カテゴリー別アーカイブ: book cosmique

【朗文堂新刊紹介】 『タイポグラフィ論攷』 板倉雅宣著 発売中

タイポグラフィ論攷_表紙『タイポグラフィ論攷』 板倉雅宣著
B5 判 112ページ  並製本 図版多数
定価:本体2000円+税
    ISBN978-4-947613-94-3
【詳細 : 朗文堂ブックコスミイク
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〔主要内容〕
目 次 から
まえがき 
本木昌造の呼称
本木昌造 長崎ゆかりの地 
『學問のすゝめ』活字版
グーテンベルクが作った活字の高さをめぐって
ギャンブルがつくった日本語かな活字
マージナルゾーンの語源を探る 
[史料]中国の母型と活字に関するホフマンの報告 日本語訳

板倉雅宣

<板倉雅宣 タイポグラフィ論攷 フライヤー  PDF 1.92 MB
タイポグラフィ論攷フライヤー表 タイポグラフィ論攷裏板倉雅宣 タイポグラフィ論攷 フライヤー PDF 1.92 MB

【朗文堂ブックコスミイク】 好評既刊書 古谷昌二『平野富二伝-考察と補遺』 平野富二生誕170年祭

バーナー c744292ca56cacab6da941241b982f44[1]平 野  富 二
長崎新塾出張東京活版製造所/有限責任東京築地活版製造所 創設者
石川島平野造船所/有限責任石川島造船所(現 IHI) 創設者
明治産業近代化のパイオニア 生誕170年
弘化03年08月14日-明治25年12月03日 1846. 08. 14-1892. 12.03 享年47
平野表紙uu[1]平野DM表平野DM裏『平野富二伝-考察と補遺』 フライヤー PDF 13.93MB 

朗文堂コスミイク 既刊書案内

【特別委託販売】 タイポグラフィ学会 『タイポグラフィ学会誌 10』 販売開始

20171003175832_00001『 タイポグラフィ学会誌  10 』が刊行されました。

タイポグラフィ学会は、タイポグラフィという技芸に学問的な基盤を与え、その成果を実技・実践を通して社会に貢献することを目的に、2005年8月に設立されました。
『タイポグラフィ学会誌』は2007年に創刊、今回が10号となります。

『 タイポグラフィ学会誌  10 』の主要内容
  • 論文 : 『「資生堂書体」とその源流としての「雪岱文字」― 小村雪岱と資生堂意匠部』
    タイポグラフィ学会会員 真田幸治
  • 研究ノート : 『わが国への凹版印刷機導入期における凹版印刷機についての考察』
    タイポグラフィ学会会員 大石 薫

これらの研究成果が、日本国内にのみならず、各国の研究者によって広く参照されタイポグラフィ研究の発展に寄与することを希望するとともに、『タイポグラフィ学会誌』が今後さらに、タイポグラフィの研究における特色ある媒体として成長していければと考えております。
タイポグラフィ学会
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◎ 『タイポグラフィ学会誌 10』
特別委託販売 朗文堂ブックコスミイク

・ 非会員向け頒布価格 : 1部 3,000円(送料・税別)
・ 学生向け頒布価格 : 1部 2,000円(送料・税別)
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【朗文堂刊行書紹介】 こんなときだからこそお読みいただきたい ─ 『わたくしは日本国憲法です。』(鈴木 篤 著)

プリント顔写真鈴木篤氏-232x300[1]『 わたくしは日本国憲法です。』 著者 : 鈴木 篤氏

憲法チラシ表面uu 憲法チラシ裏面uu『わたくしは日本国憲法です。』 フライヤーPDF

{ 関連ブログ : 弁護士 鈴木 篤 の つれづれ語り
文字壹凜 Summary
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《 出版人として、タイポグラファとして、そして、なによりもひとりの国民として 》
小社刊 『わたくしは日本国憲法です。』 の著者 : 鈴木 篤氏は、なによりも日本国憲法の前文をおもくみている。当然そこには憲法全体をつらぬく精神と理念がしるされているが故である。

著者鈴木 篤氏は、『日本国憲法』をつぎのようにかたる。
「すばらしい憲法ではないでしょうか。私たち日本国民は、こんなすばらしい、世界に誇れる憲法を持っているのです」
もちろん図書『わたくしは日本国憲法です。』のなかにも、前文をふくめて、憲法の全文が紹介されている。

ところが、現状のコンピューター・ディスプレーは、大小を問わず、まだまだ可読性 Readability と 判別性 Legibility に劣るという段階にとどまっている。
それでもタイポグラファとしては、こうした貴重な文書に勝手に段落改行などは設けるべきではないと判断していた。
ところが、デバイスによる差はあるとはいうものの、やはりこれだけの文章量がつづくと、画面ではことばの壁となって、読む意欲を減衰させてしまう結果となっていた。
今回は、段落ごとに一行アキとして、ともかく読んでいただけるようにいささかの工夫をしたものである。意のあるところをお汲みいただけたら幸いである。
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日 本 国 憲 法

施行  昭和二二年五月三日

日 本 国 憲 法   前 文

日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。

そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであつて、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。
これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基くものである。

われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。

われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。
われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。

【定番書紹介】 朗文堂ブックコスミイク 『普及版 欧文書体百花事典』 増刷出来ました

普及版 欧文書体百花事典

工芸・芸術・美術大学、
工芸・芸術・美術専門学校の教科書に、副読本に
情報関連教育機関、情報産業のオフィスに
そして、アルファベット活字をつかうすべてのかたのために
絶好かつ必備の、わが国における
「欧文活字書体」研究資料の定番書!

普及版 欧文書体百花事典 表紙

現代タイポグラフィにもっとも重要な役割をはたす欧文書体を
26章・300書体にわたって一挙紹介

工芸・芸術・美術大学、
工芸・芸術・美術専門学校の教科書に、副読本に
情報関連教育機関、情報産業のオフィスに
そして、アルファベット活字をつかうすべてのかたのために
絶好かつ必備の、わが国における
「欧文活字書体」研究資料の定番書!
────────
普及版 欧文書体百花事典
組版工学研究会編
A4判 上製本 572ページ 図版多数
定価:本体8,800円(税別)
ISBN978-4-947613-87-5 C1070

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直送は送料別途請求にてたまわります。

詳細は下記のページへ
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普及版『欧文書体百花事典』は、これからデザインやタイポグラフィを学ぶかたや、業務の一環で欧文書体をつかっているかたのためにつくられた書物です。
本書においてはタイポグラフィの中心課題となる活字書体をとりあげて、そのうち西洋の流通文字としてのラテン・アルファベットの活字書体を、詳細な論文と豊富な図版によって紹介するものです。
本書に紹介した欧文書体は15世紀から21世紀にわたるタイポグラフィの歴史を忠実にたどったもので、26章のなかには300書体をこえる欧文書体が詳細に紹介されています。

欧文活字、とりわけ本文用書体には、ぶあつい歴史の蓄積があり、明確な使途があります。また民族性・地域性・時代の風潮・書写との相互影響・宗教性などが、ぬぐいがたく欧文活字の背後には存在しています。
すなわち欧文活字書体の出自とその特徴、それに関わったひとびと、その歴史的系譜をまなぶことは、タイポグラフィの実践にとっての基礎素養となります。

現代ではパーソナル・コンピュータのなかに「電子活字・デジタルタイプ」としての欧文書体がたくさん収納されています。また電子工学の進展は国家や言語の壁を乗り越えてきました。そこで交わされるテキスト、それを視覚化した活字書体としての欧文活字の適切な使途を知って、情報の相互交換をスムーズにかわすためにも、本書はひろく情報化社会の時代に貢献する書物です。

<執筆者一覧>
伊藤 恵/片塩二朗/木村雅彦/河野三男/坂本繭美/
佐藤 淳/アンドレアス・シュナイダー/白井敬尚/杉下城司/
新島 実/山本太郎/渡辺 優

おもな内容 ────── 目次より
◎Trajan Roman

時空を超えたローマ大文字 ── 活字に影響を与えたイタリアの碑文書体
◎ Black Letter
ブラック・レター、ことばの林、文字の森 ── はじめての活字書体
◎ Jenson Roman
揺りかごのなかの活字 ── ローマン体の成立
◎ Aldine Roman
イタリア・ルネサンスの活字 ── オールド・ローマン体の成立
◎ Italics
書字から印刷用活字へ ── イタリック体の成立
◎ Garamond Types
大陸を横断したフランス活字 ── ギャラモン活字の行方
◎ Printers Flower
活字箱のなかの可憐な装飾 ── プリンターズ・オーナメントとヴィネット
◎ Dutch Roman
オランダ活字の潮流 ── 17世紀と20世紀のダッチ・ローマン体
◎ Caslon Roman
イギリス活字の強固な地盤形成 ── オールド・ローマン体の最後の華
◎ Script Types
手書きから銅版へ、銅版から活字へ ── スクリプト体の変遷
◎ Baskerville Types
モダン・ローマン体へのかけ橋 ── トランジショナル・ローマン体の成立
◎ Fournier
華麗なるロココの活字組版を支えた合理精神 ── ピエール・シモン・フールニエ
◎ Bodoni Roman
モダン・ローマン体の開花 ── タイポグラフィの王者と呼ばれたひと
◎ English Modern Roman
大量生産時代の活字と印刷産業 ── モダン・ローマン体の拡散
◎ America Type Foundery
栄光を背負ったアメリカの活字 ── ベントン父子の挑戦を追って
◎ Fredric Goudy
多作な活字制作者の活字 ── ガウディ活字のその後
◎ Eric Gill
石彫り職人エリック・ギルの活字 ── 近代産業と手工業のせめぎあいのなかで
◎ Futura
近代を夢みたドイツの活字 ── セリフレス・ローマン、フツーラ
◎ Times New Roman
20世紀のタイポグラフィを開いたひと ── スタンリー・モリスン
◎ Optima Antiqua
ローマン体のあらたなカテゴリー ── セリフレス・ローマン体の誕生
◎ Sans Serif
誘目性からから出発し、可読性をめざして ── サン・セリフ体の潮流
◎ Univers
宇宙に子午線をみたひと ── アドリアン・フルティガー
◎ Sabon Antiqua
サボン ── もっともモダンなオールド・フェイス・ローマン体
◎ Berthold Fototypes
写植活字の盛衰とその継承 ── タイプディレクター、ギュンター・ランゲ
◎ Rotis
市民社会の融和をめざした活字書体 ── ローティスのこれから
◎ Emigre
コンピュータ・アヴァンギャルドからの転身 ── エミグレ、伝統への回帰普及版 欧文書体百花辞典

ご好評をいただいてまいりました
『欧文書体百花事典』を
『普及版 欧文書体百花事典』として
装本と価格を変更して新発売。増刷出来!

・書 名    『普及版 欧文書体百花事典』
・編 集   組版工学研究会
・装 本  A4判 並製本 572ページ 図版多数
・発 売  2017年4月23日
・定 価  本体8,800円 + 税
ISBN978-4-947613-87-5 C1070

[初出 2014年09月13日]
※ 詳細は 朗文堂 book cosmique 新刊ページ をご覧ください。

【増刷出来】 VIVA !! カッパン──活版印刷の楽しくてカワイイ入門書(サラマ・プレス倶楽部 大石 薫)

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◯ 書  名  VIVA !!  カッパン
◯ 編著者  サラマ・プレス倶楽部
◯ 装  本  B5判 オールカラー 136ページ 並製本ジャケット付
◯ 定  価  本体 3500円+税
ISBN978-4-947613-82-0 (4月17日出来予定)
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活版印刷の楽しくて カワイイ入門書 増刷 !!

{懐かしいのに新しい}
魅惑の印刷、カッパン
見て美しい! 知って楽しい!
 自分でやるともっと楽しい !!!
カッパンを愛する アナタの必携書です。

 【 VIVA !! カッパン 目次 】
・懐かしいのに、あたらしい、魅力の活字版印刷術 ――― カッパン

・活字のおはなし
・文選箱ギャラリー
      文 選
      組版(植字)
      組みつけ
      印 刷
      活字鋳造
・Salama-21Aの使い方

・muccu が行く!
      活字鋳造所探訪 (築地活字編)
      活字版書籍印刷所探訪 (長瀬欄罫製作所編+豊文社印刷所編)
・あとがきにかえて
──────────
◎ ご購入はお近くの有力書店,、デジタル書店か、小社直接購入も可能です。

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《 活版印刷の楽しくて カワイイ入門書 増刷 !! 》
まえがきVIVA逕サ蜒十34-34 VIVA逕サ蜒十44-45 VIVA逕サ蜒十46-47 VIVA逕サ蜒十52-53 VIVA逕サ蜒十70-71 VIVA逕サ蜒十84-85 VIVA逕サ蜒十88-89《 あとがきにかえて 》 ・・・・・・ こんな時代だから
アダナ・プレス倶楽部( 現:サラマ・プレス倶楽部) の活動は、2006年、おもにタイポグラフィ関連の専門書を出版している朗文堂代表の片塩二朗と、印刷博物館の工房担当を前職としていた私(大石 薫)との、たったふたりからはじまりました。

このようなデジタル時代の真っ只中に、あたらしく「活版印刷機をつくる」というこころみは、ま
わりのひとびとの目からみて、まるでドン・キホーテの夢物語のように映っていたことでしょう。
片塩と私自身にも、そのことはよくわかっていて、どちらがドン・キホーテで、どちらがサンチョ・パンサであるかと、お互いを笑いながら、瀕死のロシナンテにも似た「カッパン」という痩せ馬に跨がったその旅路は今日でも続いています。

世界的に、あたらしい活版印刷機を製造販売している企業がまったく無いという事実から、はじめから採算のあわない事業となるであろうことは覚悟していましたが、プロジェクトを進めるにつれて、コストの面はもちろん、すでに30年近くも前に製造ラインが廃れてしまった機材も少なくないことがわかり、前途多難な道のりとなりました。
また、活版関連業者にかぎらず、わが国の産業のほとんどが、合理性と効率性の一辺倒から、大量生産と分業化を推し進めてきた結果、小ロットに対応でき、かつ部品製造から組み立てまでを一貫しておこなえる工場がなかなか見つからず、はからずも国内製造業の空洞化と、この国の行く末への危機感を実感しました。

どこへ行っても「あと10年早ければねぇ…… 」という答えばかりが返ってきました。しかし、幸運な偶然にも導かれつつ、ドン・キホーテ的発想の転換で邁進し、「あと少し遅ければ間にあわなかった」 → 「なんとかギリギリ間にあった」結果、二一世紀のあたらしいカッパン印刷機「Adana-21J」および、その後継機「Salama-21A」が誕生しました。

サラマ・プレス倶楽部( 前:アダナ・プレス倶楽部) は、この「Salama-21A( 旧:Adana-21J) 」を中核としながら、活版印刷の普及と存続につとめる朗文堂の一事業名ですが、カッパンを愛好する皆さんとの双方向の連携の場となることを目的として、そのおもいを「倶楽部」という名称に込めています。
当初はドン・キホーテとサンチョ・パンサの二人だけだった部員も、現在ではおかげさまで登録会員も増えて、気がつけば、すっかり倶楽部らしい様相を呈するようになりました。

I T 革命を招来した現代は、さながら19紀末の産業革命をむかえた時代と、とてもよく似ているといわれます。すなわち、機械化と大量生産・大量消費時代の幕開けにより、安くて早くて、大量で、奇抜な印刷物が出まわり、それまでの職人の技芸によって支えられてきたタイポグラフィの質は確実に低下するようになりました。このような技芸の衰退に警鐘を鳴らしたのが当時のアーツ・アンド・クラフツ・ムーブメントでした。

そのアーツ・アンド・クラフツ・ムーブメントの再来ともいえる、現代のあたらしいカッパン実践者の多くは、効率優先の情報処理に追われる日常に疲弊と疑問を感じ、「身体性をともなった、ものづくりがもたらす純粋なよろこび」をカッパンによって満喫しています。

また、パーソナル・コンピュータや携帯電話、インターネットの普及によって、組版やデザインなどの特別な職能が無くとも、だれもが気軽に文字を組んで(打って)情報を発信する機会も増えました。このような時代に、組版の原点であるカッパンを学ぶことは、よりよきコンピュータ組版のためのヒントとしても大いに有効です。

しかし、コンピュータが普及し、メディアが多様化し、それらが複雑に交差しあっている現在の「情報社会」で生活する私たちが、なぜこの「カッパン」にいいつくせない魅力を見いだしているのか、私自身、本書をまとめ終えた現在でも、正確に言語化できないもどかしさをいだいているのも正直なところです。
そして、その答えとカッパンの真の魅力を知るには、やはり実践をおいてほかにはないといわざるをえません。

願わくば本書が、カッパンの21世紀における存在意義を発掘し、カッパン実践者の皆さまにとっては更なる創作への糧となり、カッパン未経験者の皆さまにはカッパンの実践へのいざないとなることを、せつに祈っています。
                           サラマ・プレス倶楽部  大石 薫

【朗文堂図書増刷紹介】  『風景資本論』(広瀬俊介著 朗文堂)

著   者  廣 瀬  俊 介
装   本  A5判 並製本 136ページ フルカラー
価   格  2,100円(本体2,000円)
発  行  所  株式会社 朗 文 堂
ISBN978-4-947613-85-1

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〔風景資本論発刊にあたって〕
―― リード・コピーから抜粋
風景のデザイン――ランドスケイプデザインとは、単にある土地のかたちを庭園のようにつくり替えることではなく、人間のつくる社会と自然との関係の調整を必須条件として、人間が生活する場をつくること、またはつくり直すことを指す。人間が心身ともに健やかに生きるには、自然と社会の関係を調える努力が欠かせない。それは人間が人間のために行うこの仕事の必須条件となる。

「風景」はある土地の姿である。土地の成因から人間が受けとる事物を含めて、風景の解釈を拡げる。
「資本」は、人間の生活と地域社会を持続可能にする基と定義する。
「地域経営」とは結局人間の生活と地域社会を持続可能にすることであって、それは環境、教育、福祉、医療、産業、文化……といった人間の生をささえる総てに留意をして、自然と人間の関係を調える営みにほかならない。
──────────
〔著者紹介〕
廣 瀬  俊 介  ひろせ しゅんすけ
1967年千葉県市川市生まれ。
環境デザイナー (International ASLA)、専門地域調査士 (日本地理学会)、風土形成事務所主宰、東京大学空間情報科学研究センター協力研究員。
2014年3月まで東北芸術工科大学大学院 デザイン工学専攻環境デザイン領域 准教授。日本地理学会会員、東北地理学会会員、日本景観生態学会会員。東日本復旧復興計画支援チームメンバー。主著『風景資本論』(朗文堂)。
ブログ : 東北風景ノート

【特別委託販売】 タイポグラフィ学会 『タイポグラフィ学会誌 09』 販売開始

Gakkaishi09_Kari『 タイポグラフィ学会誌  09 』が刊行されました。

タイポグラフィ学会は、タイポグラフィという技芸に学問的な基盤を与え、その成果を実技・実践を通して社会に貢献することを目的に、2005年8月に設立されました。 『タイポグラフィ学会誌』は2007年に創刊、今回が09号となります。

『 タイポグラフィ学会誌  09 』の主要内容
  • 論文:近代初期「平仮名活字」の書き手について― 池原香穉とその周辺
    タイポグラフィ学会会員 春田ゆかり
  • タイポグラフィ学会 設立10周年を経て
    タイポグラフィ学会会長 山本太郎
  • タイポグラフィ学会設立10周年記念催事「長崎研修」の報告
    Viva la 活版 ばってん 長崎『崎陽探訪・活版さるく』

今回は、当学会の10周年の催事(2016年5月に開催「長崎研修」)に関する記事なども特別掲載しております。
これらの研究成果が、日本国内にのみならず、各国の研究者によって広く参照されタイポグラフィ研究の発展に寄与することを希望するとともに、『タイポグラフィ学会誌』が今後さらに、タイポグラフィの研究における特色ある媒体として成長していければと考えております。
タイポグラフィ学会
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◎ 『タイポグラフィ学会誌 09』
特別委託販売 朗文堂ブックコスミイク
・ 非会員向け頒布価格 : 1部 3,000円(送料・税別)
・ 学生向け頒布価格 : 1部 2,000円(送料・税別)
*学生証明書の提示が必要です。

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【論文発表会】 タイポグラフィ学会 『タイポグラフィ学会誌 08号 09号』 論文発表会を開催

2016_論文発表会チラシ_1101(大)[1] 02_03888-2DSC04014-2タイポグラフィ学会は、2016年11月23日[水・祝日]、学校法人専門学校 東洋美術学校 D棟学生ホール(東京都新宿区富久町2-6)において、『タイポグラフィ学会誌08号・09号』論文発表会を開催しました。

  • 挨拶 タイポグラフィ学会 設立10周年を経て――山本太郎会長
  • 論文発表 学会誌08号から――真田幸治会員
    『「雪岱文字」の誕生-春陽堂版『鏡花全集』のタイポグラフィ』
  • 論文発表 学会誌09号から――春田ゆかり会員
    『近代初期「平仮名活字」の書き手について-池原香穉とその周辺』
    と題した各論文で取りあげられた、資料展示をおこないながらの論文発表会となりました。

【 詳細 : タイポグラフィ学会
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【定番書紹介】 朗文堂ブックコスミイク 『洋書の話 第二版』 髙野 彰著

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書 名 : 洋書の話  第二版
著 者 : 髙 野   彰
装 本 : A5判 ソフトカバー 263ページ
発 売 : 2014年11月13日
定 価 : 本体3,700円 + 税   ISBN978-4-947613-91-2
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[著者あとがきより]
バウアーズが Principles of bibliographical description を出したのは1949年のことである。年代的には古いが、記述書誌学を扱った著作で、バウアーズを越える著作は現在も出ていない。この著作は現在も記述書誌学の重要な基本書であることにかわりはない。

その後、1969年にはパドウィック(E. W. Padwick)がBibliographical method を出した。1970年にはピアス(M. J. Pearce)が A workbook of ana-lytical & descriptive bibliography を出している。そしてギャスケルは1972年に A new introduction to bibliographyを出した。しかしいずれもバウアーズの解説書に近い。ピアスなどはバウアーズ本を章ごとに取り上げて解説しているほどである。バウアーズ本が難解なため、解説書や入門書が必要なのである。

『洋書の話』の初版が出たのは1991年のことである。1995年には増補版を出したが、その後、絶版となってしまった。そしてこの度、第二版を出す機会を得た。初版そして増補版で扱っている時代は16–18世紀が中心であったが、今回もその範囲を越えていない。
『洋書の話』も記述書誌学の概説書であるが、洋書がどんな姿をしているか、その姿はどのようにして作られたのかを示そうとしている。その意味では、本書は、書名に示したように、洋書に関する本と見ていただいても良い。

そのためにも、これまで以上に図を多く取り入れ、目で見てわかるようにつとめた。これまで何気なく見てきたことにも意味があることを知り、それらがどんな目的で用いられ、どんな姿で本に現れているかを理解できるはずである。
  記述書誌学は完成した学問ではない。現在も模索し、発展を続けている学問である。未解決の問題も多い。しかしこの知識を通して得られる情報は計り知れない。記述書誌学を目指す人や洋書に興味を抱いている人にとってお役に立てば幸いである。   

 [主な内容 (目次より)]

1 章     4°:A‒P4 とは何か
2 章     本の隠れた特徴
3 章     折丁式の作り方
            3‒1 折記号を使った折丁式
            3‒2 紙葉の挿入と削除
            3‒3 参照表示
4 章     扉の転写
            4‒1 転写とは
            4‒2 扉の囲み飾り
            4‒3 扉の文字の転写
            4‒4 扉の記号類の転写
5 章     扉以外の部分の転写
6 章     記述の単位
            6‒1 版と刷
            6‒2 異 刷
            6‒3 発行と再発行
            6‒4 別発行
            6‒5 理想本
7 章     記述書誌学とは
8 章     記述書誌と目録の違い
9 章     準ファクシミリ転写法小史 
参考図書/用語集/あとがき/索引
 
髙野 彰resized[著者紹介]

髙 野   彰(たかの あきら)
1941年生まれ
1964年 東京大学総合図書館 勤務
2001年 跡見学園女子大学文学部教授
2012年 跡見学園女子大学文学部特任教授
2013年 退官
 博士(日本文化)
主要著書 :

 『洋書の話』増補版(丸善、1995年)
 『帝国大学図書館成立の研究』(ゆまに書房、2004年) 『英語本の扉』(朗文堂、2012年) 

【 詳細情報 : 既刊書のご案内 『洋書の話』

【図書紹介】 ヘルムート・シュミット タイポグラフィック・リフレクション 12 『nippon no nippon』

 

schmid_001+5 schmid_002+5 schmid_003+5タイポグラフィック ・ リフレクション 12
nippon no nippon
ヘルムート ・ シュミット 大 阪
和訳 : 山田清美

   歌麿の官能的な線によって好奇心が芽生え、エミール・ルーダーによって大いに鼓舞された私が、日本の地を踏んだのは、素朴で未熟な 24 歳のときであった。 (不可能を可能にしてくれたのは、東京のアイデア誌のアートディレクター 兼 編集長の大智浩と、ヤラカス館の社長でニッポン ・ インターナショナル ・ エイジェンシーの創立者 ・ 中許忠夫である)。
大阪に到着して間もなく、スイスの TM 誌の編集長であるルドルフ ・ ホシュテトラ一から、植字工の視点で日本的なものについて記事を書いてみないかとの依頼があった。 自分に書けるのだろうか、という疑念を押しやって書いた最初の 『ニッポンのニッポン』 のテーマが「畳」である。 1968年1 月発行の TM 誌に掲載された。

   『ニッポンのニッポン』 で伝えようとしたのは、私なりの理解による日本である。 かつて存在した日本、そして今も存在している日本、さらにこれから発見されるべき日本。 私の寄稿記事にフルページが割かれていた。  レイアウトは雑誌の規格に合わせてある。 私の記事は定期的に掲載されたが、次第に不規則になっていった。  最後の 「手水鉢」 が掲載されたのは1979年3 月号の TM 誌であった。 それから間もなくルドルフ ・ ホシュテトラーが亡くなり、シリーズも終わった。

   このシリーズを一冊の本にすることは、私にとって長い間の夢だった。 ウプサラのオケ ・ ニルソン ― 彼は1950年代のバーゼル ・ スクールの生徒であった ― の励ましもあり、ドイツ語のテキストを基にレイアウトに着手したのは1994年ごろであった。 何故途中で止めてしまったのかは思い出せないが、レイアウトが硬いスイス風であったことを覚えている。
何年かが過ぎ去り、ニコールがバーゼル ・ スクールを終え、バーゼルのデザイン ・ スタジオの仕事を止めて日本に戻ると、彼女は TM 誌のテキストのタイプセットに取り組み始め、現存する写真のスキャンを始めた。英語のテキストも必要と考え、イギリス在住のロイ ・ コールに依頼したところ、彼はライプツィヒ在住の翻訳家でピアニストのグラハム ・ ウェルシュを紹介してくれた。

    二か国語のテキストを基にしたレイアウトがおおむね出来あがった。 ドイツ語のテキストの文字は英語のテキストよりわずかに大きく、コラムの幅も英文に比べると独文がわずかに広い。 このレイアウトを持って、友人である東京の朗文堂社長の片塩二朗に会いに行った。 日本語のテキストがないと本は売れないと彼は言う。 そこで大阪のデザイン事務所の初代通訳であった山田清美に翻訳を依頼、スミ ・ シュミットが眼を通し確認作業を担当した。

    本書では、日本語のテキストをドイツ語と英語の横に並べるのではなく、アルファベット世界と表意文字世界とに分けて、本の後半にまとめた。 本書は2012年に出版され、翌年ロンドンの国際タイポグラフィック・デザイナー協会(ISTD)から最優秀賞を授与された

    出版から三年後、財団法人 DNP 文化振興財団から、京都 ddd ギャラリーで 「ニッポンのニッポン展」 を開かないかという思いがけない招待を受けた。 ポスター、チラシ、招待状、封筒、案内状、20 ページの来場者用冊子デザインも任された。

    書物から展覧会場へ伝達の場が移る。私はテキストと画像を主役にしたいと考えた。
黒い天井と白い床の間に吊るされた 90 センチ幅の半透明のバナーに黒色でプリントされた画像と和 ・ 英テキスト。 訪れる人はランダムに吊るされたバナーの間を回遊しながら観、感じ、発見し、「 88 の音符をランダムに並べた 7 つのバリエーション」 の響きに耳を傾ける。 日本的なるものの寡黙な美を味わうことができる。

    ニコ一ル ・ シュミットと、長谷川哲也によって具現化された 「ニッポンのニッポン」 の展覧会場は、私には夢のようだった。 その夢を形にして残すために、「タイポグラフィック リフレクション」1 2号を出版することにした。 「アイデア」 誌編集長室賀清徳のエッセイを添えて。

【 詳細 ・ 問い合わせ先 : helmut schid design
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{ 新宿餘談 }
おもえらく、ときに交わり、ときに併走し、あるときは逆走しながらも、ながい旅路をヘルムート ・ シュミット氏とはともにしたという感がある。
かたくなまでに変わることの無いひとだったというおもいと、柔軟に時代と整合性をたもって活きてきているひとだともいえる。 DSCF5640[1]シュミットファミリーの皆さんと[1]そのひとつの中間点であり通過点が、図書 『 japan japanese 』 (朗文堂 2012)であった。
透徹な視点と、熟慮されたテキスト、配慮を凝らしたタイポグラフィ・ コンポジションによる図書『 japan japanese 』が誕生した。
それは愛娘ニコール ・ シュミットと、夫君 : 長谷川哲也氏によって 「京都 ddd ギャラリー」 での空間展示に <nippon no nippon> と題されて、三次空間へのあらたな具現化をみた。 201203japanjapanese[1]cid_787B8BD3-8FF0-43FB-B4B4-BDDAFB5680FC1[1]ここまでの 「まとめ」 として、ヘルムート ・ シュミット自主企画出版 <タイポグラフィック ・ リフレクション 12 nippon no nippon> が完成した。
また小社のWEBサイトを繰ってみると、{ 朗文堂ニュース }、{ 文字壹凜 } だけでも相当量の記録がのこっている。
1980年代初頭からシュミット氏との共同製作作業を再再展開してきた。 そろそろまた次の、あらたな企画で、造形界の沈滞を打破したいおもいがつのっている。
編集者としてはヘルムート ・ シュミットと、その若きファミリーとともに意欲的な挑戦をしてみたいとおもうこのごろである。  [ 片塩二朗  wrote ]

 

【朗文堂ブックコスミイク】 鈴木 篤著 『わたくしは日本国憲法です。』 11月03日[木・文化の日祝日]は日本国憲法公布から70年の記念日でもありました

プリント

顔写真鈴木篤氏 『 わたくしは日本国憲法です。』 著者 : 鈴木 篤氏

【 朗文堂 ブックコスミイク : 『わたくしは日本国憲法です。』 フライヤーPDF
【 関連ブログ : 弁護士 鈴木 篤 の つれづれ語り
【 文字壹凜 : 【祝日】 五月三日は日本の憲法記念日2016年05月01日
青年劇場広告──────────
《 出版人として、タイポグラファとして、そして、なによりもひとりの国民として 》

小社刊 『わたくしは日本国憲法です。』 の著者 : 鈴木 篤氏は、なによりも日本国憲法の前文をおもくみている。当然そこには憲法全体をつらぬく精神と理念がしるされているが故である。
2014年09月06日の『わたくしは日本国憲法です。』出版記念パーティでも、掉尾を飾って会場に『日本国憲法』前文の画像がながれ、それを女性参加者が声高らかに朗読されて感銘をよんだ。
そして鈴木 篤氏は、『日本国憲法』をつぎのようにかたる。

「すばらしい憲法ではないでしょうか。私たち日本国民は、こんなすばらしい、世界に誇れる憲法を持っているのです」

もちろん図書『わたくしは日本国憲法です。』のなかにも、前文をふくめて、憲法の全文が紹介されている。
また<花筏 朗文堂好日録-045 卯月 四月がおわり、新緑と薫風の 皐月 五月のはじまり>でも、『MORGEN』誌での書評を紹介するなかで、『日本国憲法』前文を紹介した。

ところが、現状のコンピューター・ディスプレーは、大小を問わず、まだまだ可読性 Readability と 判別性 Legibility に劣るという段階にとどまっている。
それでもタイポグラファとしては、こうした貴重な文書に勝手に段落改行などは設けるべきではないと判断していた。
ところが、デバイスによる差はあるとはいうものの、やはりこれだけの文章量がつづくと、画面ではことばの壁となって、読む意欲を減衰させてしまう結果となっていた。

今回は、段落ごとに一行アキとして、ともかく読んでいただけるようにいささかの工夫をしたものである。筆者の意のあるところをお汲みいただけたら幸いである。
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日 本 国 憲 法

施行  昭和二二年五月三日

日 本 国 憲 法   前 文

日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。

そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであつて、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。
これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基くものである。
われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。

日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。

われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。
われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。
われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。

日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。

【講演会報告】 中央区生涯教育講座で古谷昌二さんが「平野富二物語 ~IHIを創業した実業家の人生~」と題されて講演

プロジェクター説明資料(1-1)PDF_ページ_01 DSCN8267 DSCN8271M7,M37社屋 S4本社2016年10月21日[金]、平野富二ゆかりの地、東京都中央区生涯教育講座で、『平野富二伝 考察と補遺』の編著者:古谷昌二さんが「平野富二物語 ~IHIを創業した実業家の人生~」と題されての講演会がありました。

同講座は中央区民に向けて広報され、全8回の有料連続講座で、現在は定員となっていて一般募集はおこなっていません。
それでも主催者のご好意で五名の参加者枠をいただき、「平野富二の会」参加者の有志五名が聴講しました。
古谷昌二さんuu 平野表紙uu『平野富二伝 考察と補遺』
編著者 : 古谷昌二
発  行 : 朗文堂
定  価 : 本体12,000円 + 税
A4判、ソフトカバー、864ページ 図版多数
──────────
講座は午後二時―四時でしたので、終了後に会場の築地教育会館からわずかに徒歩三分! かつて東京築地活版製造所と平野富二邸があった萬年橋周辺を、古谷さんのご案内で、灯ともしころまで、おもわぬ「築地さるく」となりました。
プロジェクター説明資料(2)PDF_ページ_08 プロジェクター説明資料(1-1)PDF_ページ_14
至近の「東京築地活版製造所跡」、「活字発祥の碑」をたずね、その背後の「旧平野富二邸跡」もたずねることができました。
「旧平野富二邸跡」は広大な敷地ですが、ここには東京築地活版製造所、石川島平野造船所の社員寮なども設置されていたようです。
現在はおもに「築地えとビル」となっており、壁面には十二支の紋様がレリーフとして設置されていました。
DSCN8288 DSCN8297 DSCN8290 DSCN8293 DSCN8292

【新宿私塾】 第27期修了生:本末英樹さんから「ローマ大文字の原点・トラヤヌスの碑文訪問記録」をいただきました

私塾烏兎匆匆、光陰矢の如しでしょうか。ときのたつのがあまりにはやく感じられます。

2015年09月29日開講、2016年03月15日修了した<新宿私塾第27期>の塾生、本末英樹さん(下掲写真:新宿私塾第27期修了式 前列右からふたりめ)が、ことしの夏にローマのフォロ・ロマーノ地区「トラヤヌスの碑文」を訪問され、その記録写真を提供していただきました。
27期終了_01-1024x724[1]新宿私塾では木村雅彦さんの担当で「ローマ大文字の原点:トラヤヌスの碑文」をまなぶ講座が常設され、本末さんももちろんその講座を受講されています。
1999年05月10日に木村雅彦・春田(木村)ゆかり夫妻が拓本取材を実行され、その記録図書『トラヤヌス帝の碑文がかたる』(木村雅彦 朗文堂)をのこされています。
また本講座は、その原寸大の碑文拓本の迫力に直接触れる機会となります。

本末さんの報告では、トラヤヌスの碑文の周辺ではいまなお発掘・復元・修復作業が進行中で、碑の直近まではおりることができず、周辺回廊部からの撮影となったそうです。

小生がここにはじめて立ってから30余年が経過し、木村夫妻の取材からも17年ほどの時間がたったことになりますが、「トラヤヌスの碑文」の建立は西暦114年とされていますので、その千余年におよぶ悠久の時から較べたらほんのわずかなときでしかありません。
本末英樹さんのうれしそうなローマでの報告を聞きながら、記録し、かたり伝える――タイポグラフィの神妙にして、摩訶不思議な側面をみるおもいがしたひとときでした。
IMG_2505resized IMG_2529resized IMG_2569resized IMG_2529resized IMG_2559resized IMG_2608resized────────
【好評図書紹介】 トラヤヌス帝の碑文がかたる 木村雅彦著

9784947613592ヴィネット01号
トラヤヌス帝の碑文がかたる
木 村 雅 彦 著
B5判 76頁 並製本
増 刷 出 来
定 価 : 本体 2,
600円+税

ローマのトラヤヌスの碑文は西暦114年に建立されて、すべてのローマ大文字の
淵源とされるものです。
ここからアイデアを得て、製作された欧文活字書体は数えきれないほどあります。
本書では18世紀のナポレオン3 世による複製以来の原寸拓本採取に成功して
その写真と拓本、大判折り込み 2 点を含む豊富な写真と図版によって
トラヤヌスの碑文の魅力をくまなく紹介しました。
──────────
『 トラヤヌス帝の碑文がかたる』 はイタリア政府との事前のながい交渉の末
木村雅彦、春田(木村)ゆかり夫妻の「 遅くなった新婚旅行 」 として
1999年05月10日、ローマ、フォロロマーノ地区にある「トラヤヌス帝大円柱」での
原寸拓本採取と、撮影が完了したものです。

『 トラヤヌス帝の碑文がかたる』のテキストは日本語だけですが、欧米でもやはり
関心がつよく、外国向け販売もすくなくありません。

ここにあらためて、故ヘルマン・ツァップ氏がのこされたエッセイとともに
トラヤヌス帝の碑文がかたる 』(木村 雅彦著、朗文堂) をご案内いたします。
ご愛読のほど、よろしくお願いいたします。
トラヤヌス帝トラヤ02トラヤ03トラヤ04──────────

< トラヤヌス帝の碑文のおもいで >  ヘルマン・ツァップ

朗文堂未刊書 『ヘルマン・ツァップ 活字と夢と』より。
Zapf 型押し用亜鉛凸版uuツァップ夫妻
左) Gudrun Zapf von Hesse グドゥルン・ツァップ・フォン・ヘッセ

       1918年01月02日 ドイツ、メクレンブルクうまれ
右) Hermann Zapf ヘルマン・ツァップ
        1918年11月08日-2015年06月04日 ドイツ、ニュルンベルクうまれ

1950年の秋、わたしたちは活字書体のインスピレーションをもとめてイタリアへでかけました。この旅ではもっぱらスケッチブックとカメラを手に、フィレンツェ、ピサ、ローマをおとづれて、ふるいローマ時代の碑文を探しました。
 
ここでの数数の碑文との出会いと、フィレンツェとバチカンの図書館で見たすばらしい書物が、その後のわたしたちの活字設計におおきな影響をあたえました。とりわけ刺激がおおきかったのはトラヤヌス帝の碑文との出会いでした。
文字の美しさを理解するひとならだれでも、西暦114年にローマのフォロ・ロマーノ地区に建造されたトラヤヌス帝の大円柱にしるされた碑文をみて、わたしがいかに有頂天になったかを理解していただけるでしょう。
 
ところが残念なことに、この碑文の位置がたかすぎて、歪みのない、まともな写真を撮ることができませんでした。それでも諦めきれずに奮闘するうちに、どうやらわたしはだれの眼にも明らかなほど夢中になっていたようです。
たまたまそばを通りかかった警備員は、メジャーをもって大円柱に詰め寄るわたしを見て、碑文をはぎ取って地面に引きずりおろそうとしているとおもったのでしょうか、あわてて制止されたことが懐かしくおもいだされます。

Zapf_80-1プリントミケランジェロ・タイトリング(Michelangelo Titling)。この大文字だけの活字書体は、ヘルマン・ツァップによってデザインされた、碑文系書体とされるもののひとつです。朗文堂ホームページのメインタイトルは1999年以来ミケランジェロ・タイトリングがもちいられていjます。
D. Stempel AG /フランクフルト 1950年。

【 詳細情報 : 朗文堂ブックコスミイク トラヤヌス帝の碑文がかたる 】
【 関連情報 : 朗文堂ニュース ご冥福をお祈りいたします。ヘルマン・ツァップ氏を偲ぶ 】

【朗文堂ブックコスミイク】 『オリンピックとデザインの政治学』 共著者:若山 滋氏ブログSite開設

若山 滋氏若山 滋 Shigeru Wakayama
建築家 名古屋工業大学名誉教授 

1947年台湾生まれ。東京工業大学建築学科卒業、同大博士課程修了。工学博士。1974年入社の久米設計を経て名古屋工業大学教授。米国カリフォルニア大学バークレー校、コロンビア大学客員研究員。現在、中京大学客員教授、名古屋工業大学名誉教授。専門は建築学・都市論・文化論。

著書は『建築へ向かう旅』、 『組み立てる文化の国』、『風土に生きる建築』、 『「家」と「やど」― 建築からの文化論』、 『漱石まちをゆく ― 建築家になろうとした作家』、『インテンシブ・シティー都市の集約と民営化』、『建築家と小説家 ― 近代文学の住まい』など。
建築作品には「不二の一文字堂」、「高萩市立図書館」、「ミャンマー中央農業開発センター」、「名古屋工業大学正門」、「西尾市岩瀬文庫」などがある。
01オリンピックとデザインの政治学rs

────────── 若山 滋氏からのメッセージ

皆さま
最近、ブログを始めました。
都市力と風土力」というタイトルです。 wakashige.hatenablog.com

都市力と風土力

建築からの文化論を主に、時事評論を加える。

読んで感想を聞かせていただければ幸いです。
知り合いに宣伝してください。   2016年08月31日  若 山  滋

2016-08-23  負けてこそ名誉
2016-08-24  小池知事と着物の圧倒
2016-08-25   空調に関するテレビ番組 
2016-08-28   大衆発信社会
2016-08-29   女優の息子
2016-08-30   大衆とは何か-大衆発信社会・その2 
2016-08-30   ポケモンゴーよりポケベンゴー

{ 新 宿 餘 談 }
あたらしいブロガー : 若山 滋さんの誕生です。
08月23日の開設から、読みごたえのある記事が連日投稿がつづいています。
やつがれはお盆あけから雑用が多く、ブログの更新がとどこおり気味です。
あたらしいブログ、「都市力と風土力」 への皆さまのご愛読をお勧めするゆえんです。

【好評既刊書紹介】 『オリンピックとデザインの政治学』 森山明子・若山 滋 共著 朗文堂

01オリンピックとデザインの政治学

オリンピック・パラリンピック騒動に発し
建築とデザインからの緊急対論!

書  名   オリンピックとデザインの政治学
著  者   森山明子  若山 滋 共著
装  本   四六判  上製本  248ページ
発  売   2016年1月27日発売
定  価   1,800円+税
発  行   株式会社 朗 文 堂
ISBN978-4-947613-92-9 C0070

本書は日本図書館協会選定図書に選定されました(平成28年2月24日選定)

<著者紹介>

A1森山森山明子 Akiko Moriyama
デザインジャーナリスト 武蔵野美術大学教授


1953年新潟県生まれ。東京藝術大学美術学部芸術学科卒業。特許庁意匠課審査官、国際デザイン交流協会勤務を経て、日経マグロウヒル社(現・日経BP社)に入社。「日経デザイン」の創刊にかかわり1993-98年同誌編集長。1998年より現職、デザイン情報学科所属。

著書は『まっしぐらの花 ― 中川幸夫』、『石元泰博 ― 写真という思考』、『新井淳一 ― 布・万華鏡』、『デザイン・ジャーナリズム 取材と共謀 1987 → 2015』ほか。
監修・編著書には『カラー版日本デザイン史』、『Gマーク大全 グッドデザイン賞の五〇年』などがある。
NHKハート展詩選考委員、グッドデザイン賞審査副委員長、芸術工学会副会長・理事、三宅一生デザイン文化財団理事、日本デザイン振興会評議員などを務める。
──────────
第一次エンブレム騒動においては、残念ながら、デザインの安直さと業界の構図に対する不信が渦巻いた。しかしデザインの重要性が一層増していることは現代社会のまぎれもない事実だ。ビジョンと意思決定の質が、企業や都市や国の浮沈を左右する。デザインは何を希望として、どう歩んできたのか。その一端を明らかにすることで、あるべきデザイン像を問いかけたい。
──── 本書 帯より  森山明子 (デザインジャーナリスト)

A2若山若山 滋 Shigeru Wakayama
建築家 名古屋工業大学名誉教授 


1947年台湾生まれ。東京工業大学建築学科卒業、同大博士課程修了。工学博士。1974年入社の久米設計を経て名古屋工業大学教授。米国カリフォルニア大学バークレー校、コロンビア大学客員研究員。現在、中京大学客員教授、名古屋工業大学名誉教授。専門は建築学・都市論・文化論。

著書は『建築へ向かう旅』、 『組み立てる文化の国』、『風土に生きる建築』、 『「家」と「やど」― 建築からの文化論』、 『漱石まちをゆく ― 建築家になろうとした作家』、『インテンシブ・シティー都市の集約と民営化』、『建築家と小説家 ― 近代文学の住まい』など。
建築作品には「不二の一文字堂」、「高萩市立図書館」、「ミャンマー中央農業開発センター」、「名古屋工業大学正門」、「西尾市岩瀬文庫」などがある。
──────────
ザハ・ハディドと安藤忠雄はやや異端なところがあるので、そこに建築思想的ともいうべき対立の文脈を読み取ることができるような気がしたのです……。ザハ建築の「速度」と安藤建築の「強度」が出会ったとも言えます。スタジアムにはふさわしい気がしないでもない。しかし、良識派の建築家にとってこの二人の建築思想は「異端」であり、排除すべきものであったのではないか。
──── 本書 帯より  若山  滋 (建築文化論者)

<本書の内容  目次より>

第一章 新国立競技場問題の所在と根源        
        ザハ・ハディド案撤回で〝家の論理〞が強化された
第二章 大会エンブレム問題の所在と根源        
        ベルギーの劇場側の提訴はデザイン界への〝黒船〞か
第三章 建築の思潮とジャーナリズムの系譜
        建築論は日本の近代化過程を表す
第四章 デザインの運動とジャーナリズム                
        デザインジャーナリズムはネットに住むしかないのか
第五章 近代デザインの政治学         
        モダンデザインは国家主義との葛藤の歴史だった
第六章 都市、国家、デザイン        
        ビジョンと意思決定が浮沈を左右する
第七章 デザインの文化戦略とは        
        広告文化の陥穽、反広告の思想
第八章 〝デザインの国・日本〞の源流        
        室町―江戸の伝統依存に賞味期限はないか

【新刊紹介】 江越弘人著 『長崎がうんだ奇妙人列伝』

プリント チラシ表 チラシ裏
新江越_顔写真4c江越  弘人(えごし ひろと) 


昭和10(1935)年、長崎市(旧高浜村)生まれ。

 昭和34(1959)年、長崎大学学芸学部卒業。
 長崎県公立学校教員(小学校)を歴任。
 平成8(1996)年、定年退職(最終勤務校、長崎市立鳴見台小学校)。現在、長崎の歴史と史跡について講演やガイドを精力的に行なっている。
 著書に
『白帆注進』(共著、長崎新聞社)。『幕末の外交官森山栄之助』(弦書房)。『〈トピックスで読む〉長崎の歴史』(弦書房)。『逃げる男 活版印刷の祖・本木昌造』(長崎新聞社)など。
──────────

刊行にあたって 

「生きる」。それだけで面白い。
「無名」。それがなんだ。無名だからこそ、面白い。
人は、さまざまな人生を歩む。一人として同じ生きざまはない。
ただ一つ、人は「生まれ」、そして「死んで」いく。
ただ、人々は、生と死の間を、さまざまなシュチュエーションで繋げていく。この生と死の間の出来事は、他者からのさまざまな毀誉褒貶に覆われる。叩き抜かれ、笑い抜かれ、イジメ抜かれ、そうして、思いがけなく称賛の嵐を浴びた時にも、人間は、自分としての道を歩むほかに方法がない。

人生は思うようにならないものである。また、思った以上に大成功を収めることがある。
 最も悪いのは、自分の人生を投げることである。他人の人生も、滑稽であろうと笑うことはできない。人を笑い、貶めることは、自分を貶めていることである。
 人生は、自分の信じることを、己の個性・能力で生き抜き、生と死の間を繋いでいかねばならない。その「繋ぎ」は、人みな違っている。
つまり、人類はすべて「奇妙人」である。そこには、何ら価値の差はない。お金が入ってきても、来なくても、一生懸命に自分に課せられた環境・時代・能力などに従って生きていくことは、とてもたっといことである。
私は、この書を読んで、一地方に生きた奇妙人を知り、共感し、さらに、己の中の奇妙人を発見してくれたら、何よりもうれしいことだと思っている。他人の奇妙を知り、自分の奇妙を自覚することが、人を優しくするのである。
──────────
◯ 書 名   長崎がうんだ奇妙人列伝

◯ 著 者   江越 弘人
◯ 装 本   四六判 上製本 148ページ
◯ 発 売   朗 文 堂    2016年4月27日
◯ 定 価   本体1,600円+税
ISBN978-4-947613-93-6 C0021

【 詳細 : 朗文堂 ブック・コスミイク

【好評図書紹介】 トラヤヌス帝の碑文がかたる 木村雅彦著

9784947613592ヴィネット01号
トラヤヌス帝の碑文がかたる
木 村 雅 彦 著
B5判 76頁 並製本
増 刷 出 来
定 価 : 本体 2,
600円+税

ローマのトラヤヌスの碑文は西暦114年に建立されて、すべてのローマ大文字の
淵源とされるものです。
ここからアイデアを得て、製作された欧文活字書体は数えきれないほどあります。
本書では18世紀のナポレオン3 世による複製以来の原寸拓本採取に成功して
その写真と拓本、大判折り込み 2 点を含む豊富な写真と図版によって
トラヤヌスの碑文の魅力をくまなく紹介しました。
──────────
『 トラヤヌス帝の碑文がかたる』 はイタリア政府との事前のながい交渉の末
木村雅彦、春田(木村)ゆかり夫妻の「 遅くなった新婚旅行 」 として
1999年05月10日、ローマ、フォロロマーノ地区にある「トラヤヌス帝大円柱」での
原寸拓本採取と、撮影が完了したものです。

『 トラヤヌス帝の碑文がかたる』のテキストは日本語だけですが、欧米でもやはり
関心がつよく、外国向け販売もすくなくありません。

ここにあらためて、故ヘルマン・ツァップ氏がのこされたエッセイとともに
トラヤヌス帝の碑文がかたる 』(
木村 雅彦著、朗文堂) をご案内いたします。
ご愛読のほど、よろしくお願いいたします。
トラヤヌス帝トラヤ02トラヤ03トラヤ04──────────

< トラヤヌス帝の碑文のおもいで >  ヘルマン・ツァップ

朗文堂未刊書 『ヘルマン・ツァップ 活字と夢と』より。
Zapf 型押し用亜鉛凸版uuツァップ夫妻
左) Gudrun Zapf von Hesse グドゥルン・ツァップ・フォン・ヘッセ
       1918年01月02日 ドイツ、メクレンブルクうまれ
右) Hermann Zapf ヘルマン・ツァップ
        1918年11月08日-2015年06月04日 ドイツ、ニュルンベルクうまれ

1950年の秋、わたしたちは活字書体のインスピレーションをもとめてイタリアへでかけました。この旅ではもっぱらスケッチブックとカメラを手に、フィレンツェ、ピサ、ローマをおとづれて、ふるいローマ時代の碑文を探しました。
 
ここでの数数の碑文との出会いと、フィレンツェとバチカンの図書館で見たすばらしい書物が、その後のわたしたちの活字設計におおきな影響をあたえました。とりわけ刺激がおおきかったのはトラヤヌス帝の碑文との出会いでした。
文字の美しさを理解するひとならだれでも、西暦114年にローマのフォロ・ロマーノ地区に建造されたトラヤヌス帝の大円柱にしるされた碑文をみて、わたしがいかに有頂天になったかを理解していただけるでしょう。
 
ところが残念なことに、この碑文の位置がたかすぎて、歪みのない、まともな写真を撮ることができませんでした。それでも諦めきれずに奮闘するうちに、どうやらわたしはだれの眼にも明らかなほど夢中になっていたようです。
たまたまそばを通りかかった警備員は、メジャーをもって大円柱に詰め寄るわたしを見て、碑文をはぎ取って地面に引きずりおろそうとしているとおもったのでしょうか、あわてて制止されたことが懐かしくおもいだされます。

Zapf_80-1プリントミケランジェロ・タイトリング(Michelangelo Titling)。この大文字だけの活字書体は、ヘルマン・ツァップによってデザインされた、碑文系書体とされるもののひとつです。朗文堂ホームページのメインタイトルは1999年以来ミケランジェロ・タイトリングがもちいられていjます。
D. Stempel AG /フランクフルト 1950年。

【 詳細情報 : 朗文堂ブックコスミイク トラヤヌス帝の碑文がかたる 】
【 関連情報 : 朗文堂ニュース ご冥福をお祈りいたします。ヘルマン・ツァップ氏を偲ぶ 】

【新刊情報】 『オリンピックとデザインの政治学』 森山明子・若山 滋 共著 朗文堂

01オリンピックとデザインの政治学

オリンピック・パラリンピック騒動に発し
建築とデザインからの緊急対論!

書  名   オリンピックとデザインの政治学
著  者   森山明子  若山 滋 共著
装  本   四六判  上製本  248ページ
発  売   2016年1月27日予定
定  価   1,800円+税
発  行   株式会社 朗 文 堂
ISBN978-4-947613-92-9 C0070

本書は日本図書館協会選定図書に選定されました(平成28年2月24日選定)

<著者紹介>

A1森山森山明子 Akiko Moriyama
デザインジャーナリスト 武蔵野美術大学教授


1953年新潟県生まれ。東京藝術大学美術学部芸術学科卒業。特許庁意匠課審査官、国際デザイン交流協会勤務を経て、日経マグロウヒル社(現・日経BP社)に入社。「日経デザイン」の創刊にかかわり1993-98年同誌編集長。1998年より現職、デザイン情報学科所属。

著書は『まっしぐらの花 ― 中川幸夫』、『石元泰博 ― 写真という思考』、『新井淳一 ― 布・万華鏡』、『デザイン・ジャーナリズム 取材と共謀 1987 → 2015』ほか。
監修・編著書には『カラー版日本デザイン史』、『Gマーク大全 グッドデザイン賞の五〇年』などがある。
NHKハート展詩選考委員、グッドデザイン賞審査副委員長、芸術工学会副会長・理事、三宅一生デザイン文化財団理事、日本デザイン振興会評議員などを務める。
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第一次エンブレム騒動においては、残念ながら、デザインの安直さと業界の構図に対する不信が渦巻いた。しかしデザインの重要性が一層増していることは現代社会のまぎれもない事実だ。ビジョンと意思決定の質が、企業や都市や国の浮沈を左右する。デザインは何を希望として、どう歩んできたのか。その一端を明らかにすることで、あるべきデザイン像を問いかけたい。
──── 本書 帯より  森山明子 (デザインジャーナリスト)

A2若山若山 滋 Shigeru Wakayama
建築家 名古屋工業大学名誉教授 


1947年台湾生まれ。東京工業大学建築学科卒業、同大博士課程修了。工学博士。1974年入社の久米設計を経て名古屋工業大学教授。米国カリフォルニア大学バークレー校、コロンビア大学客員研究員。現在、中京大学客員教授、名古屋工業大学名誉教授。専門は建築学・都市論・文化論。

著書は『建築へ向かう旅』、 『組み立てる文化の国』、『風土に生きる建築』、 『「家」と「やど」― 建築からの文化論』、 『漱石まちをゆく ― 建築家になろうとした作家』、『インテンシブ・シティー都市の集約と民営化』、『建築家と小説家 ― 近代文学の住まい』など。
建築作品には「不二の一文字堂」、「高萩市立図書館」、「ミャンマー中央農業開発センター」、「名古屋工業大学正門」、「西尾市岩瀬文庫」などがある。
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ザハ・ハディドと安藤忠雄はやや異端なところがあるので、そこに建築思想的ともいうべき対立の文脈を読み取ることができるような気がしたのです……。ザハ建築の「速度」と安藤建築の「強度」が出会ったとも言えます。スタジアムにはふさわしい気がしないでもない。しかし、良識派の建築家にとってこの二人の建築思想は「異端」であり、排除すべきものであったのではないか。
──── 本書 帯より  若山  滋 (建築文化論者)

<本書の内容  目次より>

第一章 新国立競技場問題の所在と根源        
        ザハ・ハディド案撤回で〝家の論理〞が強化された
第二章 大会エンブレム問題の所在と根源        
        ベルギーの劇場側の提訴はデザイン界への〝黒船〞か
第三章 建築の思潮とジャーナリズムの系譜
        建築論は日本の近代化過程を表す
第四章 デザインの運動とジャーナリズム                
        デザインジャーナリズムはネットに住むしかないのか
第五章 近代デザインの政治学         
        モダンデザインは国家主義との葛藤の歴史だった
第六章 都市、国家、デザイン        
        ビジョンと意思決定が浮沈を左右する
第七章 デザインの文化戦略とは        
        広告文化の陥穽、反広告の思想
第八章 〝デザインの国・日本〞の源流        
        室町―江戸の伝統依存に賞味期限はないか

烏兎匆匆|歳月はあわただしく過ぎ去るものです|06月04日はヘルマン・ツァップさんの一周忌です

ツアップを偲ぶ20150608134232723_0001Hermann Zapf  ヘルマン ・ ツァップ
1918年-2015年 享年96 (遺影は1995年ころのもの)

<Hermann Zapf  ヘルマン ・ ツァップ 略  歴(おもに1995年頃まで)>
◯ 1918年11月08日、ドイツのニュルンベルクにて生まれる
カリグラファ、タイプデザイナー、タイポグラフィ教育者
◯ 1972年より ドイツのフラックフルトとハイデルベルクの間に位置する学術都市、ダルムシュタットに居住
◯ 1947-56年
D. Stempel AG 活字鋳造所/フランクフルト アートディレクター
◯ 1948-50年
Werkkunstschule Offenbach オッフェッバッハエ芸学校でレタリングを教える
◯ 1960年
Carnegie Institute of Technology カーネギーエ科大学/ピッツバーグ 客員教授
◯ 1972-81年
Technische Hochschuie Darmstadt ダルムシュタットエ科大学でタイポグラフィを教える
◯ 1977-87年
Rochester Institute of Technology ロチェスターエ科大学/ニューヨーク州ロチェスター
タイポグラフィック ・ コンピュータープログラム教授
◯ 1977-85年
Design Processing International/ニューヨーク バイスプレジデント
◯ 1986年より
Zapf, Burns & Company(ニューヨーク)および URW Master Design GmbH(ハンブルク)のパートナーとなる
◯ 2015年
2015年06月04日逝去 享年96

メタルタイプ、写真植字、デジタルシステム用アフレフアベット 176種類をデザイン。
各国で講演および展覧会。

<Hermann Zapf  主要著作(おもに1995年頃まで)
“ William Morris ” 1948
“ Pen and Graver ” 1950,1952
“ Manuale Typographicum ” 16ヵ国語(1968年に18ヵ国語) 1954
“ Typographic : Variations ”  独・英・仏語版 1963
“ About Alphabets ” 1960, 1970
“ OrbisTypographicus ” 1980
“ Hermann Zapf: Hora fugit-Carpe diem ” 1984
“ Creative Calligraphy ” 独 ・ 英 ・ 仏 ・ 西語版 1985
“ Hermann Zapf and his design philosophy ”  独 ・ 英 ・ 日 ・ 伊版 1987
“ ABC-XYZapf ”  1989

ツァップ夫妻朗文堂未刊書 『活字と夢と』にお寄せいただいたツァップ夫妻の写真とシグネチュァ
花4C_Z 花トビラABC1C 花2C_Z© Hermann Zapf  Das blumen-ABC  ¶ この作品は「H. Zapf」のアナグラムになっています。H → Hirschkäfer(くわがたむし)、Z → Zaunrüibe(スズメウリ)、A → Akazie(アカシア)、P → Postillon(モンキチョウ)、F → Fliege(蝿)。 ¶ カリグラフィはレオナルド・ダ・ヴィンチの寓話より引用。「スズメウリは自分の領分に満足できなくなって、巻きひげをのばして通りの向こうの生け垣につかまろうとした。ところがまもなく通行人にひきちぎられてしまった」

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朗文堂既刊書 『ヘルマン・ツァップのデザイン哲学』 製作のおりおりのおもいで
Zapf 型押し用亜鉛凸版
9784947613158The Design Philosophy of
HERMANN ZAPF
ヘルマン ・ ツァップのデザイン哲学

発行日
1995年4月11日
著     者
Hermann Zapf
翻 訳 者
池 野  晴 美
発   行
株式会社  朗 文 堂
定   価   16,800円[税別]
ISBN4-947613-15-7
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The Design Philosophy of HERMANN ZAPF
ヘルマン ・ ツァップのデザイン哲学
HORA FUGIT – CARPE DIEM 烏兎匆匆 光陰矢のごとし ―― まえがき
Carl Zahn  Museum of Fine Arts, Boston (カール ・ ツァーン ボストン美術館)
20150608134232723_0005 20150608134232723_0002 20150608134232723_0003

20150608134232723_0004HORA FUGIT – CARPE DIEM

この<HORA FUGIT – CARPE DIEM 烏兎匆匆 ウトソウソウ 光陰矢のごとし>の銘文は、 Hermann Zapf が原図を描き、アルミニウムに彫刻したものである。ドイツのダルムシュタットの自宅アトリウムにある、カリグラフィック ・ スカルプチュアである。

この絡み合わされた文字は、カリフォルニア・ポピーが咲き乱れる、心地よい環境に囲まれて立つ。アトリウムの向こうにガラスのドアが開け放たれ、ひろびろとした芝生が見渡せる。その周りをめぐる花壇は Zapf 自身が花を植え世話をしているものだ。とりどりの実のなる木々が庭のそちこちに生え、鬱蒼と茂った公園の樹葉を借りて風景を完成させる。

この愛すべき家でのつれあいは、妻のGudrun Zapf-von Hesse (グートルン ・ ツアップ-フォン ・ ヘッセ 1918年01月02日うまれ)である。Zapf とおなじ年齢の妻もまた、才能あるカリグラファであり、またタイプデザイナーと製本家でもある。その先祖は名高いフランクフルトの活字鋳造者、17世紀から続く Luthersche Giesserei (ルテルシュ活字鋳造所)の Luther(ルター)家である。

この牧歌的な家での時間は、彼にとっては文字どおり<烏兎匆匆 光陰矢のごとく>、腕が頼りのタイプデザイン、カリグラフィ、ブックデザインの仕事とともに飛び去っていく。
Zapf は一秒たりともむだにしないマスタープランナー
であるが、忙殺されているようには決して感じられない。いつも友人たちのため、あるいは何か有意義なことのために時間を使っているらしい。〔中略〕

60歳をこえた Zapf に、この分野で並ぶ者はない。今なお新技術に挑戦する意気込みから察するに、これからも頂点にとどまるに違いない。
Zapf は、若いころは、電気エンジニアになるのが夢だった。その性向はいまも変わらないが、1933年当時、ドイツがおかれていた政治的状況のために、ニュルンベルクの工業大学に通うことはかなわず、第二志望の美術学校もあきらめた。かわりに進まざるをえなかった道は地元の印刷業者の徒弟であり、そこで 4 年間写真の修整に携わることとなった。

その間 Zapf は、カリグラフィとタイプデザインの美しさに開眼した。きっかけは、ニュルンベルクを同郷とする Rudolf Koch  (ルドルフ・コッホ)の遺作展である。 Zapf はその後 1938年になって Koch の息子ポールのところで働いた。フランクフルトの Hauszum Fürsteneck というプライベートプレスである。

Zapf は、Edward Johnston の “ Writing and Illuminating and Lettering (邦題 : 『書字法・装飾法・文字造形』エドワード・ジョンストン著、 遠山由美訳、朗文堂)”  という本を見てカリグラフィを勉強し、実習に励んだ。
その勤勉ぶり(そして天性の才能)のおかげで、ほどなくして、本人の言葉によると “ なかなかよい字を描ける ” ようになった。

Zapf は独学のカリグラファで、また一般には知られていないが、独学のタイポグラファでもある。修業の年季を終えるとフランクフルトに移り、そこで活字史研究家の Gustav Mori (グスタフ・モリ)と親しくなった。Mori の膨大な蔵書を使って、Zapf は独学を続けた。
Mori に紹介された Stempel(シュテンペル活字鋳造所)で、Zapf はAugust Rosenberger (アウグスト・ローゼンベルガー)という有名なパンチカッター(活字父型彫刻師)に出会った。その後二人は力を合わせ、いくつかのプロジェクトに取り組むことになるのである。

Zapf の最初のタイプデザインは Gilgengart (ギルゲンガルト)という Fraktur (フラクトゥール : ドイツの亀の子文字)であり、1938年にStempel 活字鋳造所で採用された。 Zapf はまだ20歳そこそこの年齢だった。
そして最初の偉大なる書物の仕事も始まった。“ Feder und Stichel (ペンと彫刻刀)″ というその本のプレートは、Rosenberger が戦時中に手で彫った。ただし当時は Zapf でさえ、徴兵されており、戦時中のほとんどを南フランスで過ごし、ボルドーで地図の作成にかかりきりという状態であった。

ユニークなスケッチブックが数冊、ひまを見ては仕上げられた。どのページにも戦争のシーンはなく、花々や、フランス各地で描いたスケッチでうまっていた。そして “ Das Blumen-ABC (フラワー アルファベット)″ のためのドローイング制作を始めている-この本には、自然の美しさに Zapf が寄せる共感と、観察結果を紙に描き移す能力がよくあらわれている。

Zapf の本やアートワークは全世界の公共・民間コレクションに所蔵されている。印刷部数が少ない出版物もあったため、すぐにコレクター・アイテムになったのである。
戦後 Zapf はフランクフルトに戻り、Stempel 活字鋳造所のプライベート・プリンティングオフィス(私家版印刷部門)のアートディレクターとなった。まもなく、みごとな新しいタイプデザインがつぎつぎと誕生した。[後略]
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万感のおもいを込めて-朗文堂ホームページのメーンタイトルの使用書体について
The type design depends on Hermann Zapf
プリント
朗文堂ホームページ メーンタイトル
Michelangelo Titling,   Zapfino - 1999 biginning to
use

  • ROBUNDO ―― ミケランジェロ・タイトリング(Michelangelo Titling)。この活字書体は、ヘルマン・ツァップによってデザインされたオールキャップスの活字書体で、いくつかのオルタナーティブ・キャラクター(異体字)を含む。D. Stempel AG /フランクフルト 1950年。
  • We love Typography ―― このツァッフィーノ (Zapfino) は、ヘルマン・ツァップによってデザインされ、1998年にライノタイプ社によって発表されたスクリプト(筆記体)系の書体である。 
  • ツァップと小林 章による2003年 Zapfino の改刻版がデジタルタイプとして Mac OS X にバンドルされており、その後さらに改刻を加えた Zapfino Extra も発売されている。