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【新宿私塾】新宿私塾第32期、櫻花爛漫の春のもと、意欲満満でスタート

!cid_E064CF09-4BBA-402D-A060-D3E2FA83F49532期入塾新宿私塾第32期、櫻花爛漫の春のもと、意欲満満でスタートしました
ことしの櫻の開花ははやかったようで、隣接する新宿御苑の、櫻、ミモザ、山吹などがあでやかに花をつけた04月03日、新宿私塾 第32期が開塾いたしました。

これから半年間、ほぼ夏休みもなく新宿私塾は開講され、爽秋の09月11日に終了します。

その間、講師、塾生の先輩ともども、全力であたらしいタイポグラフィの前衛を育成するために努力しますし、25回の講座は、いずれも内容の濃いものとなっています。
半年後、自信にあふれた塾生の皆さんのお顔と、お姿を、再度紹介できたら幸せです。DSCN7619新宿私塾では、タイポグラフィにおける 「 知 ・ 技 ・ 美 」 のみっつの領域で、バランスのよい学習をモットーとしています。 それはまた 「 知に溺れず、技を傲らず、美に耽らず 」 という、つよい自戒をともないます。
この半年のあいだ、塾生の皆さんがおおきな収穫が得られるように、講師陣はもとより、300名をこえた「新宿私塾修了生」の皆さんも、精一杯の努力と応援をいたします。
!cid_5B8B4C39-FF56-457E-9D19-CB0B144159A6恒例 ── 新宿私塾第32期カリキュラム  表紙デザインの紹介[担当:杉下城司さん]

新宿私塾 第32期 カリキュラムの表紙は、デジタルタイプの <プルートPluto> です。
新宿私塾では、受講期間のあいだに、和文活字でも、欧文活字でも、どちらでもかまわないのですが、できるだけ 「My Favorite Type ── わたしのお気に入りの活字書体 」を獲得することが勧められています。
もちろん、世上の評価がたかい活字書体でも、まったく無名の活字書体でも、「はやり書体」 でも一向にかまいません。 むしろどんな活字書体にも、避けがたく付着している 「 長所と短所 」 をみつけだし、「 長所をいかし、短所を制御する能力 」 がとわれます。
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[杉下城司]
新宿私塾32期のカリキュラムで使用している欧文書体は、ドイツ人デザイナー、ハネス・フォン・デーレン(Hannes von Dohren)による、2011年リリースの「プルート Pluto」です。

プルートは現状のシリーズで 64 スタイルからなるフォントで、広告などの商業印刷物用に向いているとしながらも、長文にも適するように設計してあります。
この書体は幾何学的サンセリフにスクリプトの終筆を持たせるという、ふたつのカテゴリーを併せ持たせることをコンセプトに作られています。この相反する性質を融合させた独特なフォルムと、それを強調するかのような大きな x ハイトが特徴といえます。

小文字は大きい x ハイト、逆にいえば短いアッセンダー、ディッセンダーでありながら、終筆のスクリプトの流れがキャラクターの判別性を損なわずに、丸く可愛らしいフォルムと相まってポップで印象的なバランスを保っています。
大文字はオールキャップの使用を考えて直線的でありながらも、程よい縮れを持たせて小文字とのイメージをひとつにしています。

ハネス・フォン・デーレンはグラフィック・デザイナーからタイプ・デザイナーに転身して、2008年に HvD Fonts を設立しました。「Brandon」「Supria Sans」のシリーズや、リヴィウス・ディーツェ(Livius Dietzel)と共に、16世紀フレンチ・ルネサンスにインスパイアされた「Livory」や、「ITC Chino」「Brix」といった書体を送り出しています。

現在彼はフルタイムでタイプ・デザイナーをしていますが、彼自身がグラフィック・デザイナーであったことが自分の強みであるとして、その目線からも書体を制作しているといいます。彼は独立する以前にもフォントを作成していて、フリーフォントで提供していました。そこでは新しい実験と学びがあったといいます。彼のインタビューからは独学でありながら、しっかりと学んでいる様子が伺えます。
彼のようなバックグラウンドのタイプ・デザイナーが、枠にとらわれない新たな書体を作るのではないかという期待もあり、今後の書体も楽しみです。

【朗文堂ブックコスミイク】『欧文書体百花事典』普及版 刊行記念特別連続講演会 第2回

 

欧文書体百花その後2櫻花爛漫、よい季節になりました。皆さまお元気でご活躍のこととぞんじます。
『欧文書体百花事典』が刊行されて10年が過ぎました。
この10年間の欧文書体研究は? 関連する研究の進展は……。
これからの『欧文書体百花事典』普及版の刊行に際して
10年前の「その後」を、各講師に6回にわたってお話しいただきます。
下記のご案内をご覧いただき、友人・知人をお誘いのうえ、ふるってご参加ください。

【お知らせ】
お申込みが予定会場のキャパシティを上回りました。お申込みありがとうございました。
そのため、東洋美術学校のご好意で、会場が学生ホールから、同校内隣の階段教室に変更になりました。
新会場は同校キャンパス内(第1回と同じ教室)ですので、ご来場は下掲の地図と同じ場所です。定員が増えましたので、ふるってご参加ください。
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『欧文書体百花事典』普及版 刊行記念特別連続講演会(全 6 回)
              第 2 回  『サンセルフの次なる模索 ローマン・サンセリフ』
              講   師 : 杉下 城司
日 時 :  2014年4月20日[日]
              午後1時より約3時間程度(ワークショップを含む)
会 場 :  東洋美術学校 D棟1階 学生ホール
               161-0067 東京都新宿区富久町2-6
              地図  http://www.to-bi.ac.jp/access/
聴講料 : 各回1,000円(要申込登録)
主  催 :  株式会社 朗 文 堂
後  援 :  タイポグラフィ学会
               学校法人専門学校 東洋美術学校  産学連携事務局 デザイン研究会アクティ
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[講演会申込先] 株式会社 朗文堂@メールまで  robundo@ops.dti.ne.jp 件名 「欧文書体百花事典その後 第2回講演会」 お名前・人数・返信用メールアドレスを明記して、4月16日[水]までにご送信ください。
3 営業日以内にお断りの返信が無い場合は受付完了とさせていただきます。 なお、第2回から第6回までの複数回を受講ご希望の方はその回数をご記入ください。
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株式会社 朗 文 堂
鈴木 孝
160-0022 東京都新宿区新宿2-4-9
電 話 03–3352-5070
FAX 03-3352-5160
email robundo@ops.dti.ne.jp
http://www.ops.dti.ne.jp/~robundo
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欧文書体その後チラシ ・上掲図版の、A4判 Z折り 4色/0色のフライヤーを用意しております[デザイン : 杉下城司氏]。
・ご希望のかた、教育機関などで配布をご希望の皆さまは、ご遠慮無くお申し付けください。
・会場は30-40名のキャパシティです(隣の大教室に変更になりました)。また東洋美術学校には、森澤茂氏、故小池光三氏の寄贈による貴重な小型活版印刷機がありますので、講演内容とリンクした、活版印刷のワークショップも併催いたします。
・当日配付資料、活版ワークショップの準備などがありますので、確実に受講するためには@メールでのお申込みをお急ぎください。
・本講演会に関する詳細情報は、順次この 《朗文堂ニュース》 のコーナーに掲載いたしますので、ご確認ください。