活版カレッジ第7期生募集

2010年8月4日

おまたせしておりました
「活版カレッジ」第7期生の募集をおこないます。
朗文堂/アダナ・プレス倶楽部の直接指導により
活字版印刷術の知・技・美の三領域をバランス良く学べます。

活版カレッジ第7期
木曜日コース(夜間部) 19:00-22:00
3ヶ月(毎月3回)、全9回

2010年
09月02日        活字版印刷概論
09月09日        和文端物組版
09月16日        文選
10月07日        和文ページ物組版
10月14日        和文と欧文の違い
10月21日        欧文書体の歴史
11月04日        欧文スペーシング
11月18日        多色刷り1
11月25日        多色刷り2

【定  員】 4名(受付完了順)
【受講料】 66,000円(税込、教材費込)
《受講料を全額納入いただきました方から、受付完了とさせていただきます》
【教  室】 朗文堂/アダナ・プレス倶楽部 4F-B

受講をご希望の方はアダナ・プレス倶楽部の@メールまで
下記の事項をご連絡ください。

1.「活版カレッジ」受講希望
2.お名前
3.ご連絡先 郵便番号、ご住所、電話番号、@メールアドレス
4.活版印刷のご経験の有無

その他、お差し支えなければ、性別、ご年齢などもお書き添えください。各回の基本的な指導内容は統一させていただきますが、参加者それぞれのご経験やご関心をお教えいただければ、できる限り講習内容として反映いたします。
《お教えいただいた情報は、朗文堂/アダナ・プレス倶楽部の内部だけで使用します》

皆さまのご参加お待ちしております。

新宿区ビジネス交流会に参加しました

2010年7月9日

7月1日に新宿区と東京商工会議所新宿支部主催の「新宿ビジネス交流会」が開催されました。アダナ・プレス倶楽部は「新宿区ものづくり産業支援事業」の対象事業として、昨年に引き続き、展示ブースへの出展を行いました。

中山弘子 新宿区長

新田満夫 東京商工会議所新宿支部会長

中山弘子新宿区長にもAdana-21Jを使って活版印刷を体験していただきました。新宿区の地場産業である印刷業の活性化のためにも、その原点である「活版印刷」を教育機関に導入し、新宿区の子供たちに「印刷」や「文字文化」に関心をもってもらうことの重要性を、中山区長とお話しいたしました。

Adana-21Jで活版印刷を体験中の中山区長

 

書道博物館「墓誌銘にみる楷書の美」

2010年7月7日

書道博物館「墓誌銘にみる楷書の美」
観覧のお誘い

定員に達しましたので締め切らせていただきます。
申し込みありがとうございました。

ギャラリー・トーク「墓誌銘にみる楷書の美」

7月10日  午後1時20分 書道博物館ロビー集合
観覧料:500円(各自で受付にてお支払いください)
※定員はお申込み先着順で20名です。
人数確認のため片塩  jk@robundo.com  に「楷書の美参加」として
お名前をご送付ください。
お返事が無い場合は受付完了とさせていただきます。

書道博物館

110―0003 台東区根岸2―10―4
開館時間:9:30―16:30
観 覧 料:500円

子規庵
110―0003 台東区根岸2-5-11
開館時間:10:30―12:00 13:00―16:00
入 庵 料:500円

活版凸凹フェスタ2010での「印刷人掃苔会ツアー」は、マニアックなワークショップであったにもかかわらず、予想をおおきく上回るのたくさんの皆さまの参加のご希望をいただきました。タイポグラフィの知と技と美をバランスよく取得するためには、理論と実践の双方をまなぶことが必要不可欠です。今回の「墓誌銘鑑賞ツアー」もぞんぶんにマニアックな内容ではありますが、活版実践者の皆さまにもぜひ興味をもって臨んでいただき、今後の制作活動の糧や文字文化の継承と発展につなげていっていただければと思い、ご案内申し上げます。

根岸の里で著名な一画に、画家にして書芸家の中村不折が蒐集した膨大なコレクションを収蔵する「書道博物館」があります。不折は新聞『小日本』の挿絵を担当し、それを通じて正岡子規と親しく、その自邸も近接していました。また島崎藤村の『若菜集』『一葉集』『落梅集』の装本・挿絵を担当し、夏目漱石『吾輩は猫である』『漾虚集』、伊藤左千夫『野菊の花』などの挿絵を描き、ブック・デザイナーの先駆けとしても知られるひとです。また森鴎外は遺言で墓標の書家に不折を指名し、ただ「森林太郎」とだけしるさせています。

中村不折はパリに留学するなど、最初は洋画家をめざしましたが、明治28年に正岡子規とともに日清戦争の従軍記者として中国におもむき、中国各地や朝鮮半島を巡遊して『龍門二十品』『淳化法帖』などの拓本をはじめ、漢字成立の解明に寄与する考古資料の収集にめざめ、こうした書の古典から多くを学び、なかでも「北派」の書を根底とした、不折独自の、大胆で斬新な書風を展開して“不折流”と称されるまでになりました。

なかでも「龍眠帖」は書芸界に衝撃を与え、そのデザイン性の高さと親しみ易さから、店名や商品名の揮毫を依頼されることも多く、現在でも「新宿中村屋」の看板文字、清酒「真澄」や「日本盛」のラベル、「神州一味噌」「筆匠平安堂」のブランディングなどがあります。

書道博物館はそんな中村不折のコレクションをもとに開設され、現在は台東区が維持・管理にあたっています。その企画展「墓誌銘にみる楷書の美」のギャラリー・トークに申し込みましたが、最終回の7月4日に割り振られて出かけました。墓誌銘とは、中国の三国時代ころに厚葬を禁じて薄葬が求められ、建碑や巨大墓標の建立が困難となり、墓碑を小型化して地中に埋め込む形式が定着したものです。墓碑銘の大半は隷書か楷書によってしるされ、地中にあったために戦乱による破壊や風化が少なく、保存状態がよくて刻字も鮮明です。またほとんどの墓誌銘には年号がしるされ、書写・建碑の年代が確定できるのも大きな特徴です。

急なはなしで恐縮ですが、「墓誌銘にみる楷書の美」展は7月11日が最終日です。11日は参議院選挙の日ですし、企画展の常として、最終日の混雑は避けられません。またせっかく出かけても、適切な解説がなければ収穫は半減します。そこで学芸員の中村信宏様にお願いして、特別に朗文堂枠で7月10日にギャラリー・トークをお願いしました。同館には世界唯一本といわれる顔真卿の書をはじめ、重要文化財、重要美術品があふれています。ぜひこの機会にご観覧ください。

★ついでながら……

書道博物館は、JR鶯谷駅から徒歩5分です。「活版凸凹フェスタ」のときの緑の階段をのぼらず、例の風俗街を5分ほど直進すると、左手に台東区立書道博物館、右手に子規庵があります。この間の移動は30秒。

ですから10:30に子規庵について、子規の朝顔や、お庭を楽しみ、12:00から書道博物館の本館(常設展示)をじっくり見ることをお勧めします。新館での展示・解説は拓本が主で、墓碑の実物は本館にありますので……。それらを見てからギャラリー・トークに参加がお勧めコース。近くに司馬遼太郎『坂の上の雲』で著名な「羽二重団子」や「ねぎし三平堂」もありますが……。高くて混雑しますので片塩は敬遠ですが「笹乃雪」もすぐそこ。

ギャラリー・トーク終了後、天気が良く、体力に自信のあるかたは、近在の真言宗円明山西蔵院(根岸3―12-38)へご案内。ここには秀英舎の創業者/佐久間貞一の墓と、榎本武揚による巨大な顕彰碑があります……。こういうのを、最近は「マイラー」と呼び、女性に多いのだそうです!!!

会員からのお知らせ

2010年7月5日

松尾夫妻の結婚を祝う会開催のご報告

アダナ・プレス倶楽部の発足時からずっと、ロゴやイベントポップの制作などで献身的にご協力いただき、『 VIVA!!  カッパン♥ 』 のアートディレクターも務めてくださった松尾篤史さん ( タイポグラファ/タイポグラフィ学会事務局長 ) が、5月29日に福島由美子さんと結婚されました。

結婚式の準備と 『 VIVA!!  カッパン♥ 』 の刊行がかさなって、松尾さんにはご苦労をおかけしましたが、結納から華燭の典までの間、松尾さんはその案内状、招待状、式次第、席順とお料理のメニューなどのすべてを、ご自身で丹誠込めてデザインされました。それはいかにもタイポグラフィを重くみる松尾さんらしく、繊細で精緻をこらしたもので、見事な 「 祝典作品見本 」 ともいえるほどの完成度でした。

6月16日、《 松尾夫妻の結婚を祝う会 》 が開催されました。会場は日頃夜食の出前でお世話になっている 「 中華料理店和平飯店 」 で、集まったメンバーは、タイポグラフィ学会、アダナ・プレス倶楽部、活版カレッジ、新宿私塾の有志の皆さん、およそ25名。気心のしれたメンバーの集まりでした。

なにぶん松尾さんの 「 餅好き 」 はよく知られていましたし、アダナ・プレス倶楽部のまわりには、なぜか餅好きが多く集っていて、暮れになると突如結成される 「 餅プレス倶楽部 」 もありますので、お祝いの記念品は 「 名入り特製紅白一生餅!」。名前の書体は 「 めでたく歴史を重ねる 」 のおもいをこめて 「 楷書体 」 を使用しました。また、おふたりには1歳児の祝いの慣習 「 一升餅 」 にしたがって、末永く仲睦まじく、健康であるようにとの願いをこめてそれぞれの名前の入った大きな餅を 「 かついで 」 いただきました。

もうひとつのお祝い、ペナントも贈呈されました。これは早稲田大学の脇にあるペナント屋さんに依頼した特製品でした。日頃は早稲田のスクールカラーの紫紺のペナントの制作がおおい店主ですが、お祝いにふさわしい独創的な明るい色調で、 「 末広がり 」 を八つのサクラの花を配して表現した華やかなペナントに仕上げてくださいました。店主のハギワラ氏は、Adana-21Jの実物もアダナ・プレス倶楽部のwebsiteもご覧になったことが無いにも関わらず、モノクロのファクシミリで簡単なラフスケッチをお送りしただけで、Adana-21Jの色とカタチを再現してくださったことにも、一同おどろきました。

松尾篤史さん、由美子さん、あらためておめでとうございました。これからも実践をともなったタイポグラフィの発展と、活版ルネサンスにご援助をお願いします。そして……、「 幸せふたり占め 」 で末永くお幸せに !!

とろろアオイを育ててみませんか?

2010年6月8日

写真:熊田達夫 『植物の世界 75』 (朝日新聞社 1995)

唐突ですが……、一緒に「とろろアオイ」を育てていただけるかたを募集中です。一年草のアオイ科の仲間には「ぜにアオイ」「たちアオイ」「もみじアオイ」などがありますが、「とろろアオイ」は印刷狂・活字狂・愛書狂をもって自他ともにゆるした「アオイ書房」の志茂太郎が、その社名にもしたほど愛した花として知られます。またその根の粘液は和紙の糊料として用いられ、古くは胃腸炎や喉頭炎の漢方薬としても利用されました。

全くの偶然でした……。奥多摩の活字版印刷所を訪ねた際に、すぐ近くに東京都指定の無形文化財になっている「手漉き紙」の工房があることを知りました。さっそくバスに乗って駆けつけると、そこでは都内でたった一ヶ所だけの伝統技法による「紙すき」が実施されていました。

この工房と手漉き紙のことは、なにぶん仕事の合間に駆けつけただけでして、まだあまりに情報不足です。ですから改めて取材してご報告しますが、5月27日、ちょうど工房を訪れた際に、黒ポットで密生した「とろろアオイ」の苗を一本立ちにする作業がされていて、その黒ポットを5鉢わけていただきました。

帰宅後調べてみると、いまの苗こそ可憐ですが、成長がはやく、高さは1メートル余になり、茎の太さは5―10センチにまで巨大化するようです。それでも晩夏のころ、茎頂に黄色の大形の5弁の花を1日だけ開花するようです。ですから花も見たいし、根から採れるという粘液も採取して、また工房を訪れて「手漉き紙」を抄造したいのですが、猫の額はおろか、鼠の額ほどもないベランダ花壇では心許ないものがあります。


そこで、いただいた黒ポットの種苗を見よう見まねで1本立ちにして、成長を見まもっています。もし皆さまのうち、お庭が広かったり、プランターで育ててみようとおもわれるかたがいらっしゃいましたら、ご遠慮なくお申し出ください。ご来社いただければもちろん無料でおわけします。ついでながら……、もったいないとおもいながら抜いた「とろろアオイ」の若芽は、いっしょに採集してきた3匹の「カタツムリ」がムシャムシャと食べ尽くしてしまいました。この「カタツムリ」のおはなしは、いずれまた。

後日記:とろろアオイの苗、配布終了いたしました。
それぞれのお庭やベランダで、すくすくと成長しますように!