新宿私塾 Field Work +

2012年5月14日

 新宿私塾第20期 第7回講座
フィールド・ワーク 理想社で書籍製作をまなぶ
──
5月12日[土]、久しぶりの快晴・五月晴れであった。ツツジの花があちこちで満開の花をつけるなか、新宿私塾は教場をはなれて、新宿区改代町の公版書籍印刷所/理想社(田中宏明社長)においてフィールド・ワーク。

理想社さんは土曜休業であるが、おもに振りかえ出勤の土曜日を利用して、第1期生-今回の第20期生にまで、一貫してフィールド・ワークを受けいれていただいている。

ここで塾生諸君は、これまで学んできた名刺・カードなどの端物印刷:エフェメラの魅力とともに、三次元の印刷物、本格的な書籍の製造法に触れることになる。
講師は田中社長自らが担当。1921年(大正10)初代田中末吉によって牛込区柳町において「理想社組版所」からスタートした、同社の活字版印刷術を基礎とした歴史と、「理想社書体」へのあついおもいがかたられる。


 理想社における高度な組版術、そして柔軟かつ多様性をもった理想社ハウス・ルールの紹介のあと、実際の書籍としての組版術(Composition)、組みつけ・面つけ(Imposition)と、その効果的な利用法も伝授される。
あわせて実践的な書籍本文用印刷用紙選択の秘訣もかたられる。タイポグラフィが、平面構成から、三次元の書物への、華麗なる変貌をみせる瞬間である。
その講義はたっぷり2時間にわたり、ついで2班にわかれて、組版現場、整版現場、印刷現場の工場見学に出発。

おなじ「プリンター」といっても、机上の軽便な「プリンター」と違って、写真の三菱製作所「四六全判オフセット平版印刷機」の迫力は圧倒的である。それがまた何台も列んで、ミクロン単位の厳格な精度管理のもとに「印刷 Printing」がなされる景観に、塾生諸君はいささか圧倒される。
ところがそこは意欲的な新宿私塾の諸君のこと、「版替え」のわずかな時間を利用して、引率の田中社長と小林工場長の許可をいただきながら、大型印刷機に触れるチャンスを逃さないのはさすがであった。

午後1時から開始された「新宿私塾/理想社フィールド・ワーク」は、陽もやや傾いた4時半に終了。
新宿私塾20期の講座も第7回目を迎え、塾生同士もすっかり打ち解け、同じ目的意識を確認しあった仲になったようです。
このあと改代町・水道町・新小川町といった「印刷団地」をのんびり散策・見学しながら、塾生諸君は飯田橋駅のちかくで、楽しい懇親会(会費制飲み会)を開いて、8時30分近くまで盛りあがったようです。

ON-LINE BOOK SHOP SPREAD

2012年5月8日

造形者の皆さまへ

造形活動の第一線にいらっしゃる皆さまに
朗文堂ブック・コスミイクのあたらしいお取り引き先
ON-LINE BOOK SHOP  SPREAD
様をご紹介いたします。
http://page-spread.com/?p=4760

オンライン・ブックショップのなかでは「密林に蔽われた
大河社」が著名ですが、目的のカテゴリー、書物に到達
するまでには、鬱蒼と生い茂ったジャングルを、かき分け
かき分けしながら進むことになりがちです。

ご存知のように「SPREAD スプレッド」とは、おおきく拡げ
のばすことです。SPREAD のショップでは、いたずらに
商品アイテムを増やすことはなく、おそらくこのページを
ご覧になっている皆さまなら、お気に入りの一冊の書物に
敏速に到達できることと存じます。
また書籍紹介も丁寧で美しく、ショップ・オーナー(日本人)
のつよいこだわりを感じさせます。 
──
ところで、上掲の写真は『japan japanese』の
龍安寺石庭の紹介 p.077 で
「スプレッド」Websiteからの転載です。
著者・製作者のヘルムート・シュミット氏は、タイポグラファ
ですので、活字の天地を逆さにした「ゲタ」をもちいて
みごとに活字版印刷術の「グリッド コンポジション」で
龍安寺石庭を描ききっています。

そして次ページの写真の片隅に登場して、まるで呪文のように
「fünf zwei drei zwei drei,  fuve two three two three,
五 二 三 二 三」とつぶやいています。
そして、テクストとして、以下のような深い洞察をしるしています。
──
『japan japanese』 p.106

 龍安寺

五 二 三 二 三
15
完全無欠
15 年
成人の歳
十五夜の月
15番目の月夜
満月

 1 つ目の石組み
5 個の対照的な岩の塊
聳え立ち
広く 高く 寄りかかるように
不安定
和らげるように
平穏を放射する
かろうじて
水面から 砂面から
浮遊する氷塊
……
龍安寺
空の庭
間の庭

近づいては来ない
近づくものは拒まない
1 度目は小さく
2 度目はざわめく
3度目は

五 二

三 二 三

活版凸凹フェスタ2012

2012年5月7日

五月の薫風にのせて
五感を駆使した造形活動、参加型の活字版印刷の祭典
活版凸凹フェスタ 2012 は
たくさんのご来場者をお迎えして無事終了いたしました。
ご来場たまわりました皆さま、ありがとうございました。
出展者の皆さま、ご苦労さまでした。

来年も、活版凸凹フェスタ2013でお会いしましょう。
それまで、できることから 一歩 ずつ。

活版凸凹フェスタ2012

2012年5月1日

五月の連休は活版三昧!
上野・日展会館でお待ちしています。

5月3日から《活版凸凹フェスタ2012》がスタートします!
──
お天気にも恵まれそうです。
地下鉄ご利用者なら、千代田線根津駅から
JRご利用者でしたら、上野駅からのお散歩コースがお勧め。
最寄り駅の鶯谷駅北口は景観に若干の難があります。

japan, japanese

2012年4月26日

 もうご入手いただけましたでしょうか?
『japan japanese』

ご遠方からでもわざわざご来社され、大切に持ち
帰られる読者さまが多いのが『japan japanese』の
うれしい特徴です。
また、外国からの注文・お問い合わせが頻繁です。

欧州では書物のカバーを「ダスト・ジャケット」と呼び
自分の書棚に収納する前に、流通経路での
汚損を防止する役割を終えた「ブック・カバー」を
はずして、大切に愛読し保存するふうがあります。

下掲の写真はフィンランドの読者からご紹介いただいた
写真です。最初はドキッとしましたが、とても書物を
丁寧に扱っていただいていました。
こんな写真もいいですね。

地震でおおきな痛手を負い、原発事故で苦吟する
この国のいまです。そんないま、
「日本的なるものの寡黙の美」
のサブタイトルをもつ本書が、造形者としての緊張を
よびおこし、災害と事故を、いっぽいっぽ、確実に
乗り越えていくはげみにもなります。
ご愛読たまわりますようお願いもうしあげます。

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『japan japanese』

コンセプト&デザイン
ヘルムート  シュミット

英訳  グラハム・ウェルシュ
和訳  山田清美

発行・発売
株式会社朗文堂
160-0022
東京都新宿区新宿 2-4-9
03-3352-5070 telephone
03-3352-5160 telefax
robundo @ops.dti.ne.jp
www.robundo.com

発行日
2012年 04月09日

ISBN 978-4-947613-83-7 C1070

定価 3,800円(本体 3,619円)

独・英・日本語表記
250 x 255 mm(重箱本)
108ページ
印刷・製本 精興社 
オフセット平版印刷
スミ 1色
かがりとじ上製本
ジャケット付
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活版凸凹フェスタ/活版ゼミナール

2012年4月17日

《活版凸凹フェスタ 2012》では、たんなる展示に留まらず、特別企画展示、活版ゼミナールなどが連日開催されます。
一部は予約制・有料のものもありますので、本ページをご覧のうえ、ご予約・お申込みください。

◆特別企画展示◆
活字版印刷術の知と技と美をご紹介いたします。
◎ 江川活版製造所、ハワイ MānoaPress:江川次之進関連資料の展示。
◎ アルビオン型手引き印刷機とアーツ&クラフツ運動
                 ──身体性をともなった造形の歓びとは
◎ 朗文堂 ブック・コスミイク
           ──話題の新刊書、活版印刷実践者の定番書籍
◎ 朗文堂 タイプ・コスミイク
           ──欣喜堂シリーズ、杉明朝体のデジタルタイプも                         
           樹脂凸版印刷を使用すると ─アレッ  思わぬ効果が! 

 

◆活版ゼミナール◆
会期中は、毎日、楽しい活版ゼミナールを開催いたします。
ご来場日にあわせて、ゼミナールをご予約ください。
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【アルビオン型手引き活版印刷機による印刷実演】
会期中連日 適宜開催
事前予約不要 
参加費:印刷体験希望者は  1回1,800円(税込)。
見学はご自由にどうぞ。

19世紀に、英国で製造された鉄製の「アルビオン型手引き印刷機」を会場に搬入し、写真の印刷機をもちいて、欧文大型活字による印刷実演をおこないます。
印刷された作品(現在の予定では お名前)は、お持ち帰りいただきます。

【使用活字書体】
アルバータス・タイトリング(Albertus Titling)60pt.
アルバータスは、ベルトルド・ウォルプ(berthold wolpe 1905―1989年 ドイツ)によって設計された活字書体です。1932―40年にイギリスのモノタイプ社より発売されました。今回使用する活字は、アルバータスの中でもタイトリング用の活字であり、大文字のみの活字書体です。
書体名は13世紀のドイツの神学者であり哲学者であったアルベルトゥス・マグヌス(Albertus Magnus 1193頃―180年)に由来します。


英国/フィギンズ社、1875年製造「アルビオン型手引き印刷機」
「手引き印刷機 Hand press 」は手動で操作する印刷機の総称で、一般にはグーテンベルクらがもちいた印刷機のかたちを継承して、水平に置いた印刷版面に、上から平らな圧盤を押しつけて印刷する「平圧式」の活版印刷機です。
アルビオン型印刷機は、重い圧盤を引き上げるための、バネを内蔵した突起を頭頂部に有することが特徴で、すでに動力機が主流となった19世紀世紀末にも、ウィリアム・モリス工房や、エリック・ギルらのプライベート・プレス運動家が、五感を駆使した造形にこだわりがあって、この「アルビオン型手引き印刷機」をもちいたことが知られています。
わが国でも、東京築地活版製造所・平野富二らが、明治7年頃から製造していたことが明らかになっています。秀英舎(現:大日本印刷)の創業時の印刷機も、残存写真資料から「アルビオン型印刷機」であったことがわかります。
また、明治中期に江川活版製造所が製造した類似機を、ハワイ/Mānoa Press が所有していて、今回の《活版凸凹フェスタ》には来日はかなわなかったものの、図版参加が決まっています。


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 【印刷人掃苔会(そうたいかい)ツアー2012】 
5月3日(木・祝) 13 : 00(展示会場 朗文堂ブース に10分前に集合)―
15 : 00 頃  雨天決行
定員:15名(予約制) 参加費:2,000円(税込)
「掃苔会の栞」付き

谷中霊園、通称碑文通りにある巨碑。現在もおこなわれている「左起こしの横書き」のはじまりが、大蔵官僚だった渡部欽一郎によって、洋式帳簿のなかではじめれらたことを、時の大蔵大臣が碑文に撰しています。
ご案内は、タイポグラフィ学会事務局長/松尾篤史さんです。

テクテク歩いて、よ~く見て、ハイ ご苦労さま!
印刷人掃苔会 参加証。熊さん活字はアメリカ製。

 【ご紹介者予定 順不同】
◎岸田 吟香  
新聞人・ヘボン博士助手・点眼薬製造者・
慈善事業家・『東京日日新聞』主筆
◎内田 嘉一
福澤諭吉門下、文部官僚、
「かな の くわい」幹事、
秀英体仮名書風に影響を与えたか
◎平野 富二
東京築地活版製造所、IHI創設者、
日本近代産業の開拓者
◎平野義太郎
法学者・平和運動家・平野富二長男
◎井関 盛艮モリトメ
初代神奈川県令として本邦初の日刊新聞
『横浜毎日新聞』発行
◎鏑木カブラギ 清方
画家・條野傳平の子息
◎陽ヨウor ミナミ 其二ソノジ
『横浜毎日新聞』編集兼発行にあたる。
王子製紙初代支配人、『穎才新誌』発行
◎田口 卯吉
経済学者、『東京経済新聞』創刊者
◎重野 安繹ヤスツグ
歴史学者、政治家、内閣修史局編輯長
◎條野 傳平
粋人、戯作者、新聞人。『江湖新聞』
『東京日日新聞』(現・毎日新聞)創刊者
◎渡部ワタヘ  欽一郎
大蔵省書記官。
知られざる左起こし横書きの創始者
◎高橋 お伝
稀代の悪女とされるが……。
◎藤野 景響
西南戦争の電信技師。
池原香穉カワカの撰幷書の墓碑が美しい
◎宮城 玄魚ゲンギョ
粋人。書家。初期かな活字の形成に
影響がおおきかった。
◎福地 櫻痴オウチ
本名:源一郎。粋人。新聞人、政治家。
小屋芝居を常設の歌舞伎座とした
◎中村 正直マサナオ
啓蒙思想家、教育者。
お茶の水女子大創設者
◎沼間ムマ 守一モリカズ
政治家、新聞人
…… 以下は少し離れています。
時間があったらいきます。 
◎小室コムロ 樵山ショウザン
書芸家。
弘道軒清朝活字の原字製作者
◎巻  菱湖リョウコ
書家。幕末の三筆。
門人一万と号す
◎仮名垣カナガキ 魯文ロブン
粋人。新聞人。文筆家。 

掃苔ソウタイとは、墓石の苔コケを掃くことで、転じて清掃・墓参りを意味します。《活版凸凹フェスタ2012》の会場「日展会館」のまわりには、印刷人が多く眠る「谷中霊園」や、お寺、印刷関連の石碑も豊富な「上野公園」などがあります。
本来の掃苔会は、勝手にどんどん不定期開催ですが、外部の皆さんをお誘いするかたちでの開催には、あまりにマニアックだとして異論がありました。ところが前回は満員御礼の盛況でした。そこで今回も「5人くらいお集まりいただければ……」と気軽にかまえています。
タイポグラフィ学会事務局長の松尾篤史さんの解説とともに、「日展会館」周辺の印刷人ゆかりの地をめぐる、とてもマニアックで、充実したツアーです。
皆さんもごいっしょに、わが国の印刷の発展に尽力した先達を偲び、石碑に刻まれた書体の秘密を解明してみませんか。

お申し込みしめきり日:4月25日(水)
*参加ご希望の方は、e-mail もしくは、ファクシミリ03-3352-5160で、「活版凸凹フェスタ 掃苔会(そうたいかい) 参加希望」と明記の上、住所・氏名・年齢・当日連絡が可能な電話番号・e-mailアドレスもしくはファクシミリ番号をご連絡ください。
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【花型活字を使ってオリジナルレターセットをつくろう!】
5月3日(木・祝) 
① 10 : 00―12 : 00 
② 14 : 00―16 : 00
定員:各回4名(予約制) 参加費:3,000円(税込)

花型活字と欧文活字を使って、お名前入りの素敵なオリジナルレターセットをつくりましょう。
お申し込みしめきり日:4月25日(水)

*参加ご希望の方は、e-mail もしくは、ファクシミリ03-3352-5160で、「活版凸凹フェスタ 花型活字レターセット 参加希望」と明記の上、住所・氏名・年齢・当日連絡が可能な電話番号・e-mailアドレスもしくはファクシミリ番号をご連絡ください。
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 【2種類のハンドモールドで活字をつくろう!】
5月4日(金・祝)
① 13 : 00―14 : 30
② 15 : 00―16 : 30
定員:各回6名(予約制) 参加費:5,000円(税込) テキスト2種付

ハンドモールド(手鋳込みの活字鋳造器)を用いて活字鋳造の体験をおこないます。今回は、初期の活字鋳型の研究をされている元三省堂印刷の伊藤伸一さんと、タイポグラフィ学会会員の渡辺 優スグルさんのご協力のもと、なんとも贅沢なことに、2種類のハンドモールドをもちいて、活字鋳造体験を予定しています。
ひとつは、15世紀半ばに西洋式活字版印刷術を開発した、ドイツのグーテンベルクがもちいたとされる「手鋳込み式活字鋳造器」の想定図をもとに、渡辺優さんが復元したものです。

もうひとつは、伊藤進一さん所有のハンドモールドで、スミソニアン・国立アメリカ歴史博物館の学芸員で、初期活字鋳型の世界的な研究者である、スタン・ネルソンさんによって復元されたものです。できあがった活字を使って、小型活版印刷機 Adana-21J で記念カードの印刷もおこないます。

お申し込みしめきり日:4月25日(水)
*参加ご希望の方は、e-mail もしくは、ファクシミリ03-3352-5160で、「活版凸凹フェスタ ハンドモールド 参加希望」と明記の上、住所・氏名・年齢・当日連絡が可能な電話番号・e-mailアドレスもしくはファクシミリ番号をご連絡ください。

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【印刷の四大版式の違いを学ぼう!】
5月5日(土・祝) 13 : 00―16 : 00
定員:8名(予約制) 参加費:5,000円(税込)

凸版印刷の一種である「活字版印刷」をより深く理解していただくためには、ほかの版式や技法に接することも重要です。
「版画工房  フジグラフィックス」の楚山俊雄さんのご協力のもと、印刷の四大版式「凸版・凹版・平版・孔版」すべての印刷体験を通して、その違いや特性を学ぶゼミナールです。             株式会社フジグラフィックスWebsiteより。リトグラフの作業風景。
  写真は楚山俊雄さん。

お申し込みしめきり日:4 月25日(水)
*参加ご希望の方は、e-mail もしくは、ファクシミリ03-3352-5160で、「活版凸凹フェスタ 印刷の四大版式 参加希望」と明記の上、住所・氏名・年齢・当日連絡が可能な電話番号・e-mailアドレスもしくはファクシミリ番号をご連絡ください。

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【記念カードを印刷しよう!】
5月6日(日)11 : 00―12 : 00、13 : 00―14 : 00 内の随時
事前予約不要 参加費:無料
活字版印刷機 Adana-21J を使って記念カードの印刷を体験していただきます。

  

◆カッパン・ルネサンス・フェア 12th Times◆
カッパン実践家のための、新旧の関連資材・関連機材の展示即売会です。どんな新開発機器、関連資材、また掘り出し物があるか、ご来場のうえお楽しみください。
小型活版印刷機をお持ちで、補充機器・部品をお探しのかたは、インテル、ファニチュア等の選択の目安として、ご自分の活版印刷機のチェースの内枠の大きさを、紙に筆記具で型取りしたものをご持参ください。

和字 おゝことのは Family 9

2012年4月13日

アンチック体活字の修復・復元と、シリーズ化に成功!
『和字 おゝことのは Family 9 』
好評発売中!
お申込み・ご購入は、朗文堂 タイプ・コスミイク までお願いいたします。
──
『和字 おゝことのは Family 9 』
販売価格 ¥9,450(本体価格  ¥9,000)

《和字 ことのはの原姿は、アンチック体和字活字です》
和字書体「ことのは」は、ひろくは「アンチック体」と呼ばれている活字です。その「アンチック体」の原姿ともいえる資料をもとに、統一感をもって整理・整頓し、ウェートを使途にあわせて多様化し、9種類にしたものです。

その初登場は、欣喜堂和字シリーズ第2弾として発売された『和字 Tradition 9 』に収録されて、好評を博しました。
その原姿は『辞苑』(新村出編著、1935年初版、書香文庫蔵)の見出し語活字で、俗に「アンチック体」とされる和字活字にあります。幸い資料が辞書でしたから五十音それぞれのキャラクターを抽出できました。

アメリカからもたらされた活字書体「antique」と同じ名称をもち、辞書などの見出し語として用いられてきた和字書体に「アンチック体」があります。欧字書体としてのアンチックの名称は、ふるくは『活版様式』(活版製造所平野富二、1876)に登場し、和字・漢字をともなった日本語総合書体としては『新撰讃美歌』(警醒社、1888)で使用されていることを内田明氏が指摘されています。

《アンチック体と混同されがちな 太仮名由来の和字書体》
アンチック体和字は、しばしば金属活字由来の「太仮名」と混同されています。このふたつの活字書体は、ともに明治期に誕生した優れた書体ですが、アンチック体の画線は比較的均一で、太さの差異がすくなく、太仮名由来の和字書体は画線に抑揚があり、脈絡を強調する特徴がみられます。


そのために、このふたつの和字書体は異なる設計意図にもとづく書体とおもわれます。簡便に見わけるためには、ひら仮名「の」の頂点がほぼ同じ太さになっているのがアンチック体、頂点が細くなっているのが太仮名活字由来の和字書体ということができます。その詳細は『ヴィネット11号 和漢欧書体混植への提案』(今田欣一  朗文堂)に報告があります。

『和字  おゝことのは Family 9』では、もう一度原点に立ち帰り、形象をさらに検討し、字面率をおおきめにとり、ウェートを9ウェートとしてファミリーを構築しました。
漢字書体との組み合わせは、一応参考・推奨書体はありますが、お客さまご自身が「和字・欧字・漢字」の組み合わせの妙を発揮していただくことを期待しています。

新宿私塾第20期スタート

2012年4月12日

《爆弾低気圧襲来! 新宿私塾第1回目講座を2回にわたり開講》
4月3日[火]に、日本海で急速に発達した颱風なみの低気圧、称して「爆弾低気圧」が日本列島を駈けぬけていきました。あいにくその日に《新宿私塾第20期 開塾式》が予定されていました。
午前中はまだ風雨は穏やかでしたが、帰途の交通機関の乱れが心配されるにおよび、急遽講座の中止・延期と、その振り替え講座を、4月4日[水]、4月6日[金]からの自主選択ということで、@メールで連絡しました。

新宿私塾第20期塾生の皆さん(2012.04.10)

結果は4日と6日にきれいに半半ずつにわかれて、第1回目の講座(担当講師:鈴木孝、片塩二朗)を無事終了。
ところが2回とも塾生諸君がとても熱心で、初回からほとんどの塾生が、ほぼ終電帰宅となりました。これは、これは、第20期にはなんとも意欲的で、活発なメンバーが集まったものだと感心しました。


新宿私塾第20期スケジュール表
 エリック・ギルの試作スケッチをカスタマイズ。
杉下城司氏デザイン

4月10日[火]新宿私塾第20期第2回目講座。担当講師は杉下城司さんで、いきなり実技・実習、スペーシング講座でした。
ほとんどの皆さんが、三角定規、カーッターナイフ、ピンセットなどははじめてというデジタル世代でしたが、手を動かすことによる造形のおもしろさと、その魅力にいたく驚嘆されていました。
講師:杉下さんは定刻終了時間を守っていただきましたが、終了後も、スペーシングの復習をするもの、図書の借り出しに夢中になるもの、すでに打ち解けて友人となった塾生相互の談笑と、結局杉下さんをふくめて、深夜までの開講とあいなりました。

これから半年間、もしかすると、また先の爆弾低気圧のような天候急変もあるかもしれませんが、有意義なタイポグラフィの講座をじっくりと受講され、終了時には自信にあふれた、タイポグラファの顔立ちに変貌していただきたいものです。

ヒューマン・サンセリフ 銘石B

2012年4月11日

『 ヒューマン・サンセリフ 銘石B Combination 3 』
 好評発売中です!
お申込み、ご購入は、朗文堂 タイプ・コスミイク までお願いいたします。
──
『 ヒューマン・サンセリフ 銘石B Combination 3 』
くれたけ銘石B、くろふね銘石B、くらもち銘石B
販売価格 ¥36,750 (本体価格  ¥35,000)


 《ついにわが国でもヒューマン・サンセリフが誕生!── 銘石B》
どうやら想像以上に多くの皆さんが、力感のある、やさしい、ヒューマン・サンセリフの登場をお待ちいただいていたようです。
これまでもしばしば、十分なインパクトがありながら、視覚にやさしいゴシック体、それもいわゆるディスプレー・タイプでなく、文字の伝統を継承しながらも、使途のひろいサンセリフ――すなわち、わが国の電子活字書体にも「ヒューマン・サンセリフ」が欲しいとされる要望が寄せられていました。
確かにわが国のサンセリフ、≒ゴシック体のほとんどは、もはや自然界に存在しないまでに鋭角的で、水平線・垂直線ばかりが強調されて、鋭利な画線が視覚につよい刺激をあたえます。

今回欣喜堂・朗文堂がご提案した「銘石B」の原姿は、ふるく、中国・晋代の『王興之墓誌』(341年、南京博物館蔵)にみる、彫刻の味わいが加えられた隷書の一種で、とくに「碑石体ヒセキ-タイ」と呼ばれる書風をオリジナルとしています。

『王興之墓誌』。この裏面には、のちに埋葬された
妻・宋和之の墓誌が、ほぼ同一の書風で刻されています(中国・南京博物館蔵)。

『王興之墓誌』拓本。右払いの先端に、隷書に独特の
波磔のなごりがみられ、多くの異体字もみられます。

『王興之墓誌』は1965年に南京市郊外の象山で出土しました。王興之(オウ-コウシ 309-40)は王彬オウ-リンの子で、また書聖とされる王羲之(オウ-ギシ  307-65)の従兄弟イトコにあたります。


この墓誌は煉瓦の一種で、粘土を硬く焼き締めた「磚 セン、zhuān、かわら」に碑文が彫刻され、遺がいとともに墓地の土中に埋葬されていました。そのために風化や損傷がほとんどなく、全文を読みとることができるほど保存状態が良好です。

王興之の従兄弟・書聖/王羲之(伝)肖像画。
同時代人でイトコの王興之も、こんな風貌だったのでしょうか。

魏晋南北朝(三国の魏の建朝・220年-南朝陳の滅亡・589年の間、370年ほどをさす。わが国は古墳文化の先史時代)では、西漢・東漢時代にさかんにおこなわれていた、盛大な葬儀や、巨費を要する立碑が禁じられ、葬儀・葬祭を簡略化させる「薄葬」が奨励されていました。
そのために、書聖とされる王羲之の作でも、みるべき石碑はなく、知られている作品のほとんどが書簡で、それを法帖ホウジョウ(先人の筆蹟を模写し、石に刻み、これを石摺り・拓本にした折り本)にしたものが伝承されるだけです。

この時代にあっては、地上に屹立する壮大な石碑や墓碑にかえて、係累・功績・生没年などを「磚セン」に刻んで墓地にうめる「墓誌」がさかんにおこなわれました。『王興之墓誌』もそんな魏晋南北朝の墓誌のひとつです。

『王興之墓誌』の書風には、わずかに波磔ハタクのなごりがみられ、東漢の隷書体から、北魏の真書体への変化における中間書体といわれています。遙かなむかし、中国江南の地にのこされた貴重な碑石体が、現代日本のヒューマン・サンセリフ「 銘石B Combination 3」として、わが国に力強くよみがえりました。

朗文堂ブック・コスミイクからお知らせ

2012年4月9日

長らくお待たせしました! いよいよ発売開始
『japan japanese』 は、本日4月9日[月]取次搬入となりました。
書店の店頭、オンライン・ショップに列ぶのは、もう少し遅れます。
小社では本日より直販取扱いを開始いたしました。

『japan japanese』
ヘルムート  シュミット編著
英訳  グラハム・ウェルシュ
和訳  山田清美

朗文堂
──
コンセプト&デザイン
ヘルムート  シュミット

発行・発売
株式会社朗文堂
160-0022
東京都新宿区新宿 2-4-9
03-3352-5070 telephone
03-3352-5160 telefax
robundo @ops.dti.ne.jp
www.robundo.com

発行日
2012年 04月09日

ISBN 978-4-947613-83-7 C1070

定価 3,800円(本体 3,619円)

独・英・日本語表記
250 x 255 mm(重箱本)
108ページ
印刷・製本 精興社 
オフセット平版印刷
スミ 1色
かがりとじ上製本
ジャケット付
──
「未知のかたち、未知の響きは実に
魅惑的だ。単調で、迷いのない仏僧たち
の読経。風のような、神秘的な尺八
の響き。日本の宮廷音楽である
雅楽で使われる笙ショウの繊細で微妙な音色。

これらは時代の音にも決して
かき消されることのない洗練された世界
である。しかしこれは向こうから
近づいて来ることはない、むしろこちら
から近づいて行かなければならない
世界である」

「歌麿の官能的な線によって好奇心が
芽生え、エミール・ルーダーによって大いに
鼓舞された私が、日本の地を踏んだのは、
素朴で未熟な 24歳のときであった。

ある日、スイスのティポグラフィシェ・
モナーツブレッテル( TM)誌のルドルフ・
ホシュテトラー編集長より手紙を
受け取った。タイポグラファの目を通して
見た日本のフォルムや暮らしの中の道具
といったものを紹介する記事を毎月
連載してみないかという誘いであった。

このシリーズを「Japan japanisch」
(ニッポンのニッポン)と呼ぶことにした。
というのは、私自身が理解している日本、
すなわち、かつて存在した、そして今も
存在している日本、更にこれから発見
されるべき日本を伝えたいと思ったからだ。

40年以上の時を経て、この連載は
僅かな変更とテキストを追加して、一層
充実した本のかたちで生まれ変わった」

ヘルムート  シュミット
「私のニッポン」「ニッポンのニッポン」より


シュミット-ファミリー は こころのぬくもりのあるご一家です。 
左:ニコールさん 中:一家の太陽スミ夫人 右:ヘルムートさん

いま、朗文堂のブログがおもしろい!

2012年1月15日

本年より『朗文堂ニュース』をご訪問の皆さまに、ときおり朗文堂ブログロール『花筏 ハナ-イカダ』をご紹介させていただきます。ホームページには専用コーナーがございますので、そちらからご入場ください。また下記よりもご入場できます。 

ブログロール 『花筏 ハナイカダ』  こちら 

Websiteデザインに新鮮味はありませんが、コンテンツはそれなりに努力しております。全体にテキストが多く、画像が少ないのが特徴です。デバイスにより相違がありますが、現在は以下の4本のブログがロール・アップされています。
また『花筏アーカイブ』には、相当量の興味深いコンテンツが収納されていますので、ご面倒でもアーカイブから引きだしていただき、ご訪問、ご愛読をよろしくお願いいたします。 

◎ タイポグラファ群像*002
   杉  本  幸  治

 デジタルタイプのなかでも異彩をはなつ「本明朝体」「杉明朝体」の製作者、杉本幸治氏の生涯の記録。昨年の6月に掲載したものですが、貴重な写真・画像の使用許諾が得られましたので、ここにあらためて、ご紹介いたします。 

◎ 新 文字百景*003  
   「文と字」はおもしろいけれど、
   いろいろ困っています「片」の字で!
   ── その実例の様ざまを紹介

篆書・篆文の「木」の字を半分にすると、「左半分 爿・右半分 片」が字として成立します。「爿の部首」は常用漢字では、武將 → 武将のように「爿→丬」に変わりました。ところが常用漢字となった「片の部首」にも、おもわぬ落とし穴が……。 

◎ 新 文字百景*002  
  
中曽根などとは失敬千万?!
   ── 位階は従六位、
      勲等は大勲位であらせらるるぞ

元首相・なかそね氏は、中曽根? それとも 中曾根? 常用漢字と非常用漢字の字のなかには、さまざまな矛盾が潜んでいます。それは日常の書字と印刷用字体の相違でもあります。曽根さん、小曽根さん、大曽根さんをふくめて、「曽・曾」の字をとりまく諸相を、許愼『説文解字』にもどって検証するシリーズの第2弾です。 

◎ 朗文堂好日録*015
    ふしぎなエートスの存する町 五日市
    そして、佐佐木承周老師のことども

東京の西端の町、五日市。 源頼朝の創建にかかる寺院など、この町を特徴づける歴史とひとをとりあげました。風景とは、景観とは、そしてランドスケープ・デザインとはなにか。そして映画『スターウォーズ』のヨーダのモデルとされる怪僧・佐佐木老師のこと。
☆     ☆     ☆     ☆
 
 

活字と活版印刷がお好きな皆さま

ご一緒にタイポグラフィ・ルネサンス!!

《こんな時代だから、活版印刷機を創っています》と標榜し、朗文堂アダナ・プレス倶楽部が発足して早くも六年が経過しました。
発足前から、活版と金属活字には逆風が吹きつのっていましたが、外国の先行機をモデルに、独自設計にもとづくさまざまな改良・改善を加えた「21世紀の日本であらたに再生した」《活版印刷機Adana-21J》は、官公庁・印刷会社・教育機関をはじめ、多くの《活版愛好者》の皆さまに支えられて、堅実な歩みをつづけています。
アダナ・プレス倶楽部の主要広報物は「アダナ・プレス倶楽部会報誌」ですが、下記のWebsiteでも、活版、活字版印刷機、活字、込め物、メタルベース、活版専用インキなど、活版機器と周辺機材の紹介が盛りだくさんです。
2011年のトップ・ページは年賀状に使用した金属活字「ボドニ・ローマン体」と、輪郭罫の子持ち罫の使用法に関する興味深い内容がアップされています。ご訪問、ご愛読をお待ちしております。
 

アダナ・プレス倶楽部NEWS  こちら

新宿私塾第20期生 募集受付終了

2012年2月6日

新宿私塾第20期生は
定員に達しましたので募集を締め切りました。

新宿私塾第21期は本年7月頃から募集の予定です。
入塾相談・ご見学などは随時受け付けております。

★     ★     ★

「新宿私塾」はタイポグラフィの知・技・美の領域をバランス良くまなぶための、少数精鋭によるちいさな教育機関です。書物と活字づくり、すなわち「タイポグラフィ」の550年におよぶ魅力的な歴史をまなび、本格的なタイポグラフィの教育と演習を通じて、あたらしい時代の要請に柔軟に対処する能力を身につけた、タイポグラフィの前衛を養成します。
「新宿私塾」は設立から9年半の歴史を有し、現在は第19期生が意欲的な学習を続けています。
今回募集する第20期生は、2012年4月3日スタートの予定で、9月までの半年間、24回の講座が予定されております。
基本的に、毎週火曜日、午後6時30分から9時40分が講座開設となります。
また24回の講座のうち、土曜日に設定される、フィールドワーク、特別講座が数回予定されています。

新宿私塾は少数先鋭をモットーとし、講師と塾生、また塾生同士が、たがいに切磋琢磨し、向上と啓発をめざす私塾であり、定員は最大10名です。お申し込み先着順に受付し、定員となり次第受付終了とさせていただきます。

祝 ! 毎日新聞社 創刊140年 !

2012年2月27日

祝 ! 

 毎日新聞社 創刊140年 !
創刊140年記念号 全30段見開きページに
和字 たおやめ をご使用いただきました !         

 『日本新聞百年史』
(日本新聞連盟編・発行、口絵頁、昭和37年1月10日)
 

 《毎日新聞社は本日、創刊140年を迎えました》
 2012年(平成24)2月21日、『毎日新聞』は創刊140年を迎え、それを記念する特別号を発行しました。その最大の見せ場は、上図に掲げた中央の見開きページで、企画・制作/毎日新聞広告局による、全30段見開きカラーページでした。そこには、
   こんにちは、未来くん。
   そちらはどうですか

にはじまる平易な文章をもって、同社の140年の歴史をふまえ、21世紀への決意がつづられていました。
 
 

 《こんにちは、未来くん。……の和字書体は、
    和字  たおやめFamily 7   をご使用いただいています》
   

 

  
和字 たおやめ の詳細は
『ヴィネット05 挑戦的和字の復刻』
(今田欣一、p.126-135、朗文堂)にあります。
   
Website情報は robundo type cosmique  にあります。     

いまから140年前、1872年(明治5)2月21日、 
日報社(毎日新聞社の前身)が
東京初の日刊新聞『東京日日新聞』第一号を発行、
これが『毎日新聞』の淵源です。
詳細は花筏──タイポグラフィ あのねのね*017に転載。  

朗文堂 新宿私塾からお知らせ

2012年3月8日

新宿私塾第19期修了!

新宿私塾第20期4月より開講!

新宿私塾第19期生は、いよいよ3月10日[土]に修了制作発表会を迎えます。第19期の開講は昨年9月、振りかえれば、まだまだ震災の影響がのこり、節電運動や余震騒ぎなどがあって、なにかと気のおもい毎日が続くなかでの開講でした。
そんななか、新宿私塾第19期に結集した俊才は、いよいよ修了制作を発表して、タイポグラフィの前衛としてのあらたな旅立ちのときを迎えます。造形界に吹く風は追い風ではないいま、タイポグラフィの知・技・美を十分まなんだ俊才の旅立ちです。

新宿私塾第20期スケジュール表
 エリック・ギルの試作スケッチををカスタマイズ。
杉下城司氏デザイン

 新宿私塾第20期生は、4月3日から第1回の講義がはじまります。身体性をつよく意識し、五感のすべてを駆使しての造形、タイポグラフィの深甚なる魅力をまなび、体得する半年間になります。
第20期は、講師陣の追加があり、この塾から旅立ち、おおきく成長した造形者が講師としてもどってきます。新宿私塾は、講師と塾生がともに触発しあい、ともに成長することをめざしています。あたらしい講師の皆さんは意欲に燃え、準備おさおさぬかりなく進行中です。
いよいよ旅立ちのとき、そしてあたらしい門の扉がひらかれるときです。
すべての修了生、講師の皆さんともども、この国のタイポグラフィの前進に尽力するときです。

アダナ・プレス倶楽部からのお知らせ

2012年3月8日

第11回 活版ルネサンス フェア

新企画・新規商品もぞくぞく入荷です!
どうぞご期待ください!!
あわせて朗文堂春の新発売書籍、
新発売電子活字も、いちはやく購入可能です。

2012年3月30日[金]31日[土] 13:30―19:00

会場 * 新宿区新宿2-4-9 中江ビル4F 朗文堂

  *

アダナ・プレス倶楽部の会員と、活版ファンの皆さまを対象とした
新品・中古品のカッパン関連機材・資材の展示即売会です。
手狭な会場に、貴重アイテム、マニアックな商品が溢れています!
創作の春に向けて、このチャンスをぜひともお役立てください。
[東京都公安委員会許可 第304380708865号]

アダナ・プレス倶楽部が製造・販売している新品のカッパン印刷関連機器、独自企画開発商品はもとより、カッパン印刷所で長年の使用に耐えてきた優秀な中古品もドッサリ用意いたしました。これらは現在では生産中止となったカッパン関連機器や、個人では入手しにくい活版専用インキなどの器材・資材を含みます。カッパン印刷のサポーターとして、アダナ・プレス倶楽部ならではの、懇切丁寧な使用方法の解説もいたしますので、狭い会場ながらも魅力溢れる展示販売会となります。

折しも「活版凸凹フェスタ2012」をはじめ、春の展覧会や、春の創作活動のシーズン到来。「今年こそ、活版ライフをスタートしよう! いつかは活版凸凹フェスタに出展しよう!」と意気込む皆さまには絶好のチャンスです。創作に活用できそうな機材の補充、実制作での疑問解決、技術の向上に、どうぞこの「活版ルネサンス フェア」をご利用ください。

「活版凸凹フェスタ」は、活字版印刷にまつわるさまざまを集めた楽しいお祭りです。活字を主要な印刷版とする「活字版印刷術 Typographic Printing」と、各種凸版類をもちいて印刷をおこなう「凸版印刷 Letterpress Printing」を中心に、版画や製本といった関連技術も含めた作品と製品を展示し、一部は販売もおこないます。

昨年は震災の影響で残念ながら中止という苦渋の決断をさせていただきましたが、一年間の充電期間を得て、満を持しての再開となります。朗文堂アダナ・プレス倶楽部は、身体性をともなった真の造形活動、モノづくりの喜びにいそしむ、ひらかれた会員制の倶楽部です。
なお両イベントの詳細は、順次掲載される  アダナ・プレス倶楽部  のWebsiteをごらんください。

【会 期】 2012年5月3日(木・祝)―5月6日(日)
        10:00―17:00(最終日は15:00まで)
【会 場】 日展会館 2F イベントスペース
      東京都台東区上野桜木2―4―1
【主 催】 朗文堂アダナ・プレス倶楽部

新宿私塾第19期修了

2012年3月12日

新宿私塾第19期は、予定通りすべての講座を終えて、3月10日修了制作発表会を開催して、全員が無事に終了をむかえました。塾生の皆さん、講師の皆さん、ご苦労さまでした。
新宿私塾の修了制作とは、むしろ修了論文ともいったほうが適切なもので、これまでの19期分をまとめると膨大な論文集となりそうです。
修了生の皆さんは、これを起点として、さなぎが蝶になるようにおおきく成長して、タイポグラフィの創作活動に立ち向かっていきます。一部の修了生はさらにここでの研究を継続して、堂堂たる論文としてまとめられるかたも少なくはありません。

昨年9月にスタートした第20期での半年間には、しばしば余震があり、世相はなんとなく重苦しいものがありました。冬にはいると、例年になく寒い毎日がつづきました。そんな苦楽をともにし、それぞれの個性・苦楽を知った諸君との別れはさびしいものです。
それでも皆さんがタイポグラフィにこだわりを持ち、これからも同じフィールドでの活動がつづきます。きっと再会の機会はなんどもあることを信じて、いっときのお別れです。

3週間だけのわずかな春休みを終えると、新宿私塾は4月3日、第20期生をむかえます。旅立ちの春、あたらしい門がひらかれる春です。

朗文堂タイプ・コスミイクからお知らせ

2012年3月19日

Human Sans Serif  銘石B  Combination 3

和字 おゝことのは Family 9

Digital Typefaces for Professionals
OpenType for the Macintosh and the Windows

ご注文は、朗文堂 東京03―3352―5070
@メール:robundo@ops.dti.ne.jp/~robundo
待望の新発売!
詳細は本欄3月8日号をご参照ください。

もう少しお待ちください『japan japanese』

2012年3月21日

 

 シュミット家の皆さん。左より スミ夫人 ヘルムート氏 ニコールさん

《ギリギリ頑張っています! もうしばらくお時間をいただきます》
本日3月21日は『japan japanese』の発売予定日でした。たくさんのお電話や、たくさんの@メールを頂戴しました。少し遅れています。申しわけございません!
いまは3月末、また年度末ということで、ここのところ製本所、とりわけ折り屋さんが爆発状態です。リーマン・ショック、東日本大地震の影響と続いた製本業界の不況が、まるでウソのような活況を呈しています。

そこで最終打ち合わせのために、3月17日に大阪のシュミット家を訪問しました。もちろん手づくり・手製本の見本誌を携えて……。残念ながら販売用書籍は間に合いませんでした。シュミット家の皆さまをはじめ、発売をお待ちいただいている読者の皆さまには、深くお詫び申しあげます。

おもえばシュミット一家とのお付き合いも長くなりました。ヘルムート氏、スミさんのご夫妻とは、右端の愛娘、ニコールさんが誕生する前からのお付き合いです。ですからシュミット氏も小生も、ニコールさんの成長の分だけ、それぞれ年を重ねたことになりました。
シュミット氏とそのご家族は、この写真のように、とてもこころの暖かい、すてきなご家族です。そしてタイポグラフィにはきわめて厳格で、一点の妥協もゆるさない厳格さを失わないのも魅力です。

《本書の魅力の一端をご紹介》
書物とは、その内容で評価されるべきものです。本書の内容のすばらしさはいうをまちません。それは本書をみていただくしかありませんが……。
ところがタイポグラフィに厳格なシュミット氏のことです。本書にも微に入り細をうがつ配慮がこらされています。遅延のお詫びに、プロのノウハウを冒さない程度に、本サイトをご覧の皆さまにだけ、ソッとほんの一端をご紹介。

『japan japanese』 の基本設計は、ドイツ語・英語・日本語が組み込まれています。基本書体は Universe 55 Roman, 中ゴシックBBBです。
うっかりすると見逃しがちですが、このみっつの言語表記は、それぞれ根拠をもって、無理なく、微妙に、ポイント・サイズや字間・行間のスペースが異なっています。
この手法は、皆さんの日常デザイン業務における、バイリンガル、トリプルリンガル表記の実施に際して、きわめておおきな手がかりと、示唆をあたえてくれるはずです。
こうしたこまやかな配慮を尽くしながらも、それをそれと気づかせないさりげなさ、こうした書物が『japan  japanese』です。

《もうしばらく、ほんとうにもうしばらくお待ちください!》
年度末に教科書対応がかさなって、小社の製本所のラインは混雑をきわめています。その間隙を縫うのではなく、ゆっくり、じっくり書物づくりに取り組んでいます。
本書には製本にも微細な工夫がこらされています。
上製本においては、表紙が本文用紙の天・地・小口の三方からはみだしている部分の幅を「ちり・散り」と製本用語では呼びます〔広辞苑〕。この「ちり」を極力少なくするようにと製本所に依頼しています。ふつうの「表紙巻き」とは違う作業になりますので、製本所も意欲的に取り組んでくれていますが、何分時期がまずかっった……。

そんなわけで、言い訳じみて恐縮ですが、4月中旬にあらたな発売日を設定いたしました。もうしばらくのお時間を頂戴いたします。

アダナ・プレス倶楽部からお知らせ

2012年4月3日

いつもよりすこし遅めの櫻前線が北上中です。いよいよ爛漫の春、新年度のはじまりです。皆さまお元気ですか?
朗文堂アダナ・プレス倶楽部では《活版ルネサンス》を好評裡に終え、例年開催の《活版凸凹フェスタ2012》の本格準備態勢に切りかわりました。

いよいよここに《活版凸凹フェスタ2012》の詳細をご紹介いたします。
《活版凸凹フェスタ》は活字版印刷術(以下カッパン、活版とも)にまつわるさまざまを集めた楽しいお祭りです。
活字をもちいて印刷をおこなう「活字版印刷術 Typographic Printing」と、各種の凸版類をもちいて印刷をおこなう「凸版印刷 Letterpress Printing」を中心に、凸版・凹版・平版・孔版といったさまざまな印刷版式の紹介と、版画や製本といった関連技術も含めた作品と製品を展示し、一部は販売もおこないます。

《五月の連休は活版三昧ザンマイ》をスローガンとして開催された《活版凸凹フェスタ》は、2008-9年に四谷・ランプ坂ギャラリーを会場として開催し、2010年に上野・日展会館に会場を移して開催されてきました。昨2011年は東日本大震災のために、残念ながら中止といたしましたが、ようやく満を持して再開の運びとなりました。

会期中にはさまざまな《特別企画》と《活版ゼミナール》の開催が予定されています。一部には有料・予約制のイベントもございます。その紹介は随時本欄にてご紹介いたしますので、ご面倒でも開催直前まで、本欄と アダナ・プレス倶楽部ニュース をときどきご訪問いただき、ご確認・ご予約いただきますようお願いいたします。

アダナ・プレス倶楽部からお知らせ

2012年4月3日

第11回 活版ルネサンス フェア

 ご来場ありがとうございました!

3月30日[金]31日[土]の両日に開催された《活版ルネサンスフェア》は、無事終了いたしました。土曜日はあいにくの天候でしたが、それでもお客さまの足は終始途絶えることなく、狭い会場いっぱいに詰めかけていただきました。
嬉しいことに、前回の《活版ルネサンスフェア》(昨年11月開催)あたりから顕著になっていましたが、家業の活版印刷所を継承しようと決意され、実践された、若いかたがあきらかに増えています。また睡眠状態にあった活版印刷機器を再整備して、カッパン事業を再開された業者さんもポツポツあらわれています。

総体としてみれば、活版印刷にはいまだに逆風が吹いています。ですから安定した給与生活から離れ、家業の活版印刷を継承されることには相当の覚悟が必要なこととおもわれます。
それでも、活版印刷という、総合技芸であり、総合産業の維持と継続のためには、アマチュア・プリンターやホビー・プリンターだけの力では限界があります。パワーのある活版業者に、あたらしい血が注ぎこまれ、いきいきと再生・復活・ルネサンスしていく姿を拝見すると、とても心強いものがあります。

こうした若い力は、祖父から、父親から、そして年配の職人から指導をうけて、どんどん成長しています。そして周辺のアマチュア・プリンターやホビー・プリンターと力をあわせて、意欲的かつ活発に《活版ルネサンス》に取り組みはじめています。
そんなあたらしい活版印刷業者の皆さんと手を携えて、一歩一歩着実に《活版ルネサンス》を実現できそうな、うれしい予感から一歩進んで、たしかな実感としてもてたことが、今回の《第11回 活版ルネサンス フェア》の最大の収穫でした。

《今回の主なご紹介アイテム  順不同》
小型活版印刷機 Adana-21J、KMT全自動活字組版機(日本語モノタイプ)活字母型庫8pt, 9pt, 10pt明朝体、Paper Maker、圧盤用ラバー・クッション胴張りセット、活版専用ピンセット新旧、ジャッキとジャッキハンドル新旧、罫線各種、くじら尺、特製組みつけ台、金属インテル各種、活版用強力磁石、組版ステッキ、ファニチュア各種、工具類(ブレース鋏・鳥居鋏・罫切り鋏)、罫切り器、各サイズ込め物セット、活字倍数尺、ムラ取りハンマー&ならし木セット、ブロッキング防止パウダー、特白ウェス、無臭洗い油、インキ・ハンド・ローラー、インキべら、インキ・パッド、ゴム・ローラー・メンテナンス剤、オイルベース活版用インキ各色(1キロ缶、特製200グラム缶)、活版用墨青口インキ、ラバー・ベース・レタープレス用インキ、版画用メタルベース(19.68ミリ、19.70ミリ)、樹脂版用メタルベース(21.89ミリ、23.39ミリ)、五号サイズメタルベース箱入りセット、新製カタ仮名活字アラタ1209、輸入欧文活字スキームセット、輸入オーナメント活字各種、凸版用スプレーボンド、文選箱新旧各種、文選箱ストッパー、セッテン、文選箱立て、組みゲラ、置きゲラ、スダレケース棚、活字サイズ照合キット

5月の「活版凸凹フェスタ2012」の会場でも《第12回 活版ルネサンスフェア》を開催の予定です。
今回の活版ルネサンスフェアの会期とご都合が合わず、残念ながらご来場いただけなかったお客様も、ぜひとも5月の連休には皆さまお誘い合わせのうえ、ご来場ください。

 祝  中野活版印刷店開業!

3月30日[金]、杉並区荻窪に「中野活版印刷店」が開業しました。偶然《活版ルネサンスフェア》と重なっていましたが、夜9時まで開催という「有限会社中野商店新事務所公式お披露目会」にお誘いいただき、フェアの終了をまって駆けつけました。

社主の中野さんはとてもパワフルなかたで、グラフィックデザイン、WEB構築を主業務とする「中野商店」、出版部門の「NSパブリッシング」のほかに、あらたに印刷部門として「中野活版印刷店」を開業されました。
事務所はデザイナーらしく、とてもおしゃれで、貨物専用エレベーターつきの地下貯蔵庫(書籍の在庫で埋まるのか、はたまた、ワイン・セラーになるなのかな)もあるという素敵なものでした。
入口近くに新設の活版印刷機 Adana-21J  がおかれていました。来場者には名前を刷り込んだコースターが手渡され、宴は相当おそくまで続いたようですが、翌日、中野さんは(二日酔いもみせずに)《活版ルネサンスフェア》に駆けつけていただきました。またあたらしいお仲間が増えました。

朗文堂ブック・コスミイクからお知らせ

2012年4月5日

新刊書のご案内 4月9日発売開始

シュミット-ファミリー は こころのぬくもりのあるご一家です。 
左:ニコールさん 中:一家の太陽スミ夫人 右:ヘルムートさん

《長らくお待たせしました! いよいよ発売開始》
『japan japanese』 は4月9日[月]取次搬入となり、小社でも直販取扱いを開始いたします。書店の店頭、オンライン・ショップに列ぶのは、もう少し遅れます。
──
『japan japanese』
ヘルムート  シュミット編著
英訳  グラハム・ウェルシュ
和訳  山田清美

朗文堂
──
コンセプト&デザイン
ヘルムート  シュミット

発行・発売
株式会社朗文堂
160-0022
東京都新宿区新宿 2-4-9
03-3352-5070 telephone
03-3352-5160 telefax
robundo @ops.dti.ne.jp
www.robundo.com

発行日
2012年 04月09日

ISBN 978-4-947613-83-7 C1070

定価 3,800円(本体 3,619円)

独・英・日本語表記
250 x 255 mm(重箱本)
108ページ
印刷・製本 精興社 
オフセット平版印刷
スミ 1色
かがりとじ上製本
ジャケット付



朗文堂カタログが完成しました。

2012年4月6日

朗文堂 ブック・コスミイク

朗文堂 タイプ・コスミイク

《朗文堂のふたつの事業部の、商品カタログ新版が完成しました》
しばらく在庫切れでご迷惑をおかけしました。朗文堂書籍事業部 ── ブック・コスミイクと、朗文堂活字事業部 ── タイプ・コスミイクの新版カタログが完成しました。
A4判タテ1/3、スミ1色、オフセット平版印刷、中綴じといった簡素なものですが、タイポグラフィ情報はギッシリとつまっています。

イベント、講演会、ゼミナールなど、各種の機会をとらえて無償配布いたしますが、お急ぎのかたはご来社たまわりお受け取りください。またご遠方のかたは、恐縮ながら送料として100円分の少額切手を同封のうえ、《カタログ送付希望》として、送付先ご住所を明記され、郵送でお申込みください。
────
《以下は、ご用とお急ぎでないかたがご覧ください》
ふたつのカタログの使用書体に関してご質問がありました。表紙1は「バンハード・モダン」です。表紙4は「正調明朝体 金陵」、「MRゴシック-M」、「ライノタイプ・ユニバース」を使用しています。

この「バンハード」書体の原作者、ルシアン・バンハード(Lucian Bernhard  1885-1972)は、ドイツ・シュトゥットガルトにうまれ、スイス・チューリッヒで教育をうけたのち、グラフィックアーティストとして、シンプルな構成のポスターを次次と発表して話題となり、ベルリン・ロイヤル・アカデミーの教授となった人物です。
活字書体の開発にも貢献がおおきく、ドイツ・バウアー活字鋳造所から「Bernhard Antiqua  1912」、「Bernhard Cursive/Madonna  1925」、「Lucian  1925」、「Bernhard Hand Brush Script  1928」などを発表しました。

 Lucian Bernhard  1885-1972

The Encyclopaedia of Type Faces
W. Pincus Jaspert, Blandford, 1993

1920年代の後半になると、ドイツには全体主義の擡頭が顕著となり、欧州大陸のおおくの造形者がアメリカに新天地をもとめて旅立ちました。そんなひとりにルシアン・バンハードもいました。
1929年、居をアメリカに移したバンハードは、さっそくアメリカ活字鋳造所(ATF)から「Bernhard Fashion  1929」、「Bernhard Gothic  1929-30」、「Bernhard Roman 1937」、「Bernhard Tango  1934」、「Lilith  1930」、「Bernhard Imago」などをきわめて精力的に発表しました。

これらの活字書体のなかで、バンハードがこだわりをみせたのが、ドイツ時代にみずからのファースト・ネームを冠して発表した「ルシアン」でした。これをアメリカに移住後にリカットして「バンハード・ローマン」としています。
「ルシアン」のビッグ・レターは、19世紀活字の影響でセット幅がおおきく、Q のテールがカウンターの中央部から発するという、いっぷうかわった形象でした。
おおきな特徴はスモール・レターにあり、x-hight がひくく、長いアセンダーが印象的でした。なかでも  q のステムは、椅子の背もたれのように、湾曲した特徴がみられました。

「ルシアン」をリカットした「バンハード・ローマン」では、ビッグ・レターの不安定さは一掃され、エレガントな装いをまとって登場しました。
第1次世界大戦と第2次世界大戦のはざまのドイツで苦悶し、アメリカに新天地をもとめたタイポグラファ、ルシアン・バンハードのことは、アメリカ活字鋳造所の衰退とともに、わが国ではわすれられがちです。「バンハード・モダン」はこんな歴史を背負って、アップル社のパソコンに基本搭載されています。

オリジナルは「ルシアン」なのか「バンハード・ローマン」なのか、また活字のどのサイズをデジタル原字データーとして採用したのかも不明です。また平素はあまりパソコン・デフォルト書体は使わないのですが、チョット小粋な書体がパソコンに基本搭載されていましたので、ときおり、スモール・レターを中心に、大胆に、おおきくつかって楽しんでいます。

一部を《花筏》へ引っ越しします

2012年4月6日

タイポグラフィの祭典《活版凸凹フェスタ2012》の開催がせまってきました。アダナ・プレス倶楽部の会員の皆さんを中心に、出展作家、出展企業・団体、学校法人の皆さんは、準備に追われる毎日です。

ちいさなものですが、A3判イベント告知ポスター、イベント案内はがきも刷了して、配布を完了しました。いよいよ向こう正面を猛ダッシュで駆けるような状況になってきました。
《活版凸凹フェスタ2012》は、タイポグラフィをたいせつにされる、多くの皆さんの献身的なご協力に支えられています。そこにはオフィシャル・サイトだけでは追い切れない、興味深い話題や、スキルの情報があふれています。

そのオフィシャル・サイトは アダナ・プレス倶楽部ニュース  で展開いたしますが、朗文堂全体での取り組みでもあり、《活版凸凹フェスタ2012》の補助記録を、ブログロール《花筏》 に記録していきます。
《花筏》では、肩の力をぬいて、タイポグラフィのおもしろさ、ダイナミズムなどを綴れたらとおもっております。