月別アーカイブ: 2010年10月

活版ルネサンスフェア

2010年10月29日[金]30日[土]
13:30―19:00
朗文堂/アダナ・プレス倶楽部 4F-B

160-0022  新宿区新宿2-4-9 中江ビル4F
Telephone : 03-3352-5070

アダナ・プレス倶楽部の会員と、活版ファンの皆さまを対象とした
新品・中古品のカッパン関連機材・資材の展示即売会です。
手狭な会場ながら、貴重アイテムから、マニアックな商品まで溢れています!
秋の創作シーズンに、このチャンスをぜひともお役立てください。

[東京都公安委員会許可 第304380708865号]

アダナ・プレス倶楽部が製造・販売している新品のカッパン印刷関連機器、独自企画開発商品はもとより、カッパン印刷所で長年の使用に耐えてきた優秀な中古品もドッサリ用意いたしました。これらは現在では生産中止となったカッパン関連機器や、個人では入手しにくい活版専用インキなどの器材・資材を含みます。カッパン印刷のサポーターとして、アダナ・プレス倶楽部ならではの、懇切丁寧な使用方法の解説もいたしますので、狭い会場ながらも魅力溢れる展示販売会となります。

そろそろ、クリスマス・カードや年賀状の印刷が気になるシーズン。「今年こそ、魅力溢れる活字版印刷でカードを印刷しよう!」と意気込む皆さまには絶好のチャンスです。制作に活用できそうな機材の補充、実制作での疑問解決・技術の向上に、どうぞこの「活版ルネサンス フェア」をご利用ください。

中古テキンのユーザーの方は、テキン付属のチェースの内側を紙に縁取ったものをお持ちください。ファニチュアやインテルなどの選択の目安として便利です。

本音を申せば、チト自慢?

トロロアオイの花をご紹介します!

さんざんじらしたあげく。それでもお利口なことに、週末16日[土]に、トロロアオイが大輪の花をふたつつけました。翌17日[日]にもまた一輪。蜂やチョウチョが嬉しそうにやってきます。朝まだきのころ、ソロリと咲いて、夕方にはもうしおれてしまいます。草の丈は身長ほど、花はコーヒーカップのソーサーより、もっと大きな、ほんわり黄色の大きな花です。絡みついている蔓草は風船カヅラ。こちらもまだまだ元気です。

花壇とはいえ、ノーガク部が勝手にベランダに煉瓦を積みあげ、コンクリで固めた、チト大型のフラワーポット状の花壇。したがって、すべての花は、みんな陽当たりの良い、ソッポを向いて咲きます。つまり「ロダンの椅子」からみると、みんなお尻を向けて咲くカタチ。写真もうまく撮れないし、これがチトシャクの種です。

ここのところ、ミヤギタニ アキミツ、アサダ ジロー、キタカタ ケンゾーにはまっています。ときどき毒消しに司馬遼太郎をはさんでいるので、いささか睡眠不足の今日この頃。3人とも油がのりきっている作家ですから、その筆の早いこと速いこと。連載は追わないものの、単行本が相次いで発行されます。それでも、ミヤギタニとアサダは、デビュー当時からほとんど全てを読んでいます。キタカタはここ3年くらいか。

キタカタ『水滸伝』には参った。ケンゾーはハード・ボイルド作家だと思っていたのでほとんど手にとることはなかったのだが、『水滸伝』となると、宋朝体活字を研究しているわが身にとっては、北宋末期・痩金体をのこした徽宗帝治下時代の物語り。駒田信二版、村上知行版、吉川英二版を読んでも、いまひとつピンとこなかっただけに必読書。これがいけなかった。つまりケンゾーのハード・ボイルド時代のものまでほとんど読んでしまった。

参ったついでにケンゾー友の会に@メール登録したら、「オメーら、明日新刊××が出るぞ。書店へ直行だ!」なんて@メールがケンゾーからくる。『水滸伝』19巻が終わったら、今度は『揚令伝』ときた。つまりはまりまくって、頭の中に全集を三組、しかもまだまだ増えそうな全集を三組置いているようなものだ。アサダなど、何を狂ったのか、書き下ろしまで発行してしまった。『珍妃の井戸』、『蒼穹の昴」と続いた、一連の清朝末期の動乱を綴った作品をまとめたようなもの。

週末用にとアサダの書き下ろしの新刊を買い込んだ。家に帰ってメシ前にチョット読んだら、やめられない、どうにも止まらない。マンチュールの大草原を、銃をかざし、弾倉帯を十字に背負った満州馬賊が縦横に駈けまわる。怪しいトンヤンキー(東洋鬼・日本人の蔑称)の大陸浪人や、カントー軍が暗躍する。胸湧き血が踊るのだ。アレッ違った、血湧き胸踊るのだ。最後は張作霖が玉と砕け散る。ハラハラと落涙。完全に感情移入している。週末用じゃなくて、金曜の夜というか、土曜の朝まだきまでかかって、結局速攻読了。

寝る前にちょっと一服とベランダにでたら、朝の日差しを浴びて、トロロアオイがこっそりと花をつけていたという次第。この花は、5月に偶然黒ポットにはいった苗を頂き、アダナ・プレス倶楽部の会員に4鉢だけおすそ分けしたもの。それが、あそこでも咲いた、こっちでも咲いた。こうした報告を頂くたびに、嬉しくもあり、チト悔しかった。

ところで、花が萎れると、すぐに大きなサヤ状の種になる。一輪で20粒ほど入っているようだ。花は10輪は咲きそうなので、100粒の種が採れることになる。来年は花咲爺さんになって種まきからはじめる。どこかで黒ポットも仕入れなくてはいかん。つまり来年は5月から10月ころまで、はた迷惑を顧みず「トロロアオイ情報」が溢れることになりそうな気配濃厚。

アダナ・プレス倶楽部が愛知県に出張します

東海地区の皆さまお待たせしました!
この秋、アダナ・プレス倶楽部が
「書のまち」春日井市に出張いたします!

2010年11月13日(土)―14日(日)

【会 場】
文化フォーラム春日井
愛知県春日井市鳥居松町5-44
* * *

企画展示
「活版印刷の歴史と未来」展

***入場無料***
[日 時]
11月13日(土)9:30―17:00
11月14日(日)9:30―16:30
[会 場]
文化フォーラム春日井2F 展示ギャラリー


あいち子ども芸術大学2010
講座No.32 私もいんさつ屋さん!
カッパンいんさつでメッセージカードをつくろう

[日 時]
11月13日(土) 各クラス定員10名
クラス1 10:00―12:00
クラス2 14:00―16:00
[会 場]
文化フォーラム春日井・文化活動室
[内 容]
昔のいんさつ屋さんのように、手で一文字ずつ活字を組んで、手動式の印刷機Adana-21J(アダナ21ジェイ)を使って印刷します。使用する活字は、まんがの吹き出しに多く使われてきた「アンチック体」という「かな書体」です。
[対 象]
愛知県在住または在学の小学生・中学生
[参加費]
500円
[申込先]
〒486-0844愛知県春日井市鳥居松町5-44
文化フォーラム春日井
(財)かすがい市民文化財団
「あいち子ども芸術大学 カッパンいんさつ」係

参加希望者は「往復はがき」に
(1)希望講座名(クラス)
(2)保護者の住所・郵便番号・氏名(ふりがな)・電話番号
(3)子どもの氏名(ふりがな)・性別・学校名・学年
を明記してお送りください。

申込期間:9月25日(土)~10月30日(土)必着
(応募多数の場合は抽選)

文化フォーラム春日井
かすがい市民文化財団
地域と文化講座Work Shop
文字もじ書くかくシリーズ
「活版印刷」講座

[日 時]
11月14日(日) 各クラス定員10名
クラス1 10:00―12:00
クラス2 14:00―16:00
[会 場]
文化フォーラム春日井・文化活動室
[内 容]
「書のまち」春日井市にちなみ、異体字の豊富な仮名活字を使って、三十一文字程度の活字を組み、手動式の活版印刷機Adana-21Jで印刷します。使用する活字は、わが国に近代式活版印刷術を導入した本木昌造がつくった明治時代の活字を復元したもので、その活字の版下は明治帝の文学掛でもあった書家の池原香穉(かわか)によるものとされています。この貴重な活字を使って、自作または好きな和歌などを印刷しましょう。
[協 力]
活字提供:本木昌造顕彰会
印刷用紙提供:アワガミファクトリー
[参加費]
一般:2,000円、PiPi会員1,900円
[申込先]
〒486-0844愛知県春日井市鳥居松町5-44
文化フォーラム春日井
(財)かすがい市民文化財団「文化と地域講座係」
ファクシミリ番号、e-mailアドレスは→コチラでご確認ください

参加希望者は
講座名・郵便番号・住所・氏名・年齢・性別・電話番号を明記し、
はがき・ファクシミリ・e-mailのいづれかでご応募ください。
(申込は一人一通のみ有効)
e-mailでご応募の場合の題目は
「文字もじ書くかく申込」としてください。

申込〆切:10月30日(土)必着
(応募多数の場合は抽選)

【研修旅行】東京都あきるの市五日市町の秋川渓谷にある「ふるさと工房」で{紙漉きツアー} 好評裡に終了!

自分で漉いた本物の手漉き紙と、美味しい空気がお土産でした!

2010年10月02日、好天に恵まれ、東京都あきるの市五日市町の秋川渓谷にある「ふるさと工房」で《手漉き紙ツアー》が開催されました。
主催は朗文堂活版カレッジでしたから、皆さん本物のタイポグラファであり、活版印刷実践者の皆さん17名でした。

それでも会員の皆さんにご案内したときは、本当に東京都内で手漉き紙の抄造が体験できるのかと半信半疑のかたもいらっしゃいました。
それでも五日市町の軍道紙 グンドウガミ の伝統を継承する「ふるさと工房」に集合したときは、あたりの緑豊かな景観と、清らかな秋川の渓流と渓谷美にううっとりとした表情でした。

総勢17名+1 の紙漉き風景は壮観でした

まず学芸員によって、手漉き紙の主原料となる楮(こうぞ)と、ネリにつかわれるトロロアオイの根の説明があって、さっそく紙漉き開始。
今回は舟(材料槽)三つを借り切っての本格抄造とあって、ほとんど全員が初体験とは思えない鮮やかな手つきで黙々と抄造に励みます。サイズはA3、ハガキサイズ、名刺サイズとさまざまでしたがみんな目的意識をもってそれぞれのサイズを選択しての抄造でした。
工房前のコウゾの説明をうける。

楮の植栽の前で学芸員から説明を受ける

ところで堂主やつがれ! 実はオヤジの生家が雪国の貧しい農家で、冬場は紙漉が盛んであった関係で、しもやけの手で手伝わされた苦い思い出があった。そこで途中は中抜けして秋川渓谷をお散歩。そして「喫茶むべ」の珈琲を愉しんでおりました。皆さんは熱中していましたから気づかれなかったはず。
そしてやおら最終版に、なにくわぬ顔で登場しての抄造作業開始。ハガキサイズ二面付け枠を用いての堂々の勇姿ですが、あとで写真をみると、メンバーの心配そうな視線を浴びての抄造ではありました。

皆さんは笑いを堪えているのか、はたまた心配しているのか?

しつこいようですがトロロアオイ。工房の前には大型フラワー・ポットに植えられたトロロアオイがもう種子をたくさん付けており、花はこの写真の一輪だけでした。
ふるさと工房からこの種をわけていただきましたので、来年はたくさんの苗をおわけできそうです。五月中旬に種まき、六月定植、八月末開花のスケジュールです。

ところで……、ウチのトロロアオイはまだ花をつけません。毎朝の水遣りのあと、「ロダンの椅子」に腰を下ろしてジーッと見ているのですが。もしかすると……、此奴は花をつけてしまったら、根っこごと抜かれるのをいやがっているのかな? と。

トロロアオイの花と種子

サービスカットは、ふるさと工房から徒歩圏内のランチョン会場「黒茶屋」の厠の暖簾です。
レタリング関係の書物ではこうした文字を「籠字」としたものもありますが、チト疑問。「籠字」は双鉤字であり、籠写しにした文字です。関心のあるかたは『広辞苑』でご確認ください。

それではこうした文字はなんというのか、「箱字?」……。かつてはイナセな職人のハッピなどでよくみた形象です。厠の暖簾で恐縮ですが、ご存知のかたはご教授ください。

黒茶屋と書いてありました。厠の暖簾

本音をもうせば、チト悔しいのですが!

トロロアオイの花をご紹介します!


晩夏を彩るトロロアオイの花が咲いた(そうです。悔)。写真はHさんが育てられたもので写真を送っていただきましたのでご紹介します。ウチのトロロアオイは、背丈は高く、茎は太いものの、一向に花をつける気配がなく、まだまだ成長を続けそうな勢いです。

手漉き紙の製造にあたって、このトロロアオイの根を擂りつぶし、コウゾの繊維と混ぜて攪拌するそうです。それによって、繊維が沈殿することなく、均一に浮遊することを助けるために「ネリ」と呼ばれて重宝されるのだそうです。

堂主がこの花にひどくこだわるのは、活字狂を自他共に許した志茂太郎がこの花を愛し、自社の商号を「アオイ書房」とし、川上千帆らにこの花をたくさん描かせていたためでした。また、晩夏のころに公子夫人にお招きをいただいて、山の城の旧志茂邸訪れたとき、敷地内の広大な墓地にこの花が心地好さそうに風に揺れていました。その際、この花は1日しか持たず、これをみることを終生志茂太郎は楽しみとしていたと伺いました。志茂太郎の墓標と正対する場所には、何本ものこの花が、お行儀良く一輪ずつ花をつけていました。

ともかく明日10月2日は、活版カレッジの皆さんと紙漉にでかけます。A3から名刺サイズまで、各種の手漉き紙を漉いてくるつもりです。ついでにといってはナニですが、近くにある「喫茶むべ」(アケビ)の絶品の珈琲を愉しみ、店主のミニ・ギャラリーを拝見することも愉しみのひとつです。都心で慌ただしく活動していたグラフィックデザイナーが老境に達したとき、こんな充実した生き方もあるな……、とおもわせるゆっくりとした時が漂う空間も好きです。