カテゴリー別アーカイブ: イベント情報

【講演会】 林 昆範 『中国の古典書物』増刷版 刊行記念講演会 終了いたしました。

 

Web林講演会

本講演会は平日にもかかわらず、多くの皆さまのご来場をたまわり
好評裡に終了したしました。ご来場ありがとうございました。
http://youtu.be/J9_KgzN16H8

タイポグラフィ講演会
林 昆範 『中国の古典書物』増刷版 刊行記念講演会
Vignette 02 改訂版

林 昆範著『中国の古典書物』は、文字の発生期から印刷術の発明へ。悠久の歴史を有する中国の書物の歴史に、気鋭の研究者が挑んだ力作です。
文字と書物は、どのように誕生し、なにを、どのように伝達してきたのか。
ヴィネット02号  『 中国の古典書物 』林 昆範
ヴィネット06号  『 元明体と明朝体の形成 』 林 昆範
ヴィネット09号  『 楷書体の源流をさぐる 』
林 昆範 ヴィネット10号   『 開成石経 』 共著/グループ昴 スバル
へとつづいた、林 昆範 著作シリーズ、最初の02号『中国の古典書物』の改訂増刷版です
【関連情報 : 朗文堂ブックコスミイク増刷 林 昆範 『中国の古典書物』

今回の講演会では、同書の主要項目を再構築するとともに、中国の、そしてわが国の古典書物の配列方式(レイアウト)が、なぜ右起こしの縦組みとなっていったのかを、実際に竹簡・木簡をもちいて書写し、簡冊(竹簡・木簡を紐や糸で綴ったもの。慣用的にカンサク)に再現することでその謎を解明します。

また「五体・五筆」とされる篆書・隷書・真書(楷書)・行書・草書の書き分け(書写)をつうじて、竹簡・木簡から、帛(ハク 絹布)、そして紙の登場へと、被書写媒体の変化をつうじて、古典の書物の形成と書体の変化、そしてその発展の歴史に迫ります。
ですから今回の講演会『中国の古典書物』では、活版インキのにおいにかわり、筆墨の馥郁としたかおりが立ちこめる会場になるとおもわれます。

なお『中国の古典書物』は06月24日の発売で、お近くの有力書店、オンライン・ブックショップでお求めいただけます。
07月02日[水]の講演会会場でもご購入いただけます。
────────────
タイポグラフィ講演会
『中国の古典書物』増刷版 刊行記念講演会

講  師 : 林 昆 範 リン・クンファン
日  時 : 2014年07月02日[水]18:30 - 20:30(ワークショップを含む)
会  場 : 東洋美術学校 D棟一階 学生ホール
162-0067 東京都新宿区富久町2-6
地図  http://www.to-bi.ac.jp/access/
聴講料 : 1,000円(要申込登録)
主  催 :  株式会社 朗 文 堂
後  援 :  タイポグラフィ学会
学校法人専門学校 東洋美術学校 産学連携事務局 デザイン研究会アクティ

林01

講師紹介 : 林 昆範 リン クンファン
1967年、台湾・台北市うまれ。
日本大学博士課程芸術専攻修了 芸術学博士。
台湾・中原大学商業設計学科学科長、銘伝大学助教授。
台湾・中原大学助教授、同大学文化創意研究センター主任。
タイポグラフィ学会会員。

──────────── <新公開>
タイポグラフィ講演会 『中国の古典書物』増刷版 刊行記念講演会
講  師 : 林 昆 範 リン・クンファン
日  時 : 2014年07月02日[水]
『中国の古典書物』刊行記念講演会の筆書実演編をご紹介いたします。
http://youtu.be/J9_KgzN16H8
「東洋」を篆書・隷書・楷書・草書で書き分けています。また右起こし縦組みの中国古典­書物の基本原型となった竹簡による「簡冊」に、著名な唐詩「人面桃花」を隷書で書き上­げました。

『 欧文書体百花事典 』普及版 刊行記念特別連続講演会 第3回 『Robert Granjon』 河野三男 終了しました。

欧文書体百花その後3F-o本講演会は盛況裡に終了いたしました。たくさんのご来場ありがとうございました。
 <活版印刷アラカルト>に会場風景、活版ゼミナール詳細などを報告いたしました。
<活版印刷アラカルト>では画像をスライドショーでおたのしみいただけます。
アダナ新コラム
 ──────────
『欧文書体百花事典』普及版 刊行記念特別連続講演会(全 6 回)
第 3 回  『 Robert Granjon 』
講   師 :  河野 三男
日  時 :  2014年06月22日[日] 午後1時より約3時間程度(ワークショップを含む)
会  場 : 東洋美術学校 本部棟302教室
              161-0067 東京都新宿区富久町2-6
              地図  http://www.to-bi.ac.jp/access/
聴講料 :各回1,000円(要申込登録)
主  催 : 株式会社 朗 文 堂
後  援 : タイポグラフィ学会
              学校法人専門学校 東洋美術学校  産学連携事務局 デザイン研究会アクティ
──────────

欧文書体その後チラシ※ 上掲図版、A4判 Z折り 4色/0色のフライヤーを用意しております[デザイン : 杉下城司]。 ご希望のかた、教育機関などで配布をご希望の皆さまは、ご遠慮無くお申し付けください。 
※ 会場は30-40名のキャパシティです。お申し込み先着順にてご聴講ができます。
・東洋美術学校には、森澤 茂氏、故小池光三氏の寄贈による貴重な小型活版印刷機がありますので、講演内容とリンクした、活版印刷のワークショップを会場内において併催いたします(アダナ・プレス倶楽部担当)。 
※ 当日配付資料、活版ワークショップの準備などがありますので、確実に受講するためには@メールでのお申込みをお急ぎください(今回の会場は狭隘です)。 
※ 本講演会の次回以降に関する詳細情報は、順次 <朗文堂NEWS ブログロール> のコーナーに掲載いたしますので、ご確認をお願いいたします。

【終了いたしました!】活版ルネサンスフェア。ー Salama-21A も展示・ご体験いただきました。

DSCN4077 活版ルネサンスWeb

初日は曇天、あいにく天候不順の二日目となりましたが、両日ともたくさんのご来場者をお迎えして、《第16回活版ルネサンスフェア》は盛況裡に終了いたしました。ご来場ありがとうございました。

今回は新機種 Salama-21A の初登場もあって、いっときは狭い会場が大混雑の様相を呈しました。
また昨年から、アダナ・プレス倶楽部は東京でのイベント《活版凸凹フェスタ》を中断して、全国縦断イベント《Viva la 活版》シリーズを展開中のため、久しぶりに拝見する懐かしいお顔もおおく、両日とも展示・販売会というより、さながら、活版造形者の皆さまとの心弾む交流会の様相を呈しておりました。
活版ルネサンスの歩みの、たしかな手応えを感じさせていただいた二日間でした。

簡略紹介はすこしお時間をいただいて、ここアダナ・プレス倶楽部ニュース欄でご報告いたしますが、「交流会」のたのしい様子は、〈 活版アラカルト 〉コーナーで紹介いたします。

DSCN4073 DSCN4062 DSCN4040 DSCN4048 20140505122410630_0001 DSCN4054

  *
第16回 活版ルネサンスフェア

と き * 2014年04月29日[火・祝]-30日[水] 13:30―19:00
ところ * 朗 文 堂 4 F-B
160-0022  新宿区新宿2-4-9 中江ビル4F
Telephone : 03-3352-5070
[ 来場ご案内マップ ]

春うらら、櫻前線が北上中です。いよいよ創作の春がはじまりました。
皆さまお元気にてご活躍のことと存じます。
《活版ルネサンスフェア》は、通常春と秋の2回にわたって開催される
アダナ・プレス倶楽部会員、活版造形者、活版ファンの皆さまを対象に
  活版印刷関連の新製機器と、資材、そして一部は中古品の
活版関連機材・資材の展示即売会です。
手狭な会場ながら、貴重アイテム、マニアックな商品が溢れています!
春の創作シーズンに、このチャンスをぜひともお役立てください。
[東京都公安委員会許可 第304380708865号]

話題沸騰 !!
新登場 アダナ式小型活版印刷機 Salama-21A を
会場でご体験、ご覧ください。
Salama 4cWebsala22630 sala22657 sala22663 sala22651
朗文堂 アダナ・プレス倶楽部の製造・販売による、新登場
〈アダナ式小型活版印刷機  Salama-21A 〉
はもとより、新品の活版印刷関連機器、独自企画開発商品と、活版印刷所で長年の使用に耐えてきた優秀な中古品もドッサリ用意いたしました。

これらは現在では生産中止となった活版関連機器や、個人では入手しにくい、
◎ 適度な乾燥速度、印刷に気品を「青口アオクチ墨活版インキ」(見本展示・受注製造)
◎ インキ・ローラーの清拭と、長期使用にむけた「ゴム・ローラー・メンテナンス剤」
◎ 印刷作業が本格化したかたに好適な、おおきなメタルベース代用の「アルミ作業台」(リユース)
◎ 〈活字はいっさい使わない。すべて樹脂凸版でいく!〉、超割り切り型のユーザーのご希望で開発した新製品「メタルベース一体型チェース」(見本展示・受注製造)
◎ 新開発 圧盤用ラバー・クッション胴張りセット
などの器材や資材を含みます。
すべて実物をご覧いただき、その特徴をご理解のうえご採用いただけます。

活版印刷(Type printing, Letter press)のサポーターとして、アダナ・プレス倶楽部ならではの、懇切丁寧な使用方法の解説もいたしますので、狭い会場ながら魅力溢れる展示販売会となります。
春の創作シーズン、展覧会シーズンの到来に合わせて、創作に活用できそうな機材の補充、実製作での疑問の解決、技術の向上に、どうぞこの 《活版ルネサンス フェア》 をご利用ください。

《第13回 活版ルネサンスフェア》の会場の模様

《今回の主なご紹介アイテム  順不同》
── 商品の一部に、現品限りのものがございます。売り切れの際はご容赦ください。
新開発 アダナ式小型活版印刷機 Salama-21A /新開発 圧盤用ラバー・クッション胴張りセット/活版専用ピンセット新旧/ジャッキとジャッキハンドル新旧/KMT全自動活字組版機(日本語モノタイプ)活字母型庫8pt, 9pt, 10pt 明朝体/罫線各種/くじら尺/特製組みつけ台/金属インテル各種/活版用強力磁石/特製組版ステッキ、中古組版ステッキ/ファニチュア各種/工具類(ブレース鋏・鳥居鋏・罫切り鋏)/罫切り器/各サイズ込め物セット/活字倍数尺/特製ムラ取りハンマー&ならし木セット/ブロッキング防止パウダー/特白ウェス/無臭洗い油/インキ・ハンド・ローラー/インキべら/インキ・パッド/ゴム・ローラー・メンテナンス剤/オイルベース活版用インキ各色(1キロ缶、特製200グラム缶)/活版用墨青口インキ/ラバー・ベース・レタープレス用インキ/版画用メタルベース(19.68ミリ、19.70ミリ)/樹脂版用メタルベース(21.89ミリ、23.39ミリ)/特製五号サイズメタルベース箱入りセット/特製カタ仮名活字アラタ1209/輸入欧文活字スキームセット/輸入オーナメント活字各種/凸版用スプレーボンド/特製文選箱/中古文選箱新旧各種/文選箱ストッパー/セッテン/特製文選箱立て/特製ミニ組みゲラ/中古組みゲラ/特製ミニ置きゲラ/中古置きゲラ/特製ミニスダレケース棚/活字サイズ照合キット

────  その他掘り出しもの、在庫限りの貴重アイテムがどっさり。 皆さま、友人・知人と誘いあわせてのご来場をお待ちしております。

【講演会】欧文書体百花事典 その後Ⅱ終了。ご来場ありがとうございました。

欧文書体その後チラシ 欧文書体百花その後2

DSCN3836DSC04669-3DSC04749-2櫻前線がどんどん北上中です。皆さまお元気ですか。 春とは名のみの風がつめたい日曜日でした。 それでもたくさんの皆さんがご来場され熱い講演会でした。ありがとうございました。
この【欧文書体百花事典 その後】 講演会は、 6 回12月まで 連続開催されます。今後とも、ご支援、ご来場と、 『普及版 欧文書体百花事典』 のご愛読をお願いいたします。

────────
2014年04月20日[日]、東洋美術学校において、講演会【欧文書体百花事典 その後Ⅱ】が講師:杉下城司さんによって開催されました。 ご来場いただきました皆さま、長時間のご聴講お疲れになりませんでしたか。 また後援をいただきました東洋美術学校 産学連携事務局 デザイン研究会アクティ、タイポグラフィ学会の皆さまにも篤く御礼を申しあげます。

あらためてご案内いたしますが、次回の講演会【欧文書体百花事典 その後Ⅲ】は、2014年06月22日[日]、「Robert Granjon」と題して河野三男さんのご担当です。ご期待ください
──────────

『欧文書体百花事典』普及版 刊行記念特別連続講演会(全 6 回)
第 2 回  『サンセルフの次なる模索 ローマン・サンセリフ』
講     師 : 杉下 城司
日    時 : 2014年4月20日[日]
会    場 : 東洋美術学校
主    催 : 株式会社 朗文堂
後     援 : タイポグラフィ学会/ 学校法人専門学校 東洋美術学校  産学連携事務局 デザイン研究会アクティDSC04629 DSC04888-2 DSC04583-1 DSC04585DSCN3905 DSCN3851 DSCN3849 DSCN3868 DSCN3880 DSCN3894 DSCN3903 DSCN3897 DSCN3879DSCN3836

【朗文堂ブックコスミイク】『欧文書体百花事典』普及版 刊行記念特別連続講演会 第2回

 

欧文書体百花その後2櫻花爛漫、よい季節になりました。皆さまお元気でご活躍のこととぞんじます。
『欧文書体百花事典』が刊行されて10年が過ぎました。
この10年間の欧文書体研究は? 関連する研究の進展は……。
これからの『欧文書体百花事典』普及版の刊行に際して
10年前の「その後」を、各講師に6回にわたってお話しいただきます。
下記のご案内をご覧いただき、友人・知人をお誘いのうえ、ふるってご参加ください。

【お知らせ】
お申込みが予定会場のキャパシティを上回りました。お申込みありがとうございました。
そのため、東洋美術学校のご好意で、会場が学生ホールから、同校内隣の階段教室に変更になりました。
新会場は同校キャンパス内(第1回と同じ教室)ですので、ご来場は下掲の地図と同じ場所です。定員が増えましたので、ふるってご参加ください。
──────────
『欧文書体百花事典』普及版 刊行記念特別連続講演会(全 6 回)
              第 2 回  『サンセルフの次なる模索 ローマン・サンセリフ』
              講   師 : 杉下 城司
日 時 :  2014年4月20日[日]
              午後1時より約3時間程度(ワークショップを含む)
会 場 :  東洋美術学校 D棟1階 学生ホール
               161-0067 東京都新宿区富久町2-6
              地図  http://www.to-bi.ac.jp/access/
聴講料 : 各回1,000円(要申込登録)
主  催 :  株式会社 朗 文 堂
後  援 :  タイポグラフィ学会
               学校法人専門学校 東洋美術学校  産学連携事務局 デザイン研究会アクティ
──────────
[講演会申込先] 株式会社 朗文堂@メールまで  robundo@ops.dti.ne.jp 件名 「欧文書体百花事典その後 第2回講演会」 お名前・人数・返信用メールアドレスを明記して、4月16日[水]までにご送信ください。
3 営業日以内にお断りの返信が無い場合は受付完了とさせていただきます。 なお、第2回から第6回までの複数回を受講ご希望の方はその回数をご記入ください。
***************************************************
株式会社 朗 文 堂
鈴木 孝
160-0022 東京都新宿区新宿2-4-9
電 話 03–3352-5070
FAX 03-3352-5160
email robundo@ops.dti.ne.jp
http://www.ops.dti.ne.jp/~robundo
***************************************************
欧文書体その後チラシ ・上掲図版の、A4判 Z折り 4色/0色のフライヤーを用意しております[デザイン : 杉下城司氏]。
・ご希望のかた、教育機関などで配布をご希望の皆さまは、ご遠慮無くお申し付けください。
・会場は30-40名のキャパシティです(隣の大教室に変更になりました)。また東洋美術学校には、森澤茂氏、故小池光三氏の寄贈による貴重な小型活版印刷機がありますので、講演内容とリンクした、活版印刷のワークショップも併催いたします。
・当日配付資料、活版ワークショップの準備などがありますので、確実に受講するためには@メールでのお申込みをお急ぎください。
・本講演会に関する詳細情報は、順次この 《朗文堂ニュース》 のコーナーに掲載いたしますので、ご確認ください。

【講演会】欧文書体百花事典 その後Ⅰ終了。ご来場ありがとうございました。

欧文書体その後ポスターuuあいにくの小雨交じりの肌さむい日曜日でした。
それでもたくさんの皆さんがご来場され
長時間にわたる、熱い講演会でした。本当にありがとうございました。
この【欧文書体百花事典 その後】 講演会は 6 回12月まで
連続して開催されます。今後ともご支援、ご愛読をお願いいたします。
────────
2014年03月02日[日]、東洋美術学校において、講演会【欧文書体百花事典 その後Ⅰ】が開催されました。
ご来場いただきました皆さま、長時間のご聴講お疲れになりませんでしたか。
また後援をいただきました東洋美術学校、産学連携事務局 デザイン研究会アクティ、タイポグラフィ学会の皆さまにも篤く御礼を申しあげます。

東洋美術学校には、1970年代初頭に旧晃文堂が販売した小型活版印刷機が寄贈されています。今回の講演会に際しましては、多くのアダナ・プレス倶楽部会員の皆さまがご来場され、活版実演にご協力いただきました。
あらためてご案内いたしますが、次回の【欧文書体百花事典 その後Ⅱ】は、

2014年04月20日[日]、「サンセリフの次なる模索 ローマン・サンセリフ」と題して、杉下城司さんのご担当です。ご期待ください。
[写真撮影協力:木村雅彦さん、中村将大さん]

東美Ⅰ-1 20140302-谺ァ譁・嶌菴・迚・。ゥ縺輔s騾∽サ禄DSC01221-2 20140302-谺ァ譁・嶌菴・迚・。ゥ縺輔s騾∽サ禄DSC01168 20140302-谺ァ譁・嶌菴・迚・。ゥ縺輔s騾∽サ禄DSC01318 R0044629 R0044623 R0044618 R0044620 R0044621 R0044653 R0044649 R0044642

【朗文堂ブックコスミイク】 『欧文書体百花事典』普及版 刊行記念特別連続講演会 第1回

欧文書体その後ポスターuu 梅だよりもチラホラ聞かれる昨今です。皆さまお元気でご活躍のこととぞんじます。
『欧文書体百花事典』が刊行されて10年が過ぎました。
この10年間の欧文書体研究は? 関連する研究の進展は……。
これからの『欧文書体百花事典』普及版の刊行に際して
10年前の「その後」を、各講師に6回にわたってお話しいただきます。
下記のご案内をご覧いただき、友人・知人をお誘いのうえ、ふるってご参加ください。
なお、詳細は 朗文堂NEWS をご覧ください。
http://www.robundo.com/robundo/blog/
──────────
『欧文書体百花事典』普及版 刊行記念特別連続講演会(全 6 回)
      第 1 回  『ボドニローマンからの変遷  Giovanni Mardersteig』
      講   師 : 片塩二朗
日 時 : 2014年3月2日[日]
      午後1時より約3時間程度(ワークショップ含む)
会 場 : 東洋美術学校 D棟1階 学生ホール
      161-0067 東京都新宿区富久町2-6
      地図は http://www.to-bi.ac.jp/access/
聴講料 :各回1,000円(要申込登録)
主  催 : 株式会社 朗文堂
後  援 : タイポグラフィ学会
        学校法人専門学校 東洋美術学校
        産学連携事務局 デザイン研究会アクティ
──────────
[講演会申込先]
株式会社 朗文堂@メールまで  robundo@ops.dti.ne.jp
件名 「欧文書体百花事典その後 第1回講演会」
お名前・人数・返信用メールアドレスを明記して、2月27日までにご送信ください。
 3 営業日以内にお断りの返信が無い場合は受付完了とさせていただきます。
なお、第2回から第6回までの複数回を受講ご希望の方はその回数をご記入ください。
****************************************************
株式会社 朗 文 堂
鈴木 孝
160-0022 東京都新宿区新宿2-4-9
電 話 03–3352-5070
FAX 03-3352-5160
email robundo@ops.dti.ne.jp
http://www.ops.dti.ne.jp/~robundo
*****************************************************欧文書体その後チラシ

◎ 上掲図版の、A4判 Z折り 4色/0色のフライヤーを用意しております。ご希望のかた、教育機関などで配布をご希望の皆さまは、ご遠慮無くお申し付けください。
◎ 会場は30-40名のキャパシティです。また東洋美術学校には、森澤茂氏、故小池光三氏の寄贈による貴重な小型活版印刷機がありますので、講演内容とリンクした活版印刷ワークショップをアダナ・プレス倶楽部の担当で併催いたします。
◎ 当日配付資料の準備、活版ワークショップの準備などがありますので、確実に受講するためには@メールでのお申込みをお急ぎください。
◎ 本講演会に関する詳細情報は、順次本コーナーに掲載いたしますので、ご確認ください。

【ご報告】『平野富二伝』刊行記念 展示・講演会

平野表紙uu明治産業近代化のパイオニア
『平野富二伝 考察と補遺』
古谷昌二 編著
────────
A4判 ソフトカバー 864ページ
図版多数
発 行 : 朗  文  堂
定 価 : 12,000円[税別]
発 売 : 2013年11月22日
ISBN978-4-947613-88-2 C1023

『平野展』ポスターs

明治産業近代化のパイオニア
『平野富二伝』 考察と補遺  古谷昌二編著
刊行記念 展示・講演会
────────
日 時 : 2013年11月30日[土]-12月01日[日]
      11月30日[土] 展示 観覧   10:00-16:30
                  著者講演会  14:00-16:00
              12月01日[日] 展示 観覧   10:00-15:00
                     掃 苔 会    10:00-12:00
      編著者・古谷昌二氏を囲んでの懇話会、サイン会は、会期中随時開催
会 場 : 日展会館
────────
主 催 : 平 野 家
協 力 : 朗 文 堂
後 援 : 理想社/タイポグラフィ学会/アダナ・プレス倶楽部

【詳細報告は 容量のおおきな、朗文堂花筏 に順次掲載いたします】

_MG_0539uu _MG_0547uu _MG_0566uu _MG_0573uu_MG_0579uu_MG_0494uu
平野富二自作短歌UU アダナ・プレス倶楽部印刷/平野富二自作短歌(1887年/明治20年)
活字:『BOOK OF SPECIMENS』 活版製造所 平野富二 明治10年版(平野ホール所蔵)復元活字
「世の中を 空吹く風に 任せおき  事を成す身は 國と身のため」

_MG_0489uu

【イベント情報】本の装い百年 明治大学中央図書館ギャラリー

本の装い百年第51回 明治大学中央図書館企画展示
「本の装い百年―近代日本文学にみる装幀表現」

会 期:2013年11月22日[金]-1月19日[日]
会 場:明治大学中央図書館1Fギャラリー
開館時間:中央図書館の開館時間に同じ
       11月26日[火]、12月25日[水]-2014年1月8日[水]は閉廊
主催:明治大学図書館、東京製本倶楽部

◎  講演会「近代日本の装幀表現ーその変遷と魅力」
日時:12月7日[土]  14:00-15:30
講師:岩切信一郎(新渡戸文化短期大学教授)
会場:明治大学中央図書館多目的ホール(中央図書館B1)
入場無料(先着70名様)

【ご あ い さ つ】
明治以来、欧米文化流入の波は、日本の書籍の形を大きく変えました。
和本の伝統的な印刷形態であった整版は活版印刷にとって代わられ、それに伴い、さまざまな綴じの和装本は、現代に続く洋装本へと急速な変貌を遂げたのです。しかし、出版の近代化は、一方で、新たな装飾装幀の実験の場でもありました。和装本から洋装本への構造の変化、印刷術や用紙、クロスなど素材の開発、西洋の美意識やモードの流入、日本語文字デザインの確立と書体の多様化など、近代日本の書籍が経験したさまざまな変化の中から、今回は装飾装幀の愉しみについて考えます。

明治大学和泉図書館が所蔵する「日本近代文学文庫」から約90点の名装飾本を選び、3つの角度から書物装飾・装幀の展示を試みました。ちなみに「日本近代文学文庫」は、明治から昭和戦前期までの文学書の初版本を中心とした約3,700冊のコレクションです。最近では、文学史上重要な作家の戦後の作品も蒐集の対象とし、図書の函や帯なども含め、刊行された当時の姿で保存することに努めています。
この機会に近現代約100年にわたる「装幀表現」をお楽しみいただければ幸いです。

パートⅠ  近代文学作品と現代ルリユール [展示ケースA・B]
「日本近代文学文庫」収蔵の装飾本と東京製本倶楽部有志22人による現代ルリユール作品を並べて展示することで、近代と現代の嗜好の違いに見る装飾本の愉しみに焦点をあてます。

装幀製本家の藤井敬子先生も出展されています。

パートⅡ  明治から大正・昭和へ、装幀表現の変遷 [展示ケースC]
明治期は和装から洋装へ、西洋印刷術や製本術、書物素材などの変わりゆくさまをご覧いただきます。また大正・昭和までの装幀に特色ある作品を展示します。

パートⅢ 夏目漱石と泉鏡花の作品にみる装幀 [展示ケースD]
漱石と鏡花、この二人の作品は、装幀表現としても近代日本の装飾本の中で最も美しいものといえます。ここでは、橋口五葉や小村雪岱、鏑木清方といった明治期の名だたる装幀家、画家の手がけた主要な作品を展示します。


【リンク:明治大学図書館
【リンク:明治大学図書館 オンラインナレッジ検索
【リンク:東京製本倶楽部

『平野富二伝』刊行記念 展示・講演会終了いたしました

《両日とも好天に恵まれ、多くの皆さまにご来場いただきました》
2013年11月30日[土]、12月01日[日]の両日にわたって開催された『明治産業近代化のパイオニア――平野富二伝』刊行記念展示・講演会(主催 平野家、協力:朗文堂、後援:理想社・タイポグラフィ学会・アダナプレス倶楽部)は、多くのご来場者をお迎えして無事に終了いたしました。
ご来場いただきました皆さま、ご協力いただきました皆皆さまのご尽力にふかく感謝いたします。
──────────

著者:古谷昌二氏の講演会は、用意した椅子席がたりなくなるほどの盛況で、明治産業近代化に果たした平野富二の功績の大きさに、ご来場者もあらためて驚かれたというご感想が多かったようです。またはじめて公開されました平野家所蔵品は、平野富二の逝去後、関東大震災、戦禍などの大きな災禍のなかでも、平野家一門によってたいせつに守りぬかれてきた品品でした。これらの一次資料の数数に、皆さまは熱心にみいっておられました。
『平野富二伝』著者・古谷昌二氏と実兄・古谷圭一氏ご来場いただきました皆さま、ご協力いただきました皆皆さまのご尽力にふかく感謝いたします。
────────────────
後援いただきました タイポグラフィ学会 は、本木昌造賞平野富二賞 の両賞をもうけており、
「平野富二賞は、タイポグラフィの普及発展に著しく功績のあった個人及び団体に対するもので、その対象者は社会へのタイポグラフィの認識を高める行動及び啓蒙などにおいて、その事績が本学会にとどまらず、広く社会に貢献していると認められるものです」
としており、両賞関連資料の展示と、その活動報告をされました。

理想社 は、今回の展示・講演会にさいし、相当量作製されたパネル類の製作に協力いただき、また搬出入にもご協力いただきました。
平野富二自作短歌わが アダナプレス倶楽部 は、平野家にのこされた池原香穉カワカの画幅・書軸・短冊の多いことにひそみ、本木昌造活字復元プロジェクトで再生した、いわゆる「和様三号活字」をもちいて、平野富二の明治20年自作短歌、
「世の中を 空吹く風に 任せ置き  事を成す身は 國と身のため」
の活字組版を用意して、小型活版印刷機 Adana-21J によってご来場者ご自身での印刷体験をしていただきました。
────────────────
《掃苔会と、通運丸雑司ヶ谷ダラーイドックでの進水式》
会場となった日展会館の近くには「谷中霊園」があります。ここには平野富二の巨大な顕彰碑と塋域があり、その友人・知人の墓地もたくさんあります。幸い好天にめぐまれ、平野家ご長老の参加をふくめ、意義深い「掃苔会」となりました。

また展示には平野富二設立「石川島平野造船所」に源流を発する企業「株式会社 IHI 」のご協力もいただきました。
展示の一環として船の模型を拝借しようとしたこころ、模型とはいえやはりそこは船で、とても気軽に移動するわけにはいかず、急遽紙製のちいさな模型を製作・展示することとしました。

平野富二の業績のうち、活字製造と活版印刷機器製造の分野には、インキ(英:インク)、ピンセット(英:ツィーザー)などのオランダ語由来はことばがのこります。
もうひとつの造船・機械製造業の分野でも、やはり江戸期長崎出島からの情報発信のなごりがみられ、「ダラーイドック」などとしるされています。
これは英語ではドライドック、現在でも乾式船渠とされるようですが、今回の通運丸の製作は、雑司ヶ谷のマンションの一室「雑司ヶ谷ダラーイドック」で進水・艤装されて、無事に展示されました。

もうすこし整理がすすみましたら、詳細報告の舞台を 《朗文堂  タイポグラフィ・ブログロール 花筏》 に移して順次ご報告いたします。

『平野展』ポスターL

明治産業近代化のパイオニア
『平野富二伝』 考察と補遺  古谷昌二編著
刊行記念 展示・講演会
─────────
日 時 : 2013年11月30日[土]-12月01日[日]
      11月30日[土] 展示 観覧  10:00-16:30
                  著者講演会 14:00-16:00
             12月01日[日]  展示 観覧  10:00-15:00
                 掃 苔 会   10:00-12:00
      編著者・古谷昌二氏を囲んでの懇話会、サイン会は、会期中随時開催
会 場 : 日展会館
             東京都台東区上野桜木2-4-1 電話 03-3821-0453
─────────
主 催 : 平 野 家
協 力 : 朗 文 堂
             東京都新宿区新宿2-4-9 電話 03-3352-5070 
後 援 : 理想社/タイポグラフィ学会/アダナ・プレス倶楽部

【イベント開催趣旨】
平野富二没後120年、平野活版製造所(のちの東京築地活版製造所)設立140年、石川島造船所(のちの石川島平野造船所・現 IHI)創業160年という記念すべき年にあたり、古谷昌二氏編著『平野富二伝』が刊行されました。

本展示講演会は『平野富二伝』に詳細にしるされた、明治前期の活字版印刷術の黎明期に、活字製造、活版印刷機器製造ならびに技術基盤の確立に活躍し、ついで、造船、機械製造、土木工事、鉄道敷設、水運開発、鉱山開発など、わが国近代産業技術のパイオニアとして、おおきな業績をのこした平野富二(1846-92)に関して、これまで一般にはあまり知られていなかった事績を発掘し、その全貌を紹介し、再認識していただくことを目的とします。

同時に、明治前期の工業界をリードした、技術系経営者としての平野富二の多彩な事績の紹介が、そのままわが国近代の産業技術発達史の一断面をなすものであるとの認識のもとに、関東大震災や第二次世界大戦の戦禍を乗りこえ、平野家に継承されてきた貴重な資料を中心に、本格的にははじめて資料を整理・展示し、《明治産業近代化のパイオニアとしての平野富二像》を描きだすものです。

『平野展』フライヤー

朗文堂新刊『平野富二伝』刊行記念 展示・講演会のお知らせ

『平野展』ポスター

【ご紹介いただきました】
『日本経済新聞』11月25日[火]朝刊・文化欄――
文明開化 情熱の人 ◇工業製品の国産化に挑んだ平野富二の生涯◇ 古谷昌二  

明治産業近代化のパイオニア
『平野富二伝』 考察と補遺  古谷昌二編著
刊行記念 展示・講演会
─────────
日 時 : 2013年11月30日[土]-12月01日[日]
      11月30日[土] 展示 観覧  10:00-16:30
                  著者講演会 14:00-16:00
             12月01日[日]  展示 観覧  10:00-15:00
                 掃 苔 会   10:00-12:00
      編著者・古谷昌二氏を囲んでの懇話会、サイン会は、会期中随時開催
会 場 : 日展会館
             東京都台東区上野桜木2-4-1 電話 03-3821-0453
      JR 鶯谷駅より徒歩5分、東京メトロ千代田線根津駅より徒歩15分。
      日展会館案内図
─────────
主 催 : 平 野 家
協 力 : 朗 文 堂
             東京都新宿区新宿2-4-9 電話 03-3352-5070 
後 援 : 理想社/タイポグラフィ学会/アダナ・プレス倶楽部

【イベント開催趣旨】
平野富二没後120年、平野活版製造所(のちの東京築地活版製造所)設立140年、石川島造船所(のちの石川島平野造船所・現 IHI)創業160年という記念すべき年にあたり、古谷昌二氏編著『平野富二伝』が刊行されました。

本展示講演会は『平野富二伝』に詳細にしるされた、明治前期の活字版印刷術の黎明期に、活字製造、活版印刷機器製造ならびに技術基盤の確立に活躍し、ついで、造船、機械製造、土木工事、鉄道敷設、水運開発、鉱山開発など、わが国近代産業技術のパイオニアとして、おおきな業績をのこした平野富二(1846-92)に関して、これまで一般にはあまり知られていなかった事績を発掘し、その全貌を紹介し、再認識していただくことを目的とします。

同時に、明治前期の工業界をリードした、技術系経営者としての平野富二の多彩な事績の紹介が、そのままわが国近代の産業技術発達史の一断面をなすものであるとの認識のもとに、関東大震災や第二次世界大戦の戦禍を乗りこえ、平野家に継承されてきた貴重な資料を中心に、本格的にははじめて資料を整理・展示し、《明治産業近代化のパイオニアとしての平野富二像》を描きだすものです。

【イベントのおもな内容予定】
◎ 著者講演会:『明治産業近代化のパイオニア、平野富二のひとと業績』
   『平野富二伝』編著者、古谷昌二氏による講演(11月30日[土]14:00-16:00)
◎ 新刊書『平野富二伝』編著者・古谷昌二氏を囲んでの懇話会、サイン会を会期中
   会場内にて随時開催
◎ 本木昌造/平野富二の精神を継承する貴重な活字をもちいて「活版印刷」の
   実演・実体験(会期中随時開催。アダナプレス倶楽部)
◎  《初展示》平野ホール所蔵品を整理・額装・展示
   平野富二自筆原稿、書簡、書軸、賞状、任命書各種、旧蔵品(印鑑など)
◎ 《初展示》平野富二関連写真を整理・補整し、データ保管。同時に大判プリントに
   出力して展示会場内に展示。
◎ 《初展示》平野富二年譜(古谷昌二氏製作)を整理して、大判パネルにまとめて
   展示して、平野富二の業績の全貌をあきらかにする。
◎ 関連図書の展示・販売(タイポグラフィ学会、理想社、朗文堂)
◎ 明治産業人掃苔会――谷中霊園にねむる平野富二ほか著名人の墓参。
   案内役:掃苔会/松尾篤史氏(12月01日[日] 10:00-12:00)
   資料用意のため、参加ご希望のかたは@メール adana@robundo.com まで
   「掃苔会参加希望」として、11月22日までにお名前・ご連絡先をお知らせください。
◎ 東京築地活版製造所関連活字見本帳一斉展示(平野ホール、朗文堂)
◎ 《初展示》本木昌造、池原香穉などの平野ホール所蔵短冊を整理・釈読し展示。『平野展』フライヤー

平野富二と造形-活字人にして造船家、やはり造形にはこだわりが強かったようです。


『平野展』ポスターL


古谷さん肖像
《『平野富二伝』古谷昌二編著、朗文堂刊 発売日が迫りました》
発売日 : 2013年11月22日[金]
書店店頭、オンラインブックショップなどでの販売は、発売開始後すこし遅れます。

《『平野富二伝』刊行記念 展示・講演会、開催日が迫りました》

明治産業近代化のパイオニア
『平野富二伝』 考察と補遺  古谷昌二編著
刊行記念 展示・講演会


日 時 : 2013年11月30日[土]- 12月01日[日]

11月30日[土] 展示 観覧 10:00-16:30
著者講演会 14:00-16:00
12月01日[日] 展示 観覧 10:00-15:00
掃  苔  会 10:00-12:00
編著者・古谷昌二氏を囲んでの懇話会、サイン会は、会期中随時開催

会 場 : 日展会館

東京都台東区上野桜木2-4-1 電話 03-3821-0453
JR 鶯谷駅より徒歩5分
東京メトロ千代田線根津駅より徒歩15分
日展会館案内図


主 催 : 平 野 家
協 力 : 朗 文 堂
東京都新宿区新宿2-4-9 電話 03-3352-5070
後 援 : 理想社/タイポグラフィ学会/アダナ・プレス倶楽部

《新刊発売とイベントがかさなって、いささかバタバタしております》
心地よい緊張というのでしょうか。主催者:平野家のみなさま、ご後援いただいた、理想社、タイポグラフィ学会、と、それぞれ役割分担をして、大わらわでの準備作業が展開しています。
わがアダナプレス倶楽部も後援として参加しておりますので、有志のみなさまを中心に全面バックアップ態勢にあります。
編著者の古谷昌二氏は、校正を終えたばかりだというのに、講演会のデータづくりに追われています。

平野富二。体重は100Kgをゆうに超え、人力車はふたりがかりで引いたといわれるほどの、大柄な男であった。
平野富二の写真記録(部分)。推定1885年(明治18)台紙によると印刷局にて撮影。体重は100kgをゆうに超え、ふたり乗りの人力車にひとりで乗っていたと記録されるほどの、大柄な男であった。
明治10年頃の平野富二による活版製造所の活字見本帳(部分)。「MOTOGI & HIRANO」と印刷されている。平野ホール蔵。
明治10年頃の平野富二による活版製造所の活字見本帳『BOOK OF SPECIMENS』(部分)。
「MOTOGI & HIRANO」と印刷され、中央部に「丸もに H」のブラックレターがみられる。平野ホール蔵。

《平野富二-活字人にして造船事業家、造形にはこだわりがあったか》
平野富二(1846-91 弘化3-明治25 行年46)は東京築地活版製造所を創立し、つづいて石川島造船所(現 IHI) を創立した明治の造形家であり、明治産業近代化のパイオニアです。
その業績にちなみ、書籍『平野富二伝』のジャケット、ならびにその関連イベントに使用した装飾罫は、「明治16年5月新製」(築地活版製造所)として、得意先に配布された装飾罫を、デジタル技法によって精緻化し、再現して使用しました。

飾り罫01uu

東京築地活版製造所では明治16年5月-20年10月にかけて、これらのフライヤー状の「新製見本」を精力的に配布していました。

平野富二と東京築地活版製造所は、冊子型の活字見本帳として、1876年(明治9)に最初の活字見本帳を製作しています。この見本帳の扉ページには1876年と印刷され、英国セントブライド博物館が所蔵していましたが、現在では所在不明です。またその一部欠損本が、わが国の印刷図書館に所蔵されています。

その後、翌1877年(明治10)に『BOOK OF SPESIMENS  MOTOGI & HIRANO』(推定明治10年 活版製造所 平野富二 平野ホール所蔵)を発行しています。本書は知られる限り、平野ホール所蔵書が唯一本です。同書は関東大地震のとき消火の水をかぶったとされ、いくぶん損傷がみられますが、今回の《『平野富二伝』刊行記念 展示・講演会》でご覧いただけます。

1879年(明治12)には『BOOK OF SPESIMENS  MOTOGI & HIRANO』の改訂版が発行されていて、この改訂版のほうは数冊の所存が確認されています。
その後平野富二が造船業をはじめて多忙をきわめたたこともあり、しばらく冊子型活字見本帳は発行されることが無く、フライヤーのような「新製見本」を発行しつづけたようです。

この「新製見本」は『SPECIMENS OF NEW TYPES  新製見本』(明治21年2月 築地活版製造所)として再刷し、軽装の合本とされて発行されました。
『SPECIMENS OF NEW TYPES  新製見本』の裏表紙には、要旨「大型活字見本帳は目下製造中ですが、できしだいお知らせ申しあげます」とありますが、結局東京築地活版製造所の大型見本帳『活版見本』が完成したのは、大幅に遅れて、1903年(明治36)となりました。
飾り罫02uu
飾り罫01uu

《平野富二がもちいた印鑑》
印鑑uu

平野富二は相当の文章家で、さまざまな文書をのこし、その自筆による公文書類は『平野富二伝』に際して古谷昌二氏によって紹介されました。それらの書類をみると、どうやら印鑑にもこだわりがあったようで、さまざまな印鑑を使用しています。
平野家には関東大震災と戦禍を免れたふたつの印鑑がのこされています。これらも実物を展示公開の予定です。

平野富二がもちいた印鑑二点(平野ホール所蔵)。
左) 平野富二長丸型柄付き印鑑
楕円判のT. J. HIRANO は「富二 平野  Tomiji Hirano」の「富 Tomi  二 Ji」から T. J. としたものか。初期の東京築地活版製造所では、東京を TOKIO とあらわしたものが多い。この印判の使用例は見ていない。
右) 平野富二角型琥珀製四角平型印鑑、朱肉ケースつき
四角判の「平野富二」は、朱肉入りケースともよく保存されている。使用に際しては柄がないために使いにくかったとおもわれる。

《平野富二がもちいた社章》
下図4点は『平野富二伝』第12章 明治18年の事績(p.531)に紹介された社章、商標およびマークです。

商標01商標02uu
上左) 『BOOK OF SPECIMENS  MOTOGI & HIRANO』(推定明治10年)にみられる築地活版所の社標で、本木昌造の個人紋章「丸も」のなかに、ブラックレターのHがみられます。ながらくもちいられ、明治17年の新聞広告にも掲載されています。
上右) 東京築地活版製造所の登録商標で、明治19年の新聞広告からみられます。
下左) 平野富二と稲木嘉助の所有船痛快丸の旗章で、明治11年に届け出ています。装飾文字のHをもちいています。
下右) 明治18年石川島平野造船所は商標を制定し、登録しています。この商標は『中外物価新報』(日経新聞の前身 明治18年7月7日)に掲載した広告にはじめて示されています。イギリス人御雇技師(アーチボルト・キングか)の発案とされ、「丸も」のなかにサンセリフの HT が組み合わされています。

【展覧会】清時代の書 ── 碑学派 東京国立博物館/書道博物館

20131002204824802_0001uu20131002204824802_0002uu

《清時代の書 ―碑学派―》 三館連携企画
東京国立博物館 平成館 企画展示室
台東区立書道博物館
台東区立朝倉彫塑館
2013年10月8日[火]-2013年12月1日[日]
※ 月曜休館。一部展示変え、特別開館日あり。詳細は各館のWebsiteで確認。 
東京国立博物館 《清時代の書-碑学派》Website

────── 同館フライヤーより(一部に補筆)
中国・清時代(1616-1912)では、考証学の盛行を背景に、書においても金石(きんせき)資料が注目され、従来の王羲之(おうぎし)を中心とする法帖(ほうじょう)に代わって、青銅器の銘文や石碑の書などが尊ばれるようになりました。

この時代、金石に書の拠りどころを求めた人たちを「碑学派(ひがくは)」と称し、これまで法帖を学んでいた「帖学派(じょうがくは)」と区別しています。
かれらは、はじめ唐時代の楷書や、漢時代の隷書に注目していましたが、やがて山野に埋もれていた青銅器や石碑にも視野を広げ、野趣あふれる楷書や篆書・隷書を中心とする、あらたな書風を形成しました。
また阮元(げんげん)や包世臣(ほうせいしん)らが、「北碑の書」を称揚する理論を提唱したことで、碑学派は清時代の書の主流を占めるようになりました。

今回で11回目を迎える連携企画は、東京国立博物館、台東区立書道博物館のほかに、台東区立朝倉彫塑館を加え、台東区内に近接する3館が連携して、碑学派の主な書人の代表作を紹介し、碑学派の流れを概観します。

東京国立博物館では、碑学派の前期に重きを置き、主として勃興期に焦点をあてます。
書道博物館では碑学派の後期を中心に、楊守敬(ようしゅけい)・康有為(こうゆうい)と中村不折(なかむらふせつ)とのつながりや、日本における受容なども紹介します。
朝倉彫塑館でも、一部に日中の文化交流を彩る清時代の書画を展示します。

従来の書の流れを大きく変えることとなった、清時代の碑学派。学問に裏付けられて生まれた、碑学派の書の魅力をたっぷりとお楽しみください。

《主要展示作品》
・瘞鶴銘
   中国 梁時代・天監13年(514) 台東区立書道博物館蔵
・篆書白氏草堂記六屏
   鄧石如筆 中国 清時代・嘉慶9年(1804) 個人蔵
・行書七言律詩軸
   阮元筆 中国 清時代・18-19世紀 京都国立博物館蔵
・楷書嬌舞倚床図便面賦軸
   包世臣筆 中国 清時代・18-19世紀 東京国立博物館蔵
・篆書八言聯
   呉熙載筆 中国 清時代・19世紀 個人蔵(2013/11/6から展示)
・楷書斉民要術八屏
   趙之謙筆 中国 清時代・同治8年(1869)頃 個人蔵 

Typography Seminar 活字と書物 終了!

主 催 | 武蔵野美術大学 美術館・図書館 
日 時 | 5月30日[木] 16:30-18:30
         6月01日[土] 14:40-16:40
会  場| 武蔵野美術大学 美術館ホール
講  師| 片塩二朗 大石 薫
協  力| 株式会社 朗文堂 アダナプレス倶楽部

たくさんの皆さまのご協力をたまわり、無事にタイポグラフィ・ゼミナール《活字と書物》を終了できました。ご支援、ご協力にふかく感謝申しあげますとともに、ご来場いただきました皆さまにはあつく御礼を申しあげます。

最近ようやく各地で開催されるようになった図書展ですが、とかく表層をなぞり「書誌的解説」をみるだけなのを残念におもっておりました。
書物には著者の苦悩――多くは校正紙と改版にみられます。
製造者の逡巡と葛藤――活字書体の選択、活字サイズ、組版、紙面設計、印刷用紙、印刷方式、製本仕様などの、造形者としての付帯情報がギッシリとつまっています。

そういった「書物の背後にひそむもの」をご来場者に体験していただき、書物の背後に肉薄するきっかけを少しでも提供したいというおもいがありました。
そのために、わが国ではあまり知られていない「ジョバンニ・マーダシュタイクとオフィチナ・ボドニ」を紹介するとともに、その刊行書『アモーレ』(武蔵野美術大学所蔵)製作の実態を、金属活字組版とパソコンDTP方式によって追体験し、手引き印刷機時代の印刷法である「湿式印刷」をご体験いただくという盛りたくさんな企画でした。
────────
このゼミナールの報告は、近日発行予定の『アダナプレス倶楽部会報誌 Vol.21  Summer 2013』に詳細にわたって紹介されています。

《タイポグラフィ 2つの潮流展》は8月18日までの長期開催が予定されており、その間に関連イベントもたくさん開催されます。ご観覧をお勧めいたします。
《詳細:武蔵野美術大学美術館・図書館
────────
以下の写真は武蔵野美術大学図書館・美術館からご提供いただいたものです。

Typography Seminar 活字と書物


「タイポグラフィ 2つの潮流展」に出品されている書物『Amores』(邦題:愛の詩ウタ、ジョバンニ・マーダシュタイク製作、オフィチナ・ボドニ、伊、1932)を中心に、書物の製作背景を、使用活字書体、活字サイズ、組版設計、印刷用紙、製本様式などの側面から立体的に解析し、その活字組版(金属活字版方式、DTP方式)を追試し、実際の活版印刷で追体験するタイポグラフィ・ゼミナールです。

これらの書物にまつわるエピソードや、タイポグラフィの解析と実践的な見かたを知ることにより、展覧会に出品されているたくさんの書物の楽しみや収穫が、2倍にも3倍にもなる画期的なゼミナールとなります。
あわせて、『Amores』の1ページを再現した活字組版を、武蔵野美術大学所有の手動式の活字版印刷機 Adana-21J で印刷する体験ができます。
────
参加費は無料ですが、実践型ゼミナールのため定員は20名と少数です。お申込みは下記の武蔵野美術大学美術館担当者様まで、急いでお申込みください。
[2013年05月20日 武蔵野美術大学美術館URLに満員告知がありました]

主催
武蔵野美術大学 美術館・図書館
日時
5月30日[木] 16:30-18:30(終了予定)
6月01日[土] 14:40-16:40(終了予定)
会場
武蔵野美術大学 美術館ホール
講師
片塩二朗 大石 薫
会場
株式会社 朗文堂 アダナプレス倶楽部
参加費
無料
参加方法
参加希望日・住所・氏名・電話番号・メールアドレス・年齢(武蔵野美術大学学生の場合は学科/学年)を明記の上、下記アドレスへお申し込み下さい。
なお、メールの件名は【タイポグラフィゼミナール参加申し込み】としてください。
当館より5月27日[月]17:00までに確認のメールをお送りします。
申込
問い合わせ
武蔵野美術大学 美術館・図書館
美術資料担当(植松・河野)
ml_event@musabi.ac.jp Telephone 042-342-6003

詳細情報:武蔵野美術大学 美術館・図書館 展覧会情報

【展覧会】武蔵野美術大学 タイポグラフィ 2つの潮流

タイポグラフィ 2つの潮流

Two Streams of Typography

会期
2013年5月20日[月]-8月18日[日]
休館日
 
毎週 日曜日
(6/9[日]7/15[祝]8/18[日]は特別開館日)
時間
10:00-18:00(土曜、特別開館日は 17:00 閉館)
入館料
無料
会場
武蔵野美術大学美術館 展示室3
主催
武蔵野美術大学 美術館・図書館
共催
武蔵野美術大学 造形研究センター
監修
新島 実 (視覚伝達デザイン学科教授)
共同監修
 
寺山祐策(視覚伝達デザイン学科教授)
白井敬尚(視覚伝達デザイン学科教授)

詳細:武蔵野美術大学 美術館・図書館 展覧会情報

武蔵野美術大学図書館所蔵の貴重書・雑誌・ポスターコレクションから、主にイギリス、アメリカ、フランス、ドイツ、オランダ、スイスにおける20世紀欧文タイポグラフィの、国際様式と伝統様式を俯瞰する。

【展覧会概要 ── 同展フライヤーより】
このたび、武蔵野美術大学 美術館・図書館では「タイポグラフィ 2つの潮流」展を開催いたします。
本展は、19世紀末から20世紀後半にかけて、欧米で出版された美しい書物等を一堂に会して、ヨーロッパ及び米国における「伝統様式のタイポグラフィ」「国際様式のタイポグラフィ」の2つの流れを同時に俯瞰し、550年以上にわたり数知れず人々を引きつけて止まないタイポグラフィの魅力を探る試みです。

19世紀後半、ウィリアム・モリスが求めた「美しい書物」制作への試みの原点は、15世紀のインキュナビュラへの眼差しをその基本とし、当時の書物を丁寧に分析することから始められました。
そしてこのモリスの眼差しはその後のプライベート・プレス運動へ大きな影響を与え、20世紀のタイポグラフィ、とりわけ書物制作の一潮流として格調高い伝統様式美を復興させました。
さらにこの美しい書物制作への態度は、スタンリー・モリスンやヤン・チヒョルトによって一般化され、現在に至っています。

一方で、新たなタイポグラフィの転換は19世紀末のアール・ヌーヴォー(ユーゲント・シュティール)に端を発し、20世紀初頭のイタリア未来派、ロシア・アヴァンギャルド、デ・スティルそしてドイツのバウハウスなど、ヨーロッパ全土にまで連鎖的な拡がりを見せた革新的芸術運動の影響のもと、エル・リシツキーやバウハウスでのモホリ・ナジ等のタイポグラフィの革新運動にその萌芽を見ることが出来ます。
この新たな転換はその後、ドイツとスイスで国際様式と呼ばれるタイポグラフィデザイン形式を生み出し、印刷紙面に新しい空間構成と意味生成の土壌を形成することに繋がっていきます。

本展では武蔵野美術大学図書館所蔵のタイポグラフィ・コレクション、ポスター・コレクションと合わせて、貴重書の中からイギリスのプライベート・プレスによる書物をはじめ、フランスやドイツで出版された豪華本、画集、挿絵本、聖書などの優れたブックデザインなど250点を取り上げ、それらを同時に展示することによって、視覚造形言語としてのタイポグラフィの今日的な役割と発展を見つめ直す契機にしたいと思います。

【展覧会】間村俊一 版下ガラパゴス

 

展覧会】  間村俊一 版下ガラパゴス
【会 場】  ウィリアム モリス  珈琲&ギャラリー
          会場案内図:こちら
【期 間】   2013年05月01日―05月31日
        12:30-18:30 日・月・祝日と第3水曜日は休業
※昨今絶滅危惧種に指定された版下原稿を完成した書物とともに展示します。────────
卯の月 4月がおわり、きょうから五月サツキです。
皆さまご健勝で、GWを楽しみ、お仕事にいそしまれておられることと存じます。
朗文堂では例年この時期に《活版凸凹フェスタ》を開催してまいりましたが、ことしは7月に移行した《Viva la 活版 Viva 美唄》の開催準備のため、その作品づくりと、タイポグラフィ・ゼミナール資料整備のために、結局連休はふきとんでしまいました。

【おぼろ月と穀雨 コクウ】
春の終わりのころに、穀物をうるおす春の雨を「穀雨」といいます。またこの季節の終わりには八十八夜もおとづれます。なにかと雨の多い季節です。

ことしは「爆弾低気圧」などと呼ばれて、かなり暴れていましたが、じつは「穀雨」の名がしめすように、春の雨は作物にとっては恵の雨です。ですからこの時期の雨には、さまざまな名前がつけられています。

穀物をはぐくむ雨を「瑞雨 ズイウ」といい、春の艸木をうるおす雨を「甘雨 カンウ」といいます。春の長雨は「春霖シュンリン」、はやく咲いてちょうだい……と開花をうながす「催花雨 サイカウ」、菜の花の咲くころに降る「菜種梅雨」、そしてながく降りすぎて、うつぎの花が腐ってしまうことをあんずる「卯の花くずし」などの情緒ゆたかな名称があります。

装本家にして俳人/間村俊一氏は、展覧会に際して一句ものしています。

    初夏の 版下あはれ 書物果つ

「版下」とは、写真製版を前提とした製版工程の前作業のことで、写植活字文字組版、レタリング、図表などを厚手の台紙に貼っていたものを指します。
この「版下」ということばは、使用期間が短かったので、英語もさまざまで定着せずに、Comprehensive, Comp., Block Copy,  Camera-ready Copy などと様様に呼ばれていました。
わが国でも「関西では はんじた」と濁り、「関東では はんした」と清音がふつうでした。

関東と関西の距離感がなくなり、ことばもほとんどが共通語になりましたが、意外に印刷界に頑固にのこっていることば(業界用語)が、パッケージ製作などにおける型抜きの「トムソン抜き、ビク抜き」のようです。
こうした違いをもたらした原因は、輸入代理店のちがいから、「関西ではThompson社製の機械がもちいられたことが多く、その作業をトムソン抜きと業界用語で呼んだ」。いっぽう、「関東ではVictoria社製の機械がもちいられたことが多く、その作業をビク抜きと業界用語で呼んだ」とする説が有力です。

間村俊一さんは、ご自身のことをあまりお書きになりません。ですから「版下 を はんじた、はんした」のどちらで呼ばれているか、「トムソン抜き/ビク抜き」のどちらをもちいているかは、わかりません。その「版下」の名前はともかく、絶滅危惧種に指定された!? 「版下製作」に従事したかたは、もう45-50歳以上になったようです。

ところで手狭な小社には、マップケースいっぱいの「版下」が、捨てるに捨てられずにたくさんあります。そして印刷工場には、保管を依頼している製版フィルム(ポジフィルム)が山積みで、もっと歴史のある活版印刷工場には「紙型 Paper mold,  Paper matrix」が山をなしています。

ある印刷工場主がこぼしました……。
「毎年 年末に、紙型とポジフィルムの処分許可を出版社に文書でもうしでているんだけど、わかい担当編集が、紙型? ポジフィルム? よく分からないのでそのまま保存してください」
中堅老舗印刷工場といえる同社には、床面積でいったら、ほんんとうにテニスコート一面分ほどの「紙型・フィルム」が、ほとんど出番のないままに眠っています。
印刷設計士(グラフィックデザイナー)、編集者などが、印刷の現場を訪問しなくなって久しいものがあります。
間村さん、あはれなのは「版下」だけでは無いようですよ。

【展覧会】空想の建築-ピラネージから野又穫 町田国際版画美術館



空想の建築
── ピラネージから野又 穫へ ── 展 
Imaginary Architecture from Piranesi to Minoru Nomata

【主催・会場】 町田市立国際版画美術館
【会期・時間】 2013年04月13日[土]-06月16日[日]
         月曜休館。4月30日、5月7日は休館
         平日:10:00-17:00 
         土・日・祝日:10:00-17:30
【観   覧   料】 一般 800円
────
[国際版画美術館のフライヤーに、一部補筆して紹介します]
この世には存在しない建築を空想すること ── それはわたしたちが、いま現在存在している世界とは別の世界を空想し、その世界にかたちをあたえることかもしれません。
そうであれば、空想の建築群とは、人間のイマジネーションと、想像力を駆使してうみだされる、もうひとつの世界〈アナザーワールド〉への入口といえるでしょう。

本展では、ヨーロッパのふるい版画から現代美術へ、時空をも飛びこえる〈空想の建築群〉を展示して、世界を空想の建築というかたちで、目にみえるようにしようとした人びとの系譜を紹介します。

はるか古代ローマにおもいを馳せ、その壮麗さを銅販画によって結実させたジョバンニ・バッティスタ・ピラネージ(Giovanni Battista Piranesi  1720-78)をはじめとして、18世紀世紀末の画家たちから、現代の美術家まで── 絵画や立体、そして版画など、変化に富んだおよそ180点の作品を展示することによって、見るものをはるかな世界へといざなう展覧会です。

また本展開催とあわせ、特別展示として、出品作家のひとり、野又  穫(ノマタ ミノル  1955- )のドローイング展『ELEMENTS──あちら、こちら、かけら』を開催いたします。あわせてご観覧ください。
────
[以下:片塩二朗 wrote]
ジョバンニ・バッティスタ・ピラネージ
     (Giovanni Battista Piranesi  1720-78) 
ピラネージは、本来は建築家でしたが、実際に完成した建築は「サンタ・マリア・デル・プリオラート聖堂」ほか数点にとどまり、こんにちピラネージは銅版画作家であり、出版人として知られています。

写真術がまだ登場していない18世紀にあって、ピラネージの精細で正確無比なエッチングによる銅版画は、絵画とは異なり、一定量の数量を複製(印刷)できましたから、当時としては驚異的なものでした。

その影響はひろく欧州全域にわたって、ギリシャ、古代ローマなどの建築を「銅版印刷という複製芸術」によって、ひとびとの眼前に、あたかも実際の建築をみるおもいがするまでの完成度をもって迫り、圧倒的な人気を博しました。
ピラネージは、建築を銅版という印刷版の上に、エッチング技法によって画像を刻み、銅版印刷(凹版印刷の一種)によって、ゆたかな創造の成果を実現した「建築家」であり、「銅版画家」でもありました。
────
小社の周辺でも、建築界から印刷人へ、あるいは建築設計士から印刷設計士(グラフィックデザイナー)に転換されたかたも多くおられます。
またその転換の過程で、新宿私塾や活版カレッジでまなぶかたも少なくない現代です。凹版印刷も、凸版印刷も、あるいは書物づくりも、立体的構造物である建築と通底するものがあるようです。

畏兄「無想庵主人」のWebsite『無想庵乃書窓』には、ピラネージの略歴と、豊富な図版が紹介されています。ぜひこちらをご覧いただき、町田国際版画美術館に足を運んでいただきたいと存じます。
【リンク:無為庵乃書窓 ジョバンニ・バッティスタ・ピラネージ 略歴、画像集】

書道博物館ギャラリーツアー+掃苔会のお知らせ


 

書道博物館 企画展 中村不折コレクション
唐時代の書、徹底解剖 !!

【開催場所】  台東区立 書道博物館
          110-0003 東京都台東区根岸2-10-4
          Telephone  03-3872-2645 
          URL : http://www.taitocity.net/taito/shodou/
【開催日時】  2013年03月12日-06月16日
          9:30-16:30(入館は16:00まで)
【休   館 日】  毎週月曜日
          (展示替えのため04月30日、05月07日は休館)
          連休中の04月29日、05月06日は開館
          会期中の展示作品の入れ替えにご注意ください。
【観  覧 料】  一般:500円、小中高生:250円
────

現在、書道博物館で開催中の「唐時代の書、徹底解剖 !!」展には、上掲の「則天武后時代(在位690-705)の写経残巻」がはじめて公開されます(期間限定)。
そこで朗文堂 アダナ・プレス倶楽部 では、書道博物館にお願いして、同館学芸員による特別ギャラリートークを開催いたします。できるだけ少人数のほうが作品を鑑賞しやすいため、ギャラリートークは20名限定となります。

また、書道博物館の近くには谷中霊園をはじめ印刷人が多く眠る墓所があります。博物館鑑賞のあとは掃苔会を予定しております。
────
◉  書道博物館ギャラリーツアー+印刷人 掃苔会ソウタイカイ
【開催日時】2013年04月14日[日] 13:00 (開始5分前に同館1Fロビーに集合してください)
【集合場所】書道博物館 1F ロビー(台東区根岸2丁目10番4号)
http://www.taitocity.net/taito/shodou/shodou_guide/shodou_guide1.html
【参加費用】入場料(500円 各自同館受付にお支払いください )
【掃 苔 会】 書道博物館ギャラリートーク終了後に一旦解散とします。
谷中霊園中心の掃苔会ソウタイカイへは自由参加・無料ですが、バッカス松尾特製『掃苔会の栞  苔の雫』(500円を予定)を用意します。そこそこの距離をあるきますので、歩きやすい履き物でご参加ください。
【小雨決行】雨男のバッカス松尾さんが案内役ですからとても心配ですが、晴男片塩も同行しますので、お天気は引き分け(小雨 ? )の予定です。
────
参加ご希望の方は03月末日までに @メール adana@robundo.com にご連絡ください。ギャラリートークは20名限定ですので、返信用アドレスも必ずご記入ください。また『掃苔会の栞  苔の雫』の準備の都合もありますので、かならず「件名:ギャラリーツアー申込み」あるいは「件名:ギャラリーツアー+そうたい会申込み」としてご一報ください。

なお、則天武后と則天文字については、以下の朗文堂ニュースをご参照ください。
────
[この部分は、書道博物館フライヤーの一部に加筆してご紹介します]
唐の時代(618-907)とは、中国の歴史上、王羲之オウギシらが活躍した東晋トウシン時代(265-420)とともに、「書」がもっともたかい水準に達した時代です。
唐時代の書の特質は、従来からつちかわれてきた書法を、たれにでもわかりやすく法則化した点にあります。とりわけ唐時代の楷書は、理知的な審美眼によって、非のうちどころのない字姿として完成されました。

初唐の三大家、欧陽 詢(オウヨウ ジュン、557-641)、虞 世南(グセイナン、558-638)、褚 遂良(チョスイリョウ、596-658)によって確立された美しい楷書は、いまも多くのひとたちによって学ばれつづけています。
その潮流は顔真卿(ガンシンケイ、709-85)に受けつがれ、「顔法 ガンポウ」とよばれる表情豊かな楷書がつくりだされました。

唐の歴代皇帝は、事実上の建朝者・李世明(高祖・李 淵の次子、唐朝第2代皇帝・太宗、在位626-49、598-649)に倣って、王羲之の書をおもくみましたから、次第に中国全土にわたって、王羲之の書風にもとづいた、格調の高い書風がひろく浸透しました。

すなわち皇帝・李世明をはじめとして、孫 過庭(ソン カテイ、648-703 ?)や、李邕(リ ヨウ、678-747)らは、王羲之の書法にもとづき、洗練された書法をよくしました。
また、伝統的な書法から逸脱した美しさを創出した懐素(カイソ、僧侶、725-85 ?)らも、異彩をはなつ名品をのこしています。

今回の「唐時代の書、徹底解剖 !!」では、唐の四大書家とされる、欧陽 詢、虞 世南、褚 遂良、顔 真卿をはじめ、唐の太宗皇帝・李 世明、孫 過庭、柳 公権、懐素など、唐時代を代表する書の名品と、唐時代の貴重な肉筆資料である『則天武后時写経残巻』(初公開、期間限定:03月12日-04月14日)、『敦煌トンコウ写経』などの貴重な書墨や拓本が、中村不折フセツ コレクションから紹介されます。