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【展覧会】髙島屋史料館|企画展 万博と仏教―オリエンタリズムか、それとも祈りか?|’23年8⽉5⽇-12⽉25⽇

高島屋史料館大阪0901

髙島屋史料館
企画展 万博と仏教
― オリエンタリズムか、それとも祈りか?
会  期  2023年8⽉5⽇[土]- 12⽉25⽇[月]
開館時間  10:00 - 17:00(入館は 16 : 30 まで)
休  館  日  火・水曜日
会  場  髙島屋史料館企画展示室
      556-0005 大阪市浪速区日本橋3-5-25 高島屋東別館3階
      電 話:06-6632-9102
監  修  君島彩子(宗教学者、和光大学講師)
主  催  高島屋史料館 TOKYO
入館無料
────────────────────大阪史料館0902◆【展覧会】高島屋史料館|企画展   万博と仏教―オリエンタリズムか、それとも祈りか? ◆
本展では、万国博覧会に出展された仏教に関連する展示物を概観しながら、近代における仏教のイメージの受容と、その変遷について考察してみたいと思います。

いち早く近代化を果たした欧米列強は、産業振興のため、そして国力を誇示するために、多くの万国博覧会を開催してきました。19世紀以降、日本もこうした流れに遅れまいと参加してきましたが、今回、本展で注目するのは、この万国博覧会に日本が出展してきた多くの仏教に関係する造形物です。
例えば、明治政府として初の公式参加となったウィーン万国博覧会 (1873年) では、《鎌倉大仏頭部の張子》や《五重塔の模型》が展示されました。さらには、シカゴ万国博覧会 (1893年) で建設された《平等院鳳凰堂外観を模した日本館》では、仏教イメージは展示物だけにとどまらず、パビリオンの外観そのものにも表出していきました。こうした仏教イメージが、西洋からのオリエンタリズムのまなざしを内面化したものとして用いられたことは容易に推察されます。他方で、日本がそれを戦略的に利用した背景にも興味深いものがあります。

また同時に注目したいのは、1970年に開催された日本万国博覧会 (大阪万博) における仏教イメージのあり方です。これは、アジア初の万国博覧会として知られていますが、即ちそれは、仏教を信仰する人々が多数訪れる初めてのそれであることも意味していました。そのため、これまでの欧米における万国博覧会では、あくまで物質として機能し、おおよそ信仰とはかけ離れた存在であった仏教関係の展示物が、大阪万博では多くのアジア諸国からの来場者に、信仰の象徴が展示された空間として受け止められたのです。博覧会における仏教イメージが、オリエンタリズムから宗教的意味を帯びる存在へと変化したという点において、画期的な万博だったと言えるでしょう。
 本展が万博の、そして近代仏教の新たな魅力が発見される契機となれば幸いです。

※ 下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。
[ 詳細 : 髙島屋史料館

【展覧会】高島屋史料館|企画展 FROM OSAKA ~百貨店美術部モノガタリ~|’23年3月4日-7月3日|終了

01高島屋史料館 02高島屋史料館

高島屋史料館
企画展  FROM OSAKA
~百貨店美術部モノガタリ~
会  期  2023年3月4日[土]-7月3日[月]
      [第Ⅰ部] 美術展を観る
       3月 4 日[土]- 5月8日[月]
      [第Ⅱ部] 美術品を購う
       5月20日[土]- 7月3日[月]* 会期は変更となる場合があります。
開館時間  10:00-17:00(入館は16:30まで)
休  館  日  火・水曜日 * 5月11日[木]-5月19日[金]は 展示替 のため休館
会  場  高島屋史料館企画展示室
      556-0005  大阪市浪速区日本橋3-5-25  高島屋東別館3階 電話 06-6632-9102
      入館無料
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現在、日本の多くの百貨店には美術画廊があります。そこでは週替わりで、美術品の展覧会が開催されていて、展示作品を気に入れば誰でも購入することができます。〝買える美術館〟といわれる所以です。担当するのは百貨店の美術部門。
その歴史は、1907(明治40)年、三越呉服店が大阪店に「新美術部」を創設したことにはじまります。続いて1911(同44)年、高島屋呉服店が、やはり大阪店に「美術部」を創設しました。その後、同業他店でも美術展が開かれるようになり、美術部が創設されましたが、〝百貨店美術部の両雄〟として知られたのは、三越と高島屋の両美術部でした。

本展は、ともに大阪の地から誕生した三越と高島屋の美術部の成り立ちと活動をひも解きながら、「大阪」をキーワードに集めた作品を展観するものです。近代日本において百貨店美術部が果たしてきた役割を見つめ直し、その過去・現在・未来についても考えます。
※ 本展は会期をⅠ部・Ⅱ部に分け、展示作品を入れ替えて構成します。

◉ 主な展示作品
・島 成園《お客様》制作年未詳:Ⅰ部
・鍋井克之《熊野詣》1962年:Ⅰ部
・伊藤  岳 《高島屋大阪店》1947年:Ⅰ部
・元永定正《いろもかたちもいろいろは》1990年:Ⅰ部
・北野恒富《婦人図》1929年:Ⅱ部
・森村泰昌《北野恒富・考/壱》2011年:Ⅱ部
・山本太郎《七夕ラプンツェル》2018年:Ⅱ部
・木村光佑《大阪の詩》1965年:Ⅱ部
・高波壮太郎《大阪の街》2010年:Ⅰ・Ⅱ部展示 ほか

※ 感染症予防対応実施中。下掲詳細を確認の上参観を。
[ 詳細 : 髙島屋史料館