷹狩りで用いられる鷹をモチーフに、本物と見紛うリアルな表現と、金、銀、銅、赤銅、四分一といった金属の色を巧みにちりばめた華やかさで、世界の人々を驚かせました。

同館では、数年をかけてこの《十二の鷹》の修復に取り組んできましたが、このたび修復後初のお披露目をいたします。長らく失われていた鉾垂れ(鷹の止まり木に使用される装飾布)も復元され、発表当初の鮮やかな色合いがよみがえりました。
「明治150年」にもちなみ、本展では、高い技術力と表現力を兼ね備え明治の精神を今に伝える名工たちの作品もあわせてご覧いただきます。
現代の工芸作品も含めた当館所蔵作品約100点を通して、技と表現が現代にいかに継承されたのか、その展開を探ります。

【詳細: 東京国立近代美術館工芸館 】

{新宿餘談 同館URLトップページに「工芸館の石川県移動について」があります。残念ですが東京はすでに工芸の町とはいいにくくなっていますし、そのほうが …… }

【展覧会】東京国立近代美術館工芸館 日本の工芸 ─ 自然を愛でる ─ 2月18日まで

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東京国立近代美術館工芸館
所蔵作品展
日本の工芸ー自然を愛でるー

2017.12.1 - 2018.2.18
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日本では、自然の移ろいゆく情景や風光の美しさに育まれた特有の自然観をうかがわせる多様な工芸が、暮らしを彩り日々の生活環境を装っています。無釉や単色の陶磁と色絵、染めと織り、漆塗りと蒔絵、金属の鋳込みと彫金、また天然の特質を活かす木竹など、素材を駆使して優れたわざを開発してきました。そうすることで自然にある美を感じとりかたちとして描写しています。
いうなら日本の工芸は、自然を愛でることを主要な表題とし、時代に即した固有の表現芸術として発展してきました。厳しくも豊かな自然のなかで生きる私たちの生命観を反映したものでもあり、その文化は美しい日本の伝統を表しています。

板谷波山(陶)、森口華弘(染)、赤塚自得と髙橋節郎、室瀬和美(漆)、海野清(彫金)は自然の事象を自らの表現で描きました。十二代三輪休雪や杉浦康益(陶)、藤田喬平(ガラス)、増村紀一郎(漆)は自然の形象の内に自らの創意を表しました。鈴木治と宮永東山(陶)、古伏脇司(漆)、田辺陽太(竹)は自然の事象から感受した心情をオブジェとし、そして角偉三郎(漆)、氷見晃堂と須田賢司(木)、藤沼昇(竹)は素材そのものの美と詩情とを結びつけて造形を追及しています。

本展では、同館が所蔵する近・現代の名品を主とした約120点を陳列して、自然を愛でる日本人の心が生み出した工芸の美をご紹介します。

【詳細情報: 国立近代美術館工芸館