月別アーカイブ: 2023年11月

【展覧会】小平市 平櫛田中彫刻美術館|企画展 白の彫刻 ~ 石膏原型 ~|’23年11月30日-’24年2月12日|終了

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小平市 平櫛田中彫刻美術館
企画展 白の彫刻 ~ 石膏原型 ~
会  期  2023年11月30日[木]- 2024年2月12日[月]
休  館  日  火曜日  * 12月27日- 2024年1月5日休館
開館時間  午前10時-午後4時 (なるべく3時30分までに入館してください)
入  館  料  一 般 300円、小・中学生 150円
会場住所  平櫛田中彫刻美術館
187-0045 東京都小平市学園西町1-7-5 電話 042-341-0098

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2023年は、平櫛田中(ひらくし でんちゅう 1872-1979)の生誕150年です。
数多くのすぐれた木彫作品を残した平櫛田中は、粘土で造形した作品を石膏に型取りし、その形を「星取り機」と呼ばれる道具を用いて木に写し取って制作を行っていました。この方法は「星取り法」と呼ばれ、制作過程で生じる石膏は石膏原型として美術界では特別に扱われています。さまざまな理由で木彫作品が失われている場合は、とりわけ貴重な存在となります。
本展では、当館に伝わる平櫛田中の石膏原型を展示し、田中の制作プロセス、塑造技術などを見ていきます。

※ 感染症予防対応実施中。下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上参観を。
[ 詳 細 : 小平市 平櫛田中彫刻美術館

【上映】劇場映画紹介|アルヴァ・アアルト 生誕125周年|フィンランド映画『アアルト』日本語字幕|各地劇場・映画館にて上映中

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劇場映画紹介
アルヴァ・アアルト 生誕125周年
フィンランド映画『アアルト』日本語字幕
監 督:ヴィルピ・スータリ
出 演:アルヴァ・アアルト、アイノ・アアルト 他
日本語字幕:横井和子 字幕監修:宇井久仁子 2020年 / フィンランド / 103分
〈文部科学省選定(青年、成人向き)〉
配 給:株式会社ドマ 宣 伝:VALERIA
後 援:フィンランド大使館、フィンランドセンター、公益社団法人日本建築家協会
協 力:アルテック、イッタラ
上映劇場・映画館情報 こちら

About the film
   人に寄りそうデザインは、いかにしてうまれたか。
   アルヴァ・アアルト 生誕125周年
   アアルトとは、どのような人物だったのか?
   暮らし、社会、自然 ―― すべてがデザインに繋がっていく。

フィンランドを代表する建築家・デザイナー、アルヴァ・アアルト(1898-1976年)。不朽の名作として名高い「スツール 60」、アイコン的アイテムといえる「アアルトベース」、そして自然との調和が見事な「ルイ・カレ邸」など、優れたデザインと数々の名建築を生み出した。そんなアルヴァ・アアルトのデザイナーとしての人生を突き動かしたのは、一人の女性だった──。
「幼い頃、アアルトが設計した図書館で過ごし、彼の建築の虜になった」と語るフィンランドの新鋭ヴィルピ・スータリが、アルヴァの最初の妻、アイノとの手紙のやりとり、同世代を生きた建築家や友人たちの証言などを盛り込みながら、アアルトの知られざる素顔を躍動感溢れるタッチで描き出す。
主張しすぎない。けれど、側に置くだけで心が豊かになり、日常が彩られる。人と環境に優しいデザインで、現代の生活にも溶け込む逸品はどのようにして生まれたのか。
2023年は、アルヴァ・アアルトの生誕125周年にあたる。アルテックの家具やイッタラのアイテムなど、後世に残る名作の誕生秘話も必見!

[ 詳 細 : 映画『アアルト』公式サイト   上映劇場情報 は後半にあります ]
[ 関 連 : 株式会社ドマ  動画  YouTube 映画「アアルト」本予告 1:45 ]


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【公募/展覧会】文 房 堂| 第2回 極小版画コンテスト|テーマ「中原中也・詩の世界」|公募期間 ’23年11月1日-’24年1月31日|終了

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株式会社 文房堂
第2回 極小版画コンテスト
テーマ「中原中也・詩の世界」
公募期間  2023年11月1日[水]- 2024年1月31日[水] * 消印有効
募 集テーマ   中原中也の詩をイメージしたオリジナルの版画作品。
      版 画:木版画・銅版画・リトグラフ・シルクスクリーン・消しゴム版画・紙版画等
      サイズ:用紙サイズで最大 10×15 cm 以内厳守
      パソコン他複写機からプリントした作品やパソコンで縮小した作品は不可です。
      一つの詩からのイメージまたは中原中也の世界観をイメージした作品どちらでも。。
作品サイズ  作品用紙最大サイズ 10 × 15 cm 以内
作品受付  出品票〔リンク先にPDFデーターもあります〕に必要事項をご記入の上、作品裏に
      添付してご応募ください。
      作品の受付は店頭持ち込み または 郵送でお受けいたします
      ◆ 店頭の場合:文房堂神田店地下版画材料売場カウンター
       (2024年1月31日 17:30 まで)
      ◆ 郵送の場合:2024年1月31日消印有効。
審  査  員  笹井 祐子(版画家、日本大学藝術学部教授)
      小宮山慶太(小宮山書店・KOMIYAMA TOKYO G 代表取締役社長)
参加資格  プロ・アマ問わずどなたでも応募可
参  加  費  無 料
主催者 / 作品送付作  
      株式会社 文房堂「極小版画コンテスト」係
      101-0051 東京都千代田区神田神保町1丁目21-1
      電話番号:03-3291-3442

※ 下掲詳細公式サイトで最新情報、詳細 PDF データーを確認の上ご参加を。
[ 詳 細 : 文 房 堂 「極小版画コンテスト」係 PDF

【展覧会】ギンザ・グラフィック・ギャラリー|第399回企画展|Daijiro Ohara HAND BOOK|’23年12月11日-’24年1月31日|終了

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ギンザ・グラフィック・ギャラリー第399回企画展
Daijiro Ohara HAND BOOK
会  期:2023年12月11日[月]- 2024年01月31日[水]
会  場:ギンザ・グラフィック・ギャラリー (ggg)
     104-0061 東京都中央区銀座7-7-2 DNP 銀座ビル
     tel. 03.3571.5206
開館時間:11 : 00 am - 7 : 00 pm 日曜・祝日休館
入場無料
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「大原大次郎」という名前を見て、聞いて、どんな景色を思い浮かべるでしょう。 大原さんはその職能を一言で表せば「グラフィックデザイナー」となるのですが、グラフィックデザインが内包する、あるいはそこから想起させる概念やイメージでは捉えきれない存在感を放っています。
圧倒的な量を誇る音楽関係の仕事を中心に、書籍や映像制作など、文字・タイポグラフィを基軸に活動を続ける大原大次郎氏。独自の描き文字やイラストレーションの印象が強いですが、すべての実践に通底するのが「手」= HAND を使うということです。「手遊び」や「手探り」でつくり出されたものたちは、依頼主の声だけでなく、大原さんの感情や気分をも表出しているかのようです。
ggg では初となる大原大次郎さんの個展は、同時期に出版される作品集(グラフィック社刊)とともに「HAND BOOK」と銘打ち、彼の活動の様がまさに表されたタイトルとなっています。展覧会では音楽関係の仕事はもちろん、文字や作字をキーワードに、これまでの仕事や自主活動の、完成までのプロセスを出し惜しみすることなくご紹介します。大原さんが「手」を動かす中で見えてくる風景が立ち上ってくるに違いありません。

※ 下掲公式サイトで最終情報を確認の上、ご観覧下さい。
【 詳 細 : ggg ギンザ・グラフィック・ギャラリー

【展覧会】21_21 DESIGN SIGHT|企画展 もじ イメージ Graphic 展|’23年11月23日-’24年3月10日

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21_21 DESIGN SIGHT
企画展 もじ イメージ Graphic 展
会  期  2023年11月23日[木・祝]- 2024年3月10日[日]
会  場  21_21 DESIGN SIGHTギャラリー 1&2
      107-0052 東京都港区赤坂9-7-6 東京ミッドタウン・ガ-デン内
      tel: 03-3475-2121
休  館  日  火曜日(12月26日は開館)、年末年始(12月27日 - 1月3日)
開館時間  10:00 - 19:00(入場は18:30まで)
入  場  料  一 般 1,400円、大学生 800円、高校生 500円、中学生以下 無 料
      * チケット各種割引・優待情報、関連イベント情報などは下掲詳細参照
主  催  21_21 DESIGN SIGHT、公益財団法人 三宅一生デザイン文化財団
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21_21 DESIGN SIGHT では、2023年11月23日より企画展「もじ イメージ Graphic 展」を開催します。展覧会ディレクターには、グラフィックやタイポグラフィに関する数々の著書を手がける編集者の室賀清徳、グラフィックデザインの研究を行う後藤哲也、そしてグラフィックデザイナーの加藤賢策の3名を迎えます。
本展では、コンピュータ上で出版物やグラフィック制作の多くの過程を行うことが一般化し、インターネット環境が社会のインフラとなっていった1990年代以降のグラフィックデザインを、日本語の文字とデザインの歴史を前提に紐解いていきます。
展示の中心となるのは国内外54組のグラフィックデザイナーやアーティストによるプロジェクトの数々。漢字や仮名の使い分けや、縦横自在の書字方法、ルビといった独特の表現方法をもち、文字とイメージの混ざり合いのなかで発展してきた日本のグラフィック文化が、グローバルなデジタル情報技術とどう向き合い、何を生み出してきたか、そして今どのような可能性をみせているかを「造形性」「身体性」「メディア」「マテリアル」のような13の現代的テーマに分けて紹介します。
日々大量のビジュアル情報が飛び交い、つくり手も受け手も効率性を重視せざるを得ないことの多い現代において、グリッドを超えて縦横無尽に浮遊する文字やイメージのあり方、それらの結合や合間にたちのぼるエネルギーを感じることで、あらためてグラフィックデザイン本来の楽しさや豊かさを発見する機会となれば幸いです。

※ 下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : 21_21 DESIGN SIGHT

【展覧会】印刷博物館|企画展 明治のメディア王 小川一真と写真製版|’23年11月18日-’24年2月12日|終了

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印刷博物館
企画展 明治のメディア王 小川一真と写真製版
会  期  2023年11月18日[土]- 2024年2月12日[月]
休  館  日  毎週月曜日(ただし1月8日、2月12日は開館)、12月29日-1月3日
開館時間  10:00-18:00(入場は17:30まで)
所  在  地  112-8531 東京都文京区水道1丁目3番3号 TOPPAN 小石川本社ビル
      TEL 03-5840-2300(代) FAX 03-5840-1567
入  場  料  一 般 500円、 学 生 300円、 高校生 200円
      * 中学生以下および70歳以上の方は無料
      * 障がい者手帳等をお持ちの方、および付き添いの方は無料
特別協力  東京都江戸東京博物館
主  催  TOPPAN ホールディングス株式会社   印刷博物館
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写真師、小川一眞(一真)を中心に、写真製版が印刷をどのように変えたのか、近代日本における視覚メディアの発展と視覚文化の形成に与えた影響を探ります。
写真が社会に広まっていった明治期に活躍した写真師、小川一真(おがわ かずまさ/いっしん/かずま、1860-1929年)は、写真製版によってたくさんの印刷物を製作、出版しました。写真製版とは、写真技術を応用して、ネガとポジの原理を基に印刷の版をつくる方法です。日本では明治時代から始まり、印刷会社の製版現場で用いられ続けました。テレビもラジオもなかった明治時代のメディアといえば、新聞、雑誌、書籍などが中心であり、とりわけ写真が入った印刷物は大きな役割を果たしました。
本展覧会では、小川一眞が導入した2つの写真製版技術、コロタイプ印刷と網目版印刷で製作した印刷物を中心に、約100点の資料を紹介します。

※ 下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : 印刷博物館

【小川一真 撮影資料紹介】古写真 新吉原大門-しん よしわら おおもん|福地櫻痴揮毫 春夢正濃満街桜雲 秋信先通両行燈影|撮影 小川一真

0247_02_2「古写真」 新吉原大門 撮影者:小川一真(長崎大学 附属図書館)
 活版アラカルト掲載図版のほとんどは  図版画面をクリック or タップすると拡大表示されます 

明治14年(1881)に建てられた新吉原の大門前から、吉原の中央を貫いていた通り、仲之町方向に向かって撮影されたもの。門上にガス燈と思われるものが置かれ、鉄製の門柱には福地櫻痴の書「春夢正濃  満街櫻雲   秋信先通  両通燈影」* が陽刻で彫りつけられ(鋳込まれ)ている。
この明治初期の時代、写真撮影は魂を抜きとるという俗信があって民衆から警戒されたが、中央に配された人力車夫ほか数人の人物がカメラの方を見ている。
中央の植栽は大きなものではあるが人工花壇で、四季折折の樹木や花卉に植え
かえられていた。

明治中期、東京、撮影者:小川一真、クレジット:長崎大学附属図書館所蔵/共同通信イメージズ 
※この説明文は、画像の委託時につけられた情報です。研究の進展により記載の情報が変わる可能性があります。
提供元:長崎大学附属図書館[整理番号6‐21‐0] 
* 上掲写真の転用はご遠慮ください。
平野* 長崎大学附属図書館から提供をいただいた吉原大門の写真と説明文を紹介した。吉原大門は上方風に「おおもん」と呼ぶのがならわし。現在はわずかに都バスの停留所にその名をのこす。それに対して芝増上寺の大門は「だいもん」と呼ぶ。これを混同すると「粋ならず 不粋」とされた。
いまやこちらも地上の大門は存在感がうすいが、都営地下鉄浅草線と大江戸線の乗換駅「大門ーだいもん」で、地下空間は巨大化している。
向かって右の門柱には「春夢正濃 満街櫻花」と解説があったが、実際の画像を確認すると「春夢正濃 満街櫻雲」であった。
福地櫻痴は書芸家では無いが、いかにも粋人らしく、咲きほこる大輪の牡丹の花のように豊饒な書をいくつかのこしている。ここに読みやすく紹介した。[図版協力:青葉水龍]

Genichiro_Fukuchi福地 源一郎 櫻痴(国立国会図書館所蔵)

【 福地 源一郎  櫻痴 ふくち げんいちろう  おうち 1841-1906 】
明治の新聞記者、文学者。本名源一郎。櫻痴は号。天保12年3月23日長崎の医師の家に生まれる。幼少時から秀才の誉れ高く、長川東洲-おさがわとうしゅう-に漢学を学ぶ。ついで名村花蹊-なむらかけい-に蘭学を学び、江戸に上る。
1859年(安政6)森山多吉郎の塾に入って英学を修めた。同年幕府に出仕し、通訳として累進。1861年(文久1)と1865年(慶応1)の二度にわたり幕府使節に従って渡欧、国際法などを研究したほか、欧州における新聞の速報性と影響力にも関心をもつ。
明治維新に際しては、大政奉還に反対する建言をしたが入れられなかった。また数次に及んだ海外渡航経験からヨーロッパ文明に傾倒し、幕政改革を画策したが不首尾に終わり「江左風流第一才子」と自称して遊蕩に耽った。

幕府の瓦解により失職し、68年(慶応4)『江湖新聞』(木版摺印)を出して余憤を吐いたが、佐幕的内容のために明治政府により発行を禁止される。福地は入獄したが短期日で釈放。また売文・遊蕩生活を続けるうち、渋沢栄一の紹介もあって、伊藤博文に認められ、70年大蔵省に出仕した。同年、伊藤に従って渡米、財政制度の調査研究にあたる。いったん帰国ののち、岩倉使節団の一員として再度洋行。このころ、木戸孝允-きどたかよし-の知遇を得る。

1874年大蔵省を辞職し『東京日日新聞』に主筆として入社。おりからの自由民権論に対抗して漸進主義を主張した。御用記者と非難されながらも「吾曹-ごそう」と自称する福地の社説は、岸田吟香の「雑文 ≒ 社会面」とともにつねに注目された。
この岸田吟香による「雑文」が、長崎の本木昌造の訃報を電報で受信して、東京築地活版製造所への弔問報告とともに翌日の記事として紹介した。いずれ本稿でも紹介したい。
福地は1877年西南戦争に従軍して長崎にくだり、開戦時にこちらも長崎から電報をもって「只今戦争始まり候」とする簡潔な戦況報道によって新聞の声価は高まった。しかし1883年に『官報』が発行されてからは経営不振となり、1888年『東京日日新聞』を退社した。
以後は小説家、劇作家として活躍。政治小説、歴史小説を著した。歌舞伎の改良にも尽力し、歌舞伎座(初代)を現在地に創立したり、『春日局-かすがのつぼね』『侠客春雨傘-きょうかくはるさめがさ』などの戯曲(脚本)を書いた。
1900年(明治33)『やまと新聞』顧問となり、多くの論説、小説を同紙に発表した。また『幕府衰亡論』、『懐往事談 付新聞紙実歴』など貴重な史論を残した。その生涯は先駆者の悲喜劇をみごとに体現した一生であった。明治39年1月4日死去。墓地は東京谷中霊園にある。

VigH1L00『ヴィネット00号 櫻痴、メディア勃興の記録者』(片塩二朗、160頁 並製本 定価・本体3000円+税)
激動の明治初期に勃興した、新聞、活字版印刷、書物、雑誌を記録した福地櫻痴。忘却されていた記録を発掘してその原点に帰り、鋭く原点をえぐった渾身の力作。

4-19-49107長崎市崇福寺通りに「福地櫻痴生誕の地」碑がある。福地櫻痴はとかく毀誉褒貶のおおい人物だが、毎日新聞の前身『東京日〻新聞』主筆兼社長、衆議院議員・東京府府議会議員(議長)・初代歌舞伎座の創設・戯作家・文筆家など多方面で活躍した、激動の明治ならではの怪物である。稿者は訪崎に際しては寸暇をぬすんでこの碑の前にたつことが多い。
稿者の後方、坂をくだると、もうそこは江戸の新吉原、京都の島原とならび、三大遊郭のひとつとされた丸山遊郭である。放蕩に耽った櫻痴の源泉をみるおもいのする碑である。
即ち稿者にとっては、明治、もっとも興味ぶかい人物は、福地源一郎こと、福地櫻痴である。

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【展覧会】神戸ファッション美術館|特別展 日本の切り絵7人のミューズ|’23年11月18日-’24年1月28日|終了

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神戸ファッション美術館
特別展 日本の切り絵7人のミューズ
期  間  2023年11月18日[土]- 2024年1月28日[日]
会  場  神戸ファッション美術館
      658-0032 兵庫県神戸市東灘区向洋町中2丁目9−1
開館時間  10:00 - 18:00(入館は17:30まで)
休  館  日  月曜日、年末年始(12月29日-1月3日)
      2024年1月9日(ただし2024年1月8日は開館)
入  館  料  一  般  1,000円、 65歳以上・大学生  500円、 高校生以下  無 料
* 神戸市内在住の65歳以上の方は無料
* 関連イベント情報、割引・優待チケット情報などは、下掲詳細参照

主  催  神戸ファッション美術館、神戸新聞社、毎日新聞社
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切り絵は、紙をハサミやナイフでカットすることによって生まれる切り口や線を生かしながら描きだすという、紙の特質を最大限に生かした技法で、絵具などで制作される絵画作品にはない独自の質感や効果を持った表現方法です。
本展では蒼山日菜、SouMa、筑紫ゆうな、福井利佐、切り剣 Masayo、松原真紀、柳沢京子という日本を代表する7人の女性切り絵作家の代表作や新作を含めた 105 点を展示します。
日本の伝統的な紙を用いた作品や、繊細なレースを想起させるような緻密な作品、1枚の紙から切り出されたとは思えないほどに立体的な作品、切り出した細かいパーツを組み合わせる技法、生き物の生命力を最大限に引き出す表現など、ひとくくりに「切り絵」と言えないほど多岐にわたる現代の切り絵の表現方法を紹介します。

繊細で華麗な現代の切り絵の世界を通じて、日本の伝統文化である切り絵の魅力をどうぞご堪能ください !

展示構成 { 出品作家7人 }
蒼山日菜 / SouMa / 筑紫ゆうな / 福井利佐 / 切り剣 Masayo / 松原真紀 / 柳沢京子

※ 下掲詳細公式サイトにて最新情報を確認の上ご観覧ください。
[ 詳 細 : 神戸ファッション美術館 ] 

【展覧会】森アーツセンターギャラリー|キース・へリング展 アートをストリートへ|’23年12月9日-’24年2月25日|終了

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森アーツセンターギャラリー
キース・へリング展 アートをストリートへ
東京会場
会  期  2023年12月9日[土]- 2024年2月25日[日]
      会期中無休
開館時間  10:00 - 19:00  * 金曜日・土曜日は 20:00 まで
      年末年始(12月31日-1月3日)は11:00-18:00 * 入場は閉館の30分前まで
チケット  通常チケット 発売日:11月11日[土]10:00-
      一般、大学生・専門学校生2,200円(税込)
      中高生1,700円(税込)、小学生700円(税込)
      * チケット各種割引・優待情報、関連イベント情報などは下掲詳細参照
会  場  森アーツセンターギャラリー〔六本木ヒルズ森タワー52階〕
      106-0032 東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー52階
      お問い合わせ: 050-5541-8600(9:00 - 20:00/ハローダイヤル)
特別協力  中村キース・ヘリング美術館
主  催  朝日新聞社、フジテレビジョン、東映
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キース・ヘリングとは何者か?

明るく、ポップなイメージで世界中から愛されているキース・ヘリング。
ヘリングは「アートはみんなのために」という信念のもと、1980年代のニューヨークで地下鉄駅構内やストリート、つまり日常にアートを拡散させることで、混沌とする社会への強いメッセージを発信し、人類の未来と希望を子どもたちに託しました。
ヘリングが駆け抜けた31年間の生涯のうち創作活動期間は10年程ですが、残された作品に込められたメッセージはいまなお響き続けています。

本展は6メートルに及ぶ大型作品を含む約150点の作品を通してヘリングのアートを体感いただく貴重な機会です。社会に潜む暴力や不平等、HIV・エイズに対する偏見と支援不足に対して最後までアートで闘い続けたヘリングのアートは、時空を超えて現代社会に生きる人々の心を揺さぶることでしょう。

<プロフィール>
キース・ヘリング (1958-1990)
アメリカ北東部ペンシルベニア州に生まれる。
1980年代初頭にニューヨークの地下鉄駅構内で、使用されていない広告板を使ったサブウェイ・ドローイングと呼ばれるプロジェクトで脚光を浴びる。
アンディ・ウォーホルやジャン=ミシェル・バスキアと共にカルチャーシーンを牽引し、国際的に高い評価を受ける。日本を含む世界中での壁画制作やワークショップの開催、HIV・エイズ予防啓発運動や児童福祉活動を積極的に展開したことでも知られる。
1990年にエイズによる合併症により31歳で死去。

1 6メートルの大型作品など150点が集結
アイコニックなモチーフから、6メートルの大型作品まで、キース・ヘリングの世界観を体現する150点が勢ぞろいします。活動初期のサブウェイ・ドローイング、トレードマークとなったモチーフによる作品《イコンズ》や彫刻、ポスター、晩年の大型作品まで、ヘリングのアートを一堂に体感できる貴重な機会です。
2 光・闇・喧噪・色彩。ドラマチックに展開する展示空間
発光する作品、闇に浮かび上がる展示、80年代ニューヨークさながらの喧噪・・・へリングが駆け抜けた10年のストーリーとともに、展示空間は劇的に展開します。一部作品を除き、展示室は写真撮影OKです。
3 現代へのメッセージ
「アートはみんなのために」―― その信念のもと、核放棄、性的マイノリティのカミングアウトの祝福、HIV・エイズ予防のためのセーフ・セックスなど、社会へのメッセージをアートで訴え続けたヘリング。なかでももっとも象徴的な光り輝くベイビーは、ヘリングが死の間際まで描こうとしたモチーフです。国を超え、世代を超えて響き続けるヘリングのメッセージにご注目ください。
4 スペシャル・トピック:キース・ヘリングと日本
日本に特別な想いを抱いていたへリング。数度にわたる来日が縁で生まれた貴重な作品や資料を、当時の写真とともにトピックとして展示します。

※ 下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : 森アーツセンターギャラリー  キース・ヘリング展特設サイト

【展覧会】アサヒグループ大山崎山荘美術館|藤田嗣治 心の旅路をたどる―手紙と手しごとを手がかりに|’23年12月16日-’24年2月25日|終了

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アサヒグループ大山崎山荘美術館
藤田嗣治 心の旅路をたどる ― 手紙と手しごとを手がかりに
会  期  2023年12月16日[土]- 2024年2月25日[日]
      * 会期中、一部作品の展示替えを行います
休  館  日  2023年12月26日[火]- 2024年1月3日[水]、1月9日[火]、2月13日[火]
      * 元日を除き月曜開館
開館時間  10:00 - 17:00(最終入館 16:30)
入  館  料  一  般 1,300円、高大生 500円、中学生以下  無料  * 障害者手帳をお持ちの方300円
      * 特製リーフレット付
作品点数  約 80 件
会  場  アサヒグループ大山崎山荘美術館
      618-0071 京都府乙訓郡大山崎町銭原5ー3 TEL:075-957-3123 (総合案内)
主  催  アサヒグループ大山崎山荘美術館、日本経済新聞社
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明治の日本から単身渡欧し、エコール・ド・パリの代表的な画家として活躍した藤田嗣治(レオナール・フジタ、1886-1968)。日本画の技法を油彩画に融合させて編み出した独自の画風で「乳白色の肌」と絶賛された裸婦や猫の主題は人気を博し、また彼自身の個性的な風貌や言動でも一世を風靡しました。
第二次世界大戦中の日本では作戦記録画の制作にも関わりますが、戦後は日本画壇と縁を絶ってフランスへ帰化、カトリックに改宗して、彼の地に骨を埋めました。
数奇な人生を歩んだ藤田ですが、その名声と本人による巧みな印象操作によって、彼の人となりやその時々の心もちは、いまだ謎に包まれたままです。  本展では、藤田が親しい人々に送った手紙や、生涯を通じて作りつづけた「手しごと」ともいうべき木工細工、妻のために遺した作品などを通じて、彼の人生とその心の旅路をたどることを試みます。

※ 感染症予防対応実施中。下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。
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【展覧会】岡崎市美術博物館|138億光年 宇宙の旅 ─ 驚異の美しさで迫る宇宙観測のフロンティア ─|’23年11月19日ー’24年1月8日|終了

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岡崎市美術博物館
138億光年 宇宙の旅
── 驚異の美しさで迫る宇宙観測のフロンティア ──
会  期  2023年11月19日[日]ー 2024年1月8日[月・祝]
開館時間  午前10時 - 午後5時(入館は 午後4時30分 まで)
休  館  日  月曜日 *令和6年1月8日[月・祝]は開館
      2023年12月28日[木]- 2024年1月3日[水]
観  覧  料  一 般〔高校生以上〕1000円、小中学生 500円、未就学児は無料
      * チケット各種割引・優待情報、関連イベント情報などは下掲詳細参照
会  場  岡崎市美術博物館
      444-0002 愛知県岡崎市高隆寺町字峠1番地  電 話 0564-28-5000
協  力  大学共同利用機関法人 自然科学研究機構 国立天文台、富士フイルム株式会社
監  修  渡部潤一(国立天文台 上席教授)
共  催  中日新聞社
主  催  岡崎市美術博物館
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NASA(アメリカ航空宇宙局)の画像を中心に、観測衛星や惑星探査機、宇宙望遠鏡等がとらえた美しく驚異的な天体写真を選りすぐってご紹介します。太陽系から、銀河系内の星雲や星団、そしてさらにその先にある無数の銀河や銀河団など、多様な天体の姿を大型の高品位銀塩写真プリントでご覧いただきます。また本展は、すばる望遠鏡、アルマ望遠鏡など国立天文台関連の大型望遠鏡による観測成果の一部を交えてご紹介する貴重な機会となります。
サイエンスでありながらアートのごとく見る者を魅了する画像の数々。宇宙の謎や神秘を紐解く人間の英知や科学技術発展の素晴らしさをご体感ください。

< 展覧会構成 >
1 太陽系
惑星探査機や観測衛星による太陽系探査のハイライトに加え、 国際宇宙ステーションなどから見た地球の姿やアポロ計画の月面着陸も含めて展示いたします。
土星の大気に突入して20年に及ぶミッションを終えた土星探査機カッシーニ、太陽系最大の惑星である木星の周回軌道に22年ぶりに投入された木星探査機ジュノー、そしてかつての生命活動の痕跡等を探る火星探査車キュリオシティなど、さまざまな探査機や観測衛星がとらえた驚くべき天体の姿を、 迫力ある大画面銀塩写真プリントで間近にご覧いただけます。
2 銀河系
太陽は銀河系に数多く存在する恒星の一つですが、 銀河系にはそのような星が1000億ともいわれる数で存在しています。星はあるときに生まれ、やがて最期を迎えます。銀河系内では、そのような星の生と死のプロセスが至るところで進行しています。
宇宙に浮かぶ星雲は、そのような星の生と死に関係したものが多くあります。 このパートでは、恒星の誕生や死に関係する美しい星雲や多くの恒星が集団をなす星団を紹介し、宇宙の神秘と美しさをお楽しみいただきます。
3 銀河宇宙
私たちの太陽を含む銀河系は、宇宙に数多ある銀河の一つにすぎません。 宇宙には銀河が1000億個あるともいわれていて、渦巻銀河や楕円銀河など形もさまざまです。 銀河は「銀河群」や「銀河団」 と呼ばれるグループを構成しているものが多くあります。このパートでは、多様な形を見せる銀河の姿や、 銀河の集団である銀河群や銀河団、互いの重力で引きつけ合い 衝突・合体してしまう銀河など、宇宙の不思議に触れていただきます。

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[ 詳 細 : 岡崎市美術博物館 ] 

【展覧会】大阪大学総合学術博物館|第25回企画展 ちんどん屋|― 宣伝・広告に活きるハブ(集積/中継/交流)芸能 ―|’23年10月25日-’24年2月17日|終了

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大阪大学総合学術博物館
第25回企画展  ちんどん屋
― 宣伝・広告に活きるハブ(集積/中継/交流)芸能 ―
期  間  2023年10月25日[水]- 2024年2月17日[土]
開  館  10:30 - 17:00(入館は 16:30 まで) 
      日曜・祝日休館
会  場  大阪大学総合学術博物館 待兼山修学館 3F多目的室
      560-0043 大阪府豊中市待兼山町1ー20 TEL. 06-6850-6284
協  力  大阪大学大学院人文学研究科、ちんどん通信社 (有)東西屋
主  催  大阪大学総合学術博物館、大阪大学中之島芸術センター
入館無料
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ちんどん屋は、扮装をし、歌舞音曲や口上などを用いて、各種の宣伝をすることを生業としています。ちんどん屋が広告の際に用いる芸は、音楽に限らず、語り芸の口調や伝統的な芸能の仕草、時と場合に合わせた衣装など、多種多様です。それらの芸は、過去のちんどん屋から受け継いだものに加え、新しい芸も取り入れるなど、時空を超えた蓄積があります。
人々の耳目を集めるため、あるいは気を引くために活用される芸は、ちんどん屋を軸として、芸能の領域を超えて交わり、過去の芸を未来へとつないでいるといえるでしょう。ちんどん屋の芸は各種芸能の時代や種類を問わず集め、交わらせ、繋ぐ、ハブ的な芸といえるのではないでしょうか。現代においても日本各地や海外などで活躍しているちんどん屋は、私たちの郷愁の中だけでなく生活の中に生きています。

本展覧会では、ハブ芸能としてのちんどん屋の歴史や芸能、交流やコミュニケーション方法など様々な魅力を紹介します。

< 展覧会構成と主な展示作品 >
1  ちんどん屋とは / 2  楽隊広告 / 3  ちんどん屋の芸 / 4  ちんどん屋のこれから

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【展覧会】京都伝統産業ミュージアム|京都の大学ミュージアム特集2|古都の暮らし 大学コレクションから|’23年11月10日-12月17日|終了

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京都伝統産業ミュージアム
京都の大学ミュージアム特集2 古都の暮らし 大学コレクションから
開催期間  2023年11月10日[金]- 12月17日[日]
開催時間  10:00 - 18:00(入場は 17:30 まで)
休  館  日  11/13[月]、11/27[月]、12/11[月]
会  場  京都伝統産業ミュージアム みやこめっせ地下1階中央西側
      『WEST SQUARE Window Gallery』
      606-8343 京都市左京区岡崎成勝寺町9番地の1 京都市勧業館みやこめっせ 地下1階
      TEL:075-762-2670  FAX:075-751-1692
料  金  入場無料
共催・企画   京都・大学ミュージアム連携  :  京都大学芸術館、京都工芸繊維大学美術工芸資料館
         京都産業大学ギャラリー、同志社大学歴史資料館
主  催  京都伝統産業ミュージアム(株式会社京都産業振興センター)
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京都にある大学ミュージアムのコレクションから 京都の伝統産業や芸術などを考える「京都の大学ミュージアム特集」の第2弾となる展示は「古都の暮らし」をテーマに合同展を企画しました。
大学ミュージアム連携の所蔵品を通して、近世-近代の京都の商家のありかたや、京都のものづくりを示す展示を行います。とくに、下嵯峨で新炭商を営んでいた小山家の文書、商売・生活の道具類に加え、京都の上京地域で出土した近世工芸品や製作具と伝世されてきた陶器や人形類を対比します。

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[ 詳 細 : 京都伝統産業ミュージアム ] 

【展覧会】草間彌生美術館|幻の色|’23年11月9日-’24年3月24日|終了

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草間彌生美術館
幻の色
会  期  2023年11月9日[木]- 2024年3月24日[日]
会  場  草間彌生美術館
      162-0851 東京都新宿区弁天町107〔アクセス〕 
開 館  日  木・金・土・日曜日 および 国民の祝日
休 館 日  月・火・水曜日
       ※展示替え期間や館内メンテナンス期間、年末年始などは休館となりますので、
        事前に〔カレンダー〕で最新情報をご確認ください。
開館時間  11:00ー17:30
観 覧 料  一 般 1,100円、小中高生 600円
      ※ 未就学児は無料。団体割引の設定はございません。
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近年の草間彌生の絵画では、森羅万象を象る描線にカッパー色に水色など色彩の多様なコントラストの組み合わせが試みられ、その新鮮な表現は見る者を驚かせます。本展では、初期から現在に至るまでの代表的なシリーズを展覧し、草間の画業における特徴的な色彩表現の変遷を辿ります。
1949年に制作された初期の代表作《残夢》では暗くも夢幻的な色彩が見られる一方、57年の渡米後、新しい芸術表現に挑んだ草間は、当時探究を始めた「自己消滅」の効果を実現すべく、単色で網目などのパターンを繰り返す絵画や、事物一面を単色で塗りつぶした立体作品などで禁欲的な配色を選んでいます。
帰国後の70年代に多数制作した小作のコラージュやドローイングでは詩情豊かな色彩が見られるようになると同時に、網の絵画では地色と描線のコントラストの様々なバリエーションを創出し、その表現は80-90年代を通して、時にオプティカルで眩暈をおこさせるような強烈な色彩表現に発展し、立体作品や鑑賞者を包み込むインスタレーション作品では更にその効果が増幅されています。
近作においては、原色あふれる楽観的で希望に満ちた絵画がある一方、黒を多用し自殺を想ったものもあり、草間の内面世界の明暗を映すかのように目まぐるしく変幻する多様な色彩表現が見られます。

※ チケットは美術館ウェブサイトのみで販売。美術館窓口では販売しておりません〔アクセス〕 
※ 入場は日時指定の完全予約・定員制(各回90分)です。下掲詳細にてご確認を。
※ 感染症予防対応実施中。下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上参観を。
[ 詳細 : 草間彌生美術館 TOP  草間彌生美術館 HOME

【展覧会】東京農工大学科学博物館|企画展 西村コンピュータコレクション|タイガー計算キ展|’23年11月11日-’24年6月1日

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東京農工大学科学博物館
企画展 西村コンピュータコレクション
タイガー計算キ展
期  間  2023年11月11日[土]- 2024年6月1日[土]
休  館  日  日曜・月曜・祝日(11月12日[日]は臨時開館)
会  場  東京農工大学科学博物館 1F企画展示室
      184-8588 東京都小金井市中町2-24-16 東京農工大学小金井キャンパス内
      お問い合わせ 電話:042-388-7163
入  館  料  無 料
主  催  東京農工大学科学博物館
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東京農工大学工学部が所蔵する「西村コンピュータコレクション」のうち、200台を超える機械式計算機器資料に着目し、資料公開をする運びとなりました。最も多く所蔵されている機種はタイガー計算器です。2023年はタイガー計算器の1号機発売から100年という節目であり、発売当時はもっとも普及した国産機械式計算機器でした。
昭和55年(1980年)本学工学部数理情報工学科(当時)が発足した時はすでに電卓が普及しており、2進法の計算理論を使った計算機器が一般に浸透する中、機械式計算機器はその役目を終えつつありました。しかし、計算理論を学ぶ基礎教材として、歯車による10進法での計算機構を理解できる本機は各所から収集、活用されました。
本展示では実習に用いられてきたコレクションを公開するほか、操作を追体験できる実機のハンズオンコーナーを設けています。私たちの日常は日進月歩で新しい情報処理技術が生まれています。しかし、過去の技術を見て体験することで新たな着想のヒントになることもあります。大学資料として残された機械式計算機器を通じて、「計算」をどのように捉え、教えてきたのかを理解していただく機会となれば幸いです。

<西村コンピュータコレクション>
今回展示の機械式計算機器資料を含む「西村コンピュータコレクション」は、1978年から1998年まで東京農工大学工学部数理情報工学科および電子情報工学科に在職されていた西村恕彦名誉教授(故人)が中心となって蒐集したものです。
2008年度に一般社団法人情報処理学会から分散コンピュータ博物館に認定されており、「HITAC 10」「TACウイリアムス管・真空管および関連資料」「HARP5020関連資料」といった、情報処理技術遺産として認められた貴重な資料も含まれています。

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[ 詳 細 : 東京農工大学科学博物館 ] 

【展覧会】八戸市美術館|ロートレックとベル・エポックの巴里-1900年|’23年11月3日-12月25日|終了

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八戸市美術館
ロートレックとベル・エポックの巴里-1900年
会  期  2023年11月3日[金・祝]- 12月25日[月]
開館時間  10:00-19:00  * 11月29日は10:00-17:00 展覧会入場は16:30まで
休  館  日  火曜日
会  場  八戸市立美術館
      031-0031 青森県八戸市大字番町10-4 TEL:0178-45-8338 FAX::0178-24-4531
観  覧  料  一 般 1,000円、高校生・大学生 500円、小・中学生 200円
      * チケット各種割引・優待情報、関連イベント情報などは下掲詳細参照
主  催  ロートレック展八戸実行委員会
       (八戸市、株式会社東奥日報社、青森放送株式会社、一般財団法人 VISIT はちのへ)
──────────────20231030231125_00009☆ 活版アラカルト掲載図版のほとんどは、画面をクリック or タップすると拡大表示されます ☆

19 世紀末から20世紀初頭にかけ、パリが世界有数の大都市として大きく発展した時代「ベル・エポック (美しき時代、良き時代)」。当時の享楽的な雰囲気を象徴する芸術家のひとりであるアンリ・ド・トゥールーズ = ロートレック (1864-1901) は、身体的なハンディがありながらも、鋭い観察眼や的確なデッサン力を持ち、他の作家は描こうとしない動きのあるものを正確に描くことができました。
本展では、36 歳の若さで人生の幕を閉じたロートレックをはじめ、ドガやミュシャ、デュフィらの作品およそ 320 点の展示とともに、劇場や盛り場、女性のファッション、 人々の生活など、華やかな時代の姿を映し出したパリの芸術を紹介します。また、八戸展の独自企画として、市民との「ジャポニズム ~ ベル・エポック共創企画」も実施します。

※ とにかく盛りたくさんなイベントが設定されています。下掲詳細参照。
※ 感染症予防対応実施中。下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : 八戸市美術館 ]

【艸木風信帖】空中庭園|Lingua Florens|ひそひそと秋がきた|10月神無月、神〻は出雲に集うているのに霜月11月がきた|寒いのは苦手である

寒いのは苦手である。例年長月ーながつき-終盤 9月28日にはストーブを焚いたし、エアコンを暖房に切りかえて嫌われてきた。逆に暑いのは平気だと信じていたが、10月神無月ーかんなつきーは暑かった。よろづの神が出雲に参集して宴に興じているのを幸、武蔵の国江戸のこおりに南方の神が潜入したらしい。エアコン暖房はいまも家ではつかっていない。ただ家人が便座の暖房を入れてくれて嬉しかった。それは神無月の終焉の日であった。武蔵の国神は宴をおえて帰國したらしい。

バジルの花バジルの花-地味な花だけど、なぜか蝶と蜂には大人気。
文字どおり、日の出から日没まで4-5匹の蟲が蜜をあさっている。ときには雀も忍び足。

空中庭園の香草類はしばしば食卓にのるが、ノー学部はさすがにバジルは繁茂にまかせているようだ。その分隣の鉢のルッコラは鋏でチョッキンだけでなく、農薬をつかわないのでこのごろは青虫がムシャムシャやっている。吾輩のお気に入りのトロロアオイの花は豪華絢爛に咲きほこるが、こちらは蝶も蜂も寄りつかない。それだけではない、夕まぐれになると花は摘まれ、サラダやおひたしの具材になっている。無上、モトイ、無情かつ残酷をきわめるのである。10月ー神無月の花実である。

1日に4つも咲いたトロロアオイ1日に4つも咲いたトロロアオイの花

ウツギの実ウツギの実
オカワカメの花オカワカメの花
ハナミズキの実ハナミズキの実
メドーセージ(サルビア・ガラニチカ)メドーセージ(サルビア・ガラニチカ)
ヤブガラシヤブガラシ
源平菊(エリゲロン)源平菊(エリゲロン)
トレニアトレニア

【展覧会】市谷の杜 本と活字館|企画展 活字の種を作った人々|’23年11月3日-’24年6月2日

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市谷の杜 本と活字館
企画展 活字の種を作った人々
会  期  2023年11月3日[金・祝]- 2024年6月2日[日]
休  館  日  月・火休館(祝日の場合は開館)、
      2023年12月25日[月]- 2024年1月5日[金]は冬季休館
会  場  大日本印刷株式会社
      市谷の杜 本と活字館 2階展示室
      新宿区市谷加賀町1-1-1 Tel. 03-6386-0555
開館時間  10:00 - 18:00
      平日は予約制、土日祝は予約不要
主  催  市谷の杜 本と活字館(大日本印刷株式会社)
──────────────────────────
鉛の活字を組み合わせて機械で印刷する活版印刷技術は、幕末から明治初期にかけて日本に導入され、明治維新の大きなうねりとともに、産業として定着していきます。しかし、そもそも、活版印刷で使う活字はどうやってつくられたのでしょうか。活字のおおもとの型を「種字」と呼び、その種字を彫る職人がいました。それが種字彫刻師です。
種字は活字と同じサイズの木や活字地金の角材の先端に、彫刻刀を使い、左右逆字に文字を彫っていきます。本文で使う活字はわずか3ミリ程度の大きさしかありません。そこにどんな文字同士が隣り合ってもバランス良く見えるよう、大きさ、太さ、そして書風をそろえて文字を彫刻するという、人間業とは思えない精緻な技術で種字を彫刻していました。
そんな高い技術を持つひと握りの職人たちですが、その多くが名前も残っていません。市井の職人として、美しい文字だけを残していきました。
本展では辛うじて名前の残っている種字彫刻師たちの足跡をたどります。現在の日本の書体づくりの原点ともいえる種字彫刻について、そしてその時代の書体についてご紹介します。

〔種字彫刻師たち〕
東京築地活版製造所(竹口芳五郎、竹口正太郎、鈴木彦次郎、安藤末松)
秀英舎(沢畑次郎、河村鋃太郎)
精興社(君塚樹石)
朝日新聞社(太佐源三)
毎日新聞社(村瀬錦司)
岩田母型製造所(大間善次郎、馬場政吉、庭田與一、清水金之助、中川原勝雄)

〔展示替え〕
会期中展示替えがあります。
君塚樹石の地金彫り種字(印刷博物館所蔵)は2023年11月3日[金・祝]- 2024年1月28日[日]のみ展示。その後はパネル展示となります。

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【イベント】島根県芸術文化センター グラントワ|島根県立いわみ芸術劇場 / 島根県立石見美術館 MUSEUM × THEATER ミューシア vol.20|オブジェクト・ラブ・ストーリー|’23年10月28日-12月25日|終了

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島根県芸術文化センター  グラントワ
島根県立いわみ芸術劇場 / 島根県立石見美術館
MUSEUM × THEATER  ミューシア vol.20
オブジェクト・ラブ・ストーリー
日  時  2023年10月28日[土]- 12月25日[月]
会  場  島根県芸術文化センター「グラントワ」(館内公共スペース)
料  金  無 料
作・演出  山本卓卓
ビジュアル・造形物デザイン  株式会社 益田工房
施  工  株式会社フタバ
協  力  KAAT神奈川芸術劇場 
      ※ 当事業は2022年5月1日-6月5日の期間、KAAT神奈川芸術劇場にて開催された
       「オブジェクト・ストーリー」をもとに新たに制作しました。
主  催  公益財団法人しまね文化振興財団(いわみ芸術劇場) ・島根県立石見美術館
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❖ 企画展「建築家・内藤廣/BuiltとUnbuilt 赤鬼と青鬼の果てしなき戦い」関連企画  ❖  
劇作家・演出家の山本卓卓がグラントワのあちこちにある、いろいろな「モノ」たちの愛の呟き(ラブ・ストーリー)を書き下ろし、ドラマ・インスタレーションとして展開します。ふだん何気なくそこにある「モノ」(オブジェクト)たちはどんな記憶を持ち、何を思い、語ってくれるのでしょうか?
虫めがねとマップを片手に、ふだん見落とされがちなモノたちとそのドラマを探してみませんか。

◉ オブジェクト・ラブ・ストーリーの楽しみ方

① グラントワへ到着したら、まずは総合案内カウンター前に設置してある本とマップを手に入れましょう。
② 展示と本を番号順に読み進めると、物語として繋がる仕掛けになっています。
③ マップの順序どおりにグラントワを探検し、あちこちに展示してある「モノ」が話す言葉を追いかけてみてください。展示される文字は小さく、見つけにくくなっています。本と一緒に設置してある虫めがねをご利用ください。
★マップには掲載されていない秘密の言葉が3つ、館内のどこかにひそんでいます。探してみてください

※ 虫めがねは元の場所へご返却ください。
※ 本はお持ち帰りいただいて差し支えありません。
※ グラントワ開館中は予約不要でいつでも参加いただけます。(第2・4火曜日は全館休館日のためご利用いただけません)
※ 他の催しによる施設利用時やお客様の混み合う時間帯は一部ご覧いただきにくい箇所もございます。予めご了承ください。

山本卓卓(撮影:雨宮透貴)

山本卓卓(撮影:雨宮透貴)

【作・演出】
山本  卓卓 Suguru Yamamoto
劇作家・演出家。範宙遊泳代表。1987年山梨県生まれ。幼少期から吸収した映画・文学・音楽・美術などを芸術的素養に、加速度的に倫理観が変貌する現代情報社会をビビッドに反映した劇世界を構築する。オンラインをも創作の場とする「むこう側の演劇」や、子どもと一緒に楽しめる「シリーズ おとなもこどもも」、青少年や福祉施設に向けたワークショップ事業など、幅広いレパートリーを持つ。アジア諸国や北米で公演や国際共同制作、戯曲提供も多数。『幼女X』でBangkok Theatre Festival 2014 最優秀脚本賞と最優秀作品賞を、『バナナの花は食べられる』で第66回岸田國士戯曲賞を受賞。公益財団法人セゾン文化財団フェロー。  〔http://www.hanchuyuei2017.com〕

※ 下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : 島根県立いわみ芸術劇場  島根県立石見美術館