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【展覧会】神奈川県立近代美術館 鎌倉別館|イメージと記号 1960年代の美術を読みなおす|’23年12月9日-’24年2月12日

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神奈川県立近代美術館 鎌倉別館
イメージと記号 1960年代の美術を読みなおす
Images and Symbols : Rereading the Art in the 1960s
会  期  2023年12月9日[土]- 2024年2月12日[月]
会  場  神奈川県立近代美術館 鎌倉別館
      248-0005 神奈川県鎌倉市雪ノ下2-8-1 電話:0467-22-5000
休  館  日  月曜(1月8日、2月12日を除く)、12月29日[金]- 1月3日[水]
開館時間  午前9時30分 - 午後5時(入館は 午後4時30分 まで)
観  覧  料  一 般 700円、20歳未満・学生 550円、65歳以上 350円、高校生 100円
      * 中学生以下と障害者手帳等をお持ちの方(および介助者原則1名)は無料です。
      * 各種割引、優待情報などは 下掲詳細 参照
主  催  神奈川県立近代美術館
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読売アンデパンダン展(1949-1963)が幕を閉じ、反芸術の喧騒が過ぎさった1960年代後半。新たに登場したのが、記号や幾何学を取り入れた理知的な美術の動向で、視覚を惑わすだまし絵のような表現や、量産されたマルチプル・オブジェが流行します。それは「見る」ことによって成りたつ美術の制度を問いかけ、作品のオリジナリティ(真性)を見直そうとするものでした。社会に氾濫するイメージを知性とユーモアで表現へと昇華した作品は、同時代の視覚文化を色濃く映しだしています。
本展では当館コレクションを中心に、堀内正和、山口勝弘、岡崎和郎、飯田善國、宮脇愛子、高松次郎、若林奮などの60年代の作品に焦点をあて、独創的な表現を振り返ります。

< 展覧会の見どころ >
1. 展覧会からみる時代の一面
日本の若手作家が世界的に活躍した1960年代後半。国際審査制の導入によって日本美術の国際性を問うた第9回日本国際美術展(東京ビエンナーレ、1967、東京都美術館)や、「トリックス&ヴィジョン 盗まれた眼」展(1968、東京画廊・村松画廊)、海外から日本の美術と産業の接点を捉えた「蛍光菊」展(1968-69、現代芸術研究所、ロンドン)などの出品作品を紹介し、時代の断面を振り返ります。
2. 複数のオリジナリティ:オブジェの実験
「発注芸術」という言葉が生まれたこの頃、インテリア・オブジェから雑誌の付録にいたるまで、工業的な美術作品制作が流行します。本展では独自のマルチプル芸術を築いた岡崎和郎(1930-2022)の60年代の代表作から、岡崎と堀内正和(1911-2001)による共作《prière de plier》(1965-1970)、山口勝弘(1928-2018)によるインテリア・オブジェなどを展覧し、芸術のオリジナリティを逆手にとった実践を紹介します。

3. 若林奮と内科画廊
前衛美術家が読売アンデパンダン展なきあとに拠点とした内科画廊(1963-1966)。画廊主・宮田國男の実験精神を反映し、ハイレッド・センターをはじめとする斬新な展覧会が多数行われた内科画廊は、まさに時代の実験室となりました。本展では彫刻家・若林奮(1936-2003)が宮田へ贈った作品を起点に両者の交流を辿ります。

※ 感染症予防対応実施中。下掲詳細を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : 神奈川県立近代美術館  神奈川県立近代美術館 鎌倉別館 ]

【展覧会】アーティゾン美術館|マリー・ローランサン ― 時代をうつす|’23年12月9日-’24年3月3日

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アーティゾン美術館
マリー・ローランサン ―時代をうつす
会  期   2023 年12月9日[土]- 2024 年3月3日[日]
開館時間  10:00 - 18:00(2月23日を除く金曜日は 20:00 まで)
      * 入館は閉館の 30 分前 まで
休  館  日  月曜日(1月8日、2月12日は開館)、12月28日-1月3日、
      1月9日、2月13日
会  場  公益財団法人石橋財団アーティゾン美術館 6階展示室
      104-0031 東京都中央区京橋1-7-2 
      お問い合わせ 050-5541-8600(ハローダイヤル)
入  館  料  日時指定予約制(税込)
      一 般 ウェブ予約チケット       1,800円 
          当日チケット(窓口販売) 2,000円
      * 学生無料 要ウェブ予約・中学生以下は無料
      * チケット各種割引・優待情報、関連イベント情報などは下掲詳細参照
主  催  公益財団法人石橋財団アーティゾン美術館
────────────────────20231128203644_00002☆ 活版アラカルト掲載図版のほとんどは 図版画面をクリック or タップすると拡大表示されます ☆

マリー・ローランサン(1883-1956)は、20世紀前半に活躍した女性画家です。キュビスムの画家として紹介されることも多くありますが、「前衛的な芸術運動」や「流派(イズム)」を中心に語る美術史の中にうまく収まらない存在です。ローランサン自身は、自分に影響を与えた存在として、同時代の画家マティス、ドラン、ピカソ、ブラックの名前を挙げていますが、彼らの様式を模倣することなく、パステルカラーの独自の画風を生み出しました。彼女は同時代の状況を見つつ、時代の要請を理解して、自らの方向性を模索しました。
本展では石橋財団コレクションや国内外の美術館から、ローランサンの作品約40点、挿絵本等の資料約25点に加えて、ローランサンと同時代に活躍した画家たちの作品約25点、合計約90点を展示します。ローランサンの画業を複数のテーマから紹介し、関連する他の画家たちの作品と比較しつつ、彼女の作品の魅力をご紹介します。

< 展覧会構成 >
序    章:マリー・ローランサンと出会う
第1章:マリー・ローランサンとキュビスム
第2章:マリー・ローランサンと文学
第3章:マリー・ローランサンと人物画
第4章:マリー・ローランサンと舞台芸術
第5章:マリー・ローランサンと静物画
終   章:マリー・ローランサンと芸術

< 略 歴 >
マリー・ローランサン
マリー・ローランサン(1883-1956)は、パリのアカデミー・アンベールで学び、キュビスムの画家として活動をはじめました。1914年にドイツ人男爵と結婚、ドイツ国籍となったため、第一次世界大戦がはじまるとフランス国外への亡命を余儀なくされました。1920年に離婚を決意して、パリに戻ってくると、1921年の個展で成功を収めます。第二次世界大戦勃発後もほとんどパリに暮らし、1956年に72歳で亡くなるまで制作をつづけました。

※ 開催情報は予告なく変更となることがあります。
※ 新型感染症予防対応実施中。下掲詳細を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : 公益財団法人 石橋財団 アーティゾン美術館 本展特設サイト 

【展覧会】東京都現代美術館|豊嶋康子 発生法 ─ 天地左右の裏表|’23年12月9日-’24年3月10日

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東京都現代美術館
豊嶋康子
発生法 ── 天地左右の裏表
会  期  2023年12月9日[土]-2024年3月10日[日]
休  館  日  月曜日(1月8日、2月12日は開館)、12月28日-1月1日、1月9日、2月13日
開館時間  10:00 - 18:00(展示室入場は 閉館の30分前 まで)
会  場  東京都現代美術館 企画展示室 1F
      135-0022 東京都江東区三好4-1-1(木場公園内)TEL 03-5245-4111(代表)
      または ハローダイヤル(9:00-20:00 年中無休) 050-5541-8600
観  覧  料  一般 1,400円 / 大学生・専門学校生・65 歳以上 900円 / 中高生 600円 / 小学生以下 無料
      * 本展チケットで「MOTコレクション」もご覧いただけます。
      * チケット各種割引・優待情報、関連イベント情報などは下掲詳細参照
協  力  株式会社フォレステクナ
主  催  公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都現代美術館
──────────────────────────豊嶋康子03 豊嶋康子04☆ 活版アラカルト掲載図版のほとんどは 図版画面をクリック or タップすると拡大表示されます ☆

豊嶋康子(とよしま やすこ 1967- )は、1990年より30年以上にわたって、私たちを取り巻くさまざまな制度や価値観、約束事に対して「私」の視点から独自の仕方で対峙し続けてきた作家です。物や道具の仕組み、学校教育、経済活動から日常の様々な行為まで、私たちに避けがたく内面化、自動化されてきた思考や行為の枠組みやルールを、自身の感じる違和感や関心を梃(てこ)として独自の仕方で読み替え、捉え返すことで、人の思考の型の形成、社会と自己の成り立ちの在り様を問うてきました。
豊嶋の制作は、1990年の《エンドレス・ソロバン》や《鉛筆》など、物の使用法や構造に従い、守りつつ攻めるといった方法で別様に展開、その機能を宙吊りにする作品に始まります。90年代後半からは、「表現」の領域を広く考察し、銀行での口座の開設や株式の購入、生命保険への加入といった社会・経済活動そのものを素材として用いて、特定のシステムの全体を「私」の一点から逆照射するような《口座開設》《ミニ投資》などを発表しました。2005年の《色調補正1》では、一般的に共有される色の体系を「私」の設定のもと、ひたすらに塗り替えることを試みています。作品それぞれの外観は幅広いものですが、それらはいずれも、いわゆる既成の仕組みや枠組み、順列などに対して、脈絡を守りつつ「私」を用いて別の見方を挿入し、本来の意味作用を逸脱させ、歪ませ、反転や空回りをさせることで、その構造と私たちの認識や体験の「発生」を捉えようとするものだといえるでしょう。〈ある順番に並べる〉(2014-2016)や〈隠蔽工作〉(2012)、一連の〈パネル〉(2013-2015)、〈地動説2020〉(2020)などは、こうした構造それ自体を抽象的に展開した作品と捉えることができそうです。順序や表/裏、支持体と図、天と地、作ると作らない…、こうした二項自体をずらし、重ね、また反転させ続け、複数の見方が現れる作品群が生み出されています。
本展は、こうした豊嶋の制作の全貌を、初期作品から新作まで400点近くを一堂に集め検証する初めての試みです。あまたある世の決まりごとに「私」を交差させる豊嶋の作品は、システムと不可分の存在であり続ける私たちに、多くの示唆を与えてくれます。「天地」や「左右」はどのようにして決まるのでしょうか?あるいは裏と表をひっくり返すことは?
自身の思考を素材とする一種の潔さとユーモアをもって、私たちをめぐる事物に対する「私」の応じ方をかたちにし、さまざまなシステムと「私」双方の「発生法」を捉えようとする豊嶋の制作は、私たちの思考や行為、そして自由の領域について、あらためて捉え返す契機を与えてくれるに違いありません。

< 作家プロフィール >
豊嶋康子(とよしま・やすこ)
1967年埼玉県生まれ。同地在住。
1993年東京藝術大学大学院美術研究科油画専攻修士課程修了。1990年田村画廊にて初個展。その後、秋山画廊(東京)、M画廊(足利市)、ガレリア フィナルテ(名古屋)、Maki Fine Arts(東京)などで継続的に個展を開催。
近年の個展に、「公開制作27 豊嶋康子『色調補正』」(2005年 府中市美術館)、「資本空間 スリー・ディメンショナル・ロジカル・ピクチャーの彼岸vol.1」(2015年 ギャラリーαM)ほか。
グループ展に「ART TODAY 1990」(1990年 高輪美術館)、「傾く小屋」(2002年 東京都現代美術館)、「第9回恵比寿映像祭 マルチプルな未来」(2017年 東京都写真美術館)、「アッセンブリッジ・ナゴヤ2017」(2017年 旧・名古屋税関港寮)、「話しているのは誰? 現代美術に潜む文学」(2019年 国立新美術館)ほか多数。東京造形大学教授。

※ 下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : 東京都現代美術館 ]

【展覧会】鹿児島県霧島アートの森|アートラボ 竹添星児展「drop in」|’23年12月8日-’24年2月12日

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鹿児島県霧島アートの森|OPEN-AIR MUSEUM
アートラボ 竹添星児展「drop in」
期  間  2023年12月8日[金]- 2024年2月12日[月]
開園時間  9:00 - 17:00
休  館  日  月曜日(月曜が祝日の場合は開館し翌日休園)、12月29日-1月2日は休園
観  覧  料  一 般 320円、大学生・高校生 210円、中学生・小学生 160円、幼児 無料
      * チケット各種割引・優待情報、関連イベント情報などは下掲詳細参照
会  場  鹿児島県霧島アートの森 アートホール展示ロビー
      899-6201 鹿児島県姶良郡湧水町木場6340-220
      TEL 0995-74-5945  FAX 0995-74-2545
後  援  南日本新聞社 / KKB 鹿児島放送 / KTS 鹿児島テレビ / KYT 鹿児島読売テレビ /
      MBC 南日本放送 / エフエム鹿児島
主  催  鹿児島県霧島アートの森
──────────────────────20231130174512_00003☆ 活版アラカルト掲載図版のほとんどは 図版画面をクリック or タップすると拡大表示されます ☆

デジタルツールを用いて広告や書籍など幅広い分野で活動するイラストレーター:竹添星児の個展を開催します。
南北 600 km ある広大な鹿児島を拠点に、ノマドワーカーとしてクライアントワークを行う竹添は、2016年から5年間徳之島に滞在して鹿児島県内外の仕事をこなす傍ら、地域密着型のデザインや企画への関わりを通じ、地方でのイラストレーションの役割や可能性を模索するようになりました。南国らしさを持ち、軽やかな旅を感じさせる作風は人気を博しています。
本展は、「離島・ノマド・自転車」をキーワードに、旅する視点で豊かな離島の魅力を伝えます。自身のルーツでもある漫画的な表現とイラストレーションの境界を探り、表情豊かに紡がれた物語性のある作品は,新たな旅の予感と可能性を感じさせます。
やわらかい接点づくりをコンセプトに活動する竹添が、様々な境界で織りなす表現は、新しい繋がりを提案するものになるでしょう。

※ 下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : 鹿児島県霧島アートの森|OPEN-AIR MUSEUM

【展覧会】松本市美術館|企画展 須藤康花 ― 光と闇の記憶 ―|’23年12月9日-’24年3月24日

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松本市美術館
企画展 須藤康花 ― 光と闇の記憶 ―
会  期  2023年12月9日[土]- 2024年3月24日[日]
開館時間  午前9時 - 午後5時(入場は午後4時30分まで)
休  館  日  月曜日(休日の場合翌平日)、年末年始(12/29-1/3)
会  場  松本市美術館 企画展示室
      390-0811 長野県松本市中央4-2-22 TEL : 0263-39-7400
観  覧  料  大人:1,000円、大学高校生・70歳以上の松本市民:700円、
      中学生以下無料、障がい者手帳携帯者とその介助者1名無料
      * 本展観覧券で3階の各コレクション展示もご覧いただけます。
      * チケット各種割引・優待情報、関連イベント情報などは下掲詳細参照
特別協力  康花美術館
共  催  SBC信越放送、信濃毎日新聞社、市民タイムス
主  催  松本市美術館
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夭折の画家 須藤康花
闘病の末、30歳という若さで夭折した画家・須藤康花(すどう・やすか 1978-2009年)。
最愛の母親が思春期に他界し、本人も病魔との永い闘いを強いられます。生と死との葛藤の間で絵や詩を通して “光” の世界を追い続け、自らの心の底知れない “闇” と対峙し続けました。
須藤康花は、1978年、福島県に生まれ、父親の仕事の関係で横須賀市、札幌市、沼津市、東京、長野県 東筑摩郡麻績村 に転居しています。神奈川に在住した幼少期、ネフローゼ症候群を発症して入退院を繰り返しながら、描くことに執着していきます。2001年からは多摩美術大学で版画を研究しながら、週末には麻績村で父とともに農作業に勤しみますが、2007年、同大学院修了と同時期に癌発症の告知を受けます。須藤は自らの生の終わりをさらに強く意識しながらも創作に没頭していきました。
死期を予感する中で描かれた人物、自画像、心象風景や自然風景、そこに込められた歓びと苦悩、希望と絶望、生と死。あまりにも短すぎる生涯に残した作品は 1,000 点余り。それらの散逸を防ぐため、2012年に、父親が松本市内に康花美術館を設立、作品を大切に守り続けています。本展は康花美術館の全面的な協力のもと、知られざる須藤康花の全貌に迫る初めての大規模回顧展です。

※ 下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 :松本市美術館

【公開制作】府中市美術館|第88回公開制作|髙田安規子・政子 くり返すカタチ|’23年12月16日-’24年2月25日

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府中市美術館
第88回公開制作 髙田安規子・政子
くり返すカタチ
会  期  2023年12月16日[土]- 2024年2月25日[日]
会  場  府中市美術館 1階 公開制作室
      183-0001 東京都府中市浅間町1丁目3番地(都立府中の森公園内)
      電話:042-336-3371
休  館  日  月曜日(1月8日、2月12日は開館)年末年始休館日:12月29日[金]-1月3日[水]
      1月9日[火]、2月13日[火]
開館時間  午前10時 - 午後5時(入場は 午後4時30分 まで)
観覧料金  無 料
主  催  府中市美術館
公開制作日時  いずれも正午から午後5時まで
      12月16⽇[土]、23日[土]、27日[水]
      1月7日[日]、14日[日]、17日[水]、24日[水]、28日[日]
      2月7日[水]、10日[土]
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髙田安規子・政子は、身近な日用品に丁寧に手を加えてスケール(縮尺)を変化させ、密やかなワンダー(驚き)を引きおこすユニットです。
スケールが変わると、見慣れたものが全く違って見えてくるものです。刺繍が施されて絨毯に変容したトランプ、12分の1に縮小したタイルで修復された床。私たちも小さな穴へと吸い込まれるようにして、ささやかな世界へと意識を誘われていきます。彼女たちの作品を前にすると、スイッチがそっと押されて、たちまちにあたたかな想像が広がっていくのです。
公開制作にあたり、髙田安規子・政子は、府中市美術館の周辺の公園、そこに広がる自然に着目します。部分と全体が同じ構造を持つという「フラクタル」の原理をベースにして、植物の葉や実のかたちにひそむ真理や法則を見出していきます。コラージュや刺繍、ドローイングなどのさまざまな方法をもちいて、ときに実験的に、新たな表現を探します。小さなさざなみに耳を傾けるようにして、ふたりの詩的で密やかな営みを、どうぞ観察してみてください。

< 髙田安規子・政子(たかだあきこ・まさこ)>
一卵性双生児のアーティスト。東京の美術大学で学んだ後、ロンドン大学スレード校で修士課程を修了する。身近な日用品に丁寧に手を加えてスケールを変化させ、密やかなワンダー(驚き)を引きおこす。近年の展覧会に、「部屋のみる夢ーボナールからティルマンス、現代の作家まで」(2023年 ポーラ美術館、神奈川)、「日常のあわい」(2021年 金沢21世紀美術館、金沢)。作品は東京都現代美術館、横須賀美術館など国内だけでなく、ロンドン大学ほか海外の機関に所蔵されている。

※ インスタレーション期間中のイベント、作品完成後の展示を含めて情報満載です。
※ 下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上、ご観覧を。

[ 詳 細 : 府中市美術館 ]

【展覧会】田端文士村記念館|田端文士村記念館 開館30周年記念展|古典的作品の再現者 芥川龍之介 「宇治拾遺物語」から「千夜一夜物語」まで|’23年11月4日-’24年2月12日

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田端文士村記念館
田端文士村記念館 開館30周年記念展
古典的作品の再現者 芥川龍之介
「宇治拾遺物語」から「千夜一夜物語」まで
期  間  2023年11月4日[土]- 2024年2月12日[月・振休] * 休館日を除く
開館時間  午前10時 - 午後5時(入館は4時30分まで)
休  館  日  月曜日(月曜日が祝日の場合は火曜日と水曜日が休館)
      祝日の翌日(祝日の翌日が土・日曜日の場合は、翌週火曜日が休館)
      年末年始(12月29日-1月3日)。その他展示替え等で臨時休館することがあります
所  在  地  田端文士村記念館 企画展示スペース
      114-0014 東京都北区田端6-1-2  TEL 03(5685)5171  FAX 03(5685)5662
入  場  料  無 料
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芥川龍之介の作品には、古典文学を題材とした物語が数多く存在します。
かつて室生犀星は芥川のそのような物語に対し「古典的な作品の再現」と表現しました。
本展では、「地獄変」(題材「宇治拾遺物語」)や「三つの指輪(環)」(題材「千夜一夜物語」)など、和漢洋の古典に精通した芥川が「再現者」として生み出した作品の魅力について紹介します。

※ 下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : 田端文士村記念館

【展覧会】Gallery ARK|第26回 アニマート展 -ハガキサイズの小宇宙-|’23年12月7日-12月16日

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Gallery ARK
第26回 アニマート展
-ハガキサイズの小宇宙-
2023年12月7日[木]- 12月16日[土]
  日曜休廊
  AM 11:00-PM 6:00 (last day PM 5:00)
  住 所:横浜市中区吉浜町2-4 アクシス元町
  T E L :045-681-6520
  お気軽にお問い合わせ下さい! E-mail:ark☆art-sq.com/
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ANIMATO とは|元気な|という意味のイタリア語。
34人のハガキサイズの元気な作品が並ぶ展覧会です。

※ 下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : Gallery ARK

【展覧会】京都国立近代美術館|開館60周年記念 小林正和とその時代 ― ファイバーアート、その向こうへ|’24年1月6日-3月10日

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京都国立近代美術館
開館60周年記念
小林正和とその時代 ― ファイバーアート、その向こうへ
会  期  2024年1月6日[土]- 3月10日[日]
開館時間  午前10時 - 午後6時   * 金曜日は 午後8時 まで開館
      *入館はいずれも 閉館の30分前 まで
休  館  日  月曜日(ただし1月8日[月・祝]、2月12日[月・祝]は開館)、
      1月9日[火]、2月13日[火]
観  覧  料  一般:1,200円、大学生:500円、高校生以下・18歳未満は無料
      * 前売り拳、各種割引、優待情報などは、下掲公式詳細サイト参照。
主  催  京都国立近代美術館
────────────────────────20231128203829_00003☆ 活版アラカルト掲載図版のほとんどは 図版画面をクリック or タップすると拡大表示されます ☆

1960年代以降、欧米において従来のテキスタイルの概念を超えるような作品群が数多く登場しました。伝統的な技法を踏まえつつも、天然・合成繊維のみならず、金属や鉱物など様々な素材を取り込み、平面から立体へ、そして空間へと展開した作品群は、ファイバーアートと呼ばれ、その新たな潮流は、とりわけ1962年から1995年までスイスのローザンヌで開催された国際タペストリー・ビエンナーレを中心に世界へと波及していきました。
日本におけるこの領域のパイオニアである小林正和(1944 – 2004)は、京都市立美術大学(後の京都市立芸術大学)で漆工を学んだものの、川島織物在職時の「1本の糸との出会い」を起点に、糸を「垂らし」「張り」「緩め」集積させた立体造形作品を発表します。そして第6回国際タペストリー・ビエンナーレへの入選を皮切りに、国際テキスタイル・トリエンナーレ(ウッヂ、ポーランド)や国際テキスタイルコンペティション(京都)などでの活躍を通して、国際的に高く評価されるようになりました。糸を含む「ファイバーは人間と密接に結びついている」と考える小林の作品は、常に空間と関係を切り結ぶことを志向し、最終的には戸外でのインスタレーションへと展開していきます。
また小林は、成安女子短期大学(後の成安造形短期大学)そして岡山県立大学で教える傍ら、1981年には国内で初めてのファイバーアート専門ギャラリーを開設し、そこでの展覧会活動などを通じても、多くの後進に大きな刺激と影響を与え続けました。
2024年に生誕80年・没後20年をむかえる小林正和の初めての回顧展として開催される本展では、小林の代表作や関連資料約80点に、彼と歩みをともにした作家たちの作品を加えた約100点を紹介します。そうすることで、1970年代から90年代にかけて京都に発したファイバーアートの動向を振り返り、そこでの小林の活動とその意義、さらには国際的な位置づけについて、そして今後のファイバーアートの展開について、改めて考える機会にしたいと考えます。

※ 本展は日時予約制ではありません。同館の券売窓口でも購入いただけます。
※ 感染症予防対応実施中。下掲公式詳細サイトにて最新情報を確認のうえご観覧を。
[ 詳 細 : 京都国立近代美術館    本展特設サイト ]

【展覧会】千葉市美術館|企画展 サムライ、浮世絵師になる! 鳥文斎栄之展|’24年1月6日 –3月3日

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千葉市美術館
企画展 
サムライ、浮世絵師になる! 鳥文斎栄之展
会  期  2024年1月6日[土] – 3月3日[日] * 会期中大幅な展示替えがあります。

         前 期:1月6日[土] – 2月4日[日]
         後 期:2月6日[火] – 3月3日[日]
休  室  日  1月9日[火]、15日[月]、2月5日[月]、13日[火]
      * 第1月曜日は全館休館
観  覧  料  一 般 1,500円、大学生 800円、小・中学生、高校生 無料
      ◎ 本展観覧券で5階常設展示室「千葉市美術館コレクション選」もご覧いただけます
      * チケット各種割引・優待情報、関連イベント情報などは下掲詳細参照
主  催  千葉市美術館、東京新聞
──────────────────────────千葉市美術館A 千葉市美術館B☆ 活版アラカルト掲載図版のほとんどは図版画面をクリック or タップすると拡大表示されます ☆ 

鳥文斎栄之 (ちょうぶんさい・えいし   1756−1829) は、旗本出身という異色の出自をもち、美人画のみならず幅広い画題で人気を得た浮世絵師です。浮世絵の黄金期とも称される天明-寛政期 (1781-1801) に、同時代の喜多川歌麿 (?-1806) と拮抗して活躍しました。
当初栄之は、将軍徳川家治 (1737-86) の御小納戸役として「絵具方」という役目を務め、御用絵師狩野栄川院典信(1730-90)に絵を学びましたが、天明6年 (1786) に家治が逝去、田沼意次 (1719-88) が老中を辞した時代の変わり目の頃、本格的に浮世絵師として活躍するようになり、やがて武士の身分を離れます。
当時錦絵(浮世絵版画)は、一層華やかな展開期にありましたが、栄之もまた浮世絵師として数多くの錦絵を制作、長身で楚々とした独自の美人画様式を確立、豪華な続絵を多く手がけたことは注目されます。さらに寛政10年 (1798) 頃からは、肉筆画を専らとし、その確かな画技により精力的に活躍しました。寛政12年(1800)頃には、後桜町上皇の御文庫に隅田川の図を描いた作品が納められたというエピソードも伝わっており、栄之自身の家柄ゆえか、特に上流階級や知識人などから愛され、名声を得ていたことが知られています。  

重要な浮世絵師の一人でありながら、明治時代には多くの作品が海外に流出したため、今日国内で栄之の全貌を知ることは難しくなっています。世界初の栄之展となる本展では、ボストン美術館、大英博物館からの里帰り品を含め、錦絵および肉筆画の名品を国内外から集め、初期の様相から晩年に至るまで、栄之の画業を総覧しその魅力をご紹介します。

※ 会期中大幅な展示替えがあります。
※ 下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : 千葉市美術館
[ 関 連 : 千葉市美術館公式  YouTube  サムライ、浮世絵師になる! 鳥文斎栄之展  予告  0:16 ]


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【展覧会】兵庫県立美術館|特別展 生誕120年 安井仲治|’23年12月16日-’24年2月12日

兵庫県美安井01 兵庫県美安井02

兵庫県立美術館
特別展 生誕120年 安井仲治
会  期  2023年12月16日[土]- 2024年2月12日[月・振休]
休  館  日  月曜日、年末年始(12月29日-1月2日)
      * ただし2024年1月8日[月・祝]・2月12日[月・振休]は開館、1月9日[火]は休館
開館時間  午前10時 - 午後6時  * 入場は閉館30分前まで
会  場  兵庫県立美術館 企画展示室
      651-0073 神戸市中央区脇浜海岸通1-1-1 (HAT神戸内) TEL: 078-262-1011
観覧料金  個人/当日 一 般 1,600円、大学生 1,000円、70歳以上 800円、高校生以下 無料
      * 障害者手帳等お持ちの方1名につき、介助者1名は無料です。
      * チケット各種割引・優待情報、関連イベント情報などは下掲詳細参照
協  力  銀遊堂、PGI、株式会社アフロ
協  賛  公益財団法人伊藤文化財団

助  成  公益財団法人ポーラ美術振興財団
主  催  兵庫県立美術館、神戸新聞社、共同通信社
──────────────────────
安井仲治(やすい なかじ  1903-1942)は大正期から太平洋戦争勃発に至る激動の時代に、写真のあらゆる技法と可能性を追求し、心震わせるような忘れがたいイメージの数々を印画紙に焼き付けた写真家です。生誕120年を機に、その全貌を改めて広く紹介するため、展覧会 「生誕120年  安井仲治 ― 僕の大切な写真」 を開催します。
1903(明治36)年に現在の大阪市中央区に生まれた安井は、親から与えられたカメラに魅せられ、10代にして同好の士が集う関西の名門、浪華写真倶楽部の会員となり、瞬く間に日本全国にその名を知られる写真家となります。
ピグメント印画の技法を駆使した作品や、1930年前後の日本で流行した新興写真と呼ばれる絵画とは異なる、写真ならではの画面を志向する作品など、安井の作品は時代の潮流に敏感に反応しながらも、カメラを介して世界と向きあった時に生じる心の震えを繊細に、時には激しく受け止めている点において一貫していました。卓越した作品とともに温厚篤実な人柄から人々に慕われた安井はしかし、1942(昭和17)年に病によりこの世を去ります。38歳の若さでした。

この度の展覧会では、作家自身の手掛けたヴィンテージプリント141点と、この度の展覧会を機に新たに制作された23点を含むモダンプリント合計64点をご紹介します。作品は時系列に沿いつつ、作品に応じて5章に分けて構成し、その業績の全貌を辿ります。あらゆる対象に食い入る安井の眼の特質が一層明らかになり、その作品はさらなる象徴性を帯びて安井の生きた時代を、そして私たちが生きる現代を照らしだすことでしょう。

< 展示構成 >
❖ みどころ1
日本写真史において最も重要な作家のひとりである安井仲治の20年振りとなる本格的な回顧展です。
❖ みどころ2
関係各所の特別なご理解とご協力により、戦前のオリジナルプリント141点を含む全205点の作品を展示替えなしで展示します。安井仲治の代表作を一望できる大変貴重な機会です。
❖ みどころ3
安井仲治は、宝塚と芦屋に暮らした兵庫県ゆかりの作家です。当館では兵庫県立近代美術館の時代から安井をはじめとする戦前の関西の写真家たちの作品の調査・研究と紹介に継続的に取り組んできました。
❖ みどころ4
近年、安井仲治をはじめとする戦前の日本の写真家たちの作品、なかでも1930年代の前衛的な傾向を示した作品は、海外からも熱い注目を集めています。
❖ みどころ5
関連イベントには美術家・島袋道浩氏、写真家・野口里佳氏をお招きします。世界的に活躍するお二人を通じて、安井仲治の人と作品の魅力に迫ります。
❖ みどころ6
2024年1月13日[土]から開幕する「コレクション展III」では、安井仲治展に連動して戦前の関西で活躍した写真家たちの作品を展示予定です。

※ 事前予約制ではありません。混雑時は入場制限を行いますのでお待ちいただく場合があります。
※ 下掲詳細公式サイトにて最新情報を確認の上、ご観覧ください。
[ 詳 細 : 兵庫県立美術館     本展特設サイト

【展覧会】東京農工大学科学博物館|大学博物館連携巡回展|帝国日本と森林 ─ 近代東アジアにおける環境保護と資源開発|’23年10月27日-12月23日

東京農工大学

東京農工大学科学博物館
大学博物館連携巡回展
帝国日本と森林 ── 近代東アジアにおける環境保護と資源開発
期  間  2023年10月27日[金]- 12月23日[土]
休  館  日  日曜・月曜・祝日
会  場  東京農工大学科学博物館本館2階 シャルドンネギャラリー
      184-8588 東京都小金井市中町2-24-16 東京農工大学小金井キャンパス内
      お問い合わせ 電話:042-388-7163
入  館  料  無料
協  力  九州大学大学院農学研究院
主  催  東京農工大学科学博物館・九州大学総合研究博物館
──────────────────────────
大学博物館連携巡回展「帝国日本と森林 ── 近代東アジアにおける環境保護と資源開発」を開催します。
本展示は、科学研究費補助金を受けた3つの共同研究の約7ヵ年にわたる研究成果の一部です。2023 年2月に書籍『帝国日本と森林 ─ 近代東アジアにおける環境保護と資源開発』の出版を機に開催されることとなりました。各共同研究者が所属する大学間を資料でつなぎ、旅する巡回展示です。
本展示の基となる書籍では、旧大日本帝国時代の林業を事例とした森林・林業をめぐる知とその実践の具体的な展開・過程について、林学、地理学、環境史、植物学など異なる専門分野の研究者が協力し、近代日本の帝国林業における知と実践の結びつきを多角的に明らかにすることを試みています。

今回の展示は、旅の出発点(九州大学会場:箱崎・伊都)から移動して、第一番目の会場となります。コンパクトな展示ではありますが、九州大学会場では展示されていなかった資料も展示いたします。
専門書のエッセンスを各分野の執筆者がパネル展示としてビジュアル(視覚的)にお届けし、内容理解の一助となることを目指しています。展示が各会場を旅し、それぞれの場所で出会いと対話が生まれることで、大学の研究成果が社会の知として還元されていくことを期待しています。

※ 下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : 東京農工大学科学博物館

【参加型企画】東京農工大学科学博物館|参加型企画 ワタを育てて機会を動かそう|わたくりワークショップ開催!|通年企画

東京農工大学科学博物館ワタたね

東京農工大学科学博物館
参加型企画 ワタを育てて機会を動かそう
わたくりワークショップ開催!
対  象  者  東京農工大学科学博物館で配布したワタを育てた方
作業内容  東京農工大学科学博物館の綿繰り器で綿と種子に分ける作業体験をします。
      繰った綿は2月にガラ紡機にかけられるかチャレンジ。種子は来年の配布用に活用。
1  回  目  2023年12月19日[火] 13:00-16:00
2  回  目  2024年 1 月20日[土] 13:00-16:00
      ※ 作業内容は同じです。ご都合の良い方にご参加ください。
場  所  東京農工大学科学博物館 3階講堂
      上記の時間内で自由に作業に参加して頂く形となります。綿繰り器の数に限りが
      あるため、人数が多い際には交代で作業をお願いします。
──────────────────────
東京農工大学科学博物館では「動態展示」といって、機械を動かしてその仕組みを実際に見ていただく展示を長年行ってきました。しかし、機械を動かすには材料の確保や技術など様々な準備が必要です。
博物館へ来館される皆さんと一緒に貴重な機械を動かし続けることはできないか? と考えて、昨年度に引き続き、博物館でワタを育てて、
その様子を SNS などで随時お伝えしていきます。また来館者にも、希望される方にワタの種を配布しています。ご自宅などで育ててみて、ワタが収穫できましたら、もしよろしければ博物館へお持ちください。皆さんが育てたワタを集めて博物館で加工し、館内のガラ紡で糸を紡いでみたいと思います。ご協力よろしくお願い申し上げます。

<ワタの種子配布>
和綿(弓ヶ浜)の種子を東京農工大学科学博物館事務室受付にて配布中
(なくなり次第終了)

<ワタづくりスケジュール>
4-5月  種まき
6 月    成長期
7-8月  花期
9-11月  実の成長期
11月ごろ 収穫(皆さんのワタがとれたらぜひ博物館へ!)
12月ごろ ワタの加工・ガラ紡での糸紡ぎ挑戦

※ 下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : 東京農工大学科学博物館 ]

【展覧会】国文学研究資料館|通常展示 書物で見る 日本古典文学史|<コーナー展示> 「不用之品」袋に残された風説・事件 ― 松代商人の情報収集 ―|’23年10月5日-’24年2月15日

国文研10月01 国文研10月催事02

国文学研究資料館
通常展示 書物で見る 日本古典文学史
会  期  令和5(2023)年10月5日[木]- 令和6(2024)年2月15日[木]
開室時間  午前10時 - 午後4時30分
休  室  日  水曜、土曜、日曜、祝日、年末年始:12月25日[月]- 1月5日[金]
場  所  国文学研究資料館 1 階  展示室
      190-0014 東京都立川市緑町10-3
      電話:050-5533ー2900 (I P 電話 代表)
主  催  国文学研究資料館
入場無料
──────────────────────
本展示では、上代から明治初期までの文学を、書物(古典籍)によってたどります。
最近の研究動向にも配慮はしましたが、むしろ教科書でなじみの深い作品を中心に据えて、文学史の流れを示しました。写本の表情や版本の風合いに触れながら、豊かな日本古典文学史の諸相をお楽しみください。
国文研内部 同館Urlより

< 展示解説 >
Ⅰ  上代の文学  (PDF:113KB)  
Ⅱ  中古の文学  (PDF:175KB)  
Ⅲ  中世の文学  (PDF:192KB)  
Ⅳ  近世の文学  (PDF:244KB)  
Ⅴ  近代の文学  (PDF:138KB) 
   参考展示   (PDF: 95KB) 

※ 感染症予防対応実施中。下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。
※ 遠方の方には 電子展示室「書物で見る 日本古典文学史」もありますのでご検討を。

[ 詳 細 : 国文学研究資料館 ]

*****************************

国文研不要品松代国文学研究資料館  <コーナー展示>
不用之品」袋に残された風説・事件 ― 松代商人の情報収集
会  期  令和5(2023)年10月5日[木]-
開室時間  午前10時 - 午後4時30分
休 室 日  水曜、土曜、日曜、祝日、年末年始:12月25日[月]- 1月5日[金]
場  所  国文学研究資料館 1 階  展示室
      190-0014 東京都立川市緑町10-3
      電話:050-5533ー2900 (I P 電話 代表)
      * 通常展示の一部のスペースを使って、当館所蔵の作品を展示いたします。
主  催  国文学研究資料館
入場無料
──────────────────────
国文学研究資料館には、信濃国松代伊勢町で代々町年年寄を務めた商家、八田家の文書群(約3万5000点)が保存されています。八田家では、3代目孫左衛門の時代より町年寄に加えて松代藩から給人格御勝手御用役という格式を与えられ、4代目嘉右衛門の代には、産物御用掛、川船運送方御用、社倉調役、糸会所取締役、産物会所取締役など、藩の財政を担う要職を歴任します。
その嘉右衛門が晩年の天保14年(1843) 7月、たまっていた書類を験理する一環で「諸方変事風説聞書其外種々不用之品小書付入袋」という袋をつくり、仕事のうえで要らないと判断した文書を収納しました。この中には、江戸中期から後期にかけて、江戸その他で起こった事件に関する聞書や書状、幕府の達書の写などが収められています。今回は、そのうちのいくつかをご紹介したいと思います。

※ 感染症予防対応実施中。下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。
※ 遠方の方には 電子展示室「書物で見る 日本古典文学史」もありますのでご検討を。

[ 詳 細 : 国文学研究資料館

【展覧会】奈義町現代美術館|企画展 中島 麦展 LUMINOUS / MULTI / SILVER ~ 色彩の時間 ~|’23年10月21日-12月10日|会期末

なぎもか1001

奈義町現代美術館
企画展 中島麦展 LUMINOUS/MULTI/SILVER ~ 色彩の時間 ~
期  間  2023年10月21日[土]- 12月10日[日]
会  場  奈義町現代美術館  ギャラリー
      708-1323 岡山県勝田郡奈義町豊沢441 TEL:0868-36-5811
料  金  一 般・大学生 200円(高校生以下、75歳以上無料)
      * 常設展を併せてご覧になる場合は通常観覧料金(一般・大学生700円)で観覧可能。
主  催  奈義町現代美術館
──────────────────────
「絵を描く」ことを通して、そこから広がっていく様々な出来事を取り込みながら活動している美術家・中島麦による、奈義町現代美術館では約11年ぶりになる個展を開催します。  
本展は、「動き・奥行き・光」を探求した「luminous dropping」、コロナ禍を経て時間や重力による偶然性を加えた「multi LD」、前者を発展させ、図と地の関係に着目した最新作「SILVER」シリーズまで、色彩豊かな抽象絵画による展覧会になります。
絵画の基本要素を分解し、再構築し、さらにそこから重要な要素を取り出すことで、「みる」ことの根源的な可能性を提示したいという中島の近作・新作を空間全体に展開した展覧会を、ぜひお楽しみください。

< 中島 麦 nakajima mugi >
美術家。
長野県生まれ 大阪育ち 大阪拠点。京都市立芸術大学美術学部油画専攻 卒業
抽象絵画を制作する事を中心に、そこから拡張する出来事を取り込みながら活動中。
その活動を通して、私自身が何ものからも自由で、何ものをもつなぐメディウムでありたいと考えている。
個展、企画展の他、ワークショップや企業コラボレーションなど多数。
https //nakajimamugi.com/

〔 中島  麦   近年の主な活動 〕
2023   [個展] 奈義町現代美術館/岡山(2012)
2023   [個展] 高島屋大阪店 ギャラリーNEXT
2022   [個展] Gallery OUT of PLACE /奈良・東京 (2011,’13-’20)
2022 「美作三湯芸術温度」米屋倶楽部・奥津温泉/岡山(2016/湯郷グランドホテル)
2019 「VOCA展 2019」上野の森美術館/東京
2019 「絵画展…なのか?」川口市立ギャラリー・アトリア/埼玉
2017 「HUB-IBARAKI ART PROJECT」/茨木市市役所他、市内施設7カ所、恒久設置/大

※ 下掲詳細公式サイトで、最新情報を確認の上ご観覧を
[ 詳 細 : 奈義町現代美術館 ]  { 活版アラカルト 奈義町現代美術館  まとめ }

新宿餘談}
この奈義町現代美術館は松尾京斎氏に教えられた。同館は町民からはもっぱら NagiMOCA / ナギ・モカ と呼ばれ、展示内容や建築は現代美術として凄かったが、そこはまた子供の遊び場であり、老人の憩いの場だったという。
奈義町は、旧美作国-みまさかのくに-で、岡山県の北東部、鳥取県との県境にある町である。いまは岡山県勝田郡に属すが、県都:岡山にでるより、余程近距離に鳥取がある。 北部には町のシンボルであり、町名の由来となった那岐山がそびえる。

隣接する津山市までは志茂太郎の調査でしばしば出かけたが、津山線ですこしもどる 誕生寺 山の城の旧志茂宅ばかりで、奈義町は知らなかった。[ 志茂太郎関連資料:花筏    平野富二と活字*05 ついに驟雨のなかに迎えた『活字発祥の碑』除幕式  なかほどに、関西から個人でただひとり、相当金額の拠金者として銘板に名がのこる 書痴・活字狂を自認していた志茂太郎関連記載 ]
なんでも奈義町は「令和元年合計特殊出生率が 2,95」で全国トップクラスだそうである。ようは少子化・人口減少がなげかれているこのとき、奈義町では子育て世代の夫婦が3人ほどの子をもうけるそうである。めでたい話だ。人口を調べようと「 町勢要覧 」をあけた。どうせ役人の作文だろうとあきらめていたら、観光案内も吃驚の内容だった。[ 奈義町役場   月ごとの人口推移  令和4年9月1日現在 世帯数 2,512世帯、人口 5,738人(おとこ 2,877人、おんな 2,861人)]
お江戸の横丁から応援を続けている所以である。

< 奈義町 町勢要覧 PDF > https://www.town.nagi.okayama.jp/shared/documents/youran.pdf

【展覧会】静嘉堂文庫美術館|開館1周年記念特別展 二つの頂 ― 宋磁と清朝官窯 ―|’23年10月17日-12月17日|会期末

静嘉堂0801

静嘉堂文庫美術館
開館1周年記念特別展
二つの頂 ― 宋磁と清朝官窯 ―
会  期  2023年10月17日[土]- 12月17日[日]
会  場  静嘉堂@丸の内(明治生命館 1 階)
      100-0005 東京都千代田区丸の内 2-1-1 明治生命館 1 階
休  館  日  月曜日、10月10日[火] * 10月9日[月・祝]は開館
開館時間  午前10時 - 午後5時(金曜は午後6時まで) * 入館は閉館の 30 分前まで
入  館  料  日時指定予約 優先入館。下掲詳細を確認の上ご観覧を。
      一 般 1,500 円、 大高生 1,000 円、 中学生以下 無 料
お問合せ  TEL 050-5541-8600(ハローダイヤル)
主  催  静嘉堂文庫美術館(公益財団法人静嘉堂)
──────────────────────静嘉堂0802〔 活版アラカルト掲載図版のほとんどは、画面をクリック・タップすると拡大表示されます 〕

1_白磁刻花蓮花文輪花鉢花蓮花文輪重要文化財《白磁刻花鉢》 定窯 北宋-金時代(12世紀)
華北随一の白磁の名窯・定窯(河北省)の鉢。花形に刻みをつけた胴部の内外に流麗な蓮花文を彫り込む。江戸時代以前に日本にもたらされた作品と思われ、加賀藩主前田家に茶の湯の水指として伝来した。

3_青磁鼎形香炉《青磁鼎形香炉》 南宋官窯 南宋時代(12-13世紀)
宮廷専用の陶磁器を焼く窯を官窯という。南宋時代の官窯は首都・杭州(浙江省)に置かれ、青く澄んだ青磁の器が焼かれた。古代青銅器の鼎の形を模した重厚な造形で、明るい青緑色の釉薬には特徴的な貫入(釉薬のひび)が走っている。

4_油滴天目重要文化財《油滴天目》 建窯 南宋時代(12-13世紀)
茶葉の生産地にも近い福建省の建窯では、宋代に生まれ、日本の茶の湯の源流となった喫茶法「点茶法」に適した黒釉の茶碗が作られた。なかでも黒釉に含まれる鉄分が焼成中に変化して出来る「曜変」や「油滴」は希少で珍重された。この油滴の見事な大碗は大阪・藤田家旧蔵で、古くから日本に伝わったものと思われる。

6_五彩百子図鉢《五彩百子図鉢》「大清康煕年製」銘 景徳鎮官窯 清時代・康煕年間(1662-1722)
たくさんの唐子がたわむれ遊ぶ「百子図」は、多くの男児に恵まれることを願った吉祥のデザイ色の上絵付と金彩に彩られた子どもたちは、一見おとなのマネをして遊んでいるように見えるが、実は立身出世を意味するモチーフがちりばめられている。

10_青花臙脂紅龍鳳文瓶一対_龍重要美術品《青花臙脂紅龍鳳文瓶 一対》「大清乾隆年製」銘 景徳鎮官窯 清時代・乾隆年間(1736-95)
清朝官窯の陶芸技術が極致に達した乾隆年間の技術力を示す逸品。たなびく雲の中に五爪の龍が体をくねらせ、また別面に鳳凰が羽ばたくさまを表し、一対で龍鳳がそれぞれ向かい合うように描いている。酸化コバルトによる青花の雲は、金を使った高価なピンク色の上絵具・臙脂紅による龍鳳をあらかじめ避けて描いているが、仕上がりには寸分の狂いも見られない。

❖  ❖  ❖  ❖  ❖  ❖  ❖  ❖

◆ 静嘉堂文庫美術館|開館1周年記念特別展|二つの頂 ― 宋磁と清朝官窯 ―◆
8000年を超える悠久の歴史をもち、陶芸技術の粋を極めた中国陶磁。その歴史上、二つの頂点といえるのが、宋代(960-1279)の陶磁器と、清朝(1616-1912)の官窯磁器です。

商工業や各種技術が発達した宋代の中国では、各地で青磁や白磁、黒釉など多種多様で洗練された陶磁器が生み出されました。それらは後世「宋磁」と称えられ、「古典」として現代にまで影響を与え続けています。
また最後の王朝・清朝では、磁器の都・景徳鎮に宮廷用の陶磁器を焼造する政府直営の工房=官窯が設置され、最高の技術と材料をもって皇帝のためのやきものが作られました。
清朝最盛期、康煕・雍正・乾隆の三代(1662-1795)の皇帝たちは、陶磁器への関心が高く、官窯に督陶官が派遣され、技術・意匠の両面で究極ともいうべき作品が次々と生み出されました。

静嘉堂所蔵の清朝官窯磁器には、岩﨑彌之助(三菱第2代社長 1851-1908)が明治20年代という早い段階で蒐集した作品が含まれています。また20世紀初頭には彌之助の嗣子・小彌太(三菱第4代社長 1879-1945)により、日本伝世の宋磁の優品に加え、新出の宋磁や清朝官窯の名品が蒐集され、世界有数の質を誇る中国陶磁コレクションが形成されました。
本展では、南宋官窯をはじめとする静嘉堂の宋磁の名品と、清朝官窯磁器から青花・五彩・粉彩・単色釉の優品を精選し展示します。

※ 日時指定予約 優先入館。下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。
※ 展示品画像は静嘉堂文庫美術館より拝借したものです。二次流用などはご遠慮ください。
[ 詳 細 : 静嘉堂文庫美術館  公式チケットオンライン予約〔 静嘉堂@丸ノ内 〕]

【展覧会】水野美術館|水野コレクション|いきものづくし ~ 橋本雅邦・下村観山らを中心に|’23年12月9日-’24年3月10日

水野美術館01月展 水野美術館01月B水野美術館
水野コレクション
いきものづくし ~ 橋本雅邦・下村観山らを中心に
会  期  2023年12月9日[土]- 2024年3月10日[日]
開館時間  10:00 - 18:00(展示室入場は閉館の30分前まで)
休  館  日  月曜日(1月8日、2月12日は開館)、12月28日-1月1日、1月9日、2月13日
入  館  料  一 般 1,400円、大学生・専門学校生・65 歳以上1000円、 中高生600円、
小学生以下無料
* 予約不要 美術館窓口で当日券を販売
会  場  水野美術館
380-0928 長野県長野市若里6-2-20 TEL:026-229-6333
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小鳥や猫、牛や羊、獅子や龍。日本画に描かれるいきものは、身近な存在から想像上の生物まで、その数を挙げればキリがありません。本展は、そうした様々ないきもの達による「かわいい!」「かっこいい!」姿を存分にお楽しみいただく展覧会です。例えば、下村観山観《寿星》に描かれたまったりとくつろぐ鹿や、本展で初公開となる橋本雅邦《龍虎図(草案)》で睨みあう勇ましい龍と虎など。このように魅力たっぷりな”いきものの世界”をどうぞご堪能ください。

※ 水野美術館は、岡倉天心の流れをくむ、横山大観、菱田春草、下村観山、川合玉堂らの近代日本画を系統立てて集めた美術館です。
※ 感染症予防対応実施中。下掲詳細を確認の上参観を。
[ 詳 細 : 水野美術館 ]

【展覧会】山梨県立文学館|2023年度 冬の常設展 期間限定公開コーナー|作家の肖像Ⅱ 芥川龍之介|’23年12月5日-’24年3月3日

山梨県立文学館イメージ芥川

山梨県立文学館
2023 (令和5) 年度 冬の常設展 期間限定公開コーナー
作家の肖像Ⅱ 芥川龍之介
会  期  2023年12月5日[火]- 2024年3月3日[日]
会  場  山梨県立文学館 2F 展示室A
      400―0065 山梨県甲府市貢川1-5-35 TEL:055-235-8080 FAX:055-226-9032
休  館  日  月曜日(1月8日、2月12日は開館)、12月26日[火]-2024年1月1日[月]、
      1月9日[火]-14日[日]、2月13日[火] 
開館時間  展示室 9:00 - 17:00(入室は16:30まで)
観  覧  料  常設展観覧料でご覧いただけます
      一 般 330円(260円)、大学生 220円(170円)
      * ()内は20名以上の団体料金・県内宿泊者割引料金です。
      * 高校生以下の児童・生徒、65歳以上のかたは無料です。
      * チケット各種割引・優待情報、関連イベント情報などは下掲詳細参照
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冬の常設展では、作家の肖像Ⅱとして芥川龍之介の肖像写真を紹介します。旧制第一高等学校時代に、親友の井川恭(後の恒藤恭)と撮影した若き日の作家の表情を、在学中の作文やエピソードとともにご覧いただけます。

※ 下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : 山梨県立文学館

【イベント/展覧会】北九州市立美術館 分館|共催展 青山真治クロニクルズ展|’23年12月2日-12月17日

真山真二展チラシおもて うら真山真二展チラシ

北九州市立美術館 分館
共催展 青山真治クロニクルズ展
会  期  2023年12月2日[土]- 12月17日[日]
      * 会期中無休 ☆ 月曜日も開館しています
会  場  北九州市立美術館 分館 5 F( リバーウォーク北九州5階)
      803-0812 北九州市小倉北区室町一丁目1番1号 リバーウォーク北九州5階
      TEL:093-562-3215
開館時間  10:00 - 18:00(入館は 17:30 まで)
観覧料金  一 般 1,300円、高 大 生 800円、小 中 生  600円、シニア《65歳以上の方》 1,000円
      * チケット各種割引・優待情報、関連イベント情報などは下掲詳細参照
主  催  青山真治監督の企画展を北九州で開催する会
共  催  北九州市
◉ お問い合わせ告知真山真二展      青山真治監督の企画展を北九州で開催する会  Mail:kitaqcinema☆gmail.com
      情報サイト  青山真治クロニクルズ展情報は こちら から 
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カンヌ国際映画祭をはじめ、国内外で高い評価を受けながら、昨年3月に57歳の若さで逝去した北九州市門司区出身の映画監督・青山真治(あおやま しんじ 1964-2022)の映画関連資料を集めた展覧会です。
青山真治が監督として手がけた作品は長編・短編を含め約50本にも及び、映画の脚本や小説、批評、プロデュースなど、映画界で多くの足跡を残しただけでなく、映画人としての領域を超えて、音楽家や小説家、舞台演出家としても多様な活動を展開しました。その中で宮崎あおい、菅田将暉、甫木元空(Bialystocks)など、才能ある人材の発掘に貢献したことでも知られています。
会場では『 EUREKA ユリイカ』(2000年)や『サッド ヴァケイション』(2007年)、『東京公園』(2011年)、『共喰い』(2013年)など、青山の代表作から、完成に至らなかった未公開作まで、数々の作品に関連する脚本や、美術デザイナー清水剛によるデザイン原画、実際に撮影で使用された衣装、宣伝ポスターやスチール写真など貴重な資料を一堂に紹介し、今もなお世界に影響を与え続ける青山映画が生み出された背景に迫ります。
また、貴重なメイキング映像の上映や没後に発見された作品資料を展示するほか、青山作品についてゲストを招いた解説・トークイベントを開催し、多方向から映画の世界観を体感できる展示となります。

※ 下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細:北九州市立美術館 分館  北九州市民映画祭
[ 参 考 : 活版アラカルト〔展覧会〕高知県立美術館|ARTIST FOCUS # 04|甫木元 空 窓外 1991- 2021|’23年12月16日-2024年2月18日 ]

【展覧会】東京都美術館|永遠の都 ローマ展 Rome, the Eternal City|カピトリーノ美術館の至宝でたどる二千年の歴史と芸術|’23年9月16日-12月10日|会期末

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永遠の都 ローマ展  Rome, the Eternal City
カピトリーノ美術館の至宝でたどる二千年の歴史と芸術
会  期  2023年9月16日[土]- 12月10日[日]
休  室  日  月曜日、9月19日[火]、10月10日[火]
      * ただし、9月18日[月・祝]、10月9日[月・祝]は開室
開室時間  9:30 - 17:30 * 金曜日は20:00まで  * 入室は閉室の30分前まで
会  場  東京都美術館 企画展示室
      110-0007 東京都台東区上野公園8-36 TEL 050-5541-8600(ハローダイヤル)
観  覧  料   般 2,000円 、大学生・専門学校生 1,100円、 65歳以上 1,300円
      * 当日・個人・税込み料金を表示。各種割引、優待情報などは 下掲詳細 参照
      * 平日観覧は予約不要。土日・祝日のみ「日時指定予約制」。下掲詳細チケット参照。
共  催  ローマ市、ローマ市文化政策局、ローマ市文化財監督局
主  催  公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都美術館、 毎日新聞社、
      NHK、NHKプロモーション
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永遠の都ローマ ― 二千年を超える栄えある歴史と比類なき文化は、古代には最高神をまつる神殿がおかれ、現在はローマ市庁舎のあるカピトリーノの丘を中心に築かれました。その丘に建つカピトリーノ美術館は、世界的にもっとも古い美術館の一つに数えられます。同館のはじまりは、ルネサンス時代の教皇シクストゥス4世がローマ市民に4点の古代彫刻を寄贈したことにさかのぼります。古代遺物やヴァチカンに由来する彫刻、またローマの名家からもたらされた絵画など、その多岐にわたる充実したコレクションは、古代ローマ帝国の栄光を礎に、ヨーロッパにおける政治、宗教、文化の中心地として発展したローマの歩みそのものにも重ねられます。

本展は、カピトリーノ美術館の所蔵品を中心に、建国から古代の栄光、教皇たちの時代から近代まで、約70点の彫刻、絵画、版画等を通じて、「永遠の都」と称されるローマの歴史と芸術を紹介します。
なお、2023年は、日本の明治政府が派遣した「岩倉使節団」が、カピトリーノ美術館を訪ねて150年の節目にあたります。使節団の訪欧は、のちの日本の博物館施策に大きな影響を与えることになりました。この節目の年に、ローマの姉妹都市である東京、さらに福岡を会場として、同館のコレクションをまとめて日本で紹介する初めての機会となります。

※ 新型感染症予防対応実施中。下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。
※ 会場内混雑が予想されるため、土日・祝日のみ日時指定予約制となっています。
※ 平日にご来場の際は、日時指定予約は不要です。特設サイトチケット情報参照。
[ 詳 細 : 東京都美術館  本展特設サイト ]

【演劇】日本大学藝術学部演劇学科|令和5年度 2年次 総合実習ⅠB (洋舞) 上演のご案内|Modern dance performance ~シンメトリー形式による創作~|’23年12月8・9日

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日本大学藝術学部演劇学科
令和5年度 2年次 総合実習ⅠB (洋舞) 上演のご案内
Modern dance performance ~シンメトリー形式による創作~
日  時  12月8日[金]   19:00 開演
12/月9日[土]   14:00 開演
※ 受付は開演の45分前、開場は開演の30分前です。
※ 開演時間5分前までに来場されない場合、キャンセルとなることがあります。
会  場  日本大学芸術学部 北棟・中ホール
176-8525 東京都練馬区旭丘2丁目42番1号
* 西武池袋線「江古田駅」北口より徒歩3分
チケット情報   入場無料   (要予約)
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日本大学芸術学部演劇学科 令和5年度 2年次 総合実習ⅠB (洋舞)
総合実習IBでは、シンメトリー形式を取り入れた計8作品を上演します。舞台中央線を左右に等分しそれぞれの空間で同時に同じ運動を行う「同時性シンメトリー」と、
空間で起こった運動を反転させ、時間差で右空間に発生させることによりシンメトリーの印象を想像する「異時性シンメトリー」
2つの形式を用いて創作に臨んでいます。是非、劇場でご覧ください。

※ 下掲詳細公式サイト、各種SNS 情報で、最新情報を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : 日藝演劇学科

【展覧会】実践女子大学香雪記念資料館|中国美術に親しむ — 原寸大複製画と館蔵品展 —|’23年12月4日-’24年1月31日

実践女子大香雪記念

実践女子大学香雪記念資料館
中国美術に親しむ — 原寸大複製画と館蔵品展 —
会  期  2023年12月4日[月]- 2024年1月31日[水]
開館時間  10:30 - 17:00
休  館 日  土・日曜日、12月25日[月]-1月8日[月]、1月12日[金]
      * ただし、1月27日[土]は開館
入  館  料  無 料
会  場   実践女子大学香雪記念資料館 企画展示室1・2
       150-8538 東京都渋谷区東1-1-49
協  力  実践女子大学香雪記念資料館
主  催  実践女子大学美学美術史学科
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この展覧会は、本学文学部美学美術史学科の授業で学ぶ中国絵画の名品の原寸大の精巧な複製と、館蔵の中国文物を展示するものです。
中国美術の名品に接する機会はなかなか得られませんが、この展覧会を通して原画のスケールや迫力の一端をうかがい知ることができるでしょう。中国美術の豊かな世界に触れる契機となれば幸いです。

※ 本展覧会は予約不要です。
※ 下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : 実践女子大学香雪記念資料館 ] 

【展覧会 予告】福田美術館|進撃の巨匠 竹内栖鳳と弟子たち|’24年1月18日-4月7日

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福田美術館
進撃の巨匠 竹内栖鳳と弟子たち
会  期  2024年1月18日[木]ー 2024年 4月7日[日]
         前 期:1月18日[木]- 3月4日[月]
         後 期:3月 6 日[水]- 4月7日[日]
開館時間  10:00 - 17:00(最終入館 16:30)
休  館  日  3月5日[火] 展示替え
場  所  福田美術館
      京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町3-16
入  館  料  一 般・大学生:1,500 円、 高校生:900 円、 小中学生:500 円
      * 障がい者と介添人1名まで:各900円
      嵯峨嵐山文華館との二館共通券
      一般・大学生:2,300円、高校生:1,300円、小中学生: 750円
      * 障がい者と介添人1名まで:各1,300円
※ 福田美術館のオンラインチケットをご利用の方は、嵯峨嵐山文華館を団体割引料金で利用可能。従って、共通券と同じ金額で両館を利用することができます。
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2024年初春、京都・嵯峨嵐山の福田美術館では、生誕160年を記念して、竹内栖鳳とその弟子たちに焦点を当てた展覧会を開催いたします。

竹内栖鳳(たけうち せいほう 1864-1942)は、近代の京都を代表する巨匠です …… というよりも、彼を無視して明治以降の京都の美術史を語ることは不可能なほど、比類なき大きな存在です。
栖鳳が、その後の京都の日本画の進む方向を定めたと言っても過言ではありません。本展は、そんな彼の「力」に迫るものです。
近世と近代を縦断する福田美術館のコレクションより、若き日の栖鳳が跳躍する力を蓄えるべく参考にした師、幸野楳嶺ら先人たちの作品。東洋だけではなく西洋の表現をも取り込み、縦横無尽な機動性を感じさせる栖鳳自身の作品。さらに、栖鳳に導かれそれぞれに優れた個性を発揮した、西山翠嶂や上村松園、土田麦僊、村上華岳や入江波光、福田平八郎や徳岡神泉らの作品までも展示します。
「進撃」とは「競いながら前進を続ける」の意。栖鳳と弟子たちの明治・大正・昭和を通じて続いた無双の快進撃が生み出した作品の数々が持つ力が、令和というその後の時代を生きるわたしたちにも強く訴えかける展覧会です。

※ 下掲詳細公式サイトで、最新情報を確認の上ご観覧を
[ 詳 細 :福田美術館 ] 

【展覧会】松岡美術館|アメイジング・チャイナ 深淵なる中国美術の世界|’23年10月24日-’24年2月11日

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松岡美術館
アメイジング・チャイナ
深淵なる中国美術の世界
会  期  2023年10月24日[火]- 2024年2月11日[日・祝]
         前 期 2023年10月24日[火]- 2023年12月10日[日]
         後 期 2023年12月12日[火]- 2024年2月11日[日・祝]
      * 企画展の中国絵画のみ作品入れ替えあり
会  場  松岡美術館
      108-0071 東京都港区白金台5-12-6
時  間  10:00 - 17:00(最終入館時間 16:30)
      * 毎月第1金曜日 10:00 - 19:00 (入館は 18:30 まで)
休  館  日  月曜日(祝日の場合は翌平日)、年末年始(2023年12月29日 - 2024年1月4日)
観  覧  料  一 般 1,200 円、25歳以下 500 円、高校生以下、障がい者手帳をお持ちの方 無料
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松岡美術館は、実業家 松岡清次郎が蒐集した美術品を公開するため、1975(昭和50)年に設立された私立美術館です。1917(大正6)年貿易商から身を起こした清次郎の理想は、自らの眼にかなった「美しいもの」を追い求め、蒐めていくことでした。今回は、清次郎が東洋陶磁蒐集のため欧米のオークションに参加するうちにコレクションした、北斉-唐時代の小金銅仏や明-清時代の漆器、陶磁器、絵画、清時代の翡翠や白玉などの玉器を展観いたします。

E277-3617青花龍唐草文天球瓶 景徳鎮窯 明時代 永楽期

E277-3618翡翠虁鳳文瓶 清時代 「乾隆年製」銘

明清絵画の精華、清時代の仿古を映す玉器、人気の天球瓶

昨年、広くご紹介した館蔵の明清絵画より、今回はとくに板倉聖哲(まさあき)東京大学東洋文化研究所教授による監修のもと、画冊と画巻の優品を選りすぐり、前期に明代、後期に清代の作品をご覧いただきます。前回かなわなかった題字や跋文も可能な限り展観し、明清時代の画家と文化人との交流も映し出します。 会期中の頁替えも予定しています。
館蔵の清朝玉器の中から、台湾 國立故宮博物院の《翠玉白菜》に通じる超絶技巧を堪能できる《翡翠白菜形花瓶》とともに、古代中国の青銅器にあらわされた饕餮(とうてつ)文や虁鳳(きほう)文を彫り込んだ作品を集め、清時代に高まった仿古の潮流を味わっていただきます。玉器の多くが再開以後初公開で、22年ぶりの展示作品もございます。
また、当館の代表作品《青花龍唐草文天球瓶》を、多くのお客様からのご要望にお応えして再び展示いたします。世界に数点しか存在しない明時代初期の名品を、今一度ごゆっくりご覧ください。

※ 作品画像は 松岡美術館 より拝借した物です。二次引用などはご遠慮ください。
※ 下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : 松岡美術館

【展覧会】土門拳記念館|開館40周年記念回顧展|土門拳 ─ 肉眼を超えたレンズ ─|同時開催 第42回土門拳賞受賞作品展|’23年10 月27日-’24年1月14日|’24年 同館特製カレンダー情報

土門拳1001 土門拳1002土門拳記念館
開館40周年記念回顧展
土門拳 ── 肉眼を超えたレンズ ──
同時開催
第42回土門拳賞受賞作品展 船尾 修『満洲国の近代建築遺産』
開催期間  2023年10 月27日[金]- 2024年1月14日[日]
時  間  午前9時 ー 午後5時(入館は 午後4時30分 まで)
休  館  日  10月-11月 無休 12月-1月 月曜休館 * 年末年始休館:12月29日-1月3日 
      * 1月8日[月・祝]は開館、翌9日[火]に休館
会  場  土拳拳記念館 主要展示室、企画展示室Ⅰ、企画展示室Ⅱ
      998-0055 山形県酒田市飯森山2-13(飯森山公園内)TEL:0234-31-0028
入  館  料  一 般:800円、高校生:400円、小・中学生:無 料
主  催  公益財団法人さかた文化財団 土門拳記念館
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本展は、2022年に全国の4つの美術館で開催された巡回展「土門拳 −肉眼を超えたレンズ−」を再構成したものです。20世紀の日本を代表するドキュメンタリー『ヒロシマ』『筑豊のこどもたち』から、日本の仏教美術に対する飽くなき追求『古寺巡礼』に至るまで、幅広いジャンルにわたる傑作たちを振り返るとともに、巡回展には含まれていなかったキャリア中期の実験的な作品群なども加えて展覧することで、土門拳という写真家の姿をより総合的に捉えることを目指します。
土門の代名詞の1つでもある “リアリズム” は、しばしば「目の前にある現実をそのまま・虚飾なく写し出す」ものとして語られてきました。しかし一方で彼が口にした「写真は肉眼を超える」といった言葉などは、こうした評価とは矛盾する響きをも持っているといえます。土門はレンズを通して何を表現しようとしたのか、そして何が彼の作品を特別なものたらしめたのか。開館40周年という節目の年に、改めてその足跡を辿ります。

◉ 同時開催
第42回土門拳賞受賞作品展 船尾 修『満洲国の近代建築遺産』
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< 船尾 修  受賞のことば >
記憶と記録 往来したい
中国東北部のいくつかの都市を初めて訪れたときに僕は大きな衝撃を受けました。そこはかつて満洲国と呼ばれ、日本がその成立や運営に深く関与した場所です。当時の建築物がそのままの姿で、発展著しい中国のビル群に埋もれるようにしてありました。巨大で威圧的でありながら独特のデザインが発するなんともいえない壮麗さと美しさ、と同時に醜悪さを放つそれらの建築群に僕は一発で魅了されてしまったのです。

満洲のことをご存じの方ならよくわかると思いますが、満洲には新しい時代を切り拓こうとする「陽」の面と、満蒙開拓団の悲劇に代表される「陰」の面とが同居しています。どちらに重点を置くかによって満洲の実像はまったく異なった表情を見せますが、今も現存するこれら建築群を写真によって記録することにより、いわば歴史の目撃者として俯瞰したフラットな立場から満洲を語ることができるのではないかと閃いたのです。
中国の都市開発のスピードは想像を絶するものですから、いつ取り壊しになるかもしれず、僕はその後まるで何かに取り憑かれたかのように歩きまわり、古い建物を探し出しては撮影を行いました。その行為は純粋に楽しいものでした。フィルムに刻まれたことにより、それら建築物は80年、90年ぶりに蘇えったような感覚がありました。写真を撮る醍醐味とは、もしかしたらそういうことなのかもしれないなあと改めて気づかされた思いです。
記憶と記録の領域を軽々と往来できるような写真を今後とも撮ることができたら最高です。

土門拳記念館2024年カレンダー

※「土門拳記念館 2024年土門拳オリジナルカレンダー」販売。詳細は下掲サイトで。
※ 下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。

[ 詳 細 : 土門拳記念館

【公募】第30回 酒田市土門拳文化賞 公募のお知らせ|土門拳記念館 文化賞事務局|’24年5月17日必着

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土門拳記念館 
酒田市土門拳文化賞
● 第30回 酒田市土門拳文化賞について
● 応募締切 2024年5月17日[金] 17:00 必着

◉ お問い合わせ・お申し込み先 
998-0055 山形県酒田市飯森山2−13(飯森山公園内)
土門拳記念館  文化賞事務局
電話:0234-31-0028  FAX : 0234-31-0027

【展覧会】三沢市寺山修司記念館|寺山修司没後40年 特別企画展 vol.2|ポスト・テラヤマ ─ 1983-2023|’23年11月7日-’24年6月4日

三沢市寺山修司記念館0102三沢市寺山修司記念館三沢市寺山修司記念館
寺山修司没後40年 特別企画展 vol.2
ポスト・テラヤマ  ── 1983-2023
会  期  2023年11月7日[火]- 2024年6月4日[火]
休  館  日  月曜(祝日のばあいは翌日)
開館時間  9:00ー17:00(入館は16:30まで)
会  場  寺山修司記念館エキジビットホール
      青森県三沢市大字三沢字淋代平116-2955  tel. 0176-59-3434
入  館  料  一 般  個 人  550円(常設展330円+企画展220円)、高 大 生  110円、小中学生  60円
      * 土曜日は小中学生以下 無 料
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1983年5月4日午後0時5分、その心臓は鼓動を止めました。享年47歳。晩年は肝硬変が落とす死の影に脅かされながらも、命を燃やして創作活動に打ちこんでいました。いよいよドクターストップがかかると、演劇や映画を諦める代わりに、文筆業に専念するための10年が欲しいと主治医に訴えるようになります。しかし、願いが叶うことはありませんでした。

「生きているうちに、一つ位は自分の墓を立ててみたかった」と 全歌集のあとがきに記し、辞世の句に「私の墓は、私のことばであれば、充分。」と付した寺山修司。 死して肉体を失った後も、ことばとして存在し続けることを予言していました。その宣言どおり、彼のことばを求める人は引きも切らず、亡くなってからの40年間、著作は毎年刊行されています。
これまで、「いま寺山が生きていたら」という問いが際限なく繰り返されてきました。それは没後にあっても懐古ではなく、常に現在形で進行するものでした。近年、世界は、ポスト真実(Post-Truth)と呼ばれる、客観的な事実より感情や個人的な信念が社会を動かしていく新しいポピュリズムの時代を迎えました。

  あなたの訊ねる事実はなまもの。すぐに腐るわ。
  事実はすぐに風邪をひく。
  事実は身も口も軽く、蠅みたいにとびまわり、
  安いお金に身を売って、呼びもしないのに迷い込んでくる……
  ほうら、事実が死んだ!                                             レミング 1979年

この世から嘘と本当の区別がなくなったとき、虚実を巧みに行き来した寺山ならば何を言うだろうか。私たちは、そのことばを待ち焦がれているのです。
あなたは、ポスト・テラヤマの今をどう生きますか?

※ 下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : 三沢市寺山修司記念館 ]

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◆ 三沢市三沢市寺山修司記念館について〔 同館ウェブサイトゟ抜粋 〕 外観撮影:大石 薫 
当館は遺族の寺山修司の母:はつ氏より、三沢市に寄贈された遺品を保存公開するために、約 3 年の歳月をかけ建設されました。寺山修司と親しかった粟津潔氏のデザインをもとに、九條今日子氏 をはじめとする元天井棧敷のメンバーなど数多くの関係者のアドバイスを得て平成9年7月に開館を迎えました。
延床面積約833平方メートルの展示棟とホワイエ棟が渡り廊下でつながり、上空から見るとその様は、テラヤマ演劇・映画の小道具として登場した「柱時計」を彷彿とさせます。ホワイエ棟外壁には149枚の陶板が貼り込まれ、寺山氏と交流のあった約30人のメッセージ陶板がテラヤマ作品を題材にしたものとともに、にぎやかに彩っています。テラヤマ芸術はもとより、当市の総合芸術発信基地としての一翼も担っています。
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◆ 特別企画展 2021 vol.1「ジャパン・アヴァンギャルド ―アングラ演劇傑作ポスター展 ―
1960年代から70年代にかけて、世界の若者の既成の秩序に対する異議申し立てに同調するように、日本の演劇界でも、新劇とはまるで異質な世界を創造することを目指した「アングラ演劇(小劇場運動) 」が勢いを持ち、寺山修司、唐十郎、鈴木忠志、佐藤信、串田和美らが、それまでにない実験的な舞台を繰り広げていきました。
この時代、舞台と相乗効果をもたらすユニークなビジュアル表現で観客の心を揺さぶったのが天井棧敷、状況劇場、黒テント、自由劇場などの「劇団の旗印」として登場したポスターの数々です。

このアングラ演劇のポスター群には、横尾忠則をはじめとして、粟津 潔、赤瀬川原平、宇野亞喜良、金子國義、篠原勝之、平野甲賀、及部克人、串田光弘、及川正通、複本了壱、花輪和一、林静一、合田佐和子、戸田ツトムなど、多くの一流アーテイストが関わりました。
彼らの手掛けたポスターは、単なる公演告知の枠を越え、アングラ演劇の軌跡を鮮やかに示すとともに、日本が熱く燃えた時代を鋭く切り取り、それらのポスター自体が発するメッセージは時代を越え今も輝き続けています。現在も、このポスター群が、輝きを失わない理由の一つに、ポスターのデザイナーが実際の舞台の美術も担当した事があげられるでしょう。このポスター1 枚に舞台のトータルイメージが凝縮され、時にはそのデザインが舞台の演出にまで影響を与えたことも少なくありません。そんな作品を見ていると、今にもその舞台が蘇ってくるような興奮に包まれます。

【展覧会】國學院大學博物館 企画展 マラッカを越えて極東アジアへ ── ポルトガル地図学の16世紀|特集展示 桑名宗社伝来 -双子の宝刀「村正」-|’23年11月25日-’24年2月12日

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國學院大學博物館
企画展
マラッカを越えて極東アジアへ ── ポルトガル地図学の16世紀

会  期  令和5(2023)年11月25日[土]- 令和6(2024)年2月12日[月]
会  場  國學院大學博物館 企画展示室
      150-8440 東京都渋谷区東4-10-28 TEL : 03-5466-0359
      〔國學院大學渋谷キャンパス内 学術メディアセンター 地下1階  國學院大學博物館〕
開館時間  10時 - 18時(最終入館 17時30分)
休  館  日  毎週月曜日(祝日及び2月12日は開館)、年末年始(12月25日-1月5日)、
      1月13日[土]・14日[日]、2月2日[金]
入  館  料  無 料
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マレー半島の南に位置する東西交通の要衝、マラッカ。インド航路の発見に次いで、1511年マラッカ王国を占領したポルトガルは、ここを拠点として、西洋人にとっては未知の空間であった極東の海へと船を進めます。このマラッカでポルトガル人は、この港に様々な財貨をもたらすレキオスに出会いました。当時、レキオス、すなわち琉球人は、朝鮮半島からマラッカまでのシナ海一帯を圏域とする中継貿易に従事していたのです。以後約一世紀にわたりポルトガルは、琉球と日本にむけて航海を重ね、その成果に基づいて極東の地図を順次改訂してゆきました。
ポルトガルはこれらの最新地図を秘匿しましたが、他王家の求めに応じて複写された地図類やアトラスが一点限りの手稿本の形で今日に伝わりました。実物を見る機会が限られたこれらの地図も、近年のデジタル技術を駆使して製作された高精細のレプリカによって細部を観察することが可能となりました。
今回の展示では、國學院大學図書館が収集してきた16世紀ポルトガル製地図をはじめとする欧州製地図レプリカの展示を通じて、描かれた極東像と琉球・日本認識の変遷をたどります。

※ 下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。
[ 詳細 : 國學院大學博物館

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國學院大學博物館
特集展示  桑名宗社伝来 -双子の宝刀「村正」-

國學院大學博物館村正國學院大學博物館
特集展示  桑名宗社伝来 -双子の宝刀「村正」-
会  期  令和5(2023)年11月25日[土]- 令和6(2024)年2月12日[月]
会  場  國學院大學博物館 神道展示室
      ※ 本展示は博物館の一角でおこなう小規模展示です。

      150-8440 東京都渋谷区東4-10-28 TEL : 03-5466-0359
      〔國學院大學渋谷キャンパス内 学術メディアセンター 地下1階 國學院大學博物館〕
開館時間  10時 - 18時(最終入館 17時30分)
休  館  日  毎週月曜日(祝日及び2月12日は開館)、年末年始(12月25日-1月5日)、
      1月13日[土]・14日[日]、2月2日[金]
主  催  國學院大學博物館・桑名宗社(春日神社)
入  館  料  無 料
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伊勢国桑名の総鎮守たる桑名宗社は、式内社の「桑名神社」「中臣神社」に比定される古社であり、鎌倉時代は永仁の頃、中臣神社に春日明神を勧請して以来、総じて「春日神社」の名でも知られるようなった。
この桑名を拠点として、数多くの業物を作刀したのが、千子村正を祖とする千子派である。千子派は、戦国時代から江戸時代半ばにかけて伝えられ、実戦刀のみならず、奉納刀にも名品が残されてきた。
そこで今回は、桑名宗社伝来の刀剣から、2代村正にあたる「藤原朝臣村正」が天文12年(1543)に作刀した「三﨑大明神」「春日大明神」銘の太刀2振を展観したい。先の大戦中、保存の便を図って刀身に漆が塗られた両刀は、目下研ぎ直しが進められている。漆塗りの「三﨑大明神」を見ることができるのは、この展示が最後の機会。故郷桑名の地において、双子の「村正」を本来の姿で顕現させるため、各位の御好意を寄せて頂ければ幸いである。

※ 本展示は、博物館の一角でおこなう小規模展示です。
※ 下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。
[ 詳細 : 國學院大學博物館

【パフォーマンス】高知県立美術館|高知ライブエール・プロジェクト|きむらとしろうじんじん|焼立器飲茶美味窯付移動車・野点2023 [土佐市]|’23年12月10日

☆ アレです、アレ。ノリだしたらどうにもとまらない高知県立美術館です。本稿の読者はご寛恕を ☆
高知県立美術館焼き物01

高知県立美術館
高知ライブエール・プロジェクト
きむらとしろうじんじん|パフォーマンス 【土佐市】2023年12月10日[日]
焼立器飲茶美味窯付移動車・野点2023
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パフォーマンス
お茶碗をつくりに、お抹茶を飲みに、ぜひお立ち寄りください ── きむら としろう じんじん
日 程|2023(令和5)年12月10日(日)昼ごろ〜日暮れ
会 場|土佐市[高岡蚤の市]・高岡商店街大久保家のしだれ桜下
料 金|お茶碗作り 1個2,500円 …… 所要時間1時間
    お抹茶1杯             300円(いずれも税込)

*お茶碗の数には限りがあります。売り切れの際はご容赦を。
 (予約はできません、ご了承ください)
*小雨決行。天候がどんどん悪くなりそうな時、大雨や大風の時はやむをえず場所を移動したり
 中止にすることがあります。詳しくはお問い合わせください。
*11月5日[日]高知県立美術館・隣接の緑地でも開催します〔終了〕。

お問合せ|高知県立美術館 088-866-8000(9:00-17:00)
協 力|セブンデイズホテル、特定非営利活動法人トサシカケNITARI、高岡商店街蚤の市
助 成|文化庁文化芸術振興費補助金(統括団体による文化芸術需要回復・地域活性化事業
    (アートキャラバン2)|独立行政法人日本芸術文化振興会
事業名|JAPAN LIVE YELL project
主 催|高知県立美術館(公益財団法人高知県文化財団)、 公益社団法人日本芸能実演家団体協議会
────────────────────── 高知県立美術館焼き物02高知県立美術館焼き物03インパクトのある姿で行うアーティスト・きむらとしろうじんじんの野点(のだて)は、参加者が絵付けしたお茶碗をその場で「楽焼」という方法で焼き上げ、焼き立てのお茶碗でお茶を飲む陶芸お抹茶屋台です。
高知県立美術館では、2003年に開館10周年記念プロジェクトとして、高知市内6か所で野点を行いました。その日、その時の風景の中で、その場に居合わせた誰もが楽しいひとときを過ごした野点を記憶する人は多く、リクエストの多いプロジェクトのひとつです。
今回は開館30周年を記念して、高知では14年ぶりに野点を行います。お抹茶を飲んだり、焼きあがるお茶碗を眺めたり、おしゃべりしたり……気軽にお立ち寄りください。お待ちしています。

① 11月5日(日)高知市
会場=高知県立美術館・隣接の緑地〔好評裡にて終了〕
開店5周年の記念イベントとして野点を行ったアジア食堂・歩屋。「皆さんの楽しむ姿を隣でほくそ笑みたい」という歩屋さんをはじめ、軽食の出店も予定しています。ほっこりと一日お過ごしください。
② 12月10日(日)土佐市
会場=高岡商店街大久保家のしだれ桜下
いつもはシャッターが降りた元商店や空き地、軒先などで毎月第2日曜日に開催される高岡蚤の市に出店します。古き良きものが眠る商店街めぐりとともにお楽しみください。

< プロフィール >
きむらとしろうじんじん|1967年新潟生まれ、京都在住。京都市立芸術大学大学院美術研究科で陶芸を学ぶ。1995年より「焼立器飲茶美味窯付移動車・野点」をスタート。素焼きのお茶碗と陶芸窯・お茶道具一式を積んだリヤカーを携え、国内外各地のサポーターとともに野点を行う。

※ 本稿編者としてはなにもいうことはありません。ただ読者の皆さまのご寛恕にすがるだけです。※ 下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上、ご観覧を。
[ 詳 細 : 高知県立美術館 ]  { 活版アラカルト  高知県立美術館  過去ログまとめ }

【展覧会】三重県立美術館|藤原康博 記憶の稜線を歩く|’23年11月3日-’24年2月4日

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三重県立美術館
藤原康博 記憶の稜線を歩く
会  期  2023年11月3日[金・祝]- 2024年2月4日[日]
休  館  日  月曜日(ただし2024年1月8日は開館)
      年末年始:2023年12月29日[金]- 2024年1月3日[水]、2024年1月9日[火]
開館時間  9時30分 - 17時(入館は16時30分まで)
観  覧  料  一般310円、学生[大学・各種専門学校等]210円、高校生以下 無料
      * チケット各種割引・優待情報、関連イベント情報などは下掲詳細参照
会  場  三重県立美術館 柳原義達記念館
      514-0007 三重県津市大谷町11番地 TEL. 059-227-2100(代表)
主  催  三重県立美術館
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現在の三重県四日市市出身の版画家、木下富雄(きのした・とみお、1923-2014)の生誕100 周年を記念し、回顧展を開催します。木下富雄は1950年代に棟方志功の木版画が国際的な評価を得たことに触発され、木版画制作を始めます。ほどなくして1958年に日本版画協会協会賞を受賞、1960年には国画賞を受賞しました。また、海外でも高い評価を受け、ノースウェスト国際版画展でシアトル美術館賞を受賞しています。
木下の作品では、突き彫りという技法で刻まれたぎざぎざの線によって生み出される人間の顔が特徴的です。四角、三角、円といった幾何学的な図形にまで還元された顔が画面一杯に表されます。一見プリミティブな様相を呈するそれらの顔には、同時代の社会問題や世相が反映され、人間に対する深い洞察がなされています。
本展では、木下富雄の貴重な初期作品から晩年作品まで展示し、その版画作品の魅力に迫ります。

※ 下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : 三重県立美術館

【展覧会】鎌倉市 鏑木清方記念美術館|企画展 春を待つ ― 清方が描いた新春 ―|’23年12月2日-’24年1月8日

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鎌倉市 鏑木清方記念美術館
企画展
春を待つ ― 清方が描いた新春 ―
会  期  2023年12月2日[土]- 2024年1月8日[月・祝]
開館時間  午前9時00分 - 午後5時00分(最終入館は午後4時30分まで)
休  館  日  毎週月曜日(1月8日[月・祝]は開館)、12月29日[金]-1月3日[水]
会  場  鎌倉市 鏑木清方記念美術館
      248-0005  神奈川県鎌倉市雪ノ下一丁目5番25号
      tel. 0467-23-6405  fax. 0467-23-640
観  覧  料  一 般 300円、小・中学生 150円
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大正から昭和にかけ近代化が進んだ東京では、伝統的な季節の風習は徐々に忘れられつつありました。それでも昭和の初めころまでは、正月に晴れ着姿で髪を島田に結った女性や新春の寿ぎを唄い踊る萬歳の姿がみられたといいます。
江戸から続く風習や季節の行事を大切にしていた清方は、新年を迎えると氏神や七福神へ詣でたり、弟子たちと新年会を開いて宝珠の寄せ描きをするなど新春の吉例を楽しんでいました。そして、松飾りを外し、七草粥を食べて正月気分も落ち着く頃には、日常に戻ることに寂しさを覚えつつも春が来るのを心待ちにしていました。
本展覧会では清方が新春の風情に取材した作品や口絵、雑誌の正月号の附録となった双六などを紹介します。あわせて、清方作品を名匠・永井周山が意匠化した押絵羽子板「明治風俗十二ヶ月」も展示します。

<関連イベント>
◆展示解説
 学芸員による展示解説を行います。
 日時:12月9日[土] ・12月23日[土]・1月13日[土]・1月27日[土]13:30から
◆日本画ワークショップ(要ご予約)日本画材を使って、絵を描こう!
 初心者の方でもお楽しみいただけるワークショップです。
  詳しくは当館ホームページにてご確認ください。
 日時:令和5年12月17日[日]
    ⓵ 13:30-14:30
    ⓶ 15:00-16:30   
◆新春福引き
 ご来館の方を対象に、ミュージアムショップが当たる福引を実施します!
 日時:1月4日[木]- 1月8日[月・祝]
◆ミュージアムグッズ新春初売り
 当館発行の叢書図録と一筆箋を特別価格で販売します。
 期間:1月4日[木]- 1月8日[月・祝]

※ 感染症予防対応実施中。下掲詳細を確認の上観覧を。
[ 詳 細 : 鎌倉市 鏑木清方記念美術館

【展覧会】入江泰吉記念 奈良市写真美術館|世界遺産登録25周年記念|入江泰吉「約70年前の古都奈良の貌」展|’23年12月2日-’24年1月28日

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入江泰吉記念 奈良市写真美術館
世界遺産登録25周年記念
入江泰吉「約70年前の古都奈良の貌」展
会  期  2023年12月2日[土]- 2024年1月28日[日]
場  所  入江泰吉記念 奈良市写真美術館
      630-8301 奈良市高畑町600-1 TEL: 0742-22-9811 / FAX:0742-22-9722
開館時間  午前9時30分 - 午後5時(入館は午後4時30分まで)
      * 毎月第2・第4土曜日は、午後2時から展示担当者による作品解説があります。
休  館  日  月曜日(休日の場合は最も近い平日)、年末年始(12月27日-翌年1月3日)
観覧料金  一 般 500円、高校・大学生 200円(高校生のみ土曜日無料)、
      小・中学生 100円(土曜日無料)、奈良市在住の70歳以上の方 無料
      *身体障がい者手帳などをお持ちの方(要手帳)とその介護者 無料
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ユネスコ世界文化遺産に登録された資産群の約70年前の風景

1998年12月、ユネスコの世界文化遺産に東大寺、興福寺、春日大社、元興寺、薬師寺、唐招提寺と、特別史跡・特別天然記念物に指定されている平城宮跡、春日山原始林を含む8つの資産群が「古都奈良の文化財」として登録されました。本年は、世界遺産に登録されて25周年を迎えます。これを機に、あらためて「古都奈良の文化財」を入江泰吉の作品で振り返ります。
入江泰吉といえば、終戦後から亡くなるまでの約半世紀にわたって奈良大和路の風物を撮り続けてきた写真家です。一貫して奈良にこだわり、大和の歴史を見据えた視点で撮り続け、カラー作品にいたっては静謐で抒情漂う作風が特徴的です。
今回は、入江が奈良を撮り始めた終戦後から1960年代前半までに撮影されたモノクロ写真で展示構成します。この頃の日本は、戦後の混沌とした時期を経て高度経済成長をとげる頃と重なり、日本が大きく変わった時代でもありました。そうした時代が揺れ動くなか、入江は奈良の風物と向き合い、今に残る歴史美をとらえようと撮影してきたのです。写された写真から、奈良の風景の移ろいと護り伝えていかなければならない奈良の文化財と先人たちの思い、その心を感じ取っていただければ幸いです。
世界に誇れる古都奈良の文化財の約70年前の姿をご覧ください。

※ 下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : 入江泰吉記念 奈良市写真美術館 ] 

【展覧会】小金井市立はけの森美術館|令和4・5年度市町村立活性化事業 第23回共同巡回展 福岡アジア美術館所蔵作品展|うるおう アジア ― 近代アジアの芸術、その多様性 ―|’23年12月2日-1月28日

20231124174048_00007 20231124174048_00008小金井市立はけの森美術館
令和4・5年度市町村立活性化事業 第23回共同巡回展 福岡アジア美術館所蔵作品展 
うるおう アジア ― 近代アジアの芸術、その多様性 ―
会  期  2023年12月2日[土]- 1月28日[日]
会  場  小金井市立はけの森美術館
      184-0012 東京都小金井市中町1-11-3 TEL 042-384-9800
開館時間  10:00 - 17:00(受付は 16:30 まで)
休  館  日  月曜日 * 但し9月18日[月・祝]、10月9日[月・祝]は開館、
      9月19日[火]、10月10日[火]は休館。
入  館  料  一 般 500円、 小中学生 200円
      * 障がい者手帳をお持ちの方と付き添いの方1名は無料
特別協力  福岡アジア美術館
主  催  小金井市立はけの森美術館
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本展は福岡アジア美術館の収蔵作品から、約13の国と地域の近代芸術を横断的に紹介する展覧会です。近代絵画、また「周縁の芸術」とも言えるポスター、輸出用絵画などの作品群を、垣根を設けずに紹介することで、美術の概念や価値観などに対する、新鮮な体験をお届けすると共に、アジア美術の多様性、奥深さを感じて頂ければ幸いです。

※ 多彩な関連イベントが企画されています。下掲詳細参照。
※ 下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。

[ 詳 細 : 小金井市立はけの森美術館 ]
[ 参 考 : YouTube 小金井市公式チャンネル ようこそ森の中の美術館へ ― 小金井市立はけの森美術館の魅力 ― 第一章 はけの森の緑たち 3 : 57 ]

この{活版印刷アラカルト}のウェブページは、限度ギリギリの長尺ブログになっています。そのためお手数ながら、ときおり、とりわけ動画類を閲覧後は「ページ画面を更新」していただくと、次回からもスムーズなスクロールと閲覧をお楽しみいただけます。また活版アラカルトの二枚目以降のページにも、一枚目に納めきれなかった魅力的な記事が満載。閲覧を強力推奨いたします。

【展覧会】渋谷区立松濤美術館|「前衛」写真の精神:なんでもないものの変容|瀧口修造・阿部展也・大辻清司・牛腸茂雄|’23年12月2日-’24年2月4日

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渋谷区立松濤美術館
「前衛」写真の精神 : なんでもないものの変容
瀧口修造・阿部展也・大辻清司・牛腸茂雄
会  期  2023年12月2日[土]- 2024年2月4日[日] * 会期中展示替えあり
入  館  料  一  般  800 円、 大学生  640 円、 高校生・60歳以上  400 円、 小中学生  100 円
      * 入館料のお支払いは現金のみとなっております。
      * 各種割引、優待情報、関連イベント情報などは下掲詳細参照
会  場  渋谷区立松濤美術館
      150-0046 東京都渋谷区松濤2-14-14 TEL. 03-3465-9421
休  館  日  月曜日 (ただし、1月8日は開館)、12月29日[金]-1月3日[水]、1月9日[火]
開館時間  午前10時 - 午後6時  * 最終入館は閉館30分前まで。
特別協力  武蔵野美術大学 美術館・図書館
主  催  渋谷区立松濤美術館
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前衛の終わり。その一歩先へ!

美術評論家の瀧口修造(たきぐちしゅうぞう 1903-79)、絵画と写真で活躍した阿部展也(あべのぶや 1913-71)、そして写真家である大辻清司(おおつじきよじ 1923-2001)と牛腸茂雄(ごちょうしげお 1946-83)。この4人を結びつける、日本写真史における特異な系譜をご紹介します。
1930年代、海外のシュルレアリスムや抽象芸術の影響を受けて、日本各地に前衛写真が流行。東京では、瀧口や阿部を中心とする「前衛写真協会」が設立されます。技巧を凝らした新奇なイメージが珍重された前衛写真の風潮に満足しなかった瀧口は、「日常現実のふかい襞のかげに潜んでいる美」を見つめ、いたずらに技術を弄ぶべきではないと、熱狂に冷や水を浴びせかけます。しかし、太平洋戦争へと向かう時局において前衛写真が次第に弾圧の対象となっていくなか、この瀧口の指摘は一部をのぞいて十分に検討されることなく、運動は終局に向かいました。

戦後、個々人のなかに前衛写真の精神は継承され、特需景気、経済成長からその限界へとひた走る戦後の日本社会に反応し続けます。とりわけ、写真家としての出発点において瀧口と阿部に強く影響を受けた大辻と、「桑沢デザイン研究所」における大辻の教え子だった牛腸の二人は、時代に翻弄され移り変わる「日常現実」を批判的に見つめなおし、数々の名作を生み出しました。その写真には、反抗と闘争の60年代が過ぎ去った70年代、変容を遂げつつあった「前衛」の血脈が隠されています。
4人の精神があぶりだす、「なんでもないもの」の、とんでもなさ。どうぞ穴の開くほど、じっくりとご覧ください。
* 本展覧会の、今後の巡回はございません。

※ トップイメージ画像が4点公開されています。本欄でも順次公開予定{第4図版紹介}。
※ 感染症予防対応実施中。下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。

[ 詳 細 : 渋谷区立 松濤美術館 ]  { 活版アラカルト 過去ログまとめ }
[ 参 考 : 活版アラカルト〔展覧会〕武蔵野美術大学 美術館・図書館|生誕100年 大辻清司|眼差しのその先 フォトアーカイブの新たな視座|’23年9月4日-10月1日|終了 ]

【展覧会】国立映画アーカイブ|企画展 和田誠 映画の仕事|’23年12月12日-’24年3月24日

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国立映画アーカイブ
企画展 和田誠 映画の仕事
会  期  2023年12月12日[火]- 2024年3月24日[日]
会  場  国立映画アーカイブ 展示室(7階)
      104-0031 東京都中央区京橋 3-7ー6
      お問い合わせ(9時-20時)ハローダイヤル:050-5541-8600
開室時間  11:00 am - 6:30 pm(入室は 6:00 pm まで)
      * 1/26、2/23の金曜日は 11:00 am - 8:00 pm(入室は 7:30 pm まで)
休  室  日  月曜日および12月26日[火]- 1月4日[木]は休室
観  覧  料  一 般 250円 / 大学生 130円 / 65歳以上、高校生以下及び18歳未満 無料
      * チケット各種割引・優待情報、関連イベント情報などは下掲詳細参照
協  力  和田誠事務所、多摩美術大学アートアーカイヴセンター
主  催  国立映画アーカイブ
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日本を代表するグラフィックデザイナー、イラストレーターの和田誠(1936-2019)にとって、映画は人生の友であり、創造の泉でもありました。
少年期からの映画への情熱に支えられ、若手デザイナーとして頭角を現すや、本職の傍ら映画ポスターの制作やアニメーション映画にも挑みました。やがてその味わいある画風は広く支持され、世界の映画人を描いた無数のイラストレーションや、映画をめぐる著書や対談集を続々と送り出してゆきます。さらにその情熱は日本映画界を動かし、監督修業の経験なしに『麻雀放浪記』(1984年)をはじめ4本の優れた長篇娯楽映画を監督するに至りました。
また私生活でも、熱意をもってアメリカ映画のフィルムやポスターのコレクションを築き、当館も2015年の展覧会「ポスターでみる映画史 Part 2 ミュージカル映画の世界」にそのコレクションをご貸与いただきました。
その博覧強記にもかかわらず、「評論家」ではなく常に “映画ファン” を自称していた和田誠。この展覧会は、日本が生んだこの最高の “映画ファン” の限りない映画愛を感じ取れる絶好の機会となるでしょう。

※ 下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : 国立映画アーカイブ  同サイト上映・展示 ] 

【展覧会】奈良国立博物館|特別陳列 おん祭と春日信仰の美術 ― 特集 春日の御巫 ―|’23年12月9日- ’24年1月14日

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特別陳列 おん祭と春日信仰の美術
― 特集 春日の御巫 ―
会  期  令和5年(2023)12月9日[土]- 令和6年(2024)1月14日[日]
開館時間  午前9時30分 - 午後5時      * 入館はいずれも閉館の30分前まで
      * 春日若宮おん祭お渡り式の日〔12月17日〕は午後7時まで開館
会  場  奈良国立博物館 西新館
      630-8213 奈良市登大路町50番地 TEL 050-5542-8600(ハローダイヤル)
休  館  日  毎週月曜日(ただし1月8日[月]は開館)、12月28日- 1月1日、1月9日[火]
観  覧  料  一 般 700円、大学生 350円
      * 春日若宮おん祭お渡り式の日〔12月17日〕はすべての方が観覧無料です。
      * チケット各種割引・優待情報、関連イベント情報などは下掲詳細参照
主  催  奈良国立博物館、春日大社、仏教美術協会
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春日若宮おん祭は、1年に1度、春日大社の摂社である春日若宮より御旅所-おたびしょ-へ若宮神をお迎えし、1日24時間にわたりさまざまな芸能を捧げる祭礼です。
御旅所の若宮神のもとに祭礼参加者が詣でる風流行列-ふりゅうぎょうれつーや、田楽や舞楽、猿楽などの神事芸能が有名です。平安時代の保延2年(1136)にはじまり、古儀の祭礼を守り続けて今年で888年目を迎えます。

本展はおん祭の歴史と祭礼、ならびに春日大社への信仰に関わる美術を紹介する恒例の企画で、今年はおん祭で神楽を舞う御巫-みかんこ-(巫女)を特集します。おん祭の草創期から神楽を奉納してきた御巫は、中世から近世にかけては、普段は春日若宮社拝殿で民衆の祈りを若宮神に届ける役割も担っていました。民衆と若宮神を結びつけた御巫の存在を切り口に、大和一国を挙げて行われた華やかなおん祭の世界をご覧ください。

※ 観覧ご希望のかたは、下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご参加を。
[ 詳 細 : 奈良国立博物館 ]

【イベント/展覧会】サントミューゼ 上田市立美術館|第48回  全国大学版画学会|’23年12月2日-12月24日

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サントミューゼ 上田市立美術館
第48回 全国大学版画学会 2023
期  間  2023年12月2日[土]- 12月24日[日]
会  場  サントミューゼ 上田市立美術館  2階 企画展示室、常設展示室、ホワイエ
      386-0025 長野県上田市天神三丁目15番15号
      TEL:0268-27-2300 FAX : 0268-27-2301
問い合せ  上田市立美術館 0268-27-2300 (受付時間9:00-17:00 / 火曜日休館)
休  館  日  火曜日(祝日の場合はその翌日)
観  覧  料   <当日券> 一 般 300円、高校・大学生 200円、 小・中学生 100円
      * 障害者手帳携帯者および介助者1名は、無料。
特別協力  独立行政法人 国立印刷局
後  援  一般社団法人 信州上田観光協会
主  催  全国大学版画展実行委員会(版画学会・上田市・上田市教育委員会)
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全国の美術系大学で版画を専攻する現役学生の作品を紹介する「全国大学版画展」。
みずみずしい感性で次代を担う作品が全国から集結します。
本展は「日本の美術大学における版画教育の進歩発展と版による造形表現の研究」を目的として1974年に発足した大学版画研究会(版画学会)の活動の一環として行われてきました。
昨年に引き続き、今年も上田市立美術館で開催します。
授賞式・ギャラリートークのほか、来場者の投票による観客賞の決定、版画作品のプレゼント、学生作品販売なども行います。
また今回は、日本のお札や切手(一部)などを製造している国立印刷局の特別協力により、国立印刷局の凹版彫刻技術に関する展示や講座を実施します。世界最高峰の偽造防止技術を支える凹版彫刻・印刷技術が体験できます。

※ 会期中は多彩なイベントが設定されています。下掲情報をご覧ください。
※ 下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : サントミューゼ 上田市立美術館

【展覧会】世田谷美術館|倉俣史朗のデザイン ― 記憶のなかの小宇宙|’23年11月18日-’24年1月28日

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世田谷美術館
倉俣史朗のデザイン ― 記憶のなかの小宇宙
会  期  2023年11月18日[土]- 2024年1月28日[日]
会  場  世田谷美術館 1階展示室
      東京都世田谷区砧公園1-2
開館時間  10:00 - 18:00(入場は17:30まで)
休  館  日  毎週月曜日、12月29日[金]-1月3日[水]
      * 1月8日[月・祝]は開館、翌1月9日[火]は休館
観  覧  料  (個人)一 般 1200円 / 65歳以上 1000円 / 大高生 800円 / 中小生 500円
      * チケット各種割引・優待情報、関連イベント情報などは下掲詳細参照 
特別協力  クラマタデザイン事務所
主  催  世田谷美術館(公益財団法人せたがや文化財団)、朝日新聞社
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造花の薔薇を透明アクリル樹脂に封じ込めた「椅子」、板ガラスを組み合わせただけの「椅子」、大きさを少しずつ変えて格子状に49個並ぶ「引出し」、7本の針を持つ「時計」。一目見た時に驚きがあり、そして笑みがこぼれ、しばらくして、その機能がきちんと保持されていることに気づきます。
倉俣史朗(くらまた しろう 1934-1991)は、このような一風変わった家具と数多くの特色あるインテリアデザインを手掛けました。1965年に独立し自身の事務所を構え、同時代の美術家たちとも交流をしつつ、機能性や見た目の形状に主眼を置いたデザインとは異なった考え方をした作品を発表し続けます。
1980年代にはイタリアのデザイン運動「メンフィス」に参加、その名は一躍世界中に浸透していきました。倉俣の作品は各国の美術館に収蔵されており、今なお国内外で高い評価を受けています。

没後30年を経て開催する本展覧会では、家具やインテリアの仕事に加えて、創作の源泉を垣間見せるかのようなイメージスケッチや夢日記も紹介し、倉俣語録ともいわれた作家自身の言葉を手がかりに、独立する以前からあまりにも早すぎる死までを振り返ります。倉俣史朗の作品とその人物像に新たな視線を向けることは、デザインの可能性を再認識する機会ともなるでしょう。

※ 土・日・祝日は多くのお客様がご来場されています。スムーズにご入場いただくには、事前のオンラインチケット購入をお勧めします。
※  感染症予防対応実施中。下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : 世田谷美術館  感染症予防対応《ご来館の際のお願い》]

【展覧会】東京都現代美術館|MOTアニュアル2023 シナジー、創造と生成のあいだ|’23年12月2日-’24年3月3日

01東京都現代美術館12月特別展 02東京都現代美術館12月特別展

東京都現代美術館
MOTアニュアル2023 シナジー、創造と生成のあいだ
会  期  2023年12月2日[土]- 2024年3月3日[日]
休  館  日  月曜日(1月8日、2月12日は開館)、12月28日-1月1日、1月9日、2月13日
開館時間  10:00 - 18:00(展示室入場は 閉館の30分前 まで)
観  覧  料  一 般 1,300円 / 大学生・専門学校生・65歳以上 900円 / 中高生500円 /
      小学生以下無料 * 小学生以下のお客様は保護者の同伴が必要です。
      * 本展チケットで「MOTコレクション」もご覧いただけます。
      * チケット各種割引・優待情報、関連イベント情報などは下掲詳細参照
会  場  東京都現代美術館 企画展示室 3F ほか
      135-0022 東京都江東区三好4-1-1(木場公園内)TEL 03-5245-4111(代表)
      または ハローダイヤル(9:00-20:00 年中無休) 050-5541-8600
共  催  CG-ARTS(公益財団法人画像情報教育振興協会)
主  催  公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都現代美術館
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「MOTアニュアル」は1999年に始まり、若手作家の作品を中心に現代美術の一側面をとらえ、問いかけや議論のはじまりを引き出すグループ展のシリーズです。19回目を迎える本展では、アーティストの想像力や手仕事による「創造」と、近年、社会的に注目を集めるNFTや人工知能、人工生命、生命科学などのありようを反映するかのように自動的に生まれる「生成」とのあいだを考察します。

1990年代頃から一般にも広く認識されはじめたメディアアートやメディア芸術領域は今も拡張を続け、復元やアーカイブ化による再検証や歴史化の過渡期にあります。また、国際的な企画展やコンペティションに集まる作品群の中にも、ビッグデータやAI、機械学習によるもの、A-Life、群知能を思わせる作品が多数見られるようになりました。繊細な手仕事によって成立する作品も確実に存在する一方で、それらの根底にも、現在的な情報処理の概念が存在します。本展では、「創造と生成」の両方を見つめ、テクノロジーを用いながらも造形的な語彙によってアイデアを外在化し、私たちの想像力をこれまで以上に掻き立てようとする作家たちの多様な試みに着目し、11組の作家による約50点の作品・資料を展示します。
2020年以降、プログラミング教育が普及し、次世代に向けて、表現のプラットフォームは変容を続けています。本展では、リアル展示に限らず、デジタル上に拡がるメタバースや空間アーカイブなどを視野に入れた事業やイベントを展開します。本展の試みを通して、これまで対立的に捉えられがちであった「創造と生成」「アナログとデジタル」のありようを見直し、それらを超えて両者のあいだに生まれるシナジー(相乗効果)を見つめ、私たちの知覚の拡がりを問いかける場が生まれれば幸いです。

❖ 展覧会3つのポイント ❖
1 新作…本展オリジナルのインスタレーションを紹介
「創造と生成」の両域にまたがり活動する10歳から30代までの若手アーティストらによる、本展のための新作や、本展にあわせたインスタレーションを展示します。テクノロジーを用いつつ、決して「最先端」を追うことに限らない、表現領域の拡がりと流れをご覧ください。
2 展開…領域横断的な魅力ある作品群
インスタレーションなどのリアル展示に加え、多様な形式の作品群を展示します。デジタルの可能性を発揮してNFT上に展開されたドローイング、リアルタイムでネットワーク上に存在し、当館の展示空間を往来する重層的な表現、手仕事とデジタルのあわいに在る作品、私たちの知覚・身体や現実空間の拡張など、何かを超えようとする試みが様々な方法で展示されます。また、戦前戦後を通じ、現在までの流れの中で「創造と生成のあいだ」を見すえ活動を展開した「アートコレクティブ」である先駆者らの活動を、小規模な資料展示(企画展示室2階)により紹介します。
3 連携…多様なイベント、関連事業
◎ イベント …… 出品作家らに加え、VRや宇宙領域などを専門とする研究者をゲストに迎え、思いがけない発想の原点や専門領域をわかりやすく知るクロストークを行います。また、AIと人間の相互進化のあり方を、AIと競うゲームを通して探求する「デヴィエーションゲーム (Deviation Game)」などを開催します。
◎ 関連事業 ……「MOTアニュアル extra(エクストラ)」
本展会期中、変容しつづける表現のプラットフォームで展開している現在進行形の事業について、外部機関にご協力いただきながら紹介する「MOTアニュアル extra」(12月9日より、企画展示室地下2階、入場無料)を実施します。

参加作家・作品
荒井美波|後藤映則|(euglena)|Unexistence Gallery(原田郁/平田尚也/藤倉麻子/やんツー)|やんツー|花形槙|菅野創+加藤明洋+綿貫岳海|Zombie Zoo Keeper|石川将也/杉原寛/中路景暁/キャンベル・アルジェンジオ/武井祥平|市原えつこ|友沢こたお

※ 下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : 東京都現代美術館

【展覧会】平塚市美術館|岡田健太郎 重なる景体|’23年12月5日-’24年4月7日

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平塚市美術館
岡田健太郎 重なる景体
会  期  2023年12月5日[火]- 2024年4月7日[日]
休  館  日  月曜日(ただし1月8日、2月12日は開館)、1月9日[火]、2月13日[火]、
      年末年始(12月29日-1月3日)
開館時間  9時30分 - 17時(入場は 16時30分 まで)
会  場  平塚市美術館 テーマホール
      254-0073 神奈川県平塚市西八幡1-3-3 電話:0463-35-2111
観  覧  料  無 料
主  催  平塚市美術館
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このたび平塚市美術館では、「岡田健太郎展-重なる景体」と題し、湘南を拠点として活躍する彫刻家・岡田健太郎の個展を開催いたします。タイトルに用いている「景体」という言葉は、“景色” と “形体” をかけあわせた作家の造語で、「彫刻は周囲の環境を活かすものでなければならない」という作家の考えにもとづくものです。
1977年に岡山県に生まれた岡田は、79年に横浜市・本牧へ移り住みます。2002年、武蔵野美術大学彫刻学科を卒業。近年は第28回UBEビエンナーレ(2019年)、第17回KAJIMA彫刻コンクール(2022年)に入賞し、いま注目される彫刻家のひとりです。
大学卒業後、岡田は御影石を使用し、棺をモチーフとする作品を制作していました。その後、より柔軟な素材を探すなかで、金属製の棒をペレット状に切断し、それらを五角形に溶接する方法を見出しました。多くの五角形が組み合わされてできたなだらかな輪郭線をもつ作品の形態は、作家が自然界から着想を得て作り出したものです。籠の網目のようにも見える五角形のスペースをとおして、周囲の空間と調和した作品を見るとき、私たちは作品と空間の境界があいまいになるような感覚を覚えます。
本展では、湘南の陽光がふりそそぐテーマホールの大きな空間を舞台として、新作2点を含む16点の作品から、活躍著しい作家の歩みをふりかえります。

※ 下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : 平塚市美術館