月別アーカイブ: 2016年5月

【お知らせ】 5月29日[日]-6月3日[金] 中国の大学からの招聘で出張。無事帰国いたしました。詳細報告は近日中に

皆さま 五月晴れの続くきょうこのごろご壮健でご活躍のことと存じます。
恐縮ですが、北京清華大学からの招聘をうけ、5月29日[日]-6月3日[金]の間
片塩・大石が国外出張となります。
日常業務は平常どおりですが、なにかとご不便をおかけするかも知れません。
ご理解、ご海容のほどお願いいたします。
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{ 新 宿 餘 談 } DSCN7927 DSCN7955 DSCN7956 DSCN7961 DSCN7969 DSCN7960文字壹凜 05月01日>に貧相な花をつけたトロロアオイの開花を報告した。
あまりに貧弱だったのであわてて施肥につとめ、保存してあった種子も別の鉢に播いた。

そのため一週間の留守中に次の開花を迎えそうなほどトロロアオイがよみがえってきた。
新芽の発芽も順調で、本来ならこの鉢に一本をのこして抜きとらなければならない。
密植はかえって害になるとはいえ、せっかく生えてきたものを抜くのはかわいそう。
殺風景だったベランダも生きかえってきて、雀は餌をついばみにくるし鳩まで遊んでいる。
昨年の11月、某国からやってきた種子も元気いっぱいの新芽をだしている。
月はおぼろに霞んで春宵に風情のあるいま
北京への旅立ちを前に、あわただしく本稿をしるす。

【新宿私塾】 第28期、熱く順調に進行中。「フィールドワーク 公版書籍印刷工場 理想社見学」 

私塾28期順調

DSCN8614Web16.4.5_第28期入塾resize《 新宿私塾第28期、櫻花爛漫の春のもと、意欲満満でスタートしました 》
隣接する新宿御苑の、櫻、ミモザ、山吹などがあでやかに花をつけた04月05日、新宿私塾 第28期が開塾いたしました。
偶然ですが、前27期は男女比が 8 : 2 と男性が多かったのですが、今期は男女半数ずつでバランスがとれました。

ただ熾烈なのは「ジャンボ」の名称争い ?  です。前期はドア枠に頭があたりそうなほど長身のジャンボ平澤クン(下掲写真後列中央)があっさりその座を奪取しましたが、今期はともにヒゲ面の上掲写真後列左端の半田クンと、右端のランスクンがいまだに争奪中です。
半田クンは<Viva la 活版 ばってん 長崎>に訪崎。即撮影担当に指名されていました。
27期終了_01新宿私塾第27期、後列中央 : ジャンボ平澤クン。新宿私塾修了後欧州研修旅行にでかけ、写メールを大量送付。近日紹介予定。 
前列左端:時盛クン。新宿私塾と平行して「活版カレッジ」受講。<Viva la 活版 ばってん 長崎>に広島から長崎まで自動車運転で参加。後輩の28期半田クンとあつい交流。

160521_10五月の連休をはさんで講座は順調に進行中ですが、5月21日[土]第7回講座:「フィールドワーク 公版書籍印刷工場 理想社見学」で江戸川橋まででかけました。
講座は90分の講義ののち、二班ににわかれて、同社田中社長と小林部長のご案内で理想社の工場見学。
はじめて間近に見る本格書籍組版と印刷の実際。塾生諸君にとってはおおきな刺激となります。その記録を塾生の福士大輔クン(上掲後列中央)からいただきましたので紹介します。

新宿私塾第28期はこれからもほぼ夏休みもなく続き、爽秋の09月20日に終了します。

DSCN8619カリキュラム表1新宿私塾 第28期 カリキュラム 表紙  ( Design : 講師 杉下城司さん )
160521_09 160521_05 160521_04 IMG_0698 IMG_0697 IMG_0700 160521_03 160521_09 160521_07 160521_08 IMG_0699 160521_02

{Viva la 活版 ばってん 長崎}11 五月連休後半の長崎があつかった。出島主会場で展示/WS、市内一円で「崎陽長崎活版さるく」展開 ご参加ご協力ありがとうございました

長崎タイトル1030963{Viva la 活版 ばってん 長崎}は、近代機械産業発祥の地、それも140年余の歴史を刻んだ活版印刷にはじまる印刷産業の中核地・長崎県印刷会館を主会場として開催されました。
そのため地元長崎の印刷人だけでなく、ひろく全国から長崎に結集した活版印刷実践者・研究者とのよき交流の場となりました。
イベントには老若男女が多数参加。今後とも長崎の知見と全国の研究が両両あいまって、おおきくひろまるきっかけとなっていけたらなによりのよろこびです。
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これから数回にわたって{Viva la 活版 ばってん 長崎}の記録を紹介します。掲載コーナーは<アダナ・プレス倶楽部 活版 à la carte>、<朗文堂 文字壹凜><花筏>を予定しております。
ところが昨年の{Viva la 活版 Let’s 豪農の館}と同様、主催者カメラがほとんど機能していないため、写真記録は参加者有志(到着順:宮田和夫氏、吉澤雅博氏、半田淳也氏、松尾愛子氏、横島大地氏、真田幸治氏、日吉洋人、春田ゆかり氏)の皆さまのご提供によります。
ご協力ありがとうございました。Viva la 活版  ばってん 長崎WS 吉澤雅博氏撮影 活字高さ見 吉澤雅博カメラ さるく半田カメラ さるく半田02 平野富二生家跡にて矢次家旧在地 半田カメラ

活版礼讃{Viva la 活版 ばってん 長崎}09 <崎陽探訪・活版さるく> 5月7日[土]開催。<活字ハンドモールド鋳造印刷体験会>5月8日[日]開催。

長崎タイトル

20160503155850029_0001活版さるく表紙map-Nagasaki画像《活版印刷礼讃{Viva la 活版 ばってん 長崎}5月7日  {崎陽探訪・活版さるく}訪問、コース順などを紹介》
なんとも贅沢な企画が実現したものである。
{崎陽探訪・活版さるく}は、長崎での知見と、関東での研究をあわせ、本木昌造、平野富二をはじめ、日本近代産業発祥の地・長崎にある文明開化関連史蹟を、貸し切りバスと徒歩でめぐるツアーである。

半日の短い行程であるが、新知見による平野富二(矢次富次郎、東京築地活版製造所、石川島平野造船所・現 IHI 創業者)の生誕地探訪をはじめ、まったく未紹介の場所や、ふつうは非公開の場所を含めての得難い観覧となる。
小菅修船所resize[1]

◎ 訪問予定地 : 小菅修船所 [画像提供 : 宮田和夫氏 2016年04月01日
【 参考資料/『平野富二伝』 小菅修船所の経営と立神船渠の開鑿 古谷昌二  p.88 】
 明治2年(1869)3月、(矢次)富次郎24歳のとき、長崎の小菅浦に建設されていた曳揚船渠(パテント・スリップ)が、イギリス人グラバーから引渡を受け、長崎製鉄所の付属となった。その際、富次郎は、小菅修船所の技術担当責任者となった。
 小菅修船所では、常時イギリス人4名を使役して、船舶の修理と船渠の賃貸事業を行い、16ヶ月間で純益金1万8千円を得た。

同年9月、長崎製鉄所は本木昌造の頭取辞任に伴う人事異動で、富次郎は機関方から元締役助に昇格した。その時、小菅修船所での経験を元にして、長崎の立神浦に大型ドライドック(乾式船渠)の開鑿を、長崎県知事を経由して民部省に建議した。
すなわち、大々的に造船事業を起こし、日本と中国間を航海する権利と、諸船舶を修理する権利とを掌握し、それによって沈滞気味の長崎港の繁栄を維持しようとするものであった。

「崎陽探訪・活版さるく ガイドブック」、「崎陽探訪・活版さるく ガイドマップ」は、2016年5月7日に開催されるイベント参加者にむけて限定製作される。
このデータは一般にも公開され、今後とも江湖のご意見をあわせて遺漏なきを期し、将来の基礎データとなることを目的とする。

ご予約のうえ積極的なご参加を待ちたい。
【 詳細 : アダナ・プレス倶楽部ニュース 】
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《活版礼讃{Viva la 活版 ばってん 長崎} 5月8日[日]三階会場
「ふたつのハンドモールドで活字鋳造・印刷体験会」 テキスト二冊と貴重動画上映紹介》
伊藤伸一表紙 名称未設定-1.indd
{Viva la 活版 ばってん 長崎}05月08日[日]、10時・11時から、主会場・長崎県印刷会館三階において、復元された二種類の手鋳込み活字鋳造機(ハンドモールド・かつては割り鋳型とも記録)をもちいての活字鋳造(かつては流し込み活字とも記録)と、その試作活字による印刷体験会を開催いたします。

初期鋳型研究家・伊藤伸一氏は、米国スミソニアン博物館による復元鋳型をもちいての活字鋳造・印刷をおこないます。
タイポグラフィ学会会員・渡辺 優氏には、グーテンベルクの使用したと想定されている復元鋳型を製作し、実証的に活字鋳造・印刷ができることを証明しました。

各回とも先着10名様、活字鋳造・印刷体験の参加費3,000円(テキスト、活字付き)。見学は自由ですが、テキストをご希望のかたは各500円(税込)。

このとき会場で上映される映像は、1925年(大正14)英国産業連盟(略称 FBI )が製作した貴重な映像で、活字パンチ(活字父型)・活字マトリクス(活字母型)、ハンドモールド操作の実際、明治初期に長崎に伝来したとされるポンプ式ハンドモールドなどの活字鋳造関連資料と、印刷・製本までを紹介する動画です。
初期活字版印刷者の苦心と工夫を知る得がたい機会です。ふるってのご参加を。
ハンドモールド1 ハンドモールド2 ハンドモールド3 渡辺ハンド1 渡辺ハンド2