【奈良国立博物館】 春の庭園開放 ── 初夏の庭園を散策 4月21日[土]-6月10日[日]終了企画

奈良国博庭園

奈良国立博物館
春の庭園開放
4月21日[土]-6月10日[日]まで
奈良国立博物館の初夏の庭園を散策していただけます。
◇ 開放時間  9:30-17:00(毎週金・土曜日は18:00まで)
  (ただし、当日の観覧券等が必要となります)
 ※ 入場は閉園の30分前まで
 ※ 月曜日休園
 ※ 天候・イベント等で開放中止の場合あり
 ※ 関野ホール は公開しておりません
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写真左上《茶室 八窓庵》
奈良国立博物館の中庭にある八窓庵-はっそうあん-は、もとは興福寺の大乗院庭内にあった茶室で、含翠亭-がんすいてい-ともいい江戸時代中期に建てられた。江戸時代の名茶人、古田織部(ふるたおりべ 1544-1615)好みと伝えられる多窓式茶室として有名。この茶室と、興福寺塔頭慈眼院の六窓庵 (ろくそうあん 現所在:東京国立博物館)、東大寺塔頭四聖坊の隠岐録(おきろく 東京へ移建ののち戦災で消失)と称される茶室とあわせて「大和の三茶室」といわれていた。

この八窓庵は、地元に永久保存されることを望む奈良在住の篤志家数名の努力によって当時の帝国奈良博物館へ献納されたもので、明治25年(1892)に博物館の敷地に移設された。
様式は四畳台目下座床で、草庵風になっており、入母屋造り茅葺で、天井は床前から点前座にかけて蒲天井とし、残りは化粧屋根裏になっている。

 
写真右下《仏教美術資料研究センター》
仏教美術資料研究センターは、仏教美術に関連する調査研究資料の作成・収集・整理・保管と、関係する図書・写真などの公開を目的として昭和55年(1980)に設置された。
建物は、明治35年(1902)竣工、同年奈良県物産陳列所として開館し、県下の殖産興業と物産の展示販売をおこなう施設として利用された。設計者は、建築史学者で当時奈良県技師として古社寺保存修理事業に尽力した関野 貞(せきの ただし 1867-1935)による。「関野ホール」は同館内中央部にあるアトリウム風のホールである。
その左右対称の優美な姿は、宇治の平等院鳳凰堂を彷彿させ、景観ともなじむ和洋折衷の名建築とされ、昭和58年(1983)1月7日に重要文化財の指定を受け、同年奈良国立博物館が管理するところとなった。
現在は同館の仏教美術資料研究センター(平成元年開館)として活用されている。

【詳細: 奈良国立博物館  同 施設案内

{ 新宿餘談 }
興福寺と春日大社にいだかれるように展開する「奈良国立博物館」の庭園は、知られざる名庭園です。寺社めぐりだけでなく、同館「青銅器館-坂本コレクション」も息を呑む迫力です。なら旅のあたらしい楽しみにぜひ。 参考:奈良国立博物館メルマガ No. 155