東京都写真美術館
B1F 展示室
没後50年 木村伊兵衛 写真に生きる
開催期間 2024年3月16日[土]- 5月12日[日]
会 場 東京都写真美術館 B1F 展示室
〠 153-0062 東京都目黒区三田1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス内
TEL 03-3280-0099
休 館 日 毎週月曜日(ただし4/29[月]、5/6[月]は開館。5/7[火]は休館)
料 金 一 般 1,200円 / 学⽣・65歳以上 1,000円 / 中⾼⽣ 800円
* チケット各種割引・優待情報、関連イベント情報などは下掲詳細参照
共 催 公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都写真美術館
主 催 株式会社クレヴィス
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本展は日本の写真史に大きな足跡を残した写真家・木村伊兵衛(1901-1974)の没後50年展として、その仕事を回顧するものです。1920年代に実用化が始まったばかりの小型カメラに写真表現の可能性をいち早く見出し、それを駆使した文芸諸家のポートレート、あるいは東京下町の日常の場面を素早く切り取るスナップショットで名声を確立しました。1933年に開催された「ライカによる文芸家肖像写真展」では、従来の型にはまった肖像写真ではなく、被写体の一瞬の表情の変化を捉える独自のスタイルを確立し、また1936年には初めて沖縄を訪れて生活感にあふれた日常を記録するなど、“ライカの名手” としての名を早くに馳せました。
木村伊兵衛はまた、広告宣伝写真や歌舞伎などの舞台写真、カラーフィルムによる滞欧作品、秋田の農村をテーマにするシリーズなど、実にさまざまな被写体を捉えた数多くの傑作を残しました。その卓越したカメラ・ワーク、そして写真機材や感光材料への深い理解などは、旺盛な好奇心と豊かな体験に裏付けられています。印刷メディアを媒体として人間の営みのイメージを伝えるという写真の社会的な機能を自覚して、自らを「報道写真家」と位置づけました。その独特な眼差しにこだわった写真表現はきわめてユニークなもので、見るものの記憶の中にいつまでも生き続けます。
没後50年に合わせ、本展では最近発見されたニコンサロンでの 木村伊兵衛生前最後の個展「中国の旅」(1972-1973)の展示プリントを特別公開します。
木村伊兵衛|Ihei Kimura(1901-1974)
1901(明治34)年、東京市下谷の紐職人の家に生まれる。子供の頃から写真に興味を持ち、京華商業学校に進学はしたが寄席や芸者置屋に出入りする一方、写真に熱中した。卒業後に砂糖問屋の台湾支店に就職。そこでも仕事場近くの写真館に出入りし営業写真の技法を教わる。1922年、東京に戻りアマチュア写真クラブに入会、1924年に自宅で写真館を開く。1929年、花王石鹼の広告部門でプロ写真家として活動を開始。1931年、東京で開催された「独逸国際移動写真展」に大きな衝撃を受け、リアリズムの写真表現を確信する。雑誌『光画』に発表した東京の下町のスナップショット、「ライカによる文芸家肖像写真展」で頭角を現し、以後、「ライカ使いの名手」として活躍する。1950年、日本写真家協会初代会長に就任。アマチュアの指導者としても、土門拳とともに「リアリズム写真」の運動を推進した。1974年没。
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