カテゴリー別アーカイブ: 新宿私塾

新宿私塾 第22期生募集開始

「新宿私塾」はタイポグラフィの知・技・美の領域をバランス良くまなぶための、少数先鋭によるちいさな教育機関です。
書物と活字づくり、すなわち「タイポグラフィ」の550年におよぶ魅力的な歴史をまなび、本格的なタイポグラフィの教育と演習を通じて、あたらしい時代の要請に柔軟に対処する能力を身につけた、タイポグラフィの前衛を養成します。
「新宿私塾」は設立から11年の歴史を有し、現在は第21期生が意欲的な学習を続けています。
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今回募集する第22期生は、
2013年4月2日―9月までの、半年間、24回の講座を予定しております。
基本的に毎週火曜日、午後6時30分-9時40分が講座開設日時です。
また24回の講座のうち、土曜日に設定される、フィールドワーク、特別講座が数回予定されています。

新宿私塾は少数先鋭をモットーとし、現役の第一線の造形者による講師陣と塾生が、また塾生同士がたがいに切磋琢磨しながら向上をめざす私塾であり、定員は最大10名で、お申し込み先着順に受付させていただきます。

講義内容、スケジュールなどの詳細は現在調整中ですが、講義内容は現在開講中の第21期とほぼ同様となります。新宿私塾のウェブでご覧いただけます。
http://robundo.com/shinjuku-shijuku/

受講料30万円のうち、申込金3万円を指定口座に振り込んでいただき受付終了となります。
残金の27万円は、開講日(2013年3月末日)までに指定口座に振り込んでいただきます。なお申込金3万円は、お支払い後のキャンセルの場合も返還はできません。
また、ご事情があり分割支払いをご希望の方は担当の鈴木までご相談ください。

振込先:みずほ銀行  新宿中央支店
普通1319675 株式会社 朗文堂(ロウブンドウ)

先ずはメールにて入塾の有無をご連絡ください。
件名/新宿私塾22期申し込み
お名前、住所、電話(携帯可)そして簡単な略歴を必ずお書きください。講義の際に参考とさせていただきます(この情報は新宿私塾だけでの限定といたします)。
受信後、返信をさせていただきます。
より詳しく新宿私塾に関して知りたいというかたは電話連絡をしてください。担当の鈴木か片塩が対応させていただきます。
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株式会社 朗  文  堂
鈴木 孝
160-0022 東京都新宿区新宿2-4-9
電  話 03-3352-5070
Telefax 03-3352-5160
@ mail  robundo@ops.dti.ne.jp
http://www.ops.dti.ne.jp/~robundo/
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新宿私塾 製本講座 +新年懇親会;咸亨酒店 !?

新宿私塾第21期 第19回講座
2013年2月6日[土]
特別演習 製本術入門
特別講師:西尾 彩 さん
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2月初旬というのに、穏やかでぬくもりのある日射しの日でした。
土曜日、新宿私塾 特別演習、きょうはすこし長丁場になります。
午後1時、みなさん遅刻無く集合。
新宿私塾 第1期から担当していただいている
西尾彩さんによる特別演習「製本術入門」。



中央で立っているかたが講師の西尾 彩さん。
新宿私塾はタイポグラフィを中核として、造形・形成に関する多彩な
講座を設けています。通常は2コマ、都合3時間の夜間講座ですが
フィールドワークや、ここに紹介する4時間にわたる特別講座もあります。
「製本術入門」は、講師の西尾  彩さんの指導をうけながら
本格的手づくり洋式製本を体験する講座です。

 西尾さんは通算4年余におよぶ英国留学のあいだ、その居を
19世紀世紀末 アーツ&クラフツ運動の発信地のひとつ
ロンドンのテムズ河畔のハマースミス通りにおかれていました。
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講座が進行するのにつれ、西洋製本術の基本とは
16世紀ドイツの書物、いわゆる『西洋職人づくし』、
『Eygentliche Beschreibung aller Ständeauff Erden』
(詩:ハンス・ザックス、木版画:ヨースト・アマン、フランクフルト、1568年)
に描かれた製本士とも、19世紀世紀末、英国アーツ&クラフツ運動の
造形家とも通底する、身体性をともなった造形であることに気づかされます。
そして、そのおもしろさに次第に惹かれていきます。
特別演習は全員が製作を完了して、夕方5時半に終了。


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ところで塾生諸君、演習でのここちよい達成感が醒めぬまま、
「新年懇親会」と称して、夕暮れの街に、連れ立ってきえていきました。
行き先は朗文堂Websiteでも再再紹介している、神田神保町「咸亨酒店」。
「酒店」とはいいながら、本物の「中国料理店」です。
「咸亨酒店」の紹興酒と、名物のおかゆ料理に、みなさん満足のようす。
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新宿私塾第21期もいよいよ後半戦。各講座はいっそう熱を帯びてきました。
そして塾生同期生だけでなく、期を越えたあたらしいタイポグラフィの仲間も
次第にふえて、皆さんの顔つきも入塾直後とはだいぶ変わって、
タイポグラファらしい顔立ちにかわってきました。
下に紹介する写真、1枚目はお店の従業員さんに撮影していただいたもの。
おおきな鉢は名物おかゆです。少少ピンボケはご容赦を。

新宿私塾修了生・鈴木一成さん 震災からの復興と追悼

  


《新宿私塾活修了生、活版カレッジ修了生の鈴木成一さんが時論を執筆》
『先見経済』(清話会、2013年01月01日)の表紙Ⅳに、新宿私塾、活版カレッジ修了生の鈴木一成イッセイさんが、東日本大震災からの復興と追悼のおもいを込めた時論を発表されました。

鈴木さんは1982年宮城県石巻市のおうまれで、朗文堂 新宿私塾、活版カレッジを履修され、近い将来、宮城県にあたらしい印刷業のモデルを創立するために真摯な研鑽をつづけています。

石巻市は宮城県東部に位置し、人口はおよそ20万人で、仙台についで県内第2の都市とされます。2011年03月11日の大震災では、直接死・関連死・行方不明者は3,943名の多くを数えました(2012年11月現在)。
この石巻市の犠牲者の数は、市町村レベルではもっともおおきな被害でした。

鈴木一成さんの一家は1926年(昭和元年)の創業にかかる株式会社鈴木印刷所の経営者で、まもなく創業90年を迎える老舗の印刷会社です。
同社もまた、激甚をきわめた震災と津波によっておおきな被害を蒙ったものの、全社一丸となって復興作業をすすめ、現在は「Never Give Up  原点回帰・第二の創業へ」をスローガンとして、奮迅の努力を重ねています。

鈴木印刷所の第4代目を担うであろう鈴木一成さんは、「第二の創業」をめざして、ほんとうに熱心に研究をつづけています。
鈴木さんは「原点回帰・第二の創業」に際して、おおきな可能性を秘めた活版印刷と真っ正面からとり組み、近近 意欲的な工房が杜の都・仙台か、石巻に誕生する模様です。もちろん朗文堂 アダナ・プレス倶楽部も、この鈴木印刷所の挑戦を、全力でのバックアップを心がけています。
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鈴木一成さんの「時論」は、あのおおきな災害を忘れることなく、被災地へのおもいをあらたにさせる、挑戦者らしい「時論」でした。
そしてわたしたちも、あの地震と津波、さらには原発事故という人災の記憶を風化させることなく、追悼と復興の意志に燃える、被災地の皆さんと、ねばりづよい連帯がもとめられることを、年頭から実感させるものでした。

新宿私塾忘年会 +涮涮ってなに? スキヤキの漢字は?


 《2012年12月22日[土]新宿私塾第21期生 懇親忘年会》
12月の声をきいたら、あちこちで新宿私塾修了生が、同期ごとに懇親会を兼ねた忘年会を開催しています。それぞれの期ごとに幹事が工夫して、安く、楽しく、お酒もたくさん呑める会場をさがしての開催です。
おおむね女性が幹事ですと、しゃれた、グルメ調の洋風の店になり、男性が幹事ですと、大衆居酒屋のようなところになるようです。

新宿私塾第21期生は現在履修中で、22日は希望者に向けて、特講「アドリアン・フルティガーの造形と、その応用展開」が実施されました。
当日は貴重なDVD画像を見て、たくさんの資料をかかえたまま、夕刻5時半にビックロの裏側にある「しゃぶしゃぶのお店」に駆けつけました。

ビルのなかにある、清潔でおしゃれなお店でした。お料理の中心は「スキヤキ風しゃぶしゃぶ」(写真:町田さん提供)。町田さんによると、
「しゃぶしゃぶは食べるのが忙しいし、美味しくてメンバーの写真を撮ることを忘れちゃった」
そうです。
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ところで肉の鍋料理「しゃぶしゃぶ」の起源は意外にあたらしく、1952年(昭和27年)に大阪のスエヒロが、自店の料理として出すときに「しゃぶしゃぶ」と命名したもので、これがはじまりとされています。
同店では1955年(昭和30年)に「しゃぶしゃぶ」ではなく「肉のしゃぶしゃぶ」の名で商標登録をしています。ここでは「しゃぶしゃぶ」はひら仮名であらわされています。

台湾では「日式」というと日本風ということになりますが、台北のまちに写真のような「日式鍋料理 涮涮鍋」のお店がありました。同行していた 林昆範 さんによりますと、
「涮涮鍋は シュワンシュワン-グヮ といいます。みんなが日本の料理だと知っていますし、意味からいうと 涮鍋 でもでいいのですが、涮涮 シュワン シュワン と繰りかえすことで、スープのなかでサッサ、サッサと肉をゆする行為をうまくあらわしていますね。
台湾には似たような鍋料理に、蒙古族の 涮羊肉 シュワン-ヤン-ロウ, shuàn yáng ròu という、羊の肉の火鍋料理もありますから、蒙古族や女真族の料理が日本で変化したものかもしれません」

どうやらあまりみかけない字「涮」がキーワードのようなので、帰国後に調べてみました。
涮  JIS 第4水準 画区点 2-78-66、U+6DAE
音読み:サン、セン、セツ、セチ。 訓読み:なし
[説文解字風にまとめました]
許慎六書の法でいう会意を3回繰りかえした字。
「氵」は水(ここではスープ、だし汁
)をあらわす。
「刷」はサッとこすり取るが原義。はく、清める、サッとなでてゴミを取りさる。する「印刷」
左側は「尸シリ+布ヌノ」の会意の字で、人が布でお尻の汚れを拭きとる意をしめす。
刷はそれに刀をくわえた字で、刀のような細長いもので、サッと汚れをこすりとる意。
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宴たけなわ、お酒もだいぶまわったころ、チョイと意地悪な質問を。
「このコースターの裏に、スキヤキ を漢字で書いてください!」
「え~ぇ、スキヤキに漢字なんてあるんですか~?」
とワイワイガヤガヤやって、できたのが下の図版です。残念ながら全員アウト! 
正解は下にあります。塾生の皆さん、後半戦も頑張りましょう!


牛・鶏肉などに、ネギ・焼き豆腐などを添えて、鉄鍋で煮焼きしたもの。
明治維新の前、まだ獣肉食が敬遠されていたころ、屋外で鋤スキの上に獣肉をのせ、焼いて食べたからとされる。また肉をすき身(薄切り)にしたからともいう。〔広辞苑〕 

東洋美術 ACTY #2 大牟田2047展覧会

acty_#2.jpg

■ 2012年12月10日[月]-12月15日[土]
■ 東洋美術ギャラリー館

ACTY #2 大牟田2047
デザイン研究会 アクティ、2 年ぶりの展示は『大牟田2047』と題し、現在、九州の地方都市で進行しているプロジェクトを紹介致します。

日本の近代化を支えたまち-福岡県大牟田市。ここはかつて三井三池炭鉱によって栄えたまちでした。日本の近代化をなぞるように発展したこのまち。最盛期には国内におけるエネルギーの源、そのおよそ一割が、ここで産出された石炭だった時代もあるそうです。このまちが日本の近代化を支えたといっても過言ではありません。

しかしエネルギー需要の変化に伴い、1997年に炭鉱は閉山。以来、十余年。このまちはあらたな都市としての生き方を模索しています。かつての炭鉱施設を近代化産業遺産として保存活用しようとする試みや、地元NPOの尽力による炭都としての価値付け。また高齢化に応じたホスピタリティの充実など……。
今、このまちは自身の本質を見据えながら、一歩一歩、着実に前に進もうとしています。

■ デザイン研究室産学連携事務局  中村将大
  クリエイティブデザイン科4 年        加久本真美
  クリエイティブデザイン科3年         栫井篤
   クリエイティブデザイン科1年         木下玲子、武田知世、
                        藤瀬千香子
  グラフィックデザイン科1年            高野千鶴
────
東洋美術学校、とりわけ産学連携事務局の皆さんには
お世話になることが多い。
産学連携のプロジェクトで、かつては日本四大産炭地の
ひとつとされた大牟田のまちの再生プロジェクトへの
取り組みがある。
今回はその2回目の発表で、廃鉱のまちとされた地域が、
あたらしい歩みをはじめる。
その一歩一歩を記録し、あらたな提案も試みていた。
展示はコンピューター画像を、屋外にも投影するなど、
意欲的な取り組みもなされていた。




新宿私塾 Field Work +

 新宿私塾第 21 期 第 9 回講座
フィールド・ワーク 理想社で書籍製作をまなぶ
──
11月17日[土]、あいにくの天候で、ときおり激しい風雨がおそった日であったが、新宿私塾の塾生諸君は元気いっぱい。はじめて教場をはなれて、新宿区改代町の公版書籍印刷所/株式会社理想社(田中宏明社長)においてフィールド・ワーク。

理想社さんでのフィールド・ワークは、第1期生-今回の第21期生まで、一貫してフィールド・ワークを受けいれていただいている。
ここで塾生諸君は、これまで学んできた名刺・カードなどの端物印刷、エフェメラなどの小型平面印刷物の魅力とともに、あらたに三次元の印刷物、本格的な書籍の製造法に触れることになる。

講師は田中社長自らが担当。
理想社は秀英舎(現大日本印刷)出身の、初代田中末吉によって、1921年(大正10)牛込区柳町において「理想社組版所」としてスタートした、同社の活字版印刷術を基礎とした歴史と、「理想社書体」へのあついおもいがかたられる。

理想社における高度な組版術、そして柔軟かつ多様性をもった理想社ハウス・ルールの紹介のあと、実際の書籍としての組版術(Composition)、組みつけ・面つけ(Imposition)と、その効果的な利用法も伝授される。
あわせて実践的な書籍本文用印刷用紙選択の秘訣もかたられる。タイポグラフィが、平面構成から、三次元の書物への、華麗なる変貌をみせる瞬間である。
その講義はたっぷり 2 時間にわたり、ついで 2 班にわかれて、組版現場、整版現場、印刷現場、ストック・ヤードの見学に出発する。



おなじ「プリンター」といっても、机上の軽便な「プリンター」と違って、上掲写真の三菱製作所「四六全判オフセット平版印刷機」の迫力は圧倒的である。それがまた何台も列んで、ミクロン単位の厳格な精度管理のもとに「印刷 Printing」がなされていく景観に、塾生諸君はいささか圧倒される。

轟音をとどろかせて稼働する印刷機の背後には、もちろん最大の部署「組版部」があるが、ここは進行中の企画や企業情報のかたまりのような場所でもあり、さすがに撮影はお断り。いずれにしても、さまざまな組版機がならび、さまざまなソフトウェアがドライブしている。



理想社の社歴は90年余とながいが、印刷機器の設備投資は熱心にかさねてきた。コンピューターと連動するCTP室はその最先端技術を誇る部署である。できあがった印刷物からはうかがえない、高度な技術が積みかさねられている。

印刷の歴史は、また技術変革の歴史でもあった。理想社90年余の歴史の積みかさねのなかでは、活版印刷時代の「紙型 Paper Mold」、オフセット平版時代からの「製版フィルム」などが、増刷をまってストックヤードでねむっている。消費と回転のはやい商業印刷と異なり、公版書籍印刷所のかくれた一面でもある。
参考資料:★タイポグラフィ あのねのね *020
        1921(大正10)年創業、創業90周年を迎えた印刷会社 理想社



午後 1 時から開始された「新宿私塾/理想社フィールド・ワーク」は、陽もすっかり傾いた 5 時に終了。
新宿私塾 21 期の講座も第 9 回目を迎え、塾生同士もすっかり打ち解け、同じ目的意識を確認しあった仲になったようです。
このあと、あいにくの雨天のなか、塾生同士がかたらって「懇親会」にでかけたようですが……。

日大藝術学部 Typography Seminar 終了!

日本大学藝術学部デザイン学科 特別講義
Typography Seminar
        Helmut Schmid
        Jiro Katashio
        Akiteru Nakajima
2012年10月27日[土] 14:00-17:50
展示/デザイン・プレゼンテーションルーム
講演/日本大学藝術学部 江古田校舎 西棟B1 
企画・進行/細谷 誠専任講師

 

 展示会と特別講義は、中島安貴輝主任教授の長年にわたるデザイン活動と、デザイン教育を綴り、それを記録・展示し、次代のデザインを背負う学生の皆さんと、あらたな方向性を模索するという、とても意欲に富んだ、内容の濃いテーマでした。

この企画・展示・進行は同大の細谷 誠専任講師。
特別講義の講師は、中島安貴輝主任教授と、ゲストとして、年代がちかく、長年にわたって親好がふかい関係(悪友 !?)だった、ヘルムート・シュミットさん、片塩二朗でした。

シュミットさんは、タイポグラファになろうと決意し、欧州各国での活版印刷所で「コンポジター 植字工」として修行し、ついに念願のバーゼルでエミル・ルーダー氏の教育を受けるにいたった経緯、そして定員3名だけの、ちいさな私塾ともいえた、ルーダー氏のタイポグラフィ教育内容を、大量の写真データとともに紹介されました。

中島安貴輝主任教授 は、東京オリンピックに日藝の学生のころから、勝美勝先生門下生として「青年将校」のようなかたちで関わり、のちに沖縄海洋博覧会のデザインディレクターとして活躍されたことを、丹念に事例報告され、「デザインも、アソビも、めいっぱい」と学生諸君を激励されていました。

この特別講義の企画にあたられた 細谷 誠専任講師 は、お若いころに、 ヘルムート・シュミット氏の『バーゼルへの道』を購読されて大きな感銘をうけられたそうです。



ついでながらヘルムート・シュミット氏の『japan, japanese』 の著者講演会を、来春に朗文堂主催での開催を予定しています。
詳細はあらためて新春にお知らせいたします。
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「Typography Seminar」は、日大藝術学部の授業の一環でしたが、外部からの参加も自由ということでしたので、わずかに朗文堂社内に A3 判告知ポスターを掲示しておきました。
そのために、新宿私塾塾生と、修了生がたくさん押しかけて、講義室は溢れんばかりの盛況となりました。中島先生、細谷先生にはもろもろご迷惑をおかけしました。


あらためておどろきましたが、新宿私塾の塾生には、日大藝術学部のデザイン科だけでなく、写真科、建築科などの学生・卒業生もたくさん在籍していました。そんなかれらが大挙して講演会に押しかけたようです。
ですから「懇親会第2部-いわゆる二次会ですね」は「日藝生」ならではの秘密の? 根城にいき、「ヤカンビール」などという、珍奇な飲みものも登場して、土曜の夜はシンシンとふけていきました。

新宿私塾第21期スタート

新宿私塾第21期生の皆さん(2012年09月25日)

 《新宿私塾第21期、スタート》
きびしい残暑がようやくおさまり、爽やかな秋空のもと、いよいよ新宿私塾第21期が開講しました。第21期生はこれまでの塾生諸君とおなじように、とても意欲的で、向上心と個性のつよい若者があつまりました。

まだ修了したばかりの、きわめて活発かつ賑やかだった20期生のむくもりが、あちこちにのこっているような教場でした。
それでも早速、新宿私塾第21期第1回目の講座では、カリキュラム説明につづいて、制限時間各自1分間の自己紹介があって、ここに集まった塾生同士が、年齢も経歴も職場・学校環境もさまざまなことに、塾生諸君はあらためて驚いたようです。これが新宿私塾の魅力のひとつでもあります。

すなわちここには現役の藝術大学・美術大学の学生もいます。もちろんすでに造形者としての職業人も、異分野で活躍する職業人もいます。そして造形者、タイポグラファとして、いっそうの向上をめざすという一点において、こころざしをおなじくする仲間であることを確認します。
ですから30分ほどの短い開塾セレモニーのあいだに、次第に緊張感がゆるみ、笑い声ももれるようになりました。

みじかい開塾式のあとは、いきなり、たくさんの資料が机上にならび、パソコン映像を併用しながら「タイポグラフィをまなぶこととは」の講義がはじまりました。
「形而上の文と、形而下の字」「コミュニティとコミュニケーション」……。一見むずかしそうなテーマも、実例と資料をもとに諄諄ととかれていきました。
新宿私塾では、タイポグラフィにおける「知・技・美」のバランスのよい学習をモットーとしています。それはまた「知に溺れず、技を傲らず、美に耽らず」という自戒をともないます。

新宿私塾第21期は、2012年09月25日にスタートし、2013年03月05日に修了します。この半年のあいだ、塾生の皆さんがおおきな収穫が得られるように、講師陣はもとより、200名ちかくにまでなった「新宿私塾修了生」の皆さんも、精一杯の努力と応援をいたします。

《恒例の 新宿私塾第21期カリキュラムの表紙デザインの紹介》

新宿私塾第21期カリキュラム 表紙(Design : 講師 杉下城司氏) 

新宿私塾第21期カリキュラムの表紙は Emigre Fonts が中心です。新宿私塾では、半年間の受講期間のあいだに、和文活字でも欧文活字でもどちらでもかまわないのですが、できるだけ「My Favorite Type ── わたしのお気に入りの活字書体」を獲得することが勧められます。
もちろん、世上の評価がたかい書体でも、まったく無名の書体でも、「はやり書体」でも一向にかまいません。むしろどんな書体にも避けがたく付着している「長所と短所」をみつけだし「長所をいかし、短所を制御する能力」がとわれます。
────
エミグレは米国加州バークレーに本拠をおき、Vander Lans 氏と Zuzana Lico 氏が中心の、ちいさなデザイン・ユニットです。朗文堂とはながらく親しい関係にあります。

設立からしばらくは、アヴァンギャルドな造形が目立ち「カリフォルニア・ニューウェーヴ」の旗手のひとつとされ、大判の『Emigre Magazine』(Emigre は移民の意)を刊行していて、まだ通信環境がととのわない’90年代には、その雑誌とフォント・データーの日本での販売を朗文堂が担っていたこともあります。

近年のエミグレはデジタル・タイプの製造に熱心で、おおきなフォント・ベンダーでは採算面から製造・販売を躊躇しがちな、意欲的な新書体を続続と発表しています。
そんなエミグレがおおきく変貌したきっかけとなった書体が、1996年にZuzana Lico 氏によって製作され、丁寧な解説書をともなって発表された新書体 Mrs Eaves でした。

Mrs Eaves ミセス・イーヴスは、トランジショナル・ローマン「バスカーヴィル」にその範をとったものですが、この豊富なリガチャーをもった Mrs Eaves は、デジタル環境の敷衍によって実現されたもので、文字どおり当時の世界のタイポグラファを驚愕させた書体でした。

その後の Zuzana Lico 氏は「タイポグラフィの冒険者」の立場だけでなく、本格的な活字書体製作者としての評価を獲得しました。「Mrs Eaves」シリーズは、その後も試作をかさねるなかから拡充され Mr Eaves Sans などが次次に発表されました。
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今回の表紙デザインは、新宿私塾講師:杉下城司さんによるものです。
ここには 「Mrs Eaves」にある、213にもおよぶ豊富なリガチャー・キャラクターから選び抜かれた文字セットが駆使されています。
また「Mrs Eaves」と「Mr Eaves Sans」を併用することで、無理や違和感がなく、ローマン体とサンセリフの壁を乗り越える各種の試みがなされています。

また「バスカーヴィル・オーナメント」もわずかながらも使用されています。おたのしみいただけたら幸甚です。
そして新宿私塾第21期生の皆さんが、どのような「My Favorite Type ── わたしのお気に入りの活字書体」を獲得するのか、おおいにたのしみな半年間がはじまりました。

新宿私塾第20期終了

《20期生は、とても意欲的で、活発な諸君・諸嬢でした!》
新宿私塾第20期は、2012年4月4日[火]からスタートの予定でしたが、いきなり爆弾低気圧が襲来して、帰宅の足に不安があったために、急遽予定を変更して、最初から振替講座2回開催という波乱のなかでのスタートでした。

ともかく天候が不順だった今年の春先からスタートし、酷暑の夏を乗り越え、残暑がきびしい9月初旬の9月4日で終了となりました。
ともかく20期生は意欲的で、書棚の図書が空いてみえるほどの貸し出しが続き、毎回の講座はにぎやかなこと限りないほどの活発さでした。その報告は下記のアーカイブに記録されています。
4月12日  新宿私塾  第20期スタート
5月14日  新宿私塾 Field Work +
7月23日  新宿私塾 製本講座+

どういうわけか ── おそらく宴会部長の威名を獲得したS君のせいで── 第20期はなにかと口実をもうけては「懇親会」が盛んでした。講座名のうしろに + 印があるときは、懇親会が附属していたときでした。
また資料発見・整理部長のT君もいて、新旧のたくさんの資料が講座室を飛びかう毎回の講座でした。

それぞれの塾生の皆さんの、出身地、経歴、職場、環境がほとんど異なる新宿私塾でも、少数の塾生数のために、すぐにお互いの立場にたいする理解と、おもいやりがうまれます。それが終了後にも、同期ごとに、あるいは期を越えた潜在的な同門意識となって、問題や困難に立ち向かう際のおおきな援助となります。それが20期生はとりわけ強固だったようです。

新宿私塾では、タイポグラフィにおける「知・技・美」のバランスのよい学習をモットーとしています。それはまた「知に溺れず、技を傲らず、美に耽らず」という自戒をともないます。
出会いはうれしく、別れはさびしいものです。それでも半年間、ともにまなび、ともに苦しんできた20期生の皆さんは、雄雄しく羽ばたき旅立っていきました。

新宿私塾第21期生 募集受付終了

新宿私塾第21期生募集は定員に達しましたので
募集を締め切りました。
お申し込みありがとうございました。

新宿私塾第22期生(2013年4月開講予定)は
来年1月末頃に募集の予定です。
入塾相談・ご見学・入塾予約などは随時受け付けております。

http://robundo.com/shinjuku-shijuku/index.html

新宿私塾第21期生募集

「新宿私塾」はタイポグラフィの知・技・美の領域をバランス良くまなぶための、少数先鋭によるちいさな教育機関です。書物と活字づくり、すなわち「タイポグラフィ」の550年におよぶ魅力的な歴史をまなび、本格的なタイポグラフィの教育と演習を通じて、あたらしい時代の要請に柔軟に対処する能力を身につけた、タイポグラフィの前衛を養成します。
「新宿私塾」は設立から10年の歴史を有し、現在は第20期生が意欲的な学習を続けています。
────
今回募集する第21期生は、
2012年9月25日スタート―2013年3月までの、半年間24回の講座が予定されています。
基本的に毎週火曜日 午後6時30分から9時40分が講座開設日です。
24回の講座のうち、土曜日に設定される、フィールドワーク、特別講座が数回予定されています。

新宿私塾は少数先鋭をモットーとし、講師と塾生、また塾生同士が、たがいに切磋琢磨し、向上をめざす私塾であり、定員は最大10名で、お申し込み順に受付させていただきます。

講義内容、スケジュールなどの細部は現在調整中です。第20期の受講内容(カリキュラム)を新宿私塾のページに pdf をアップしてありますのでご覧ください。21期も基本的にはほぼ同じ内容です。
http://robundo.com/shinjuku-shijuku/index.html

受講料30万円のうち、申込金3万円を指定口座に振り込んでいただき受付完了となります。
残金の27万円は、開講日までに指定口座にお振り込みお願いいたします。
申込金3万円は、お支払い後のキャンセルの場合も返還はできません。
なお、ご事情があり分割を希望の方は鈴木までご相談ください。

振込先:みずほ銀行新宿中央支店 普通1319675 株式会社 朗文堂(ロウブンドウ)

まずはメールにて入塾の有無をご連絡ください。
件名/新宿私塾 第21期申し込み
お名前、住所、電話(携帯可)そして簡単な略歴を必ずお書きください。
講義の際に参考とさせていただきます(この情報は新宿私塾だけでの限定といたします)。
受信後、返信をさせていただきます。
より詳しく新宿私塾に関して知りたいというかたは電話連絡をしてください。
担当の鈴木が対応させていただきます。
よろしくお願いいたします。

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鈴木 孝
160-0022 東京都新宿区新宿2-4-9
電話 03-3352-5070
FAX 03-3352-5160
e-mail  robundo@ops.dti.ne.jp
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新宿私塾 製本講座 +


新宿私塾第20期 第18回講座
2012年7月21日[土]
特別演習 製本術入門
特別講師:西尾 彩 さん
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梅雨も明け、爽やかな風が吹いていました。
土曜日、特別演習、きょうはすこし長丁場になる。
午後1時、たれも遅刻無く、全員集合。
新宿私塾 第1期から担当していただいている
西尾彩さんによる特別演習「製本術入門」。


右端が講師の西尾 彩さん。
新宿私塾はタイポグラフィを中核として、造形・形成に関する多彩な
講座を設けています。通常は2コマ、都合3時間の夜間講座ですが
フィールドワークや、ここに紹介するような 5 時間にわたる特別講座もあります。
「製本術入門」は、講師の西尾  彩さんの指導をうけながら
手づくり洋式製本を体験する講座です。


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 西尾さんは通算4年余におよぶ英国留学のあいだ、その居を
19世紀世紀末 アーツ&クラフツ運動の発信地のひとつ
ロンドンのテムズ河畔のハマースミス通りにおかれていました。
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講座が進行するのにつれ、西洋製本術の基本とは
16世紀ドイツの書物、いわゆる『西洋職人づくし』、
『Eygentliche Beschreibung aller Ständeauff Erden』
(詩:ハンス・ザックス、木版画:ヨースト・アマン、フランクフルト、1568年)
に描かれた製本士とも、19世紀世紀末の英国、アーツ&クラフツ運動の
造形家たちとも通底する、身体性をともなった造形であることに気づかされます。
そして、そのおもしろさに次第に惹かれていきます。
特別演習は全員が製作を完了して、夕方6時に終了。
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ところで塾生諸君、演習でのここちよい達成感が醒めぬまま、
「懇親会」と称して、夕暮れの街に、連れ立ってきえていきました。

新宿私塾 Field Work +

 新宿私塾第20期 第7回講座
フィールド・ワーク 理想社で書籍製作をまなぶ
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5月12日[土]、久しぶりの快晴・五月晴れであった。ツツジの花があちこちで満開の花をつけるなか、新宿私塾は教場をはなれて、新宿区改代町の公版書籍印刷所/理想社(田中宏明社長)においてフィールド・ワーク。

理想社さんは土曜休業であるが、おもに振りかえ出勤の土曜日を利用して、第1期生-今回の第20期生にまで、一貫してフィールド・ワークを受けいれていただいている。

ここで塾生諸君は、これまで学んできた名刺・カードなどの端物印刷:エフェメラの魅力とともに、三次元の印刷物、本格的な書籍の製造法に触れることになる。
講師は田中社長自らが担当。1921年(大正10)初代田中末吉によって牛込区柳町において「理想社組版所」からスタートした、同社の活字版印刷術を基礎とした歴史と、「理想社書体」へのあついおもいがかたられる。


 理想社における高度な組版術、そして柔軟かつ多様性をもった理想社ハウス・ルールの紹介のあと、実際の書籍としての組版術(Composition)、組みつけ・面つけ(Imposition)と、その効果的な利用法も伝授される。
あわせて実践的な書籍本文用印刷用紙選択の秘訣もかたられる。タイポグラフィが、平面構成から、三次元の書物への、華麗なる変貌をみせる瞬間である。
その講義はたっぷり2時間にわたり、ついで2班にわかれて、組版現場、整版現場、印刷現場の工場見学に出発。

おなじ「プリンター」といっても、机上の軽便な「プリンター」と違って、写真の三菱製作所「四六全判オフセット平版印刷機」の迫力は圧倒的である。それがまた何台も列んで、ミクロン単位の厳格な精度管理のもとに「印刷 Printing」がなされる景観に、塾生諸君はいささか圧倒される。
ところがそこは意欲的な新宿私塾の諸君のこと、「版替え」のわずかな時間を利用して、引率の田中社長と小林工場長の許可をいただきながら、大型印刷機に触れるチャンスを逃さないのはさすがであった。

午後1時から開始された「新宿私塾/理想社フィールド・ワーク」は、陽もやや傾いた4時半に終了。
新宿私塾20期の講座も第7回目を迎え、塾生同士もすっかり打ち解け、同じ目的意識を確認しあった仲になったようです。
このあと改代町・水道町・新小川町といった「印刷団地」をのんびり散策・見学しながら、塾生諸君は飯田橋駅のちかくで、楽しい懇親会(会費制飲み会)を開いて、8時30分近くまで盛りあがったようです。

新宿私塾第20期スタート

《爆弾低気圧襲来! 新宿私塾第1回目講座を2回にわたり開講》
4月3日[火]に、日本海で急速に発達した颱風なみの低気圧、称して「爆弾低気圧」が日本列島を駈けぬけていきました。あいにくその日に《新宿私塾第20期 開塾式》が予定されていました。
午前中はまだ風雨は穏やかでしたが、帰途の交通機関の乱れが心配されるにおよび、急遽講座の中止・延期と、その振り替え講座を、4月4日[水]、4月6日[金]からの自主選択ということで、@メールで連絡しました。

新宿私塾第20期塾生の皆さん(2012.04.10)

結果は4日と6日にきれいに半半ずつにわかれて、第1回目の講座(担当講師:鈴木孝、片塩二朗)を無事終了。
ところが2回とも塾生諸君がとても熱心で、初回からほとんどの塾生が、ほぼ終電帰宅となりました。これは、これは、第20期にはなんとも意欲的で、活発なメンバーが集まったものだと感心しました。


新宿私塾第20期スケジュール表
 エリック・ギルの試作スケッチをカスタマイズ。
杉下城司氏デザイン

4月10日[火]新宿私塾第20期第2回目講座。担当講師は杉下城司さんで、いきなり実技・実習、スペーシング講座でした。
ほとんどの皆さんが、三角定規、カーッターナイフ、ピンセットなどははじめてというデジタル世代でしたが、手を動かすことによる造形のおもしろさと、その魅力にいたく驚嘆されていました。
講師:杉下さんは定刻終了時間を守っていただきましたが、終了後も、スペーシングの復習をするもの、図書の借り出しに夢中になるもの、すでに打ち解けて友人となった塾生相互の談笑と、結局杉下さんをふくめて、深夜までの開講とあいなりました。

これから半年間、もしかすると、また先の爆弾低気圧のような天候急変もあるかもしれませんが、有意義なタイポグラフィの講座をじっくりと受講され、終了時には自信にあふれた、タイポグラファの顔立ちに変貌していただきたいものです。

新宿私塾第19期修了

新宿私塾第19期は、予定通りすべての講座を終えて、3月10日修了制作発表会を開催して、全員が無事に終了をむかえました。塾生の皆さん、講師の皆さん、ご苦労さまでした。
新宿私塾の修了制作とは、むしろ修了論文ともいったほうが適切なもので、これまでの19期分をまとめると膨大な論文集となりそうです。
修了生の皆さんは、これを起点として、さなぎが蝶になるようにおおきく成長して、タイポグラフィの創作活動に立ち向かっていきます。一部の修了生はさらにここでの研究を継続して、堂堂たる論文としてまとめられるかたも少なくはありません。

昨年9月にスタートした第20期での半年間には、しばしば余震があり、世相はなんとなく重苦しいものがありました。冬にはいると、例年になく寒い毎日がつづきました。そんな苦楽をともにし、それぞれの個性・苦楽を知った諸君との別れはさびしいものです。
それでも皆さんがタイポグラフィにこだわりを持ち、これからも同じフィールドでの活動がつづきます。きっと再会の機会はなんどもあることを信じて、いっときのお別れです。

3週間だけのわずかな春休みを終えると、新宿私塾は4月3日、第20期生をむかえます。旅立ちの春、あたらしい門がひらかれる春です。

朗文堂 新宿私塾からお知らせ

新宿私塾第19期修了!

新宿私塾第20期4月より開講!

新宿私塾第19期生は、いよいよ3月10日[土]に修了制作発表会を迎えます。第19期の開講は昨年9月、振りかえれば、まだまだ震災の影響がのこり、節電運動や余震騒ぎなどがあって、なにかと気のおもい毎日が続くなかでの開講でした。
そんななか、新宿私塾第19期に結集した俊才は、いよいよ修了制作を発表して、タイポグラフィの前衛としてのあらたな旅立ちのときを迎えます。造形界に吹く風は追い風ではないいま、タイポグラフィの知・技・美を十分まなんだ俊才の旅立ちです。

新宿私塾第20期スケジュール表
エリック・ギルの試作スケッチををカスタマイズ。
杉下城司氏デザイン

 新宿私塾第20期生は、4月3日から第1回の講義がはじまります。身体性をつよく意識し、五感のすべてを駆使しての造形、タイポグラフィの深甚なる魅力をまなび、体得する半年間になります。
第20期は、講師陣の追加があり、この塾から旅立ち、おおきく成長した造形者が講師としてもどってきます。新宿私塾は、講師と塾生がともに触発しあい、ともに成長することをめざしています。あたらしい講師の皆さんは意欲に燃え、準備おさおさぬかりなく進行中です。
いよいよ旅立ちのとき、そしてあたらしい門の扉がひらかれるときです。
すべての修了生、講師の皆さんともども、この国のタイポグラフィの前進に尽力するときです。

新宿私塾*公開講座

──終了いたしました──

新宿私塾公開講座『朝日新聞書体の研究』は、2011年12月8日、たくさんのご来場者をお迎えして無事に終了いたしました。年末多忙期にもかかわらず、ご来場たまわりました皆さまに、講師ともどもこころより感謝申しあげます。
ほんとうにちいさな学習塾ではありますが,〈新宿私塾〉では引きつづき真摯な努力と研鑽をかさね、
タイポグラフィの前衛の養成につとめてまいります。また年に1-2度はこうした〈新宿私塾〉公開講座を設けて、ひろく外部の皆さまとの交流につとめてまいる所存です。皆さまのご支援のほどよろしくお願いいたします。

新宿私塾19期募集


「新宿私塾」はタイポグラフィの知・技・美の領域をバランス良くまなぶためのちいさな教育機関です。書物と活字づくり、すなわち「タイポグラフィ」の550 年におよぶ魅力的な歴史をまなび、本格的なタイポグラフィの教育と演習を通じて、あたらしい時代の要請に柔軟に対処する能力を身につけた、タイポグラフィの前衛を養成します。

詳細はこちら

「新宿私塾」は設立から8年余の歳月を有し、現在は第18期生が意欲的な学習を続けています。今回募集する第19期生は、2011年9月下旬―12年3月までの、半年間、24回の講座が予定されております。

定員10名で、お申し込み順に受付させていただきます。
受講料30万円のうち、申込金3万円を指定口座に振り込んでいただき、受付完了となります。

先ずは» send emailにてお問い合わせください。
件名/新宿私塾19期申し込み
お名前、住所、電話(携帯可)そして略歴を必ずお書きください。
講義の際に参考とさせていただきます。

受信後、返信をさせていただきます。

詳しく知りたいというかた、講座を見学したいかたは、
電話連絡(03-3352-5070 鈴木宛)をしてください。

新宿私塾第15期生修了発表会

半年間の成果がギッシリつまった
素晴らしい発表会でした!

新宿私塾第15期は、まだ残暑が厳しい2009年9月15日に開講し、毎週火曜日24回のカリキュラムを無事消化してきました。その間塾を飛び出してのフィールド・ワークや、各種イベントへの参加などを通じ、実技と実践に支えられたタイポグラフィの前衛たるべく、なごやかななかにも、講師陣と塾生がお互いに学びあい、切磋琢磨しあった半年間でした。

新宿私塾は、塾生の定員が10名で、講師陣が12名いるという、いっぷうかわった私塾ですが、毎週忙しい業務を終えて駆けつける塾生と講師の間で、タイポグラフィの真髄に肉薄する熱い講義の連続でした。そしていつのまにか塾生同士が同志的連帯を深め、自立した職業人としての自覚と自信を週ごとに確実に深めていくことが喜びでした。

そんな塾生の皆さんが、2010年3月13日(土)に修了制作発表会を開催。延々
6時間におよぶ発表に、せまい教場は熱気にあふれ、頬を紅潮させながら、懸命に半年間の成果を発表する姿は感動的でした。新宿私塾はこれからわずかな春休みをいただき、4月6日からは第16期生を迎えます。この短い休暇中に、講師陣はテキストの再検討に入り、春風とともに登場する第16期生を迎えます。

《 新宿私塾第15期修了制作テーマ一覧 》

◎ 今、オールドスタイル数字を使うために
◎ 紙面空間における陰影の考察
◎ 物を造るための art (伎倆 )
◎ タイトルページの空間分析
—ボドニからチヒョルトまで
◎ 絵本における絵と文字の歴史
◎ 装飾に秘められた思想
◎ ピクトグラムと文字の有用性について
◎ 書物の物質性/ことばの物質性を考える
—1930年代の前衛詩を通じて
◎ 現代におけるカーニングペアの汎用性


新宿私塾第16期生募集締め切りました

新宿私塾第16期生、申し込みが定員に達しましたので受付を締め切りました。多数のお申込みありがとうございました。
新宿私塾第17期は2010年9月開講の予定です。すでに一部のキャンセル待ちの入塾希望者が次期講座に予約されています。新宿私塾では、いつもご相談に対応いたしますし、事前予約をいただいて見学も可能です。