2012年もよろしくお願い申し上げます

2012年1月6日

今年もまた新しい年を迎えました。
皆さまにとりまして穏やかで幸多き年となりますように、お祈り申し上げます。

アダナ・プレス倶楽部の年賀状は毎年、数ある欧文活字のなかから歴史順に一書体づつを選択して制作しています。
ブラック・レター、ヴェネチアン・ローマン、オールド・ローマン、トランジショナル・ローマンを経て、今年はモダン・ローマンの「ボドニ」の登場です。
「ボドニ」はイタリアの印刷者であり活字父型彫刻師でもあったジャンバティスタ・ボドニ(1740―1813)に由来する活字書体です。
パルマ公国印刷所の印刷監督官であったボドニの手がけた印刷物とその技量は、ローマ教皇庁や近隣諸国の王族にも知れ渡ることとなり、ボドニは王者のタイポグラファ、タイポグラフィの王者とも呼ばれました。

ボドニはフランス皇帝ナポレオンにも美しい書物を献上しています。『ローマ国王の両親に捧げるタイポグラフィと絵画による聖遺物』という長いタイトルゆえに、通称『チメリオ・ティポグラフィコ』と呼ばれるその書物は、生まれながらのローマ王としてナポレオンとハプスブルグ家皇女マリー・ルイーズの間に誕生したナポレオンⅡ世の誕生を祝して、1811年にたった一冊のみが刊行されました。

今回の年賀状では活字書体「ボドニ」を用いて、ボドニと同じ時代を生きたフランス皇帝ナポレオン・ボナパルト(1769―1821)の言葉を印刷しました。

縁取りの罫線は、ボドニの晩年から死後にかけてボドニ工房での使用が見られるパターンを模して、輪郭罫を用いて印刷しました。さて、この輪郭罫ですが、内側の子持ち罫に2種類の使用パターンが見られます。ボドニが世界の文字を活字であらわした『オラティオ・ドミニカ』では子持ち罫の太い線が外側に、ボドニの活字製作の見本帳ともいえる『マニュアル・ティポグラフィコ』では子持ち罫の太い線が内側になるように組まれて使用されています。今回はボドニの生前である1806年に刊行された『オラティオ・ドミニカ』のタイトルページを参考に、内側の子持ち罫は太い線が外側になるように組み合わせました。輪郭罫を四角く配するために、罫線の端が45度の角度になるように削って組み合わせてありますので、輪郭罫の四隅にそれぞれ切れ目が見えています。

   

活版カレッジ 2012年冬季生 募集

2011年12月9日

おまたせしておりました
「活版カレッジ」2012年冬季生の募集をおこないます。
朗文堂/アダナ・プレス倶楽部の直接指導により
活字版印刷術の知・技・美の三領域をバランス良く学べます。

今期は木曜日昼間部のみの開催となります。
募集定員が極少数の講座となりますので、
希望者多数の場合には、次期講座での受講を
お勧めする場合がございます。ご了承ください。

活版カレッジ 2012年冬季
木曜日コース(昼間部) 14:00-17:00
3ヶ月(毎月3回)、全9回
2012年
01月12日        活字版印刷概論
01月19日        和文端物組版
01月26日        文選
02月02日        和文ページ物組版
02月09日        和文と欧文の違い
02月16日        欧文書体の歴史
03月01日        欧文スペーシング
03月08日        多色刷り1
03月15日        多色刷り2

【定  員】 4名(受付完了順)
【受講料】 66,000円(税込、教材費込)
《受講料を全額納入いただきました方から、受付完了とさせていただきます》
【教  室】 朗文堂/アダナ・プレス倶楽部 4F-B

受講をご希望の方はアダナ・プレス倶楽部の@メールまで
下記の事項をご連絡ください。
1.「活版カレッジ」受講希望
2.お名前
3.ご連絡先 郵便番号、ご住所、電話番号、@メールアドレス
4.活版印刷のご経験の有無

その他、お差し支えなければ、性別、ご年齢などもお書き添えください。各回の基本的な指導内容は統一させていただきますが、参加者それぞれのご経験やご関心をお教えいただければ、できる限り講習内容として反映いたします。
《お教えいただいた情報は、朗文堂/アダナ・プレス倶楽部の内部だけで使用します》

皆さまのご参加お待ちしております。

アダナ・プレス倶楽部会報誌 第15号完成

2011年12月9日

またしても、ブログでのご報告が遅くなってしまいましたが、アダナ・プレス倶楽部の会報誌『Adana Press Club NewsLetter Vol.15』(Autumn 2011)が、10月末に刊行を終え、会員の皆さまへの配布が終了いたしました。

今号の会報誌の表紙は、紙色違い、刷り色違い、インキの盛り違いなど、さまざまな表情を愉しんで印刷しましたため、「第10回 活版ルネサンスフェア」にお越しくださいました会員の皆さまには、会場にてお好きな刷り上りの表紙をお選びいただきました。 

『Adana Press Club NewsLetter Vol.15』 Autumn 2011
表紙タイトル:12pt.教科書体 活字
表紙画手法:ゴム版画

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・主な内容(目次)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・新刊書    『ハンドプレス・手引き印刷機』 板倉雅宣 著
・レポート    活版カレッジUpper Class有志旅行「新潟探訪」
・新商品    「ラバー・ベース」のレタープレス用インキ 取り扱い開始
・豆知識15   「活字ケースのおなはし 和文活字篇①」
・会員便り   日本各地のアダナ・プレス倶楽部会員のもとで「トロロアオイ」が開花しました!!

『Adana Press Club NewsLetter』の定期購読をご希望の方は、会員登録 と年間登録費の納入をお願いします。
なお、毎号バックナンバーの在庫がございませんため、会報誌の配布は次号からとなります。ご了承ください。

第10回 活版ルネサンス フェア

2011年10月17日

第10回 活版ルネサンス フェア

新企画・新規商品もぞくぞく入荷です!
どうぞご期待ください!!

2011年10月28日[金]29日[土] 13:30―19:00

会場 * 新宿区新宿2-4-9 中江ビル4F 朗文堂

  *

アダナ・プレス倶楽部の会員と、活版ファンの皆さまを対象とした
新品・中古品のカッパン関連機材・資材の展示即売会です。

手狭な会場ながら、貴重アイテムから、マニアックな商品までが溢れています!
秋の創作シーズンに、このチャンスをぜひともお役立てください。

[東京都公安委員会許可 第304380708865号]

 

アダナ・プレス倶楽部が製造・販売している新品のカッパン印刷関連機器、独自企画開発商品はもとより、カッパン印刷所で長年の使用に耐えてきた優秀な中古品もドッサリ用意いたしました。これらは現在では生産中止となったカッパン関連機器や、個人では入手しにくい活版専用インキなどの器材・資材を含みます。カッパン印刷のサポーターとして、アダナ・プレス倶楽部ならではの、懇切丁寧な使用方法の解説もいたしますので、狭い会場ながらも魅力溢れる展示販売会となります。

そろそろ、クリスマス・カードや年賀状の印刷が気になるシーズン。「今年こそ、魅力溢れる活字版印刷でカードを印刷しよう!」と意気込む皆さまには絶好のチャンスです。制作に活用できそうな機材の補充、実制作での疑問解決・技術の向上に、どうぞこの「活版ルネサンス フェア」をご利用ください。

会員からのお知らせ

2011年10月14日

Remon Staurant

Ishihata yuya Solo Exhibition
at bistro Chambre Avec Vue

小さなフレンチレストランで、油絵・立体・本の展示です。
活字書体「スタイーミー」も活用されています。

会 期 2011年10月16日(日)―12月18日(日)
     要予約  (月曜、第一火曜 休)

会 場 ビストロ シャンブル・アヴェク・ヴュ
     東京都渋谷区富ヶ谷2―18―16
     スカイガーデン代々木公園101

 

藤田修展 『ATLAS』

横須賀美術館や山梨県立美術館にも収蔵されている版画家の藤田修さんの個展です。
藤田さんは近年、感光性ポリマー樹脂をもちいたフォトポリマーグラヴュールという技法を導入し、あらたな質感の版画作品を制作されています。

デジタルの普及により、写真の世界でも版画の世界でも、かつてのような技芸の必然性が揺らぎ、また、オリジナル・プリントという概念も不安定なものへと変化しつつある現代ですが、写真製版法によって焼き付けられた物質を伴う印刷版をもちいて、技術と忍耐を要する刷り重ねを経て表現される藤田さんの作品は、写真と版画の存在価値を呼び起こし、その可能性をあらためて提示してくれます。ぜひ、実物をご覧になり、インキの深みとやわらかみ、被写体が放つ厳かな世界観に浸っていただきたい作品です。

会 期 2011年10月17日(月)―29日(土)
     11:00―18:00 (日・祝 休廊)

会 場 M.H.S. タナカ ギャラリー
     愛知県名古屋市中区栄3―2―3
     日興證券ビルBF2

 

旅の栞 Vol.3

古本市と活版アート

旅へと誘う本を集めて古本市を開きます。
旅と読書には欠かせない、美しい栞と
美味しいコーヒーもたっぷりご用意しています。

[古本市プロデュース]
古本ユニットricca、古本店タイガーブックス
[活版アートによる栞]
阿部真弓、石松あや(しまりすデザインセンター)
ananas press(都筑晶絵+山元伸子)、松本亜紀

会 期 2011年10月12日(水)―22日(土)
     11:30―22:00 (日曜日は18:00まで)
     18日(火)は定休日、最終日の展示は21:00まで  

会 場 travel books & coffee CAT’S CRADLE
     東京都新宿区早稲田鶴巻町538番地
     岩田ビル 1F