カテゴリー別アーカイブ: 会員の活版作品

【会員情報】 ぢゃむ 杉本昭生さん|活版小本新作 ── フランツ・カフカ『観察』ゟ

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{ ぢゃむ 杉本昭生 活版小本 一筆箋 }

散文詩風の小品18編を収めた作品集「観察」から
「独身男の不幸」「走り抜けて行く人々」「拒絶」「通りに向かう窓」の
4篇を選びました。
カフカの生涯や作品については省略します。

今回は表紙にデ・キリコの「通りの神秘と憂愁」
(少女が輪っかを転がしている絵)を
使うつもりでいましたが、カラーコピーが安っぽくて、やめました。
印刷も自分でしておきながら、雑で不満です。
最近はコメントも愚痴ばかりで、作る楽しみが感じられません。
で、この本をきりにして、次回からは
新しい気持で取り組もうと決心(今さら!)しました。
とりあえず次回から背にターター(本の背に貼る紙の筒)を
つけようと思っています。
時間があればご一読ください。
秋成

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【会員情報】 ぢゃむ 杉本昭生さん 活版小本新作 ── 北条 民雄『続 癩院記録』より

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{ ぢゃむ 杉本昭生 活版小本 一筆箋 }

北条民雄「続 癩院記録」です。
北条民雄は十九歳でハンセン病を発病し施設に収容されます。
隔離生活の中で、自身の体験にもとづく名作『いのちの初夜』を執筆。
二十四歳で亡くなるまで創作を続けました。

前回の「エセー」と同時に作っていたので、あまり間を置かず出来上がりました。
中身に寄り添った本の体裁を考えると、どうしても無難なものになり、
(すべては自分の想像力のなさによるものですが…… )

つくりながら「地味すぎる」「ツメがあまい」「しまりがない」「他にないのか」
と心の声がしきりに聞こえてきます。
そんな声を「ああ、また言ってる」と聞き流して今回もつくりました。
ぜひご一読ください。
蕪村──────────

活版小本
次の本が出来るまで ── は、ついに-その100-を迎えました。

ご訪問をおすすめいたします。

次の本が出来るまで その100
年 号
* 間違っていたらすみません[杉本昭生]。

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【会員情報】 ぢゃむ 杉本昭生さん 活版小本新作 ── モンテーニュ『随想録』より

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{ ぢゃむ 杉本昭生 活版小本 一筆箋 }

モンテーニュの「随想録」より抜粋しました。
十六世紀のフランスのモラリスト、モンテーニュが著した「随想録」は
深く広い思索を平易な文体で書きとめたもので、
新しい散文様式として後世に大きい影響を及ぼしました。
抜粋した部分はお金にまつわる彼の経験談です。
「うん、そうだよね」と思わせるものでした。

今回もいろいろなトラクタが発生して思った以上に時間がかかりました。
表紙を見ても誰の何の話かわからないので。帯をつけるつもりでしたが
文言が気に入らずやり直すか、付けないか考え中です。
少し背を丸くしたくて1ミリ厚のボール紙を指で曲げていたら
次の日指先が痛くて痛くて泣きました。
今はもう回復しています。
お読みいただければ幸いです。

暑き日──────────
活版小本
次の本が出来るまで ── は、ついに-その99-になっています。百の大台はもう目前です。
ご訪問をおすすめいたします。

次の本が出来るまで その99
『百人一首』より
明治二十一年発行の本より抜き出したものです。その頃は万葉仮名を読める人がまだ世間におおぜい居たのでしょうね。

天智天皇【 詳細  ぢゃむ 杉本昭生 活版小本 】

【会員情報】 ぢゃむ 杉本昭生さん 活版小本新作 ── 萩原朔太郎『 虫 』紹介+α

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{ ぢゃむ 杉本昭生 活版小本 一筆箋 }

萩原朔太郎は大正時代に近代詩の新しい地平を拓き「日本近代詩の父」と称される詩人です。「虫」は神経衰弱の男が「鉄筋コンクリート」の〈本当の意味〉を知りたいと思い
右往左往する話です。そして、突然閃きます。「虫だ!」。

初めは萩原朔太郎の詩集にしようと思っていました。

ああわたしはしっかりとお前の乳房を抱きしめる、
お前はお前で力いっぱいに私のからだを押へっける、
さうしてこの人気のない野原の中で、
わたしたちは蛇のやうなあそびをしよう、
            (『月に吠える』より「愛憐」部分)

しかしちいさな本では文字の切れ目や余白が不自然でやめました。
今回の本は媚びるような感じがあってやや不満です。
楽しみではなく。仕事として作っている感じですね。
次回はもっとお気楽にやります。
どこやらで【 詳細  ぢゃむ 杉本昭生 活版小本 】
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活版小本
次の本が出来るまで その91 ──── 2018年4月13日

酒合戦

文化十二年十月、千住に住む中屋六右衛門の六十の祝いに酒合戦が催されました。芸者や太鼓持ちも呼ばれ三味線の音も賑やかに酒量を競ったそうです。そこでは厳島杯、鎌倉杯、江島杯、万寿無量杯、緑毛亀、丹頂鶴などと呼ばれる杯が使われました。
厳島杯は五合(900mℓ)、鎌倉杯は七合(1,260mℓ)、江島杯は九合(1,620mℓ)、万寿無量杯は一升五合(2,700mℓ)、緑毛亀は二升五合(4,500mℓ)、丹頂鶴はなんと三升(5,400mℓ)。
杯に万寿無量や緑毛亀(蓑亀ともいう。長寿を象徴する縁起のよいもの)などめでたい席にふさわしい名前をつけるセンスが粋ですね。ちなみに酒は伊丹の「玉緑」と「上竹」、肴はからすみ、花塩、さざれうめ、蟹、ウニ、うずらの焼き鳥、鯉の羹などだったそうです。
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【会員情報】 ぢゃむ 杉本昭生さん 活版小本新作 ── 松尾芭蕉『嵯峨日記』紹介+α

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芭蕉『嵯峨日記』を作りました。
元禄四年四月十八日より五月四日までの十八日間、
嵯峨にある去来の落柿舎に滞在した時の日記です。
独り閑雅を楽しみたいと願う芭蕉ですが、いろいろな人が出入りし
隠遁生活とは程遠いものだったようです。

最初は並製の軽便な本にしようと思っていましたが安っぽくてやめました。
やはり上製本でなければと作りなおしましたが、手触りがゴツゴツして不満でした。
布装ならもっとやさしい感触になるのではと挑戦しましたが。これも結局頓挫しました。
他人なら間違いなく「どうしたいの! もう勝手にして!」といわれているでしょう。
上製でも並製でもない布製のやわらかい本を目指しましたが中途半端です。
手触りだけでいえば思っていたものに近いのですが……
それにしても反省の多い一冊でした。
そそのかす

【 詳細  ぢゃむ 杉本昭生 活版小本 】 { 文字壹凜Summary }
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活版小本
次の本が出来るまで その86 ―― 2018年1月30日

去年父親が亡くなったので、年賀状は出さず年が明けてから寒中見舞いを作りました。
今さらという気もしますが場つなぎに掲載いたします[杉本昭生]。
杉本昭生さん寒中見舞い* 白露とは水のこと。

【会員情報】 ぢゃむ 杉本昭生さん 活版小本新作 ── 陶淵明『桃花源記』紹介+α

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ぢゃむ 杉本昭生 活版小本 一筆箋 }

陶淵明の『桃花源記』です。
原文は漢字で三百二十字、原稿用紙一枚にも満たない短い物語ですが
ここから生まれた「桃源郷」という言葉は千六百年後の現代も生きています。
「桃源郷」とは「魂の理想郷」を意味しているということです。

今回は活版が苦手なべ夕のかすれを活かそうと、
拓本のように自抜で印刷しましたが、インキを盛りすぎて乾かすのに苦労しました。
しかしこのあたりに活版印刷の可能性が僣んでいるような気がします。
表紙は端切れを三種類購入してそれぞれで作りました。
自分の想像していたものと違うことがよくわかります。

【 詳細  ぢゃむ 杉本昭生 活版小本 】 { 文字壹凜Summary

ねこ次の本が出来るまで その71
Le Chat 「猫」  ジュール・ルナール『植物誌』より
* ポストカードを束ねて冊子にしようと思っていますが、すぐに気持が変わりそうです。
使用書体 : 筑紫オールド明朝R + KOたいらM  [杉本昭生]
** ブログロール「活版小本」では、年末に際して過去のトップページをまとめて紹介中です。
リンク先でお楽しみください。 [字遊人]

【会員情報】 ぢゃむ 杉本昭生さん 活版小本新作 ── 三遊亭圓朝 『士族の商法』 紹介

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ぢゃむ 杉本昭生 活版小本 一筆箋 }

三遊亭圓朝『士族の商法』を作りました。
明治初期、特権を失った士族が慣れない商売に手を出して失敗する人が多かったことで
「不慣れな商売などを始めて失敗すること」のたとえとして今も用いられています。

圓朝は自分が実際に経験したことを噺にしたということです。

今回は知り合いの印刷所のご好意に甘えて断裁をお願いしました。

糺書房さま、ありがとうございます。
直角が微妙にずれてカタカタしていた切断面が
赤ちゃんの肌のようにツルッツルになりました。

これで俄然やる気になりましたが、
あとの作業が相変わらず不正確で自信の持てない出来栄えです。
しかし次回からは、きれいな裁断面をお見せできると思います。
ご期待ください。

【 詳細  ぢゃむ 杉本昭生 活版小本 】 { 文字壹凜Summary

【会員情報】 ぢゃむ 杉本昭生さん 活版小本新作 ── 寺田寅彦『どんぐり』 紹介

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寺田寅彦の『どんぐり』です。

物理学者の寺田寅彦は随筆家としてその名を知られています。
この作品は漱石の推薦により明治三十八年四月の「ホトトギス」に掲載されました。
随筆などという筆にまかせて書いたものとは違う、いい作品だと思います。

今回は頁数をふやし窮屈にならないよう心がけました。
両面にまず枠を刷り、次に文字を印刷し、なかなか骨の折れる仕事でした。
裁断面の不揃いを解消するため手動の断裁機を買いましたが
まったく期待はずれで結局ぜんぶ手で切りました。
あまり美しくはありませんが今のところこれが限界です。
何冊作っても課題が見つかるばかりで技術の蓄積は皆無です。
しかし作品は名作です。ぜひお読みください。
※ 二色印刷は手間がかかります。でもなんかこれでないと駄目な気がして。
雨[1]

ぢゃむ 杉本昭生 活版小本】 {文字壹凜 まとめ

【会員情報】 ぢゃむ 杉本昭生さん、活版小本 ギョーム・アポリネール『アムステルダムの水夫』を製作・発表

なみ4[1][杉本昭生]
今回はギョーム・アポリーネール「アムステルダムの水夫」 です。
アポリネール(1880-1918)は二〇世紀初頭のパリで、前衛芸術の旗手として
詩、小説、演劇に縦横の活躍をみせ、近代詩から現代詩への方向を決定づけた
才人といわれています。

98118631.v1315706543[1]死の直後に公刊された『カリグラム』(Calligrames,  1918年)では
文字で絵を描くという斬新な手法で高い評価を得ました。
「アムステルダムの水夫」は港に下りた水夫が殺人事件に巻き込まれる話です。

体裁はごらんの通り、本文は色紙を使うこと、表紙は黒にすることなど
あらかじめ決めて作りましたが、やはり出来上がりには不満が残ります。
これは自分の能力に対する不満なので、とうしようもないのですが。
IMG_2478[1] IMG_2486[1] IMG_2480[1] IMG_2482[1]──────────────
京都の吉田山のほとり、ちいさな活版印刷機で小型本の製作をつづけている
ぢゃむ 杉本昭生さんは、製作のピッチも順調ですし、そのブログ
<活版小本 コホン>も意欲的な更新が継続しています。
<活版小本>の特徴のひとつに、ていねいな書体選択があります。
テクストのテーマごとに、装本・用紙選択・書体選択と、すみずみまでこまやかな
配慮をこらす姿勢に好感をもちます。
ぜひともリンク先で、できたら拡大画面で本文ページをご覧ください。
こんな小さな図書なのに、そのこころ配りの贅におどろきます。
皆さまのご愛読と、ブログへのご訪問をおすすめいたします。    [やつがれ wrote]
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 【 ぢゃむ 杉本昭生  活版小本 】