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【サラマ・プレス倶楽部】 2017年 年賀状のご紹介

2017年 年賀状(絵柄面) 2017年 年賀状(宛名面)ジョン・ラスキン著『ゴシックの本質(原題:The Nature of Gothic)』は、1892年にケルムスコット・プレスより出版されました。
この書籍は、ラスキンが1851-3年に発表した著作『ヴェネツィアの石 (原題:The Stones of Venice)』の第2巻第6章の部分に、ウィリアム・モリスが「序文」を加えて再出版したものです。

John_Ruskin[1]ジョン・ラスキン(John Ruskin 1819-1900)は、イギリスのヴィクトリア朝時代の芸術評論家です。裕福な葡萄酒商人のひとり息子として生まれたラスキンは、イギリスを代表する画家ターナーのコレクターでもあり、ターナーとの交流をとおしてイギリス最初の美術評論家となりました。

その著述は、のちに象徴主義やアーツ・アンド・クラフツ、アール・ヌーヴォなどといったムーブメントに連なる「ラファエル前派」の芸術家たちを触発し、また、精神面だけでなく、パトロンとしても経済的に彼らの支えとなりました。


産業革命を経たこの時代の大英帝国は円熟期をむかえていました。大量生産・大量消費時代の幕開けにより、商品の氾濫とそれを売るための市場の獲得や宣伝広告が必要となりました。こうした時代を反映したいわゆる「ヴィクトリアン・タイポグラフィ」が横行したのもこの時代でした。
しかしながら、成熟はまた終わりのはじまりでもあります。近代化のいっぽうで、時代や社会の流れに反発して逆行するかのような回帰現象がおこりました。

建築の分野では「ゴシック・リヴァイヴァル」がおこり、ゴシック様式の再発見と再評価がおこなわれました。
絵画の分野でも、イタリア・ルネサンスの完成者としてアカデミズムが規範とする ラファエロ・サンティ (Raffaello Santi  1483-1520)よりも、前の時代に立ち返り、素朴で、ありのままの自然を忠実に再現しようとする「ラファエル前派」が登場しました。
それはまた、近代化によってもたらされた画一的で人工的な形式美に対する問題提起でもありました。

ラスキンは、『建築の七燈』、『ヴェネツィアの石』、『胡麻と百合』、『近代絵画論』などを著し、造形家はもちろん、社会や国境を越えて、多くの文筆家や思想家にも影響をあたえました。
また、ラスキンは、評論家や思想家としてだけではなく、スケッチや設計製図にも優れ、その精緻な画力が著作にさらなる奥行や説得力をあたえています。

さて、そのラスキンの影響を受け、アーツ・アンド・クラフツ・ムーブメントの旗手のひとりとされる ウィリアム・モリス (William Morris 1834-1896)ですが、その私家版印刷所ケルムスコット・プレスから再出版された『The Nature of Gothic』は、芸術と労働、職人による手仕事の尊さを体現したかった点は理解できますが、残念ながら、タイトルと内容、書体の選択とデザインには、いくぶんかの違和感を覚えます。

もし、モリスの手がけた書物が、「ケルムスコット・プレス」シリーズとして、内容とは関係なく、一書体主義を貫き通すことを定型としたシリーズであったなら、それはそれで納得できたのですが、のちにモリスがゴシック体の活字書体(いわゆるトロイ活字とチョーサー活字)を作ってしまっため、それ以前にジェンソン・ローマン(いわゆるゴールデン活字)で組版された『ゴシックの本質』には、無念さを感じてしまうのです。

サラマ・プレス倶楽部の年賀状は、毎年、活字書体の歴史順に一書体づつ使用してきましたが、昨年の年賀状でヒューマン・サンセリフのカテゴリーの書体まで到達しましたので、今年はまた、ブラックレター(ゴシック体)の活字書体に戻ってみました。
使用した活字書体は24pt.の「オールド・イングリッシュ・テキスト」です。

[サラマ・プレス倶楽部ニュース:年賀状まとめ

【会報誌】 アダナ・プレス倶楽部会報誌 第31号(Early Spring) 完成・配布中

アダナ ・ プレス倶楽部の会報誌
『 Adana Press Club NewsLetter   Vol. 31』 (Early Spring  2016)を刊行し
会員の皆さまへ配布中です。
会報誌31号表紙
『 Adana Press Club NewsLetter   Vol. 31』 (Early Spring  2016)
表紙使用活字 :24pt. 花型活字   欧文書体は18pt. バスカヴィルです。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 主な内容 (目次) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・ イベント情報  『Viva la 活版 ばってん 長崎 』 開催決定!
・  参加者募集  『 Viva la 活版 ばってん 長崎 』 出展者募集要項
・  新製品情報   アダナ・プレス倶楽部 Salama シリーズ/比較検討資料
・  アダナ・プレス倶楽部会員便り チェコのタイポグラファあれこれ
山崎洋介(活版カレッジ第四期 在プラハ)
・  連載 活版印刷豆知識31 活字は小粒でピリリと重い
印刷時のちょっとした裏技やコツ

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名称未設定-4名称未設定-4名称未設定-4【 小型活版印刷機 Salama シリーズ 比較検討資料 PDF SalmaSeriesComparison

『 Adana Press Club NewsLetter 』 の定期購読をご希望の方は、「 登録会員登録 」と年間登録費の納入をお願いします。
なお、毎号バックナンバーの在庫がございませんため、 会報誌の配布はお申込みの次号からとなります。ご了承ください。

アダナ・プレス倶楽部歳末恒例 手づくり<餅と餃子の忘年会>開催

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【 詳細はスライドショーで画像がたのしめる 活版 à la carte でご覧ください 】

ここ数年、アダナ・プレス倶楽部、活版カレッジ修了生を中心として、小社の限られたスペース内でこじんまりと続けていた「餅と餃子の忘年会」。
それが年年メンバーも増えて、小社内のスペースでは納まりきれなくなってきた。

なにも手づくりにこだわらず、どこか庶民的な飲食店での開催も可能とおもえるが
そこは身体性のある物づくりをおもくみるアダナ・プレス倶楽部のことゆえ
活版印刷も調理もともに造形活動のひとつと見ているから騒ぎになる。
そんな折、小社からほど近い四谷駅前に、手頃なレンタルキッチンスペースがオープンしたので、今年はそのひとつ  < レンタルキッチンスペース Patia >を借りて
恒例の「餅と餃子の忘年会」が開催された。

朗文堂 アダナ・プレス倶楽部 手づくり<餅 と 餃子 の 忘年会>
[日  時]  2015年12月12日(土) 18:00―23:00
[会  場]  レンタルキッチンスペース Patia (パティア)

活版印刷愛好者の皆さま、アダナ・プレス倶楽部会員の皆さま、新コーナー<新製品のご紹介>が誕生しました

 

アダナ・プレス倶楽部会員の皆さま
活版印刷愛好者の皆さま

いつも<アダナ・プレス倶楽部ニュース>をご覧いただきありがとうございます。
活版印刷機とその周辺機器・設備状況につきましては
これからは、ブログ型の<新製品のご紹介>コーナーに
重点的に配置することにいたしました。

ページ入り口は、アダナ・プレス倶楽部ホームページ 
<製品のご紹介 prodact  →  新製品のご紹介 >にございます。
新製品のご紹介>には、実践的かつ実戦的な情報を掲載の予定です。
コーナーが分散して恐縮ですが、お客さまのご要望が多様化してまいりましたので
しばらくのあいだ重複期間をもうけながら、このような対応といたしました。

なにとぞ事情ご賢察たまわり、
スライドショーで画像がたのしめる<活版アラカルト>、
縦書き式短文ブログ<文字壹凜>と同様に
活版周辺情報を中心に構成される
新製品の情報>にも、ときおりご訪問たまわりたくお願いいたします。

【Salama シリーズ開発報告】 嗚呼技術者! 円盤形インキディスクは背面主軸のため熱変形 ヒケ オチョコ との苦闘が。研磨まで終えた技術者の笑顔

IMG_0589アダナ・プレス倶楽部の企画・製造による小型活版印刷機 Salama シリーズは精密機械。
すべての Salama シリーズのインキの着肉は、レバーの上げ下げごとに、円形インキディスクがひと刻みずつ回転するセルフインキング方式です。

インキディスクは精度のたかい鋳型でつくられますが、中央部の背面に太い主軸があるために、熱変形( ヒケ・オチョコ )に悩まされます。
ついで研磨。工場用語では鏡面研磨ですが、ここでも設計図どおりの寸法確保がもとめられます。
これらの作業がうまくいったとき、技術者は鏡面にみずからの顔を写し、安堵と満足のとてもよい笑顔をみせます。カメラを向けたら渋面をつくっていましたが・・・・・・。
ところがインキディスクの仕上げはこれで終わりではなく、ナント残酷なことに、インキの着肉を安定させるために、特殊なヤスリで、角度を切りながら、軽く粗め立ての作業がなされ、マット調の金属円盤となって完成品となります。

ご愛読ありがとうございました。『 VIVA !! カッパン 』 が流通在庫をもちましてしばらくのあいだ品切れとなります

ヴィバ活版uu
書 名  VIVA !!  カッパン

編 集  アダナ・プレス倶楽部
装 本     B5判 オールカラー 136ページ 並製本 ジャケット付
定 価    2,800円+税
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ほんとうの実践に役立つ活版印刷入門書としてご愛読いただきました
『 VIVA !!  カッパン 』ですが、現在の流通在庫をもちまして品切れとなります。
ここにご報告申しあげますとともに、多くの皆さまのご愛読にふかく感謝いたします。
朗文堂 アダナ・プレス倶楽部では、新機種が加わった Salama シリーズを加えて
引きつづき改定増補版の刊行を予定しておりますが、それまでの間
委託倉庫会社によって販売不適本として保管されていた、一部に欠損のある
数十部の本書を、特売価格で限定直販いたします。
緊急に『 VIVA !!  カッパン 』をご希望の方は、小社担当 まで直接お申し込みください。

<活版ルネサンスフェア 11月27-28日>を終了し、Salama-21A, Salama-LP, Salama-Antiqua 撮影を実施

たくさんのご来場者をむかえて<活版ルネサンスフェア>が11月27-28日に終了した。
そこでのご要望の一部も取り入れて、翌週週末、12月03-04日、小型活版印刷機 Salama シリーズ三機種の撮影が実施された。DSCN5541 DSCN5542 DSCN5546 DSCN5549撮影は<Fumikou  Photographer : 上野隆文、Designer : 栃木香織>のユニット。
おふたりはご夫婦でもあり、アダナ・プレス倶楽部のアイドル:文暢クンの両親。
そしてふたりとも新宿私塾修了生で、栃木香織さんは活版カレッジも修了された、いわば肝胆相照らす間柄でした。
それでも本番の撮影は蛍光灯は落とし、真剣かつ長時間におよび、その整理をまってカタログづくり、マニュアルづくりと作業が進行します。

うれしいことに小型活版印刷機 Salama シリーズ三機種へのお問い合わせが激増しています。最終価格の発表をふくめ、もうしばしのお時間をいただきます。

ご来場ありがとうございました。! 第17回 活版ルネサンスフェア 新企画商品を初展示し、250名余のご参加をいただきました。

活版ルネサンスWeb* * *
とき * 20115年11月27日[金] ・ 28日[土] 13 : 30 ― 19 : 00
ところ * 朗文堂 4 F-B
160-0022  新宿区新宿2-4-9 中江ビル4F
Telephone : 03-3352-5070
[ご案内マップ]
* * *
<活版ルネサンスフェア>は、アダナ・プレス倶楽部の会員と、

活版印刷実践者、活版ファン、すべての造形者の皆さまを対象とした
新品・中古品の活版関連機材・資材の展示即売会です。
手狭な会場ながら、貴重アイテムから、マニアックな商品までが溢れています!
秋の創作シーズンに、このチャンスをぜひともお役立てください。
[東京都公安委員会許可 第304380708865号]

報告は画像スライドショーでおたのしみいただける<活版 à la carte>
縦書き式短文ブログ<文字壹凜>でいたします。
【 新機種詳細情報 : アダナ・プレス倶楽部 新製品のご紹介

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アダナ・プレス倶楽部が製造・販売している、新品の活版印刷関連機器、独自企画開発商品はもとより、活版印刷所で長年の使用に耐えてきた優秀な中古品もドッサリ用意いたしました。
これらは現在では生産中止となった活版関連機器や、個人では入手しにくい活版専用インキなどの器材・資材を含みます。
活版印刷のサポーターとして、アダナ・プレス倶楽部ならではの、懇切丁寧な使用方法の解説もいたしますので、狭い会場ながらも魅力溢れる展示販売会となります。

秋から冬の創作シーズン、展覧会シーズンの到来に合わせて、創作に活用できそうな機材の補充、実制作での疑問解決・技術の向上に、どうぞこの「活版ルネサンス フェア」をご利用ください。
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すでにアダナ・プレス倶楽部会員の皆さまには、会報誌『 Adana Press Club NewsLetter   Vol. 30 』 ( Winter  2015 )でお知らせしておりますが、「Salama-21A」の改良機は2015年秋から発売を開始しております。
新機種「Salama-LP」、新機種「Salama-Antiqua」は、今回のお披露目をへて、さらなる改良をくわえ、またカタログやマニュアルの完成をまって、2016年早早よりの発売を予定しております。

まずはぜひとも会場に足をお運びいただき、実機をご覧たまわりたく存じます。
Salama3種01 Salama3種02 Salama3種03
関連詳細情報 : アダナ・プレス倶楽部 新製品のご紹介

《 そのほかの おもなご紹介アイテム  順不同 》
小型活版印刷機  Salama-21A /圧盤用ラバー ・ クッション胴張りセット/活版専用ピンセット新旧/ジャッキとジャッキハンドル新旧/KMT 全自動活字組版機 (日本語モノタイプ) 活字母型庫 8pt, 9pt, 10pt 明朝体/罫線各種/特製組みつけ台/金属インテル各種/活版用強力磁石/特製組版ステッキ、中古組版ステッキ/ファニチュア各種/工具類 (ブレース鋏 ・ 鳥居鋏 ・ 罫切り鋏)/罫切り器/各サイズ込め物セット/活字倍数尺/特製ムラ取りハンマー&ならし木セット/ブロッキング防止パウダー/特白ウェス/無臭洗い油/インキ ・ ハンド ・ ローラー/インキべら/ゴム ・ ローラー ・ メンテナンス剤/オイルベース活版用インキ各色(1キロ缶、特製200グラム缶)/活版用墨青口インキ/ラバー ・ ベース ・ レタープレス用インキ/版画用メタルベース(19.68ミリ、19.70ミリ)/樹脂版用メタルベース(21.89ミリ、22.39ミリ)/特製五号サイズメタルベース箱入りセット/特製カタ仮名活字アラタ1209/輸入欧文活字スキームセット/輸入オーナメント活字各種/凸版用スプレーボンド/特製文選箱/中古文選箱新旧各種/文選箱ストッパー/セッテン/特製文選箱立て/特製ミニ組みゲラ/中古組みゲラ/特製ミニ置きゲラ/中古置きゲラ/特製ミニスダレケース棚/活字サイズ照合キット/【新入荷】乾燥用カード ・ スタンド

新機種登場 !! アダナ式小型活版印刷機 Salama-21A

プリント          活版印刷のさらなる普及をめざして
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モノみな値上がりするこの時代
朗文堂/アダナ ・ プレス倶楽部では 活版印刷のさらなる普及をめざして
Adana-21J の設計 ・ 製造での 創意と工夫、精度と耐久性を維持しながら
アダナ式小型卓上活版印刷機 Salama-21A の
お求め易い、大胆な低価格を実現しました。 名称未設定-4 名称未設定-4【 プリント用 PDF new Salama-21A_01 new Salama-21A_02 】
上掲フライヤー A4判 4/4色を進呈いたします。ご遠慮なくおもうしでください。

活版印刷機器・資材のことなら、なんでも、お気軽に、
アダナ・プレス倶楽部にご相談ください。

【会員情報】 ぢゃむ 杉本昭生さん、ブログ<活版小本>に新作発表

活版小本京都の吉田山のほとり、ちいさな活版印刷機で小型本の製作をつづけておられる
ぢゃむ 杉本昭生さんは、製作のピッチも順調ですし、そのブログ<活版小本 コホン>
意欲的な更新が継続しています。
とても瀟洒で、すっきりとした画面構成ですし、テキストも丁寧に書きこまれています。
皆さまのご愛読と、ブログへのご訪問をおすすめいたします。     やつがれ wrote

ブログ<活版小本 コホン>のアドレスはこちらです。
杉 本   昭 生
【 ぢゃむ 杉本昭生  活版小本 http://kappan-kohon.blogspot.jp/ 】
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シャルル・ルイ・フィリップ『老人の死』

シャルル・ルイ・フィリップの短編「老人の死」(小牧近江訳)をつくりました。
フィリップは1874年生まれのフランスの作家です。
35歳という若さで亡くなった彼は、生前パリの新聞「ル・マタン」に
計49編のコント(短編小説)を書き、『小さな町で』と『朝のコント』の
2冊の短篇集を出版しました。

「老人の死」はその中の一篇で、邦訳は大正時代に出版されています。
最近知ったのですが、短篇集『小さな町で』は、2003年に山田稔さんの訳で
みすず書房から出ていました。
この本の書評で作家の川上弘美さんが「老人の死」について書いています。
興味があればご覧ください。

体裁はご覧の通り、背幅 3 mm の薄っぺらな本になりました[杉本昭生]。

【会報誌】 アダナ・プレス倶楽部会報誌 第29号 完成・配布中+Viva la 活版 Let’s 豪農の館Ⅵ

アダナ ・ プレス倶楽部の会報誌
『 Adana Press Club NewsLetter   Vol. 29』 (Autumn 2015)を刊行し
会員の皆さまへ配布中です。

20151001165127518_0001『 Adana Press Club NewsLetter   Vol. 29』 (Autumn  2015 )
表紙使用活字 :  36pt.  ロックウェル
版画製作協力 : 笹井(奥村)祐子

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 主な内容 (目次) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・ イベント情報  『第19回 活版ルネサンスフェア』
・ イベント情報   『 Viva la 活版 Let’s 豪農の館 』 開催のお知らせ

・  豆知識29        活版印刷 人物伝 ⑤ 《15世紀 スウァインハイムとパナルツ》
・  アクセス情報  豪農の館「北方博物館」マップ(加久本真美)+アクセス情報
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『 Adana Press Club NewsLetter 』 の定期購読をご希望の方は、 会員登録 と年間登録費の納入をお願いします。 なお、毎号バックナンバーの在庫がございませんため、 会報誌の配布はお申込みの次号からとなります。ご了承ください。
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《直近に迫った Viva la 活版 Let’s 豪農の館 大特集。サイトマップ+見どころ食べどころ満載》
Web02豪農の館20151001183042926_0001 新潟マップところで・・・・・・、<Viva la 活版 Let’s 豪農の館>新潟マップの製作担当は会員:加久本真美さん。加久本さんといえば、昨年鹿児島での<Viva la 活版 薩摩 dé GOANDO>でも大活躍をされました。会場では獅子奮迅の大活躍でしたが、いっぽ町にでれば、「西郷ドン」や、「白くまくん」や、なにやら怪しげなキャラクターに興味津津。そんな写真がのこっています。

ですから今回も加久本・大石のコンビは、またまたなにかしでかす ?! のではないかとひそかに心配しておりましたが、やはりやってくれました。北方文化博物館分館:清水園のちかく、新発田シバタ市にあるという<ニコタン・モモタン>に大注目!

新発田シバタ市の清水園は下見をかねて昨年秋にもおとずれました。このまちは高田馬場の決闘で名を馳せ、のちには播州赤穂藩につかえて、赤穂浪士四十七士随一の剣客であった、堀部 武庸(たけつね 通称:堀部安兵衛 1670-1703) の生誕地であり、清水園にはその記念館もあります。 ところが<ニコタン・モモタン>の存在はまったく知りませんでした。
これはなんとしても行かずばなるまいて…… 。

「ニコタン」って何?

引用 : 「ニコタン」って何? http://www.nikotan.com/?page_id=4
グーグル : ニコタン 画像集

「ニコタン」は、平成元年に新発田ガスのイメージ・キャラクタとして誕生しました。そのコンセプトやネーミングの由来についてご紹介いたします。世間一般でガス会社とは、「顔の見えないガス事業」などと言われていましたが、当社、佐藤哲也社長のアイディアで「我々の笑顔を大勢の皆さんに見てもらえたら」と、この巨大なニコニコ・ホルダー(貯蔵タンク)が出現しました。
DSCN782420141106162032434_0006 DSCN7855ニコタンというわけで、朗文堂 アダナ・プレス倶楽部には、続続と力作の出展製作品が到着し、お盆の休暇もどこかに消しとんで、あわただしく準備の日日がつづいております。
皆さんも、ぜひともアダナ・プレス倶楽部の会員として登録をたまわり、<Viva la 活版 Let’s 豪農の館>にご参加くださいますようお願いいたします。

2015年09月03日[木]は、本木昌造140回忌です

本木昌造02本木昌造 1824-75年
文政7年6月9日(新暦1824年7月5日)- 明治8年/1875年9月3日

本木家歴代の墓地 長崎市鍛冶屋町5-74 大光寺 2015年05月撮影DSCN9217DSCN9170DSCN9167DSCN9160DSCN9179これまで看過され、まだ精査が必要だが、本木家墓地、向かって右側の列の中央部、佛座像が彫りこまれたこぶりな墓標は、本木昌造の子息:本木小太郎の墓標とみられている。

下掲写真は長崎諏訪公園にある「本木昌造立像」。戦前は座像の銅像があったが戦時下の金属供出令でうしなわれた。1954年(昭和29)立像として再建されたが。近年は後背部と基礎部の石積みに破損が進行しているようである。
DSCN9269
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新 宿 餘 談

ことしの夏はひとしお暑かった。
そのため、ベランダ花壇の植木などはすっかりげんなりしていたが、新宿御苑の歩道にそって植えられたサルスベリ(百日紅=ヒャクジツコウ、Lagerstroemia indica)は、炎暑にもまけず、くれないの花をいっぱいにつけていた。
「風立ちぬ」 ―― 涼風のたった09月01日、百日紅をすぐ裏の御苑のへりの歩道で撮影してきた。

DSCN1144DSCN1149百日紅は中国南部の原産で、ミソハギ科の落葉中高木とされる。
花が美しく、耐病性もあり、必要以上に樹髙が大きくならないため、しばしば庭や公園などに植えられるという。

中国では、唐代長安の紫微シビ(宮廷)にこの樹木が多く植えられたため「紫薇」と呼ばれるが、比較的長い間紅の花が咲いていることから「百日紅」ともいう。
和名の「さるすべり」は、幹の肥大と成長にともなって古い樹皮が剥がれ落ち、新しいすべすべした樹皮を猿が登ろうとしても、滑ってしまうということで、「猿も滑る サルスベリ」と表記することもある。実際には敏捷な猿はこの程度では滑ることなく簡単にのぼってしまうという。

夏の炎暑の日日を彩った百日紅も、涼風がたつとともに、多くの花弁を落とし、歩道の一部はくれないの絨毯のように鮮やかだった。
夏も終わりがちかづいた。ときはまさに晩夏である。
いつの間にかカレンダーののころりも四枚だけ、すなわちいつのまにか一年の三分の二がすぎさってしまった。

日中の新宿御苑の杜ではアブラゼミの蝉時雨であるが、夕まぐれになると、ときおり甲高い声でヒグラシが哭く。長崎の照葉樹林の照りかえしのつよい夏をおもい、はるか長崎を偲んだ。
新宿邨の夏は、喧噪のまっただ中でおわりをむかえつつある。

【再紹介 在庫僅少】 島屋政一著 『本木昌造伝』-わが国活字ボディサイズ淵源に関する貴重な記録 修整部PDFデーターつき

朗文堂 ブックコスミイク 愛読者の皆さまへ

朗文堂刊行書のご愛読ありがとうございます。
今回あらためてご案内いたします 『本木昌造伝』(島屋政一、2001年08月20日) は、おかげさまで残存部数がのこりわずかとなりました。
島屋政一『本木昌造伝』は、1996(平成08)年07月、名古屋の旧津田三省堂(現ナプス)の筐底にひめられていた、島屋政一による未発表自筆稿本を原稿としています。この時点で島屋政一氏は物故していたとみられ、そのため著者校正を経ておらず、一部に正誤表を発表する必要が発生しております。

すでに島屋政一『本木昌造伝』をご購入済みのかたは、お申し出をたまわれば、正誤表とともに、板倉雅宣氏ご協力による索引を献呈させていただきます。
あわせて島屋政一『本木昌造伝』には、わが国の活字ボディサイズと、そのシステムに関し、類書にない貴重な資料が掲載されています。
目下愛読者の一部と考査中ですが、追試をかさねてみると、きわめて精度の高い資料であることが近年あきらかになりましたので、ここにその一部をご紹介いたします。

本項は<タイポグラフィ・ブログロール 花筏>における連続掲載記事の一環として、わが国の活字ボディサイズの淵源をたどる重要資料として再構成されて紹介されています。
あわせてご覧いただけましたら幸甚に存じます。
【花筏 [字学] わが国活字の尺貫法基準説からの脱却と、アメリカン・ポイントとの類似性を追う*04  島屋政一『本木昌造伝』における活字ボディサイズの新考証
hanaikada_color
20150421193950685_0003島屋政一『本木昌造伝』の序文にあたる「例言」には、このようにあります。

筆者はすでに『印刷文明史』を著わし、本木昌造のことをしるしたが、いささか冗長にながれ、またいささかの訛伝の指摘もあった。
さらには畏友にして活字界の雄たりし、青山進行堂活版製造所・青山容三〔督太郎〕氏、森川龍文堂・森川健市氏の両氏から、活字の大小の格〔活字ボディサイズ〕のことのあらたな教授もえた。

この「例言」をうけた記述が『本木昌造伝』 p.117-120 にみられます。
そこでの島屋政一は、大阪の活字鋳造業者/青山進行堂活版製造所・青山容三〔督太郎〕氏、森川龍文堂・森川健市氏の両氏から、活字の大小の格〔活字ボディサイズ〕のことのあらたな教授もえて、<わが国では近代活字版印刷の創始のころから、 号数制金属活字とは本木昌造がさだめたものであり、鯨尺や曲尺による、尺貫法にもとづいた製品である > としたそれまでの立場を捨てています。 それに代えて島屋政一は、

英国においてはトーマス・ハンサード(Thomas C. Hansard)が1825 年(文政08)に 『Typographia』 (原著:p.387–8) を著し、活字の標準化を提唱して、1 フィートにたいする活字の全角の個数〔本数〕の標準をつぎのように定めていた。
○ 一号  1 ft に32 本        Two-Line English 
○ 二号  1 ft に41 本1/2  Two-Line Small Pica
○ 三号  1 ft に56 本1/4     Two-Line Brevier
○ 四号  1 ft に64 本         English
○  五号  1 ft  に83 本    Small Pica
○ 六号  1 ft に112 本1/2    Brevier

とし、わが国の号数制活字の淵源を、「English 系統 一号、四号」、「Small Pica 系統 10.5 pt 基準。初号、二号、五号、七号」、「Brevier 系統 三号、六号、八号」であることを解明しています。
さいわい原著『Typographia』 (Thomas C. Hansard,  1825 年(文政08),   原著:p.387–8)を所有しておりましたので、原典照合をしたところ、一部にあきらかな転記ミスがみられましたので、下掲図にそれを正した図版をかかげ、また正誤表を作成いたしました。

また現在、<朗文堂ちいさな勉強会 平野富二の会>の会員を中心に、この島屋政一説を追試・検討をかさねておりますが、現状ではわが国の五号活字のボディサイズは、Small Pica 10.5 pt 基準 とみられるものの、一部に異なったサイズがみられ、それが島屋政一が紹介した「五号 1 ft に83 本 Small Pica」にちかい数値を示していることまでが判明しています。

以下は平野富二の東京本格進出を控えて急遽作製されたとみられる「天下泰平國家安全」の活字販売用見本(『 崎陽 新塾餘談 初編一、初編二 』 巻末口上。ともに壬申二月〔明治05 年02 月〕)の製作のときに完成していた、活字ボディサイズの該当部を抜粋して紹介します。
この調査・研究はまだ端緒についたばかりで、ひろく『本木昌造伝』愛読者の皆さまのご参加をお待ち申しあげております。

20150421193950685_000320150601175842929_0001 20150601175842929_0002『 新塾餘談 初編一 』巻末口上(活字ボディサイズ見本ならびに価格表 壬申二月〔明治05年02月、1872〕 刊、印刷博物館蔵 ) PDFデータ  】

◎ 関連既出情報
【[字学] わが国活字の尺貫法基準説からの脱却と、アメリカン・ポイントとの類似性を追う*01 考察のはじめに 】
【[字学] わが国活字の尺貫法基準説からの脱却と、アメリカン・ポイントとの類似性を追う*02 〔松本八郎〕 活字の大きさとシステム 】
【[字学] わが国活字の尺貫法基準説からの脱却と、アメリカン・ポイントとの類似性を追う*03   〔川田久長〕 活字の大きさとシステム

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朗文堂 愛着版

本 木 昌 造 伝

島 屋  政 一 著
朗 文 堂 刊

A5判 480ページ
口絵カラー写真20点、本文モノクロ写真172点、図版196点
上製本 スリップケース入れ 輸送函つき
背革にベラムのバックスキンをもちいて

ヒラにはコッカレルのマーブル紙をもちいました。

本書(索引・正誤表つき)は在庫僅少で、輸送箱の一部に汚損があるため、直販のみとし、一般書店では取り扱っておりません。
恐縮ながら、本書の入手をご希望の方は直接 朗文堂 ヘお申し込みください。
本体価格:16,000円(税・送料別)
【 詳細情報 : 朗文堂ブックコスミイク 本木昌造伝

【 目  次 】
・ 本木昌造の誕生から通詞時代

・ 長崎製鉄所時代の本木昌造
・ 近代活字創製の苦心
・ ガンブルの来日と活版伝習所の創設
・ 新街私塾と長崎活版製造会社
・ 長崎から東京へ/活版印刷術の普及
・ 本木昌造の終焉と本木家のその後
・ 凸版印刷と平版印刷、ライバルの登場
・ 印刷界の二大明星
・ 本木昌造をめぐるひとびと
・ 野村宗十郎とアメリカン・ポイント制活字
・ 印刷術の普遍化とわが国文化の向上
・ 印刷界の現状
・ 編集子あとがき

【 例    言 - はじめに 】
島 屋  政 一
わが国の印刷事業は、とおく奈良平安朝のむかしに寺院において創始され、久しきにわたって僧侶の手中にあった。 江戸期にはいって勅版がでて、官版および藩版がおこり、ついで庶民のあいだにも印刷事業をはじめるものがあらわれた。
寛文(1661-72)以後、木版印刷術おおいに発達して、正徳、享保時代(1711-35)からは木版印刷術が全国に普及をみたが、それは欧米諸国の近代活字版印刷術にくらべてきわめて稚拙なものだった。

幕末の開国とともに洋学が勃興して、印刷術の改善にせまられた。そのときにあたり、近代活字鋳造と近代印刷術の基礎をひらき、善く国民にその恩恵をひろめたものが本木昌造翁だった。

筆者はすでに『印刷文明史』を著わし、本木昌造のことをしるしたが、いささか冗長にながれ、またいささかの訛伝の指摘もあった。
さらには畏友にして活字界の雄たりし、青山進行堂活版製造所・青山容三〔督太郎〕氏、森川龍文堂・森川健市氏の両氏から、活字の大小の格〔活字ボディサイズ〕のことのあらたな教授もえた。
さらに筆者は、すぐる太平洋戦争において、おおくの蔵書を戦禍にうしなった。また青山進行堂活版製造所、森川龍文堂の両社はその活字の父型や母型のおおくをうしなっている。

このときにあたり、ふたたび、日本の近代文明に先駆して、開化の指導者としておおきな役割を演じた本木昌造の功績を顕彰し、それに学ぶところは大なるものがあると信ずるにいたった。
本木昌造はひとり近代印刷術の始祖にとどまらず、むしろ研究者であり教育者でもあった。
本木昌造の設立にかかる諸施設とは、むしろ「まなびの門」でもあったのである。

そうした本木昌造のあらたな側面を中枢にすえて本書をしるした。

  昭和24年10月20日
                              著 者 識

【 本木昌造伝 修整部 PDF  motogi-denn-syuusei 】 

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【緊急告知 青年劇場公演】 真珠の首飾り-ジェームス三木作 板倉哲演出 09月11日-20日 紀伊國屋ホール

20150825135534289_000220150825135534289_0001 【 青年劇場 真珠の首飾り フライヤーPDF  seinengekijo-kouen 4.09MB 】

《創立50周年記念・第6弾》第113回公演 ―― ジェームス三木=作 板倉哲=演出

真珠の首飾り

国民主権。
    戦争放棄。
        基本的人権の尊重。

―― 一面焼け野原の東京で、憲法草案づくりが始まった。
彼らはそこに、何をこめたのか ――
演劇が完成する場は、舞台でも稽古場でもない。観客の胸の中である。それぞれの生き方、自由な考え方、独自の想像力によって、客席に色とりどりの花が咲けば、仕掛け人としていうことはない。
憲法改正の是非を問う前に、今の〔日本国憲法〕が、誰の手でどのようにつくられたのかを、みんなに知らせたくて、観客の心の畠に、せっせとタネつけをしたつもりだ。 さァ、花よ咲け。
ジェームス三木

<ものがたり>
1946年2月4日。焼け野原の皇居前に残された第一生命ビルの一室にGHQ(連合軍総司令部)民政局のメンバーが緊急招集された。そこで出された命令は「これからの一週間、民政局は全力を挙げて、憲法草案の作成にとりかかる」。明治憲法とほとんど変わらない日本政府の草案にたまりかね、憲法のモデル案を提示することを決めたのだ。
作成にあたって最も重要なことは、ポツダム宣言の内容に沿っていること。そして「天皇の地位保全」「戦争放棄」「封建制度の廃止」の三原則を入れ、かつ国連憲章の理念をも念頭に置くこと。
人権条項担当になった22歳のベアテ・シロタは、さっそく世界中の憲法を収集し、女性の権利条項作成に取りかかった。ケーディス大佐を中心とした運営委員会、それぞれの条項ごとの委員会メンバーも急ピッチで作業を進める。
やがてこのビルの密室で憲法をめぐる白熱した論議が始まった…… 。

【 詳細情報 : 青年劇場Website   講演日時・場所・チケット申込

【展示会】 IGAS 2015 (アイガス 国際印刷機材展)開催迫る

IGAS2015_poster-3◯ イベント名称

IGAS 2015 (アイガス 国際総合印刷機材展)
International Graphic Arts Show 2015

◯ 開催趣旨
IGAS 2015は、最新の印刷 ・ 紙工 ・ デジタルグラフィックス関連の機材 ・ 技術 ・ サービスを一堂に会した国際総合印刷機材展です。
最新技術や様々なソリューションを提案するとともに、印刷産業の未来を展望できる場です。
また、人材の国際交流を図り、印刷産業および関連産業の活性化と興隆に貢献します。
◯ 主  催
印刷機材団体協議会 (Japan Graphic Arts Suppliers Committee: JGASC)

〒105-0011 東京都港区芝公園3-5-8 機械振興会館401-2号室
一般社団法人 日本印刷産業機械工業会 内
◯ 開催期間
2015年09月11日[金]-16日[水]
◯ 開場時間
10:00-17:00
◯ 会   場
東京ビッグサイト 東館

〒135-0063 東京都江東区有明3-11-1
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アジアのというより、いまやひろくアセアン地域の、二年に一回の印刷の祭典<IGAS 2015>の開催が迫ってきた。 朗文堂にも各国からの問い合わせが増えている。
アセアン地域の印刷の祭典<IGAS>にたいし、世界規模の印刷の祭典としては<drupa  ドルッパ>が知られる。こちらは四年ごとに、ドイツのデュッセルドルフ・メッセ会場で開催されている。

すなわち印刷のオリンピックが<drupa>とすれば、アジア大会に相当するのが<IGAS>ということになる。 前回の<drupa 2012>は、2012年05月03日-16日に開催され、出展者数は52ヵ国1,971社、来場者数は138ヵ国から39万1000人の多くを数えたそうである。

かつて<JANPS2007><IGAS 2007>の両イベントに、朗文堂 アダナ・プレス倶楽部も、 Adana-21J 開発のパートナーであった小池製作所の展示コーナーの一隅に出展した。
このときの来場者は<JANPS2007>20,295人、<IGAS 2007>130,164人と記録されている。
その小池製作所は2008年に閉鎖され、e テクノロジーも、IT メディアも、アッというまに新鮮さを失い、メディア融合時代の印刷機器は混迷を深めている。わが国の印刷関連機器製造企業ならびに印刷企業はおおきな変換期にさしかかっている。

すなわち<IGAS>は、1991(平成03)年の出展社375社、来場者229,000人をピークとして減衰をかさね、前回の<IGAS 2013>では、出展社229社、来場者31,237人というさびしい現状にある【 過去のJANPS 】【 IGAS  過去の開催結果 】。

かつては肩をならべていた<drupa 2012>での、出展者数52ヵ国1,971社、来場者数138ヵ国から39万1000人の隆盛ぶりと比較すると、ずいぶん勢いを失った感がある。
これはパソコンや携帯型電話機などの軽便メディアばかりに関心が移行し、情報産業を根底からささえる、わが国のモノづくりの現場の衰退をあらわしているような気がしてならない。

こんな時代の印刷機器の国際見本市である。急速に変革が進む業界に勢いと弾みを与えるために、新トレンドや新テクノロジーに期待する向きもあるが、おそらく期待薄とみられている。したがって外国からのゲストの一部は、小社が出展しないことに失望する向きもある。
もはや活版印刷を、レトロ趣味や滅びの美学で観望したり、ニッチ産業などとはみなさない産業人が、ひとりわが国にとどまらず、アジア諸国でも増えてきたということかもしれない。

すなわち、小型活版印刷機の再開発の開始から、まもなく10年を迎えようとしている小社がおどろくほど、多くの若い経営者による印刷業者が、「新技術、ハイテク」の追求だけでなく、いちど印刷術の原点にたち帰り、あらたな出発のときを迎えるときだと考える向きが急速に増加している。
それが<活版ルネサンス>である。おもしろい現象といえるかもしれない。
まずは<IGAS 2015 >の成功を祈りたい。
【 詳細情報 :  IGAS 2015 公式ホームページ

【再紹介 朗文堂ブックコスミイク】 鈴木 篤著 『わたくしは日本国憲法です。』

プリント

顔写真鈴木篤氏 『 わたくしは日本国憲法です。』 著者 : 鈴木 篤氏

【 朗文堂 ブックコスミイク : 『わたくしは日本国憲法です。』 フライヤーPDF
【 関連ブログ : 弁護士 鈴木 篤 の つれづれ語り
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わが国『憲法』の周辺がきわめて緊迫してきた。
国会での審議がおこなわれているが、TV 中継を意識するのか、委員会審議なのに選挙運動期間中さながら、躰ごと左右にふり向け、空虚なことばを強弁するわが国の総理大臣の姿に、もの哀しいものを感ぜずにはいられない。
こういう姿勢は、ふるくから「右顧左眄」として卑しまれてきたものであるからして……。

《 出版人として、タイポグラファとして、そして、なによりもひとりの国民として 》
小社刊 『わたくしは日本国憲法です。』 の著者 : 鈴木 篤氏は、なによりも日本国憲法の前文をおもくみている。当然そこには憲法全体をつらぬく精神と理念がしるされているが故である。
2014年09月06日の『わたくしは日本国憲法です。』出版記念パーティでも、掉尾を飾って会場に『日本国憲法』前文の画像がながれ、それを女性参加者が朗朗と朗読されて感銘をよんだ。
そして鈴木 篤氏は、『日本国憲法』をつぎのようにかたる。
「すばらしい憲法ではないでしょうか。私たち日本国民は、こんなすばらしい、世界に誇れる憲法を持っているのです」

もちろん図書『わたくしは日本国憲法です。』のなかにも、憲法の前文をふくめて、全文が紹介されている。
また<花筏 朗文堂好日録-045 卯月 四月がおわり、新緑と薫風の 皐月 五月のはじまり>でも、『MORGEN』誌での書評を紹介するなかで、『日本国憲法』前文を紹介した。

ところが、現状のコンピューター・ディスプレーは、大小を問わず、まだまだ可読性 Readability と 判別性 Legibility に劣るという段階にとどまっている。
それでもタイポグラファとしては、こうした貴重な文書に勝手に段落改行などは設けるべきではないと判断していた。
ところが、デバイスによる差はあるとはいうものの、やはりこれだけの文章量がつづくと、画面ではことばの壁となって、読む意欲を減衰させてしまう結果となっていた。

今回は、段落ごとに一行アキとして、ともかく読んでいただけるようにいささかの工夫をしたものである。筆者の意のあるところをお汲みいただけたら幸いである。
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日 本 国 憲 法

施行  昭和二二年五月三日

日 本 国 憲 法   前 文

日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。

そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであつて、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。
これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基くものである。
われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。

日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。

われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。
われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。
われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。

日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。

【長崎会員からの情報】 荷札から活版印刷へ ー 東彼杵町歴史民俗資料館

20150817133003887_0001 20150817133003887_0002 【フライヤー PDF  20150817133134564 2.19MB 】

荷札から 活版印刷へ

会  場 : 東彼杵町歴史民俗資料館
主  催 : 東彼杵町教育委員会
長崎県東彼杵郡東彼杵町彼杵宿郷430-5
TEL. 0957-46-1632

協  力 : 佐藤昇一(元 九州荷札印刷株式会社 工場長)
休館日 : 火曜日
入場料 : 無   料
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長崎県東彼杵郡に属する、東彼杵町(ひがし そのぎ ちょう)は、長崎県東部の大村湾に面した町です。この東彼杵町にもアダナ・プレス倶楽部のたいせつな有力会員がいらっしゃいます。
この町で1922年(大正11)に創業された九州荷札印刷株式会社の印刷関連機器を中心に展開するイベント、<荷札から 活版印刷へ>に際し、情報のご提供とフライヤーを若干お送りいただきました。
お近くの方、あるいは世界遺産登録で賑わう長崎旅行をご計画のかたは、ぜひご参観ください。
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<長崎県印刷会館(長崎市出島町10-13)の外観と資料保管室 撮影:2015年05月>
DSCN9325 DSCN9472 20150706212009623_0002 20150817203331502_0001【 『ハンドプレス・手引き印刷機』 PDF  handprss  3MB 】

観光名所、長崎出島のすぐちかく、長崎県印刷会館(長崎市出島町10-13)にも、九州荷札印刷株式会社から譲渡された印刷機器がいくつか保管されています。
なかでも貴重な資料は「アルビオン型手引き活版印刷機」二台です。
その紹介が 『  ハンドプレス・手引き印刷機 』 (板倉雅宣、2011年09月15日、朗文堂、p.58, 59)にありますのでご紹介しましょう。

同書(七)に紹介されたアルビオン型手引き式活版印刷機は、大阪/片田鉄工所製造による明治中期のものと推定される国産機で、上掲写真では右側の機械です。


同書(八)に紹介されたアルビオン型手引き式活版印刷機は、両脇の鳥居型主柱の天板の片面左側に「TYPE FOUNDRY TOKYO 」、右側に「TRADE MARK,  JAPAN」とあり、俗に「◯も に H」とされる東京築地活版製造所の名称と商標があります。
さらに同機において特徴的なのは、天板の反対面には、左側に「TYPE FOUNDRY OSAKA 」、右側に「TRADE MARK,  JAPAN」とあり、俗に「旭日に ◯も」とされる大阪活版製造所の名称と商標があります。
明治中期のものと推定される国産機で、上掲写真では左側の機械です。

東京築地活版製造所は平野富二を初代とする企業であり、大阪活版製造所は大阪財界の雄、五代友厚の懇請をうけ、本木昌造、谷口黙次らが開設した活版製造所であり、いずれも長崎を出自とする、いわば兄弟企業ともいえた存在でした。
こうした貴重な印刷機が東彼杵町にあったということになります。

【Viva la 活版-すばらしき活版】 Viva la 活版 Let’s 豪農の館 Ⅱ

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Viva la 活版 Let’s 豪農の館

 【イベント名 】  Viva la 活版 Let’s 豪農の館
【 展示期間  】  2015年10月10日[土]-12日[月・祝] 09:00-17:00
【 会      場  】  「北方文化博物館 豪農の館」 内 「吉ヶ平古民家」(登録有形文化財)
           新潟県新潟市江南区沢海 2丁目15-25
【 主      催  】  朗文堂  アダナ・プレス倶楽部

<Viva la 活版-すばらしき活版>第三弾となる今年は、豊作の秋をむかえる10月の三連休に、新潟市にある「北方文化博物館 豪農の館」(登録有形文化財)において<Viva la 活版 Let’s 豪農の館>を開催いたします。 

越後平野・沢海地方、歴史の変遷のなか、時代をかさね豪農への道をあゆんでいった伊藤家七代「伊藤文吉/世襲名」の邸宅をいかし、その庭園・生活文化・美術工芸品・考古資料等を展示・保管するのが「北方文化博物館 豪農の館」です。
食と文化の地「新潟」のなかでも、屈指の場の力を有する同施設内での開催は、出展者・来場者双方の五感をおおいに刺激する機会となることが期待されます。
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◎ <Viva la 活版 Let’s 豪農の館> DM 宛名面の印刷作業開始
20150727173059441_00012015年07月24日[金]、25日[月]、27日[月]の三日間にわたって、<Viva la 活版 Let’s 豪農の館> DM の宛名面の印刷作業が展開された。
印刷版は樹脂凸版、スミ 1 色一度刷り。印刷部数は5,000枚。

印刷担当は、おもに<活版カレッジ>アッパークラスの皆さん12名による。
この共同作業による印刷は、アダナ・プレス倶楽部イベントの名物ともいえる存在で、はるばる名古屋から駆けつけられた会員も加わり、入れ替わり立ち替わりでのにぎやかさとなる。
女性が三人よると …… それはもう、なかなかのにぎやかさとなる。男性陣はそれに押され気味で、まして写真撮影は忙しさにかまけて忘れていた。失礼しました。

この DM はがきは、しばらく乾燥時間をおいて、絵柄面の印刷にはいる。
それを紹介するとき、ようやくこの画面でも表裏の色調が合致するとおもう。
そして、いつのまにか視覚に馴致してしまった、デジタル画像の精緻さ、それと表裏関係にあるあまりの生硬さと、アナログ画像の、いうにいえない、ぬくもり、手づくり感の対比とが画面上でもあきらかになるとおもう。


その両者の優劣を問うことには意味はなかろう。両者がたがいにところを得て、共存すればよいだけだ。
かつてドイツの造形者、オトル・アイヒャー(Otl Aicher  1922-91)はこう述べていた。

「究極のデジタルは、アナログをめざす」

DSCN0564 DSCN0560 DSCN0555 DSCN0556 DSCN0540使用書体は、中国・晋代の『王興之墓誌』(341年、南京博物館蔵)にみる、彫刻の味わいが加えられた隷書の一種、とくに碑石体と呼ばれる書風をオリジナルとしている。王興之(309-40)は王 彬の子で、また書聖とされる王羲之(307-65)の従兄弟にあたる。
銘石01この墓誌の書風は、東漢の隷書体から、北魏の真書体(楷書体)への変化における中間書体といわれている。1600年余という遙かなむかし、中国江南の地に残された貴重な碑石体が『 銘石B 』として現代に力強くよみがえったものを使用した。
わが国のゴシック体のほとんどは、もはや自然界に存在しないまでに鋭角的で、水平線・垂直線ばかりが強調されている。『銘石B』は十分なインパクトがありながら、視覚に優しいゴシック体、それもいわゆるディスプレー・タイプではなく、文字の伝統を継承しながらも、使途のひろいサンセリフといって良いとおもわれた。

宛名面左上、いわゆる切手のスペースには、越後平野の豊作を祈願して、江川活版製造所の「米印活字 ※」をデジタル再現してもちいた。

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【 関連情報 : タイポグラフィ学会 NEWS  花筏/江川活版製造所

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豪農の館_ロゴ

◎ 一般財団法人 登録有形文化財 北方文化博物館【 メーンホームページ
DSCN9108 豪農の館 庭園 初冬 DSCN4469◎ 主会場:吉ヶ平ヨシガヒラ民家 【 施設紹介 吉ヶ平ヨシガヒラ民家
2015年の<Viva la 活版 Let’s 豪農の館>の会場は広大で、さまざまな施設・分館があります。新潟市中央部からタクシーで20分ほど、バスの便もありますが本数は少ないようです【 アクセス 】。

<Viva la 活版 Let’s 豪農の館>は、この明治初期の農家であった吉ヶ平民家を主会場として開催されます。
百数十年前、活版印刷の創始とほぼ同年代に建築されたこの民家は、板敷きの間に囲炉裏がきられていますが、エアコンはありません.。虫除けの網戸、展示用レール、展示用照明などもありません。ただ、ゆたかな自然と、本物の歴史にあふれています。 DSCN4205 吉ヶ平古民家 遠景吉ヶ平古民家 吉ヶ平古民家 居間みのりの秋とともに、この古民家いっぱいに<Viva la 活版 Let’s 豪農の館>が開催される。

【 関連情報 : [Viva la 活版-すばらしき活版] Viva la 活版 Let’s 豪農の館 Ⅰ2015.07.09

【読売新聞】 活版印刷の現状を<トピなび 活版印刷 手作り新鮮>に紹介

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読売新聞東京本社社会部/竹井陽平記者は、だいぶ以前から<活版印刷が、なぜ、いま、この時代に話題になるのか>をテーマとして取材をかさねられていました。
そのご努力がみのって、2015年07月25日[土]夕刊の社会面に <トピなび 活版印刷 手作り新鮮>と題した署名記事が掲載されました。
アダナ・プレス倶楽部会員の皆さまの、いきいきとした、活躍の姿がたくさん紹介されています。ぜひともご一読を!