カテゴリー別アーカイブ: イベント情報

【展覧会】武蔵野美術大学 タイポグラフィ 2つの潮流


タイポグラフィ 2つの潮流

Two Streams of Typography

会 期 |  2013年5月20日[月]-8月18日[日]
休館日|  毎週 日曜日
           (6/9[日]、7/15[祝]、8/18[日]は 特別開館日)
時 間 |    10:00-18:00(土曜、特別開館日は 17:00 閉館)
入館料|  無 料
会 場 |  武蔵野美術大学美術館 展示室 3
主 催 |  武蔵野美術大学 美術館・図書館
共 催 |  武蔵野美術大学 造形研究センター
監 修 |  新島 実 (視覚伝達デザイン学科教授)
共同監修|寺山祐策(視覚伝達デザイン学科教授)
          白井敬尚(視覚伝達デザイン学科教授)

詳細:武蔵野美術大学 美術館・図書館 展覧会情報

武蔵野美術大学図書館所蔵の貴重書・雑誌・ポスターコレクションから、主にイギリス、アメリカ、フランス、ドイツ、オランダ、スイスにおける20世紀欧文タイポグラフィの、国際様式と伝統様式を俯瞰する。

【展覧会概要 ── 同展フライヤーより】

このたび、武蔵野美術大学 美術館・図書館では「タイポグラフィ 2つの潮流」展を開催いたします。
本展は、19世紀末から20世紀後半にかけて、欧米で出版された美しい書物等を一堂に会して、ヨーロッパ及び米国における「伝統様式のタイポグラフィ」「国際様式のタイポグラフィ」の2つの流れを同時に俯瞰し、550年以上にわたり人々を引きつけて止まないタイポグラフィの魅力を探る試みです。

19世紀後半、ウィリアム・モリスが求めた「美しい書物」制作への試みの原点は、15世紀のインキュナビュラへの眼差しをその基本とし、当時の書物を丁寧に分析することから始められました。
そしてこのモリスの眼差しはその後のプライベート・プレス運動へ大きな影響を与え、20世紀のタイポグラフィ、とりわけ書物制作の一潮流として格調高い伝統様式美を復興させました。
さらにこの美しい書物制作への態度は、スタンリー・モリスンやヤン・チヒョルトによって一般化され、現在に至っています。

一方で、新たなタイポグラフィの転換は19世紀末のアール・ヌーヴォー(ユーゲント・シュティール)に端を発し、20世紀初頭のイタリア未来派、ロシア・アヴァンギャルド、デ・スティルそしてドイツのバウハウスなど、ヨーロッパ全土にまで連鎖的な拡がりを見せた革新的芸術運動の影響のもと、エル・リシツキーやバウハウスでのモホリ・ナジ等のタイポグラフィの革新運動にその萌芽を見ることが出来ます。
この新たな転換はその後、ドイツとスイスで国際様式と呼ばれるタイポグラフィデザイン形式を生み出し、印刷紙面に新しい空間構成と意味生成の土壌を形成することに繋がっていきます。

本展では武蔵野美術大学図書館所蔵のタイポグラフィ・コレクション、ポスター・コレクションと合わせて、貴重書の中からイギリスのプライベート・プレスによる書物をはじめ、フランスやドイツで出版された豪華本、画集、挿絵本、聖書などの優れたブックデザインなど250点を取り上げ、それらを同時に展示することによって、視覚造形言語としてのタイポグラフィの今日的な役割と発展を見つめ直す契機にしたいと思います。

【展覧会】間村俊一 版下ガラパゴス

 

【展覧会】  間村俊一 版下ガラパゴス
【会 場】  ウィリアム モリス  珈琲&ギャラリー
          会場案内図:こちら
【期 間】   2013年05月01日―05月31日
        12:30-18:30 日・月・祝日と第3水曜日は休業
※昨今絶滅危惧種に指定された版下原稿を完成した書物とともに展示します。
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卯の月 4月がおわり、きょうから五月サツキです。
皆さまご健勝で、GWを楽しみ、お仕事にいそしまれておられることと存じます。
朗文堂では例年この時期には《活版凸凹フェスタ》を開催してまいりましたが、ことしは7月に移行した《Viva la 活版 Viva 美唄》の開催準備で、その作品づくりと、タイポグラフィ・ゼミナール資料整備のために、結局連休はふきとんでしまいました。

【おぼろ月 と 穀雨 コクウ】
春の終わりのころに、穀物をうるおす春の雨を「穀雨」といいます。またこの季節の終わりには八十八夜もおとづれます。雨上がりの日には、みごとなおぼろ月もみられますが、なにかと雨の多い季節です。




ことしは「爆弾低気圧」などと呼ばれて、かなり暴れていましたが、じつは「穀雨」の名がしめすように、春の雨は作物にとっては恵みの雨です。ですからこの時期の雨には、さまざまな名前がつけられています。

穀物をはぐくむ雨を「瑞雨 ズイウ」といい、春の艸木をうるおす雨を「甘雨 カンウ」といいます。春の長雨は「春霖シュンリン」、はやく咲いてちょうだい……と開花をうながす「催花雨 サイカウ」、菜の花の咲くころに降る「菜種梅雨」、そしてながく降りすぎて、うつぎの花が腐ってしまうことをあんずる「卯の花くずし」などの情緒ゆたかな名称があります。


装本家にして俳人/間村俊一氏は、展覧会に際して一句ものしています。

    初夏の 版下あはれ 書物果つ

「版下」とは、写真製版を前提とした製版工程の前作業のことで、写植活字文字組版、レタリング、図表などを厚手の台紙に貼っていたものを指します。
この「版下」ということばは、使用期間が短かったので、英語もさまざまで定着せずに、Comprehensive, Comp., Block Copy,  Camera-ready Copy などと様様に呼ばれていました。
わが国でも「関西では はんじた」と濁り、「関東では はんした」と清音がふつうでした。周囲の絶滅危惧種の年配者 !? に聞いてみたらおもしろいかもしれません。

関東と関西の距離感がなくなり、ことばもほとんどが共通語になりましたが、意外に印刷界に頑固にのこっていることば(業界用語)が、パッケージ製作などにおける型抜きの「トムソン抜き、ビク抜き」のようです。
こうした違いをもたらした原因は、輸入代理店のちがいから、「関西ではThompson社製の機械がもちいられたことが多く、その作業をトムソン抜きと業界用語で呼んだ」。いっぽう、「関東ではVictoria社製の機械がもちいられたことが多く、その作業をビク抜きと業界用語で呼んだ」とする説が有力です。

間村俊一さんは、ご自身のことをあまりお書きになりません。ですから「版下 を はんじた、はんした」のどちらで呼ばれているか、「トムソン抜き/ビク抜き」のどちらをもちいているかは、わかりません。その「版下」の名前はともかく、絶滅危惧種!?「版下製作」に従事したかたは、もう45-50歳以上になったようです。

ところで手狭な小社には、マップケースいっぱいの「版下」が、捨てるに捨てられずにたくさんあります。そして印刷工場には、保管を依頼している製版フィルム(ポジフィルム)が山積みで、もっと歴史のある活版印刷工場には「紙型 Paper mold,  Paper matrix」が山をなしています。

ある印刷工場主がこぼしました……。
「毎年 年末に、紙型とポジフィルムの処分許可を出版社に文書でもうしでているんだけど、わかい担当編集が、紙型? ポジフィルム? よく分からないのでそのまま保存してください」
中堅老舗印刷工場といえる同社には、床面積でいったら、ほんとうにテニスコート一面分ほどの「紙型・フィルム」がうずたかく積まれ、ほとんど出番のないままに眠っています。
印刷設計士(グラフィックデザナー)、編集者などが、印刷の現場を訪問しなくなって久しいものがあります。
間村さん、あはれなのは「版下」だけでは無いようですよ。

春爛漫の4月、朗文堂もあたらしい態勢にはいります。第一弾、書道博物館 ギャラリーツアー+掃苔会のお知らせ

 風薫る春、櫻花爛漫の春になりました。いよいよ卯の月、4月のはじまりです。
皆さまお元気で、あたらしい年度をお迎えのことと存じます。
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例年3月は「年度末進行」とされて、印刷・製本・出版界では慌ただしい月となりますが、ことしは人員削減がすすんだせいもあって、製本所が大混雑となって、その余波はまだ解消されたとはいえない状況にあります。

ところできょうは4月1日、エイプリル・フールとされる日です。この日は直訳で「四月馬鹿」とされた時代もありましたが、いつの間にか「四月馬鹿」はあまり使われない訳語となったようです。ことばとは時代とともにあり、いきていますね。

ことしはどんなウィットにとんだ「エイプリル・フール」が世界でかわされるのか、楽しみではあります。
 
朗文堂も4月をむかえて、いよいよ《新宿私塾》《活版カレッジ》が始動します。
また新版による増刷図書も大詰めをむかえており、近近ご案内の予定です。
最初のご案内は、親しくおつき合いさせていただいている書道博物館の意欲的な企画とあわせて、印刷人掃苔会を開催のお知らせです。
この国の近代印刷の開拓者の歴史をたどる、とても意義深いツアーとなります。
皆さまのご参加をおまちしております。



現在、書道博物館で開催中の「唐時代の書、徹底解剖 !!」展には、上掲の「則天武后時代(在位690-705)の写経残巻」がはじめて公開されます(期間限定)。
そこで朗文堂では書道博物館にお願いして、同館学芸員による特別ギャラリートーク+掃苔会を開催いたします。人数は同館の都合で20名限定となります。

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◉  書道博物館ギャラリーツアー+印刷人 掃苔会ソウタイカイ
【開催日時】2013年04月14日[日] 13:00
         (開始5分前にロビー集合してください)
【集合場所】書道博物館 1Fロビー(台東区根岸2丁目10番4号)
http://www.taitocity.net/taito/shodou/shodou_guide/shodou_guide1.html
【参加費用】入場料(500円 各自同館受付にお支払いください )
【掃 苔 会】 書道博物館ギャラリートーク終了後に一旦解散とします。
谷中霊園中心の掃苔会ソウタイカイへは自由参加・無料ですが、バッカス松尾特製『掃苔会の栞  苔の雫』(500円を予定)を用意します。
そこそこの距離をあるきますので、歩きやすい履き物でご参加ください。
【小雨決行】雨男のバッカス松尾さんが案内役ですからとても心配ですが、晴男片塩も同行しますので、お天気は引き分け(小雨 ? )の予定です。
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参加ご希望の方は04月05日までに @メール adana@robundo.com にご連絡ください。掃苔会には定員は設けませんが『掃苔会の栞  苔の雫』の準備の都合もありますので、かならず「件名:ギャラリーツアー申込み」あるいは「件名:ギャラリーツアー+そうたい会申込み」としてご一報ください。

なお、則天武后と則天文字の詳細については、以下の朗文堂ニュースをご参照ください。



書道博物館 企画展 中村不折コレクション
唐時代の書、徹底解剖 !!

【開催場所】  台東区立 書道博物館
          110-0003 東京都台東区根岸2-10-4
          Telephone  03-3872-2645 
          URL : http://www.taitocity.net/taito/shodou/
【開催日時】  2013年03月12日-06月16日
          9:30-16:30(入館は16:00まで)
【休   館 日】  毎週月曜日
          (展示替えのため04月30日、05月07日は休館)
          連休中の04月29日、05月06日は開館
          会期中の展示作品の入れ替えにご注意ください。
【観  覧 料】  一般:500円、小中高生:250円
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[この部分は、書道博物館フライヤーの一部に加筆してご紹介します]
唐の時代(618-907)とは、中国の歴史上、王羲之オウギシらが活躍した東晋トウシン時代(265-420)とともに、「書」がもっともたかい水準に達した時代です。
唐時代の書の特質は、従来からつちかわれてきた書法を、たれにでもわかりやすく法則化した点にあります。とりわけ唐時代の楷書は、理知的な審美眼によって、非のうちどころのない字姿として完成されました。

初唐の三大家、欧陽 詢(オウヨウ ジュン、557-641)、虞 世南(グセイナン、558-638)、褚 遂良(チョスイリョウ、596-658)によって確立された美しい楷書は、いまも多くのひとたちによって学ばれつづけています。
その潮流は顔真卿(ガンシンケイ、709-85)に受けつがれ、「顔法 ガンポウ」とよばれる表情豊かな楷書がつくりだされました。

唐の歴代皇帝は、事実上の建朝者・李世明(高祖・李 淵の次子、唐朝第2代皇帝・太宗、在位626-49、598-649)に倣って、王羲之の書をおもくみましたから、次第に中国全土にわたって、王羲之の書風にもとづいた、格調の高い書風がひろく浸透しました。

すなわち皇帝・李世明をはじめとして、孫 過庭(ソン カテイ、648-703 ?)や、李邕(リ ヨウ、678-747)らは、王羲之の書法にもとづき、洗練された書法をよくしました。
また、伝統的な書法から逸脱した美しさを創出した懐素(カイソ、僧侶、725-85 ?)らも、異彩をはなつ名品をのこしています。

今回の「唐時代の書、徹底解剖 !!」では、唐の四大書家とされる、欧陽 詢、虞 世南、褚 遂良、顔 真卿をはじめ、唐の太宗皇帝・李 世明、孫 過庭、柳 公権、懐素など、唐時代を代表する書の名品と、唐時代の貴重な肉筆資料である『則天武后時写経残巻』(初公開、期間限定:03月12日-04月14日)、『敦煌トンコウ写経』などの貴重な書墨や拓本が、中村不折フセツ コレクションから紹介されます。

【展覧会】空想の建築-ピラネージから野又穫 町田国際版画美術館


空想の建築
── ピラネージから野又 穫へ ── 展 
Imaginary Architecture from Piranesi to Minoru Nomata

【主催・会場】 町田市立国際版画美術館
【会期・時間】 2013年04月13日[土]-06月16日[日]
         月曜休館。4月30日、5月7日は休館
         平日:10:00-17:00 
         土・日・祝日:10:00-17:30
【観   覧   料】 一般 800円

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[国際版画美術館のフライヤーに、一部補筆して紹介します]
この世には存在しない建築を空想すること ── それはわたしたちが、いま現在存在している世界とは別の世界を空想し、その世界にかたちをあたえることかもしれません。
そうであれば、空想の建築群とは、人間のイマジネーションと、想像力を駆使してうみだされる、もうひとつの世界〈アナザーワールド〉への入口といえるでしょう。

本展では、ヨーロッパのふるい版画から現代美術へ、時空をも飛びこえる〈空想の建築群〉を展示して、世界を空想の建築というかたちで、目にみえるようにしようとした人びとの系譜を紹介します。

はるか古代ローマにおもいを馳せ、その壮麗さを銅販画によって結実させたジョバンニ・バッティスタ・ピラネージ(Giovanni Battista Piranesi  1720-78)をはじめとして、18世紀世紀末の画家たちから、現代の美術家まで── 絵画や立体、そして版画など、変化に富んだおよそ180点の作品を展示することによって、見るものをはるかな世界へといざなう展覧会です。

また本展開催とあわせ、特別展示として、出品作家のひとり、野又  穫(ノマタ ミノル  1955- )のドローイング展『ELEMENTS──あちら、こちら、かけら』を開催いたします。あわせてご観覧ください。
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[以下:片塩二朗 wrote]
ジョバンニ・バッティスタ・ピラネージ
     (Giovanni Battista Piranesi  1720-78) 
ピラネージは、本来は建築家でしたが、実際に完成した建築は「サンタ・マリア・デル・プリオラート聖堂」ほか数点にとどまり、こんにちピラネージは銅版画作家であり、出版人として知られています。

写真術がまだ登場していない18世紀にあって、ピラネージの精細で正確無比な エッチングによる銅版画 は、絵画とは異なり、一定の数量を複製(印刷)できましたから、当時では驚異的なものでした。

その影響はひろく欧州全域にわたって、ギリシャ、古代ローマなどの建築を「銅版印刷という複製芸術」によって、ひとびとの眼前に、あたかも実際の建築をみるおもいがするまでの完成度をもって迫り、圧倒的な人気を博しました。
ピラネージは、建築を銅版という印刷版の上に、エッチング技法によって画像を刻み、銅版印刷(凹版印刷の一種)によって、ゆたかな創造の成果を実現した「建築家」であり、「銅版画家」でもありました。
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小社の周辺でも、建築界から印刷人へ、あるいは建築設計士から印刷設計士(グラフィックデザイナー)に転換されたかたも多くおられます。
またその転換の過程で、新宿私塾や活版カレッジでまなぶかたも少なくない現代です。凹版印刷も、凸版印刷も、あるいは書物づくりも、立体的構造物である建築と通底するものがあるようです。

畏兄「無想庵主人」のWebsite『無想庵乃書窓』には、ピラネージの略歴と、豊富な図版が紹介されています。ぜひこちらをご覧いただき、町田国際版画美術館に足を運んでいただきたいと存じます。
【リンク:無為庵乃書窓 ジョバンニ・バッティスタ・ピラネージ 略歴、画像集】

「本の知と美の領域 vol.2 ー 森山明子の仕事」展のご案内

第693回 デザインギャラリー1953 企画展
「本の知と美の領域 vol.2 - 森山明子の仕事」
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  • タイトル:第693回 デザインギャラリー1953 企画展
                「本の知と美の領域 vol.2 - 森山明子の仕事」
  • 会 期:2013年3月20日(水)-2013年4月15日(月)
         最終日午後5時閉場
         入場無料
  • 会 場:松屋銀座7階・デザインギャラリー1953
  • 主 催:日本デザインコミッティー
  • 協 力:山田脩二、白井敬尚
  • 企画・会場構成:平野敬子

この度、日本デザインコミッティーでは、第693回デザインギャラリー1953企画展といたしまして、デザインジャーナリスト・森山明子の仕事を紹介する展覧会「本の知と美の領域vol.2 – 森山明子の仕事」を開催いたします。

森山明子は、デザイン雑誌「日経デザイン」の創刊に携わり、以降、デザインをジャーナリストの立場から 俯瞰して見続けてきました。
その長年に亘る活動の中で、森山は多くのクリエーターとの接点を持ち、彼らの活動や仕事を編集して世に送り出すという仕事に近年、力を注いています。

独自の視点によるクリエーターへの入念なインタビューは、そのクリエーターの内面を透かし見ることが出来るほど精緻に編まれる書籍作りへと繋がっています。
本企画展では、そうした仕事の中から、前衛いけばな作家・中川幸夫、写真家・石元泰博、そしてテキスタイルプランナー・新井淳一の、3人のクリエーターの仕事をまとめた書籍を中心に、森山明子の世界をご紹介したいと思います。

[森山明子さんの略歴]
Moriyama Akiko/デザインジャーナリスト、武蔵野美術大学教授
1953年新潟県生まれ。1975年東京芸術大学美術学部芸術学科卒業。特許庁意匠課審査官、財団法人国際デザイン交流協会勤務をへて、1986年日経マグロウヒル社(現・日経BP社)入社。「日経デザイン」の創刊にかかわり、1993-98年同誌編集長。1998年から現職、デザイン情報学科所属。
NHKハート展詩選考委員、グッドデザイン賞審査副委員長、芸術工学会副会長・名誉理事、公益財団法人三宅一生デザイン文化財団理事、公益財団法人日本デザイン振興会理事などをつとめる。
主著は『まっしぐらの花 - 中川幸夫』、『石元泰博 - 写真という思考』、『新井淳一 - 布・万華鏡』。
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森山明子さんは、朗文堂とも、長年にわたって、とても親しくおつき合いさせていただいているかたです、そんな森山さんの近著をまとめた意欲的な展覧会が開催されます。皆さまのご観覧をお勧めいたします(片塩二朗)。
【詳細:日本デザインコミッティー デザインギャラリー1953】

【展覧会情報】書道博物館『唐時代の書、徹底解剖!!』。+則天武后と則天文字。

 

書道博物館 企画展 中村不折コレクション
唐時代の書、徹底解剖 !!

【開催場所】  台東区立 書道博物館
          110-0003 東京都台東区根岸2-10-4
          Telephone  03-3872-2645 
          URL : http://www.taitocity.net/taito/shodou/
【開催日時】  2013年03月12日-06月16日
          9:30-16:30(入館は16:00まで)
【休   館 日】  毎週月曜日
          (展示替えのため04月30日、05月07日は休館)
          連休中の04月29日、05月06日は開館
          会期中の展示作品の入れ替えにご注意ください。
【観  覧 料】  一般:500円、小中高生:250円

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[この部分は、書道博物館フライヤーの一部に加筆してご紹介します]
唐の時代(618-907)とは、中国の歴史上、王羲之オウギシらが活躍した東晋トウシン時代(265-420)とともに、「書」がもっともたかい水準に達した時代です。
唐時代の書の特質は、従来からつちかわれてきた書法を、たれにでもわかりやすく法則化した点にあります。とりわけ唐時代の楷書は、理知的な審美眼によって、非のうちどころのない字姿として完成されました。

初唐の三大家、欧陽 詢(オウヨウジュン、557-641)、虞 世南(グセイナン、558-638)、褚 遂良(チョスイリョウ、596-658)によって確立された美しい楷書は、いまも多くのひとたちによって学ばれつづけています。
その潮流は顔真卿(ガンシンケイ、709-85)に受けつがれ、「顔法 ガンポウ」とよばれる表情豊かな楷書がつくりだされました。

唐の歴代皇帝は、事実上の建朝者・李世明(高祖・李 淵の次子、唐朝第2代皇帝・太宗、在位626-49、598-649)に倣って、王羲之の書をおもくみましたから、次第に中国全土にわたって、王羲之の書風にもとづいた、格調の高い書風がひろく浸透しました。

すなわち皇帝・李世明をはじめとして、孫 過庭(ソン カテイ、648-703 ?)や、李邕(リ ヨウ、678-747)らは、王羲之の書法にもとづき、洗練された書法をよくしました。
また、伝統的な書法から逸脱した美しさを創出した懐素(カイソ、僧侶、725-85 ?)らも、異彩をはなつ名品をのこしています。

今回の「唐時代の書、徹底解剖 !!」では、唐の四大書家とされる、欧陽 詢、虞 世南、褚 遂良、顔 真卿をはじめ、唐の太宗皇帝・李 世明、孫 過庭、柳 公権、懐素など、唐時代を代表する書の名品と、唐時代の貴重な肉筆資料である『則天武后時写経残巻』(初公開、期間限定:03月12日-04月14日)、『敦煌トンコウ写経』などの貴重な書墨や拓本が、中村不折フセツ コレクションから紹介されます。
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《則天武后と則天文字》
[以下は、片塩二朗 wrote]
河南省洛陽郊外、黄河の支流、伊水河畔には、敦煌トンコウ、雲崗ウンコウとならんで、中国三代石窟のひとつとされる龍門石窟リュウモンセックツ群があります。
その造営は、とおく南北朝時代の鮮卑族王朝の北魏(386-556)の時代にはじまり、初唐のころには、もっとも巨大な奉先寺の造営によってピークをむかえました。

とりわけ仏教にふかく傾倒していた則天武后、武 照(三代皇帝・李 治、高宗の皇后武照、周の聖神皇帝、在位690-705、623-705)は、宏大な石仏群の奉先寺の造営を、事実上20年ほどのあいだに進行しました。

その本尊の毘盧遮那仏 ビルシャナブツ は、洛陽の春をかざる大輪の牡丹の花にもにて、豊饒でふくよかな顔立ちをしています。ですから数十万躰ともされる、痩身で峻厳な顔立ち、いわゆる北魏様式とされる、ほかの龍門石窟の諸仏、とりわけふるくから開鑿がすすんだ左岸の諸仏とくらべると、あきらかに女性のこのみが表出した、おおらかで優美な仏像となっています。

則天武后こと、武 照の表情を模したとされるこのおおきな石像をみると、後世の歴史家が文字で描きだした人物像とくらべると、ふくよかで、豊満な、魅力に溢れるものですし、わが国東大寺の大仏像のモデルとなったという伝承もうべなるかなとおもわせます。

たしかに則天武后は奔放なひとであり、淫乱にして剣呑な面もうかがえます。また嫉妬深くて残忍な性格だったかもしれません。
後段で解説しますが、則天武后は、感情の起伏がはげしく、そのほとばしりを制御できないまま、側近の甘言におぼれて、恣意的な施策をかさねた側面はみられます。

ところが則天武后が設立した控鶴府コウカクフ(のちに改称して奉宸府ホウシンフ)は、いまの文化サロンさながら、あまたの文人、詩人、書画壇の偉才をまねいて、大小の宴会を連日開催し、「勅命」によって即興の詩や歌を吟じさせ、書画を描かせることも多かったとされます。
この時代の洛陽は、また「華のみやこ」とも称されていました。

則天武后の治世は、その薨去からまもなく、李白や杜甫が活躍する盛唐文化の開花につらなり、書壇では欧陽詢書風だけでなく、顔 真卿や柳公権らがあたらしい書風をもって活躍し、則天武后の孫にあたる李  隆基・玄宗帝の「改元の治」につらなって、盛唐文化としての結実をみました。
史家のまなざしは、この女性にいささか酷にすぎるようでもあります。
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ところで、則天武后は、漢の字がもともと内包する造形の神秘性に鋭敏であり、その背後にある種の霊性をみいだし、その呪術性や神秘性に憑かれていたのではないかとおもえることがあります。
もちろんその制定にあたっては、鳳閣侍郞ホウカクジロウの宗 秦客ソウシンカク の手によって載初元年(689)に献上され、ひろく天下に実施されたとされます。

そんな則天武后と則天文字へのおもいから、だいぶ以前かfら、則天武后がつくりだした「則天文字」をコツコツと追ってきました。当時は資料がすくなく、『則天武后』(外山軍治、中央公論新書)程度の資料を頼りに、中国での実地調査がおもでした。

今回の展覧会を期に、あらためてそんな資料を整理して、『花筏』に紹介しようと苦慮中です……。
ところがなにぶん整理が苦手なもので、資料の大半が四散しており、それをまとめることに時間がかかります。しばらくのお時間をいただきます。


中国河南省・洛陽郊外の龍門石窟の巨大石造寺院、奉先寺は唐の高宗(事実上は則天武后、武 照)の創建によるものです。本尊の毘盧遮那仏は則天武后の表情を模したものとされ、わが国の東大寺大仏にも影響をあたえたとされます。
上)奉先寺・毘盧遮那仏  下)奉先寺・左脇持仏


上)則天武后・昇仙太子碑拓本。
2-4行目の上から3文字目が、順番にいわゆる則天文字の「年、月、日」になっています。
『昇仙太子碑』ショウセンタイシ ヒの建碑は、聖暦2年(699年)。則天武后は「唐」にかえて、国号を「周」と号したことから、古代の周の太子の廟を修復し、これを記念してみずから撰文し、みずから書して建碑しました。碑石はとても大きく立派な碑で、河南省偃師エンシ市の仙君廟センクンビョウに現存しています。

中)「則天文字の誕生とその東漸」『印刷雑誌』(片塩二朗、1994年07月号)に紹介した写植活字での「則天文字」の試作。
筆者はつづいて、則天文字「圀」をもちいている「徳川光圀にみる西方へのまなざし」『印刷雑誌』(片塩二朗、1994年08月号)をしるしました。
徳川光圀の「圀」は、いわゆる則天文字であり、また光圀の知行地であった水戸、墓所のある常陸太田には、いまも則天文字の痕跡が、あちこちでみられることを報告したものです。
この当時は資料がすくなく、苦労があったと記憶しています。製作協力:吉田佳広氏。

こののちに研究書『則天文字の研究』(蔵中 進、翰林書房、1995)が発行されて、「則天文字」に関する本格研究が着手されました。
同書は研究内容の評価だけではなく、わが国のタイポグラフィ史からみても貴重な書といえます。すなわち同書は、金属活字原版刷りによって印刷されています。

特殊活字の「則天文字」は、同書のためだけに活字母型を特注製造し、自動活字鋳植機(KMT)で組版・印刷・刊行されたものであり、『則天武后』(外山軍治、中央公論新書)などの先行書とくらべても違いは歴然としています。同書は活字版書籍印刷後期の記念すべき書物です(印刷所:文京区後楽に旧在・共信社印刷所)。 

下)「則天武后がのこした文字」『文字百景 089』(片塩二朗、2000年09月)
電子活字本明朝-Mと混用できるように製作した「則天文字」。製作:鈴木孝。

いまにしておもえば……、この写植活字と電子活字による2回の試作活字の挑戦は、いかに楷書体の末流に属するとはいえ、明朝体活字書風で試作したことには問題がありそうです。
また、現在では「則天文字」として争いのないものは、識者のあいだでは17キャラクターに落ちついているようです。ですからキャラクターの選択そのものも、再考が必要です。

「則天文字」は、いわゆる漢字六書の法からいうと、象形であり、会意といえますが、本来の六書の法からはかなり逸脱しており、むしろこれを「文」(徴号)とみて、則天武后みずからが『昇仙太子碑』にのこしたような、唐代の楷書書風で再現を試みるべきであったと反省しています。
現代はデジタルタイプ、明朝体によって「則天文字」は再現されていますが、ほとんどのキャラクターはユニコード対応で、ソーシャルメディアでは表示に困難をともないます。

またこんにちのソーシャルメディアのなかでは、G 検索によると90,500件(2013年03月調査)ほどのたくさんの記述をみることにおどろきます。いつの間に「則天文字」が、こんなに多くの皆さんの関心を呼んだのでしょう。
また ウィキペディア「則天文字」は、どなたが記述したものか、とても丁寧な解説になっていて、これもまたおどろきました。

「書道博物館」フライヤー裏面部分拡大。『則天武后時写経残巻』(初公開、期間限定:03月12日-04月14日)図版の最終行「日」に、則天文字の「日」がみられます。

《則天武后、武 照のひととなり》
則天武后こと武 照(武皇后・周の聖神皇帝、在位690-705、623-705)は、「貞元の治」で知られる、唐の二代皇帝・李世明(太宗、在位626-49、598-649)の後宮(わが国江戸期の大奥にちかい)に14歳にしてはいり、太宗の死後に出家して尼となりましたが、三代皇帝・李 治(高宗、在位649-83、628-83)の即位後に還俗して、あらためて高宗の後宮にはいったひとです。

高宗の後宮にはいると、王皇后を失脚させ、代わってみずからが皇后となり、朝政に加わって、李 世明以来の高官・褚遂良を左遷し、元老・長孫 無忌らの反対派を粛清し、武氏一族を登用して実権を握りました。

高宗の死後、武  照は、李 顕(中宗)、李 旦(睿宗)を相次いで皇帝に立てましたが、いずれも短期間で廃し、嗣聖七年(690)、高宗の死後6年余に、みずからが聖神皇帝となって、国号を唐から周(武周、690-705)とあらためて、中国史上唯一の女帝となりました。

治世の当初は、西南方で抵抗していた吐蕃(トバン、チベット系民族)や、西北の突厥トッケツなどの武装勢力を鎮圧するなどの面もみられましたが、まもなく、古代王朝の周(BC1100 ?-BC256)のあまりにふるい制度を復興させました。ほかにも密告を奨励して、酷吏・寵臣を専横させました。
このように、唐をむしばみ、漢族の儒教的倫理観に抵触した武 照に関しては、史家のおおくが批判的であり、周(武周)という国とその国号につめたく、武 照はあくまでも三代皇帝・李 治、高宗 の皇后として、則天武后と呼ぶことがならいとなっています。

それでも武 照の時代に登用された多くの人材が、孫にあたる李 隆基(唐六代皇帝・玄宗。在位712-56、685-762)の前半期、すなわち 楊貴妃 に惑溺する以前の「開元の治」で活躍したことは評価されています。
武 照は齢80歳をこえると、さすがに高齢化がめだって、長安四年(705)、宰相の張東之らが武 照に退位を迫り、李 顕(唐第四代皇帝・中宗、在位683-84、705-10。656-710)が帝位に重祚して、国号も周(武周)にかえて唐の名が復活しました。

また「則天文字」も重祚した実子の李 顕(中宗)の勅命をもって、廃止が宣せられました。
それでも「則天文字」は、民間ではながらくもちいられており、廃止からおよそ100年後(804年)に入唐した空海は、いくつもの「則天文字」を使用した書墨をのこしています。


そして、はるかな後世、江戸時代初期に、明末清初の大混乱が中国で発生し、それを逃れてわが国に亡命・帰化した中国・余姚ヨヨウのひと、朱 舜水(1600-82)が、徳川光圀の政治顧問となり、光国にかえて、則天文字「光圀」の使用を勧め、「憂いを先に、楽を後に」の故事から「後楽園」の名称などをもたらしたとされます。
ついでながら朱舜水の墓所は、水戸藩歴代徳川藩主がねむる、茨城県常陸太田市 瑞竜山 にありますが、東日本大震災の影響で墓標や設備の損壊がひどく、現在は公開されていません。

武 照は唐のみやこ長安よりも、副都洛陽の、ゆたかな水と緑にあふれた風土を愛していました。その洛陽の西、洛水の左岸に、唐の高宗の時、みずからが建てた宮殿「上陽宮」で長安四年(705)に薨去しました。その遺骸は夫の三代皇帝・李 治(高宗)の「皇后」として、李 治がねむる 乾陵 に合葬されました。

【特別情報】 朗文堂では4月初旬に、書道博物館でのギャラリー・トークの特別開催をお願いしています。ご希望のかたは事前に片塩宛にご連絡ください。

【展覧会】金閣・銀閣の寺宝展 雪舟、東伯、宗達、そして若冲ー正調明朝体 金陵をご使用いただきました。


現在福岡県久留米市の、石橋美術館(第一会場)と、有馬美術館(第二会場)では、京都の寺院、大本山相国寺・鹿苑寺(金閣)・慈照寺(銀閣)・大光明寺の所蔵品による展覧会を開催中です。

この展覧会には相国寺のコレクションを代表する伊藤若冲の絵画「釈迦三尊像」をはじめ、室町時代から江戸時代の日本絵画を代表する、雪舟、狩野派、長谷川東伯、俵屋宗達、円山応挙といった巨匠の絵画が展示されています。

展示は、会期を2013年1月12日-3月10日として、二部、二館にわかれて開催されています。
【絵  画】
第一部 「色彩の魔術師 若冲」(2013年1月12日-2月8日)
第二部 「日本美術の立役者 集結」(2013年2月9日-3月10日)
【工芸品】
第一部・第二部共通 「悠久の美 器を愛でる」

★ 特別展 金閣・銀閣の寺宝展 雪舟、等伯、宗達、そして若冲

石橋美術館
839-0862  福岡県久留米市野中町1015(石橋文化センター内)
Telephone 0942-39-1131  Facsimile 0942-39-3134

★      ★      ★

【特別展 金閣・銀閣の寺宝展 雪舟、等伯、宗達、そして若冲】の、ポスター、フライヤー、展示解説などには、「正調明朝体 金陵」をご使用いただきました。

★  作品目録(PDF データー。少し読み込みに時間がかかります)

『南齋書  一』大明南京国子監「正調明朝体 金陵」の参考資料となった、木版刊本『南斉書』

まだ四角四面が好きですか?

 「正調明朝体」とはすこしおおげさな名前かもしれません。このあたらしい書体はべつに古拙感を演出した筆写体でも、奇をてらった装飾体でもありません。
正調明朝体「金陵」は中国・南京の雅称から名づけられ、その金陵にあった大明南京国子監刊行の木版刊本『南斉書』にみられる端正な明朝体字様を現代に再生したものです。

明王朝(1368-1644)は、漢民族の朱元璋・太祖が蒙古族の元王朝をたおして南京に建朝しましたが、4代目の皇帝・成祖のときから都を北京に移しました。
また国子監とはもともとは隋王朝のころに設立された大学のことですが、明王朝になってからは中央官僚を養成する大学の機能とともに、国家によるすべての学問を統括する中央官庁となりました。
都が北方の北京に移転してからも、王朝による出版活動は「南監本」とされて、南京を中心に展開されました。その明王朝によるもっとも典型的な官刊本、すなわち正調明朝体字様がうかがえる書物のひとつが『南斉書』といってよいでしょう。

「現代明朝体」には、近代化の名のもとに、機械メスや電子メスが自在にはいって直線化がすすみ、水平線と垂直線ばかりが目立って、すっかり四角四面の硬直した活字書体になってしまいました。
そんな「現代明朝体」から人間味をとりもどしたいあなたに、あるいは奇形や媚態をみせるデザイン書体にはすでに飽いたとおっしゃるあなたのために、明朝体の端正にして、もっとも原型にちかい木版字様を復刻した、正調明朝体「金陵」をおすすめします。
「金陵」には伝統のたかみにある和字書体(ひら仮名とカタ仮名)3書体が標準でセットされており、用途に応じた選択ができます。

【詳細 : 正調明朝体 金陵 Combination 3】

【東京国立博物館】書聖王羲之 特別展の紹介


《きさらぎの月、2月に入りました。皆さまお元気ですか》
カラタチが寒風の中で、けなげに深紅の花をつけています。プロ野球もいよいよキャンプ・イン。そして南国からは、早くも梅だよりがチラホラ寄せられています。
皆さまお元気でご活躍のこととお喜びもうしあげます。

2013年01月22日-03月03日、東京国立博物館 平成館で、『書聖王羲之 特別展』が開催されています。
さっそく01月26日[土]にでかけました。とても寒い日だったのですが、館内は「王羲之ファン」でいっぱいでした。早めのご観覧をお勧めいたします。



────
東京国立博物館『書聖王羲之 特別展』には、朗文堂ともしたしくおつき合いさせていただいている  台東区立書道博物館 の所蔵品がたくさん展示されていました。同館はまた、国立博物館と呼応するかたちで、
『中村不折コレクションから ── 不折が学んだ書聖 王羲之 企画展』(2012年12月07 日-2013年03月03日)を開催しています。時間の許すかたは、ぜひとも台東区立書道博物館にも足をお運びください。
────
東京国立博物館では、ことし夏の企画展のフライヤーを配布しています。
『特別展  和様の書』(2013年07月13日-09月08日)。
同展には国宝をふくむ、わが国の名筆がたくさん展示されるようです。これも楽しみな企画展です。
────
ただしこの時期、7月中旬には、小社アダナ・プレス倶楽部も、あたらしい、相当大胆なイベントを企画しています。
国立博物館とちがって、まだ詳細をつめるにいたっていませんので公示はしていませんが、あたらしい飛躍の地をもとめて、北海道にでかけて、その地のタイポグラファとの熱い交流ができたらと、鋭意企画が進行中です。
もうしばらくの時間をいただきます。



────
昨2012年に、2度にわたって王羲之にちなむ蘭亭のまち、そして王羲之が晩年を過ごしたまち、中国・紹興にいきました。その詳細な報告は時間がかかりそうですが、
★  新・文字百景*004  顔 真卿生誕1300年+王羲之
★  朗文堂-好日録024  禹王、王羲之、魯迅、孔乙己、咸亨酒店、茴香豆、臭豆腐
の、それぞれ後半部に、王羲之紹介を断片的に記述してきました。
そして、これまでは王羲之と顔真卿とを比較しながら紹介しようと苦吟していましたが、やはり、まずはステレオタイプといわれても王羲之を通過しないと……、と覚悟をきめて、

 と題して、タイポグラフィ・ブログロール『花筏』に近近まとめる予定です。こちらはご笑覧たまわれば、ということで……。

【イベント紹介】印刷のいろは展 2013

印刷のいろは展 2013

 【日 時】  2013年02月22日[金]-24日[日]
        12:00-18:00(最終日は17:00まで)
【会 場】   金羊社 1階・4階 入場無料 予約不要
【主 催】   金羊社&オールライト工房

アダナ・プレス倶楽部会員、オールライト工房さんによる恒例の《印刷のいろは展  2013》が、ことしも盛りだくさんの企画をもって開催されます。
皆さまふるってご参加ください。

【詳細 いろは展 ホームページ】

【イベント情報】活版、横濱 二〇一三

活字母型  活字鋳造  活版活字

《活版、横濱 二〇一三》

【日 時】2013年02月09日(土曜日)11:00-19:00、
                   10日(日曜日)11:00-18:30

【会 場】りせっとcafe 伊勢佐木町店 
      横浜市中区伊勢佐木町2-62 オリエンタル共同ビル
      
【展示概要】
・活版作家のオリジナルの活版印刷物
 (ポスト・カード、封筒、メッセージ・カードなど)
・手動式活版機(テキンとアダナ機)を使ったワークショップ
・新・活字ホルダーを使ったワークショップ
・活字、活版材料の販売
・活字母型などの展示
・地元神奈川の印刷屋さんの活字組版の展示

【企画趣旨 ── 築地活字代表・平工希一】
《活版、横濱 二〇一三》は、全国で湧き上がる活版印刷の新しい可能性の探求を、ここ横浜でも根付かせ、地元密着型の情報発信をしていくキッカケになれば ── との思いから開催することにいたしました。
《活版、横濱 二〇一三》の開催場所として「イセザキ町」を選んだのは、活版印刷の歴史と同じく、ふるい町でありながら、新しい魅力を発信できる可能性のある町だと思ったからです。多種多様な人たちが集まるこの町で、新たな活版印刷情報を発信できれば幸いです。

【主 催】
株式会社 築地活字
横浜市南区吉野町5丁目28-2(三進興業ビル1F)
電話 : 045-261-1597
メール : info@tsukiji-katsuji.com

《活版、横濱 二〇一三》 詳細データー 会場MAP  

2012 武蔵野美術大学 助手展2012 開催されました。

 

助手展 2012 武蔵野美術大学助手研究発表
The Research Associate Exhibition 2012

助手展 2012 武蔵野美術大学助手研究発表

会 期| 第1期:2012年11月26日[月]-12月08日[土]
       第2期:2012年12月10日[月]-12月22日[土]
会 場| 武蔵野美術大学 美術館 展示室1、2
Web site|http://musabi.ac.jp/ra/2012/
主 催| 武蔵野美術大学 美術館・図書館
企 画| 助手展2012運営委員会

武蔵野美術大学の各研究室に所属する助手の皆さんによる、作品と研究成果の展覧会です。美術、デザイン全般にわたる作品と研究成果が、同大学美術館展示室で、2 期にわけて発表されました。
────
武蔵野美術大学《助手展2012  第 2 期》に「504ポイントのコンポジション」のテーマで参加された日吉洋人ヒロトさん(基礎デザイン学科助手、アダナ・プレス倶楽部会員、活版カレッジ修了)から、同展の情報と、データーの提供をいただきました。

日吉さんは、武蔵野美術大学基礎デザイン学科助手としての勤務のかたわら、活字版印刷にこだわって、21世紀、あるいは平成の時代になってから、わが国はじめての「活字鋳造工・活字組版工見習い」として研鑽をつづけているかたです。

また、武蔵野美術大学基礎デザイン学科には、小型活版印刷機 Adana-21J が導入されており、活字の追加購入も盛んです。もちろん学生の皆さんや助手の皆さんの積極的な使用がみられます。 


504 ポイントのコンポジション
 凸版印刷(letterpress printing)の技法で、
504 x 504 ポイントの紙面に構成をおこないました。
 
活字組版は、正楷書体の五号サイズの大出張の
活字 100 本を使用。インテルの長さは五号 24 倍。
行間のあきは、五号全角、二分、四分、八分を
組み合わせて使用。
込め物は、五号四倍、三倍、二倍、全角、二分、
三分、四分を組み合わせて使用。
 
活字組版は、角柱の活字を組み合わせて四角形
に組版します。その四角形にしようとする意志が
既に構成を志向しているように感じます。
 
その後、うみだされた版面は紙面に配置されて
余白を決定します。
活字組版は、版面が活字のサイズの倍数で
制御され、結果として法則性をあたえられて
います。そのことは、版面のなかに破綻をあた
えるような造形的な要素を持ち込みません。
また、印刷するときは、紙面に自由に配置し
ています。

無数の造形の要素を選択・決定し、ビジュアル
コミュニケーションの造形を生成するための
方法が、活字版印刷術のシステムとプロセスの
なかには確立されています。 今回の制作では、
活字版印刷術の造形の生成
の手段を
意識しながら、主題は求めず、自由に
構成を
おこないました。          (日吉洋人 wrote)
 


今回の研究・展示「504ポイントのコンポジション」のテーマで、日吉洋人さんが着目した「504ポイント」とは、わが国の「金属活字新号数制」のもとでの最小公倍数としてもちいられた数値です。また、それを厳格に計測するための「活字の原器」の存在を、本年03月に『花筏』に報告しました。そのときからすでに日吉さんはこのテーマの共同研究者でした。
★『花筏』タイポグラフィ あのねのね*019「活字の原器と活字のステッキとは-活字の最小公倍数 504pt. とは」2012年03月17日掲載 

また「五号24倍」とは、活版印刷のおもに端物業者(名刺・カードなどの少量小型印刷業者)がよく使う倍数で、端物印刷には適応性がとても高い数値です。
今回の研究に際して、日吉さんが「活字の原器」の数値をさらに厳格に調査したところ、前掲資料の一部に齟齬があることが判明しましたので、『花筏』のデーターも修整して再掲載いたします。

504pt. と 五号24倍の相関関係考察表  日吉洋人

『英語本の扉』著者講演会 終了!

 《『英語本の扉』髙野  彰先生 著者講演会は終了いたしました》
2012年11月10日[土]爽やかな秋晴れにめぐまれ、本講演会は終了いたしました。
講師の 髙野 彰 先生をはじめ、ご来場いただきました愛読者の皆さま、東洋美術学校の関係者の皆さまに、こころより御礼を申しあげます。

講演会ご参加の皆さまにむけた『英語本の扉』のサイン会も開催。
猫のイラストに2012年11月10日のひづけが暗喩されています。

講演では、書物における扉ページにまつわるいくつものエピソードの紹介がなされました。また、ダガー † をはじめとする引用符の役割、年号の標記法などを、たくさんの図版をもとにして諄諄ととかれる講演に、会場の熱気はどんどんたかまり、講演終了後のサイン会では長い行列ができていました。 




日 時:2012年11月10日[土]
    14:00 - 16:00
会 場:東洋美術学校 D棟 学生ホール
主 催:株式会社 朗文堂
    160-0022 東京都新宿区新宿2-4-9
    http://www.ops.dti.ne.jp/~robundo/
    Facsimile: 03-3352-5160
後 援:学校法人専門学校 東洋美術学校
    産学連携事務局・デザイン研究会 アクティ

【講師紹介】
髙  野   彰 Takano Akira
1941年生まれ。跡見学園女子大学文学部特任教授。
博士(日本文化)。
主要著書:『洋書の話』増補版(1995年、丸善)、『帝国大学図書館成立の研究』(2004年、ゆまに書房)、『英語本の扉 その歴史と役割』(2012年8月、朗文堂)

詳細記録: フライヤーPDF

『japan japanese』 刊行記念 ヘルムート・シュミット氏の 講演会+展覧会のお知らせⅠ


【印刷用 PDF】
東洋美術学校アクセスマップ http://www.to-bi.ac.jp/access/

────────
【タイポグラフィ トーク 講演会】
講師 : ヘルムート・シュミット氏(通訳 : スミ・シュミット氏)
このタイポグラフィ トークでは、ヘルムート・シュミット氏が
メイド および ナチュラルメイド タイポグラフィについてかたります。

made and natural made

メイド およびナチュラルメイド

タイポグラフィ トーク
3 月20日[水・祝] 14:00-(13 :30  受付開始)
要 予約、聴講料 1,000 円

会場 : 東洋美術学校 C 棟 C-1 教室
161-0067 東京都新宿区富久町2-6

◉  この講演会のお申込みは、
会場のキャパシティを越えました。
恐縮ですが03月20日の講演会へのお申込みは
締め切りとさせていただきます(03月01日)。
◉ 展覧会は下記の日程・時間で
無料でご観覧いただけます。 
────────
【オープニング レセプション】
新刊書『japan japanese』 著者サイン会
17:00-18:30
会場 : 東洋美術学校 D 棟 1F 教室
会場でも『japan japanese』(3,800円 税込)
がお求めできます。
────────
【タイポグラフィ トーク 講演会  申込先】
株式会社 朗文堂
@ mail  :  robundo@ops.dti.ne.jp
件名【タイポグラフィ トーク 申込】として、
お名前・人数・返信用メールアドレスを明記して
2013 年 3 月15 日までにご送信ください。
3 営業日以内にお断りの返信が無い場合は
受付完了とさせていただきます。
Facsimile : 03-3352-5160
http://www.ops.dti.ne.jp/~robundo/
────────
【懇親会】
講演会終了後 19 : 00 より、会場から
至近の会場で、シュミット・ファミリーを囲んでの
懇親会(要参加費)を予定しています。
この懇親会に参加をご希望のかたは
講演会のお申込み時に[懇親会参加希望]と
お書きください。
のちほど担当より@メールで、会場・予算など
詳細をお送りいたします。
◉  懇親会のお申込みは、会場のキャパシティを
 すでに越えました。恐縮ですが懇親会への
 お申込みは
締め切りとさせていただきます。
 (02月07日)

────────
【東洋美術学校  ギャラリー館における展覧会】
すでに忘れられかけている 2011 年 03 月11 日の
災害に注意を喚起し、マンメイドおよび
ネイチャーメイドについて考えたい。
あわせて、タイポグラフィック  リフレクション全号
ヘルムート・シュミット氏による企画・デザイン書
のうち、朗文堂刊行のスクエアサイズの書物
『かさこじぞう』英語版、『バーゼルへの道』、
『ジャパン ジャパニーズ 』などを展示する。
────────
【gallery de tobi  展覧会】

man made  nature made

マンメイド ネイチャーメイド

展覧会 東洋美術学校 ギャラリー館
3 月20日[水・祝] 16 : 30-19 : 00
3 月21日[木]-24日[日] 12 : 00-19  : 00
最終日 17 : 00 まで

────
主催 : 株式会社 朗  文  堂
     160-0022  東京都新宿区新宿 2-4-9
後援 : 学校法人専門学校 東洋美術学校
     産学連携事務局  デザイン研究会アクティ

『japan japanese』刊行記念 ヘルムート・シュミット氏の講演会+展覧会のお知らせ Ⅲ


印刷用PDF
東洋美術学校アクセスマップ http://www.to-bi.ac.jp/access/

◉ 本講演会は予約制で、去る03月01日をもって
定員となりました。
たくさんの皆さまからご参加のお申込みをいただきました。
ありがとうございました。
◉ 株式会社イワタ、株式会社タイプバンク、株式会社モリサワの
各社よりご協賛をいただき、最新版電子活字見本帳を
ご提供いただきました。各社120部ほどと数量に限りが
ありますので、受付先着順に、ご自由におもちいただきます。
◉ 受付開始は13:30からです。当日は受付の混雑が
予想されますので、お早めにご来場ください。 
 ◉ なお東美ギャラリーにおける展覧会は、下記の日程で
ご自由にご観覧いただけますので、どうぞ
ふるってご観覧ください。

────────
【タイポグラフィ トーク 講演会】
講師 : ヘルムート・シュミット氏(通訳 : スミ・シュミット氏)
このタイポグラフィ トークでは、ヘルムート・シュミット氏が
メイド および ナチュラルメイド タイポグラフィについてかたります。

made and natural made

メイド およびナチュラルメイド

タイポグラフィ トーク
3 月20日[水・祝] 14:00-(13 :30  受付開始)

会場 : 東洋美術学校 C 棟 C-1 教室
161-0067 東京都新宿区富久町2-6

◉ 講演会は定員に達しました。
◉ 展覧会は下記の日程・時間で
予約無し、無料でご観覧いただけます。
────────
【オープニング レセプション】
新刊書『japan japanese』 著者サイン会
17:00-18:30

会場 : 東洋美術学校 D 棟 1F 教室

◉ 会場でも『japan japanese』(3,800円 税込)
がお求めできます。
────────
【懇親会】
講演会終了後 19 : 00 より、会場から
至近の会場で、シュミット・ファミリーを囲んでの
懇親会を開催します。

◉ 懇親会は定員に達しました。

────────
【東洋美術学校  ギャラリー館における展覧会】
すでに忘れられかけている 2011 年 03 月11 日の
災害に注意を喚起し、マンメイドおよび
ネイチャーメイドについて考えたい。
あわせて、タイポグラフィック  リフレクション全号
ヘルムート・シュミット氏による企画・デザイン書
のうち、朗文堂刊行のスクエアサイズの書物
『かさこじぞう』英語版、『バーゼルへの道』、
『ジャパン ジャパニーズ 』などを展示する。
────────
【gallery de tobi  展覧会】


man made  nature made

マンメイド ネイチャーメイド

展覧会 東洋美術学校 ギャラリー館
3 月20日[水・祝] 16 : 30-19 : 00
3 月21日[木]-24日[日] 12 : 00-19  : 00
最終日 17 : 00 まで
◉ 上記日時に、自由にご観覧いただけます。
ご友人をおさそいいただき、ご観覧ください。

────
主催 : 株式会社 朗  文  堂
160-0022  東京都新宿区新宿 2-4-9
後援 : 学校法人専門学校 東洋美術学校
産学連携事務局  デザイン研究会アクティ

『japan japanese』 刊行記念 ヘルムート・シュミット氏の 講演会+展覧会のお知らせⅡ

────────
タイポグラフィ トーク
ヘルムート・シュミット
メイド および
ナチュラルメイド

3月20日[水・祝]
14:00- (受付開始:13:30)

東洋美術学校 C棟C-1教室

◉  この講演会のお申込みは、
会場のキャパシティを越えました。
恐縮ですが03月20日の講演会へのお申込みは
締め切りとさせていただきます(03月01日)。
◉ 展覧会は下記の日程・時間で
無料でご観覧いただけます。 
◉ 当日は受付の混雑が予想されますので
 お早めにお越しください。

────────────────
展 覧 会
ヘルムート・シュミット
マンメイド
ネイチャーメイド

3月20日[水・祝]16:30-19:00
3月21-23日 12:00-19:00
3月24日 12:00-17:00

東洋美術学校 ギャラリー館

◉ タイポグラフィ トーク終了後の
休憩時間には展覧会をご観覧
いただけます。 
◉ 3月21-24日もギャラリー館は
開場していますので
ご友人とお誘い合わせのうえ
ご観覧ください。

────────────────
オープニング レセプション
『japan japanese』 著者サイン会
17:00-18:30
東洋美術学校 D棟1F

◉ タイポグラフィ トーク終了後には
近隣のギャラリー館で展覧会を
ぜひともご覧ください。
◉ 講演会終了後、D棟1F教室でも
 『japan japanese』(定価 3,800円 税込)
 をお買い求めいただけます。 
◉  レセプション会場は手狭で、混雑が
予想されます。その間トークショーの
会場でもお仲間・ご友人とご歓談できます。

────────────────
懇 親 会

◉  懇親会のお申込みは、
会場のキャパシティを
すでに越えました。
恐縮ですが懇親会へのお申込みは
締め切りとさせていただきます。

 ────
主催 : 株式会社 朗  文  堂
160-0022  東京都新宿区新宿 2-4-9
後援 : 学校法人専門学校 東洋美術学校
産学連携事務局  デザイン研究会アクティ

『japan japanese』刊行記念 ヘルムート・シュミット氏の講演会+展覧会のお知らせⅤ

helmut schmid  typography talk ── made and naturalmade
helmut schmid  typography exhibition ── made and naturalmade
終了いたしました。
ご来場いただきました、たくさんの皆さま
ご支援いただきました、たくさんの皆さま
ありがとうございました。


櫻花爛漫、春たけなわの候となりました。
ヘルムート・シュミット氏を迎えての講演会
『made and natural made』はたくさんの
お客さまにご来場いただき、無事終了いたしました。
ご来場ありがとうございました。


講演会当日にも、ギャラリー館における展示を
ご覧いただきましたが、どうしてもこういう慌ただしい
日には、ゆっくり作品と対話することはむずかしい
ものがあります。

講演会の翌日、03月21日には、20数名の観覧者の
皆さまが、展覧会場にお見えになられました。
そのうちのおひとりは、
「きのうも講演会にきましたが、もう一度展示を
ゆっくりみたくて……」
というかたもいらっしゃいました。

どなたも、ゆっくり時間をとって、掲示作品をていねいに
ご覧になり、そして『typographic reflections』を
熟読されているお姿がとても印象的でした。
────
展示には、ひとの手による工作物-ベルリンの壁の
崩壊のありさま、チェルノブイリの癒えることのない惨事、
そしてもともと「幸福の島」であったはずの福島を襲った
大事故などがつづられています。
そして最後にシュミット氏は「deeds. -not words 」と
おだやかながら、力づよくかたりかけます。
────
自主制作シリーズ『 typographic reflections 』の
一冊一冊も、ふかい洞察と、丹念にかさねられた思考が
ていねいに記録されています。
週末の2日間、ぜひとも展覧会場にお出かけいただき
ゆっくりと作品との対話をおたのしみください。







man made  nature made
マンメイド ネイチャーメイド

展覧会 東洋美術学校 ギャラリー館
3 月20日[水・祝] 16 : 30-19 : 00
3 月21日[木]-24日[日] 12 : 00-19  : 00
最終日 17 : 00 まで
◉ 上記日時に、自由にご観覧いただけます。
ご友人をおさそいいただき、ご観覧ください。

『japan japanese』刊行記念 ヘルムート・シュミット氏の講演会+展覧会のお知らせⅣ

《講演会  made and Natural made 盛況裡に終了》
2013年03月20日[水・祝]、東洋美術学校講義室にヘルムート・シュミット氏をむかえて、盛況裡に終了いたしました。
ご来場の皆さま、ご協力いただいたみなさま、ありがとうございました。


 man made  nature made
マンメイド ネイチャーメイド

展覧会 東洋美術学校 ギャラリー館
3 月20日[水・祝] 16 : 30-19 : 00
3 月21日[木]-24日[日] 12 : 00-19  : 00
最終日 17 : 00 まで
◉ 上記日時に、自由にご観覧いただけます。
ご友人をおさそいいただき、ご観覧ください。