「長崎松ノ森ナル千秋亭ニテイト厳粛ニ……」と綴った〝ふうけもん〟福地櫻痴。大石は長崎のパワースポットと評す

長崎松の森なる千秋亭(一八八九・明治二二、総理大臣伊藤博文が改名して富貴楼)ときいて、ハッと反応するような奇妙人を長崎では〝ふうけもん―愛嬌のある馬鹿〟という。松の森には若冲 じゃくちゅう が数羽いた。おおむねひとになついていたが一羽挑みかかる不埒な鶏がいた。それを「若冲一」と名づけ、以下五羽の鶏と烏骨鶏と戯れた。都美の若冲展は好評だったがきょうで終わり。そして「長崎松の森なる千秋亭」再訪の機会をうかがうやつがれがここにいる。


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