グラフィックデザイナー、書芸家にして、多方面の造形にいそしまれている美登英利氏。
あたらしいスキルを駆使して画像集を製作。
そのうちの一冊をわざわざ『花 壹凜』と題してプレゼントしていただきました。
宋画にも似た味わいがありながら、抹香臭さがないのが美登英利作品の持ち味。
美登さん、とてもいい感じです。 『花 壹凜』 続編を期待します。
【 mitografico 】
月別アーカイブ: 2015年11月
【会員だより】 新潟山山倶楽部/山下良子さんのプレゼント。エゴってなぁに?
新潟の 合同会社ファジカ チーフデザイナー・山下良子さん。
新宿私塾・活版カレッジ修了、新潟山山倶楽部代表。
会社運営と育児に多忙な日日。
やつがれの古里、山国信州ではわりと最近まで海産物を越後・新潟に求めた。
越後名産「エゴノリ」という海藻からつくるトコロテンのような「エゴ」は忘れられない味。
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「エゴ」は九州博多ではソウルフードとされるほど良く食されているが、「おきゅうと」と呼ぶ。
博多人のソウルフード/新潟のエゴに似る「おきゅうと」 ウィキペディアより
新潟や、信州北西部で呼ばれている「エゴ」で検索すると、「エゴ → エゴイストの略」ばかり。新潟では最近、めっきり「エゴ」を食べることが減ったとも仄聞する。
いっぽう「おきゅうと」は、ウィキペディアをふくめてたくさんあり、
「おきゅうとの伝来は諸説あるが、[佐渡の『いごねり(えごねり)』が、博多に伝わった]とする説がある」
「原料はエゴノリという海藻」
などの説明をみる。
会報誌でご案内した<アダナ・プレス倶楽部忘年会>にプレゼントをたくさん頂戴した。
深謝。
【会員情報】 私の愛した活版印刷 つるぎ堂展 開催中
会 場 : チェドックザッカストア浅草
日 時 : 2015年11月25日(水)-12月06日(日)
12時-19時 11月30日は定休日
◎つるぎ堂活版印刷商品の展示販売
◎年賀状・クリスマスカードのワークショップ
◎つるぎ堂オリジナル年賀状受注
【 詳細:つるぎ堂 facebook 】
【竹尾見本帖本店】 タイピングスケープス ― モダニズム以降のレターヘッド展
タイピングスケープス
―モダニズム以降のレターヘッド
2015年12 月01日[火]-2016年01月15日[金]
10:00-19:00 土 日 祝 ・ 年末年始(12月29日-01月04日)/休
※01月05日[火]は18:00まで
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世界の第一線で活躍した、近代のデザイナーによる
選りすぐりのレターヘッドを展示。
本展でご紹介するレターヘッドは、五十嵐威暢氏(彫刻家・デザイナー)が
1970 年代より収集されている貴重な コレクションの中から厳選。
ヤン・チヒョルト、ヘルベルト・バイヤー、ポール・ランド、 ソール・バス、
ペンタグラム、プッシュピン・スタジオといった、モダンデザイナーたちによる
レターヘッドをめぐる光景をお楽しみください。
【 詳細:株式会社 竹尾見本帖本店 】
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【 新宿餘談 】
この施設からとどく「はがき」のほとんどは、いつのころからか 「POST CARD」 と二単語で表記されていた。この施設は業界での影響力がおおきいだけに なさけないおもいがした。
今回は「 postcard 」 と一単語なっていてうれしかった。ちなみにディレクションは永原康史氏であった。拍手。
【 NEWS : ポストカード Postcard と クリスマス Christmas の欧文表記に関する注意点 】
朗文堂ちいさな勉強会<平野富二の会>講師:古谷昌二さんで連続九回の講座を終了。さらなるステージへ
2013年の暮れ、古谷昌二編著 『 明治産業近代化のパイオニア-平野富二伝-考察と補遺 』 が刊行され、日展会館で講演 ・ 展示もおこなわれた。
その後一年半ほどが経過し、この間、同書に触発された平野富二関連の研究が各方面で進行し、また古谷さんも、各種の学会 ・ 団体 ・ 大学などでの講演をかさねられた。
《 参加者にも、主催者にも負担がすくない気軽で本気な「ちいさな勉強会」再開 》
もともと朗文堂には「ちいさな勉強会」というシステムがあり、少人数での学習をかさねていた。それが近年では講演会場の増加や、簡便なネット情報が増加したために、いつのまにか一応仕掛けがおおがかりな<講演会>の開催が増えていた。これはやはり疲労を呼んだ。
このころ、古谷昌二編著 『 明治産業近代化のパイオニア――平野富二伝――考察と補遺 』 の読者のあいだかから、より深くこのテーマに迫りたいという声が聞かれるようになった。
そのため今回は「ちいさな勉強会」の原点にたちかえり、著者・古谷昌二さんをかこみ、多彩にして未解明の点もまだ多多ある平野富二の業績を、古谷さんの講義によって紐といていただき、その後、参加者のみなさんとの懇談を設定した。
したがってこの「ちいさな勉強会」の名称を<平野富二の会>とした
(下掲平野富二関連画像:平野家蔵)。
会場は朗文堂4F-B室をもちいて、最大10名ほどの少人数で、毎月一回、第三週目の水曜日の開催とし、2015年03月18日-11月18日までの都合九回の連続講座「ちいさな勉強会」ワンクールを終了した。
朗文堂ちいさな勉強会は、次へのステージへのさらなるあゆみをはじめた。
【展覧会】 けはいのしくみ-山崎 曜 作品展
けはいのしくみ
山崎 曜 作品展
2015年12月2日[水]-7日[月] 11:00 am -7:00 pm
会 場 : ギャラリー おかりや
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山崎 曜 製本アーティスト
Yo Yamazaki, Bookbinding Artist. Cover Decoration Artist
1962年 東京生まれ。東京藝術大学デザイン科卒
製本アーティスト。「手で作る本の教室」を主宰。
東京製本倶楽部会員。
東京藝術大学、茨城大学、文星芸術大学、秋田公立美術大学、非常勤講師。
【 詳細 : 製本アーチスト 山崎 曜 】
アルテピアッツァ美唄から2016年のカレンダーが到着。彫刻広場には冠雪があり、野鹿があそびにきているようです。アルテピアッツァ美唄 また行きたいですね!
Viva la 活版 ―― 活版讃歌イベントの会場として、最初に選ばれたのが 北海道美唄市、安田侃氏の野外彫刻公園「アルテピアッツァ美唄」でした。
「アルテピアッツァ美唄」では、リスが駆けまわり、点在する彫刻作品にかこまれ、ギャラリーでの活版作品展、ストゥディオでのワークショップ、講演会と、盛りだくさんの企画が<Viva la 活版 Viva 美唄>でした。
それだけに思い出がいっぱい、いまだに同館ポポロ市民としてのあつい交流は途切れることなく続いています。
【 Viva la 活版 Viva 美唄 レポート01―10 】
【会員情報】 陶淵明『挽歌詩三首』 京都活版小本、ぢやむ杉本昭生氏が新作発表
新潟で開催された<Viva la 活版 Let’s 豪農の館>で、多くのかたが手にされたのが、ぢやむ 杉本昭生氏製作の活版小本シリーズでした。
ともすると小型本の製作者は、なによりも小型であることと、装本のおもしろさにこだわりがつよいあまり、そのテキストが、読書のための 判別性 Legibility と、可読性 Readability を 失っていることがみられます。
ところがぢやむ 杉本昭生さんは、もともと読書家ですので、たとえ小型本であろうと、テキストを厳選し、みずからも読み、読者にも読んでもらおうというつよい意志を感じます。
これからゆっくりご覧ください。 なおこのページはスライドショーでもお楽しみいただけます。
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中国魏晋南北朝の田園詩人とされる陶淵明(365-427)『挽歌詩三首』。
「挽歌」とは葬送のとき唄う歌。
本来挽歌とは家族や友人などの他人が故人を偲んで唄うもの。
ところが陶淵明は、現代の生前葬のように、挽歌をみずからつくりました。
当時としては長命で六三歳でなくなりました。 [杉本昭生]
【詳細:ぢやむ 杉本昭生 活版小本】
【見逃せない展覧会】 書道博物館、東京国立博物館 東洋館八室 連携企画/『顔 真卿と唐時代の書』12 月1日両館同時開始
中国唐朝の「顔 真卿没後1230年」を期して開催される書芸展。本展は書道博物館と、東京国立博物館の連携企画であり、また同時期に開催される、三井記念美術館『三井家伝世の至宝』に展示される、虞世南筆「孔子廟堂碑」(唐拓孤本)、欧陽詢筆「宮成宮醴泉銘」(海内第一本)とも共鳴するものである。
世界史でも有数の国威を誇った唐時代の書は、王羲之らの東晋の書とは異なった美しさが追求された。
唐の四代書家とされる、欧陽 詢・虞世南・褚遂良・顔 真卿(709-85)は、王羲之の書法に基づきながら洗練された気風を盛りこんだ。
唐の時代に完成された最終書体である楷書がいかに完然であったのかは、その後あらたな書体が出現しなかったことからも容易に理解される。 [書道博物館]
【 詳細 : 台東区立書道博物館 】
【 詳細 : 東京国立博物館 東洋館八室 】
【展覧会】 三井家伝世の至宝 展-三井文庫開設50周年・三井記念美術館開館10周年 記念特別展Ⅱ
三井記念美術館は平成17年10月8日に開館し、今年度開館10周年を迎えます。
これを記念して、記念特別展IIでは館蔵の国宝・重要文化財を中心に、現在は三井から離れ、他の美術館・個人等の所蔵となっている名品・優品もあわせて展示し、かつて三井家に伝世した至宝の数々を一堂のもとに鑑賞していただきます。
>> 出品目録はこちら(PDF)
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平成27年度は、公益財団法人三井文庫が、昭和40年5月14日に財団法人として東京都中野区上高田に開設してから50周年の年に当たります。
また、同財団の博物館類似施設であった三井文庫別館が、平成17年10月8日に中央区日本橋室町の三井本館7階に移転し、三井記念美術館として開館してから10周年の年でもあります。
この記念すべき年度として、当美術館では春季と年末年始の2回にわけて記念特別展を開催する運びとなりました。 春季の記念特別展Ⅰでは、「三井の文化と歴史」と題し、前期に「茶の湯の名品」、後期に「日本屈指の経営史料が語る 三井の350年」を開催し、それぞれ1万人を超える来館者があり、好評の内に終了することができました。
これに引き続き記念特別展Ⅱでは、「三井家伝世の至宝」を開催します。この展覧会では、館蔵の国宝・重要文化財を中心に、現在は三井から離れ、他の美術館・博物館・個人等の所蔵となっている名品・優品もあわせて展示し、かつて三井家に伝世した至宝の数々を一堂のもとに鑑賞していただきます。
【 詳細情報 : 三井記念美術館 】
【会員情報】 国際交流女性現代美術展 「アートの断面 A Cross Section of Art」
アダナ・プレス倶楽部会員の 笹井(奥村)祐子 さんが参加されている国際交流イベントです。
ご参観をお勧めいたします。
◯ 日 時 : 2015年11月14日[土]-25日[水] 11:00 am-07:00 pm
◯ 会 場 : BankART Studio NYK 231-0002 横浜市中区海岸通3-9
◯ 連絡 先 : ATELIER – K 中村きょう子 TEL: 045-651-9037
英国 ADANALAND ご領主 Alan Brignull さまとアダナ・プレス倶楽部は仲良しです。
秋色が足取りををはやめています。
こんなとき、英国 ADANALAND ご領主 Alan Brignull さまから、例年どおり、御自らの活版印刷の製作による<Greetings of the season 時候のご挨拶>と、ご真筆によるご挨拶をいただきました。
ご領主さまは切手マニアでもありますので、いつもさまざまな切手をしっかり構成して添付されますが、英国のポストオフィスは粋な計らいで、女王陛下のご尊顔に無粋な消印などは無しで配達されました。
今回の製作はAlan Brignull 氏のご自慢は、菱形の私製切手です。活字組版・印刷も相当の困難をともないますが、さらに切手独特の目打ち・穴あけの「ポッチング」加工が加えられています。「ポッチング」の英語表記は Punching ですが、いささか訛って、わが国ではカタ仮名で「ポッチング」とあらわします。この語感のほうが目打ち作業の実態にちかいようです。
Greeting Card は今回は切手の製作に没頭したものとみえて比較的簡素なもので、手持ちの活字と、凸版による図版がもちられています。
アダナ・プレス倶楽部会員の皆さまも、いよいよクリスマス・カードや、年賀状の印刷が本番ですね。
アダナ・プレス倶楽部 Adana-21J の初使用者はジェームズ・モズレーさんでした。
なつかしいひと、なつかしいできごとをご紹介いたします。
アダナ・プレス倶楽部ニュース No.002 【アダナ・プレス倶楽部便り】 過去ログより
Adana-21J とジェームズ・モズレーさん
アダナ・プレス倶楽部の設計・製造による、小型活版印刷機「 Adana-21J 」が、工場での検収を終えて、朗文堂/アダナ・プレス倶楽部に搬入されたのは 2006 年 10 月 9 日[月]のことで、この日はちょうど体育の日で祝日でした。
設置を終え、工場のスタッフといっしょに、まずは試運転という最中に来社されたのが、米国にうまれ、ながらく英国のセント・ブライド印刷博物館にあって世界のタイポグラファならだれまがその名を知る、前館長/ジェームズ・モズレーさん(James Mosley 1931 – 2012)でした。
モズレーさんはこのときが初の来日で、ご専門は、書誌学・図書館学・パレオグラフィ(古書体学)・タイポグラフィ・カリグラフィと多岐にわたっています。
またその論文や著作はきわめて多数を数え、この来日の直前にも『 THE NYMPH AND THE GROT 』を著し、サンセリフの誕生(リヴァイヴァル)をあらたな視点から説きおこして注目されました。
こうした世界の印刷界の権威ともいうべきモズレーさんと、夕方から懇談と会食の予定はしていたのですが、なんと約束の時間より 1 時間半もはやく小社に到着されたために、スタッフは大慌てで印刷機を片づけようとしたのですが、オックスフォード大学修士課程の履修中に、活字鋳造所に勤務されたこともあるモズレーさんは、興味深そうに試作機をご覧になり、やがてじつに気軽に、
「どれどれ、わたしにも刷らせてください」
とのことで、「 Adana-21J 」の試作機での印刷に挑戦されました。
つまりこの試作機を使用したのは、スタッフを除けばモズレーさんがはじめてという「珍事」になってしまいました。
ところで、そのモズレーさんの印刷ぶりは、腰のはいった本格的なもので、スタッフ一同感動するやら、感心するやら大忙しでした。
印刷を終えて、モズレーさんは、
「ここのところ、世界の各地で、まだ十分使用できる活版印刷機が廃棄される悲しい現場をたくさんみてきました。ですからおそらく、この小さな活版印刷機は、21 世紀になって誕生した世界でもはじめての活版印刷機でしょう」
と嬉しそうに述べられました。
なにしろテスト用の粗末な用紙しかなく、印圧調整のいとまもなかったのですが、それでもモズレーさんは自ら印刷した 1 枚を丁寧に間紙にはさんで鞄にしまわれ、もう 1 枚にはサインをしてわたしたちに残されていきました。
この一枚は、モズレーさんなきいまいまや、歴史的な記念品となってしまいました。
[ James Mosley さんの略歴 ]
James Willett Moseley (August 4, 1931 – November 16, 2012 行年81)
1953-1956 英国ケンブリッジ大学で修士号を取得
1955 Stevens, Shanks & Co Ltd, で活字鋳造に従事
1956-1958 St Bride Printing Library に司書助手として勤務
1958-2000 St Bride Printing Library に司書・館長として勤務
1964-2000 Reading University, Department of Typography
& GraphicCommunication
Visiting Lecturer 1964-2000
Visiting Professor 2000-
【 ウィキペディア : James Willett Moseley 】
【会員情報】 台湾・日星鋳字行 <活字ペタンプ>を開発・発表
台湾の活字鋳造と活字組版所――日星鋳字行が、またまた意欲的に新アイテムを開発。
東アジアの国国の活字、基本サイズ五号 10.5pt を基準とした軽便な活字スタンプです。
名づけて<活字ペタンプ>としました。
本体はプラスチック、インキは事務用スタンプインキをもちいますので
あくまでも活版入門・学習用の器具ですが
初号活字なら 1 本、二号活字 4 本、五号活字 16 本、七号活字 64 本を収納します。
見本は五号活字で、クワタとインテルがはいっています。
このように活字の倍数関係を習得し、その組み合わせを考えるのにはぴったり。
あるいはおもいがけない用途もあるかもしれません。
実物は<11月27-28日 活版ルネサンスフェア>にて、展示・実演いたします。
【会員情報】 戯れ書きとはいいながら、味わいのある<ヘマムショ入道・へまむし入道>
<へのへのもへじ>と同様に、文字あそびのひとつ。
ちょっとした草書の知識が必要。
カタ仮名の「ヘ」を頭に
「マ」を眉と目に
「ム」を鼻に
「シ」を口と下顎に
「ヨ」を耳にして頭部をえがく。
ついで草書の「入道」の二字を躰に当てたざれ書き。
「ヨ」を省いて「へまむし入道」ともされる。
【 ぢやむ 杉本昭生 活版小本 より 】
【展示会】 ドイツとウィーンからやってきた「黒い芸術」
ドイツとウィーンからやってきた「黒い芸術」
2015年11月12日-12月24日
バート・プロヤン × 中村活字
東京 ・ 銀座2-13-7
このたび、銀座の中村活字にて、ドイツ語圏の活版印刷と銅版印刷の作品が展示されます。
これらの作品は、ドイツのバート・プロヤン氏が、日本への訪問に際して選んできたものです。
ドイツ人のデザイナーでタイポグラフィ愛好家でもあるプロヤン氏は、故郷で見つけた特別な作品をスーツケースに入れて運んできました。
これらの作品をご覧いただき、添えられた解説を読んでいただければ、活版印刷という、時代遅れのように見えるテクニックが、とことん(gründlich)作品と向き合い、良心的に研究を重ね、じっくりと考え、丁寧に仕事をしたときに、その限られたオプションを使ってどんなにすごいものを作りだすことができるのか、納得していただけるとおもいます。
【 詳細 : 中村活字 http://www.nakamura-katsuji.com 】
【 詳細 : バート・プロヤン http://www.bertprojahn.de 】
【宇都宮美術館】 宮の注染を拓く-地域産業とデザイン The revival of CHUSEN Dyeing Utsunomiya
デザイナー、宇都宮大学、中川染工場、宇都宮美術館が協働し、「デザインの力」によって、近い過去に栄えた宇都宮の優れたものづくり ―― 「注染 チュウセン」の技術を受け継ぐ「宮染め ミヤゾメ」の再生に挑戦します。
一般参加者も募る講座やワークショップ、パターン・デザインの「デザイン公募」などを経て、最終的には宇都宮大学「峰ヶ丘講堂」で、成果を発表する展示を行います。
【 詳細 : http://miyazome2015.jp/ 】
【 プリント用PDF : chusen2015.03 】
ペンギン大好き/Let’s Learn Studio 出原速夫さん、ブックデザインの近作『コーヒー未満』紹介
皆さまご存知の、ペンギン大好き、出原速夫さんのブックデザインによる
ほのぼのとした詩集ができました。
ご購入は発行者へ直接お申し込みを。
『コーヒー未満』 田辺綾子詩集
発行者/申込先:田辺亮子
〒202-0022
東京都西東京市柳沢2-3-12-108
電話/042-468-6223
【宇都宮美術館】 ビアズリーと日本 Auberey Beardsley and Japan
イギリスの挿絵芸術に一時代を画したオーブリー・ビアズリー。 ジャポニズムの洗礼を受けて生まれた彼の作品は、「新しい美」を模索していた大正期の画家たちに多大な影響を与えた。19世紀末を軸に、イギリスと日本を行き交った美の往還を紹介する展覧会。
ビアズリーと日本
Aubrey Beardsley and Japan
2015年12月06日[日] - 2016年01月31日[日]
【 詳細情報 : 宇都宮美術館 】
【旅の備忘録】メキシコ|土着信仰と習合したキリスト教会では頭蓋骨を祀る風習が|拳銃と麻薬に要警戒、 修羅の国、 あやかしの國、 そしてとこしえの歴史をいだく魅力の邦|’15年11月9日
メキシコ から2015年11月8日夜に帰国。
トラベル は トラブルの同意語とするやつがれ、メキシコでもさまざまのことがらがあったが、商用をふくめて収穫の多い旅であった。
とかくメキシコは遠くて治安が悪いとされるが、イタリア、 フランス、スペインなど、ラテン系カソリックの国〻とさほどの差はなく、よく食べ、よく寐て、マフィアなどはよく悪事をなす。
食事はおどろくほど量が多く、しかも味つけが極甘ときているから、中年ともなると、男女を問わず、肥満をこえ、杖をついたり、片足切断の重症の糖尿病患者がすくなくない。
それでもこりずに過食はつづくようだし、また悪事をはたらいても、教会で懺悔すれば許される統合のよい国らしく、敬虔でもある。したがって、十分、かつ、常に非ざる、非常の警戒をおこたらなければ、とてもよいところであった。
それでも残念なことに、日産自動車をはじめ工場群はメキシコに進出しているものの、わが国からの JAL・ANA の直行便はなく、比較的文化交流は希薄で、芸術系製作者はともかく、建築系・美術系の留学生や、学生の研修旅行もほとんどないと仄聞して物足りないおもいがした。
活版讃歌 <Viva la 活版 Let’s 豪農の館> の報告がまだ完了していないのに、またまたメキシコで 5,000 枚余の写真を撮ってきてしまった。どうしよう。
あせらず、ゆっくりやるしかないようだ。
メキシコで実物を見てきたばかりでもあり、図版はいまいち咒術性と神秘性にかけるきらいがなくもないが、無事の帰国報告にかえて、ISOPマヤ文字変換 による、マヤ文字調の「上) ろうぶんどう 下) かたしおじろう」である。
メキシコ国立人類学博物館の「マヤ館」で、ようやく実見することができた、石彫にのこされたマヤ文字の本物は、左起しの縦書き、巨大で、咒性をおびて、きわめて迫力があった。
古代王朝のひとつ、紀元二世紀ころに繁栄したマヤ王朝は、独自の「文と字」をもっていた。マヤでは表意記号(文 ≒ 紋)と、表音記号が抱きあうように混在して、ひとつの「字」をなす。
マヤ文字は現在ではおよそ 1,800 キャラクターが知られる。 それが17世紀にスペインの侵略で文書記録が焼却されて解読不能となっていたが、20世紀になって、旧ソビエトの天才少年が古代の石彫記録から解読に成功した。