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【サラマ・プレス倶楽部会員情報】 ジュール・ルナール『葡萄畑の葡萄作り』『榛のうつろの実』 新作発表+新宿餘談

雨の元3ともすると小型本の製作者は、なによりも小型であることと、装本のおもしろさにこだわりがつよいあまり、そのテキストが、読書のための 判別性 Legibility と、可読性 Readability を 失っていることがみられます。
ところが ぢやむ 杉本昭生さん はもともと読書家ですので、たとえ小型本であろうと、テキストを厳選し、みずからも読み、読者にも読んでもらおうというつよい意志を感じます。
活版小本 ぢゃむ } タイトルページは凝ったつくりになっていますし、更新もさかんです。
リンク先でゆっくりご覧ください。

なおこのページはスライドショーでもお楽しみいただけます。
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[杉本昭生さんのコメント]
ジュール・ルナールは『にんじん』や『博物誌』で知られるフランスの小説家です。
短文を集めた『葡萄畑の葡萄作り』はルナール30歳の作品で、大正13年岸田國士の訳で出版されました。
この本の中から「力持ち」「七面鳥になった男」「水甕」「商売上手な女」を『葡萄畑の葡萄作り』として一冊にしました。
また同じ本に掲載されていた『榛のうつろの実』の気に入った言葉をいくつか選んで一冊にしました。
読んでいると、なるほど芥川が『文芸的な、余りに文芸的な』でルナールを好意的に書いているのも頷ける気がします。


{新宿餘談} 中國で大いに話題になった活版小本 陶淵明『挽歌詩三首』
大石 薫が五月に北京清華大学にでかけて活版演習にとり組んだ。その際少量の見本を持っていったが、諸大学の教師があらそって手にし、撮影したのが、活版小本 陶淵明『挽歌詩三首』。絵本の出版社に勤務する会員によると、中國では絵本がすくなく、いわゆる豆本のたぐいもあまり見かけないという。
そんなこともあり、近日中に<北京探訪>アップを予定。