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「ヒロシマ・アピールズ」ポスター2019年版は澁谷克彦氏が制作
JAGDA は、ヒロシマ平和創造基金および 広島国際文化財団との共催により、ことばを超えて「ヒロシマの心」を訴えるポスターキャンペーン「ヒロシマ・アピールズ」を実施しています。
毎年 JAGDA 会員 1 名がポスターを制作し、広島市長に贈呈するとともに、国内外に広く頒布することで平和を希求する活動です。
この 度、澁谷克彦氏(東京)による2019年版のポスター(シリーズ22作目)が完成しました。
タイトル:「希望」
デザイン:澁谷克彦
主 催:公益財団法人ヒロシマ平和創造基金
一般財団法人広島国際文化財団
公益社団法人日本グラフィックデザイナー協会(JAGDA)広島地区
制作者コメント ── 渋谷克彦
被爆直後の広島を描いた本に、“ 羽の焼けたつばめは空を飛べなくなって ピョンピョンと地面を歩いて ” いたと記されていた。もちろん爆心地を飛んでいたものたちは跡形もなくなってしまっただろうが、どの鳥より素早いつばめが羽を焼かれてしまうことこそ、原爆の一瞬の威力に他ならない。巣の中の雛たちは、飛べなくなった親を待ち続けたのか。
広島に原爆が落ちて長い時間が経ち、市民の多くは被爆した人々の子供や孫の世代になった。しかしそのとき壊されたものは彼らの心身に入り込み、終わりはなく、そこにこの原子爆弾というものの異様さを感じる。
子供は未来への希望。新しい世代をとりまく世界が平和であり続けるため、少しでも多くの人が世界の大人たちに広島の物語を語り伝えて欲しいと、そんな思いをポスターに込めた。
制作者略歴
澁谷克彦 Katsuhiko Shibuya
東京生まれ。1981年東京藝術大学デザイン科卒業、同年株式会社資生堂宣伝部入社、多くの広告やブランドのクリエイティブディレクション、アートディレクション、CI、グラフィックデザインを手がける。2012年同社の宣伝・デザイン部長およびエグゼクティブクリエイティブディレクター、2017年よりフリーランスとして活動。
【 詳細: JAGDA 広島地区 】