【図書紹介】VIVA!! カッパン|編著者/サラマ・プレス倶楽部 大石 薫 ── 活版印刷入門の定番書 カッパンって何? と思われたら……

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活版印刷の楽しくてカワイイ入門書誕生!!
{懐かしいのに新しい}
魅惑の印刷、カッパン

見て美しい!知って楽しい!
自分でやるともっと楽しい!!!
カッパン ♥ を愛する アナタの必携書です。

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VIVA!! カッパン

編著者/サラマ・プレス倶楽部 大石 薫
装 本:B5判 オールカラー 136ページ 並製本 ジャケット付
定 価:3500円+税
ISBN978-4947613-82-0 C-1070

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【 VIVA!! カッパン 主要内容 目次ゟ 】
懐かしいのに、あたらしい、魅力の活字版印刷術 ――― カッパン ♥
活字のおはなし
文選箱ギャラリー
文 選
組版(植字)
組みつけ
印 刷
活字鋳造
Salama-21Aの使い方
muccu が行く!
  活字鋳造所探訪(築地活字編)
  活字版書籍印刷所探訪(長瀬欄罫製作所編+豊文社印刷所編)

《あとがきにかえて  こんな時代だから……》
アグナープレス倶楽部 → サラマ・プレス倶楽部の活動は、おもにタイポグラフィ関連の専門書を出版している朗文堂代表の片塩二朗と、印刷博物館の工房担当を前職としていた私 大石 薫 との、たったふたりの挑戦からはじまりました。

このようなデジタル時代の真只中に、あたらしく「活版印刷機をつくる」というこころみは、まわりのひとびとの目からみると、まるでドン・キホーテの夢物語のように映っていたことでしょう。片塩と私自身もそのことはよくわかっていて、どちらがドン・キホーテで、どちらがサンチョ・パンサであるかと、お互いを笑いながら、瀕死のロシナンテにも似た「カッパン」という痩せ馬に跨がったその旅路は今日でも続いています。

世界的に、当時はあたらしい活版印刷機を製造販売している企業がまったく無いという事実から、はじめから採算のあわない事業となるであろうことは覚悟していましたが、プロジェクトを進めるにつれて、コストの面はもちろん、すでに30年近くも前に製造ラインが廃れてしまった機材も少なくないことがわかり、前途多難な道のりとなりました。
また、活版関連業者にかぎらず、わが国の産業のほとんどが、合理性と効率性追求のあまり、大量一括生産と過度な分業化を推し進めてきた結果、小ロットに対応でき、かつ部品製造から組み立てまでを一貫しておこなえる工場がなかなか見つからず、はからずも国内製造業の空洞化と、この国の行く末への危機感を実感しました。

どこへ行っても「あと10年早ければねえ……」という答えばかりが返ってきました。しかし、幸運な偶然にも導かれつつ、そこはドン・キホーテ的発想の転換で邁進し、「あと少し遅ければ間にあわなかった」→「なんとかギリギリ間にあった」と発想転換した結果、21世紀のあたらしいカッパン印刷機「Adana-21J → Salama-21A」が誕生しました。
サラマ・プレス倶楽部は、この  Salama-21A を中核としながら。活版印刷の普及と存続につとめる朗文堂の一事業名ですが、カッパンを愛好する皆さんとの双方向の連携の場となることを目的として、そのおもいを「倶楽部」という名称に込めています。当初はドン・キホーテとサンチョ・パンサのふたりだけだった部員も、現在ではおかけさまで登録会員も増えて、気がつけば、すっかり倶楽部らしい様相を呈するようになりました。

IT革命を招来した現代印刷術は、意外なことに19世紀末の産業革命をむかえた時代相ととてもよく似ているといわれます。機械化と大量生産・大量消費時代の幕開けにより、安くて早くて大量で奇抜な印刷物が出まわり、それまでの職人の技芸によって支えられてきたタイポグラフィの質も格段に低下するようになりました。このような技芸の衰退に警鐘を鳴らしたのが当時のアーツ・アンド・クラフツ・ムーブメントでした。
その一九世紀末ムーブメントの再来ともいえる、現代のあたらしいカッパン実践者の多くは、効率優先の情報処理に追われる日常に疲弊と疑問を感じ、「身体性をともなった、ものづくりがもたらす純粋なよろこび」をカッパン製作によって満喫しています。

また、パーソナル・コンピュータや、携帯電話、インターネットの普及によって、組版やデザインなどの特別な職能が無くとも、だれもが気軽に文字を組んで(打って)情報を発信する機会も増えました。
このような時代に、組版の原点であるカッパンを学ぶことは、よりよきコンピュータ組版のためのヒントとしても大いに有効です。

しかし、コンピュータが普及し、メディアが多様化し、それらが複雑に交差しあっている現在の「情報社会」で生活する私たちが、なぜこの「カッパン」にいいつくせない魅力を見いだいているのか、私自身、本書をまとめ終えた現在でも、正確に言語化できないもどかしさをいたいているのもまた正直なところです。そして、その答えとカッパンの真の魅力を知るには、やはり実践をおいてほかにはないといわざるをえません。
願わくば、本書がカッパンの21世紀における存在意義を発掘し、カッパン実践者の皆さまにとっては更なる創作への糧となり、カッパン未経験者の皆さまにはカッパンの実践へのいざないとなることを、せつに祈っています。

              アダナ・プレス倶楽部 → サラマ・プレス倶楽部  大石 薫
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朗 文 堂

162-0065  東京都新宿区住吉町1-13-204
TEL. 03-3352-5070  FAX. 03-3352-5160
E-Mail :  typecosmique@robundo.com

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