月別アーカイブ: 2022年5月

【展覧会+イベント】日中友好会館美術館|日中国交正常化50周年記念展 PartⅡ|~北京国際美術ビエンナーレより~ アートで見る中国のいま|’22年6月17日-8月14日

20220527162107_0000120220527162107_00002

日中友好会館美術館
日中国交正常化50周年記念展 PartⅡ
~北京国際美術ビエンナーレより~ アートで見る中国のいま
会  期  2022年6月17日[金]-8月14日[日]
休  館  日  毎週月曜日
開館時間  10時-17時 * 6/24、7/8、7/22、8/5 は 20時まで開館
主  催  公益財団法人日中友好会館、中国美術家協会
会  場  日中友好会館美術館 <会期中のイベント案内は こちら から>
      112-0004 東京都文京区後楽1丁目5番3号 TEL. 03-3815-5085   
──────────────
2000年以降、急速な経済成長を背景に中国のアート市場は飛躍的に拡大しました。現在アート市場規模がアメリカに次いで世界第2位となった中国は、アートシーンにおいても存在感を高め、その動向が世界から注目されています。
本展では、“ 世界最大規模の絵画と彫刻を主とする国際美術ビエンナーレ ” と評される、『北京国際美術ビエンナーレ *』の過去8回の出展作品から厳選した、絵画・版画・彫刻・映像など 35 作品をご紹介します。普段、私たちがインターネットやテレビを通して目にするのとはまた違う、アーティストたちによって映し出された「中国のいま」を感じてみてください。

* 北京国際美術ビエンナーレは、中国・北京市で2003年より隔年開催されている、絵画と彫刻を主とする大規模な国際美術展覧会。第9回北京国際美術ビエンナーレ(2022年1月開催)には、117の国と地域から約700名のアーティストが参加した。これまで累計5000人近くのアーティストが参加し、100万人以上の来場者を迎えた。

※ 感染症予防対応実施中。下掲詳細を確認の上参観を。
[ 詳細 : 日中友好会館美術館  ] 

【参考 YouTube 新竹青年国楽団《梁祝》Butterfly Lovers ErHu Concerto  指揮/閻 惠昌 二胡/孫 凰  29:20】

【 参考 YouTube 伝統的な中国リラックス音楽集 (古筝、琵琶、竹笛、二胡)3:12:34】

{新宿餘談}
梁 祝 ── りょうざんぱく/しゅくえいだい【 梁 山伯 と 祝 英台 → 梁祝 】

中国の悲恋物語〈梁 山伯と祝 英台〉の男女が主人公

上掲《梁祝》は、すこしふるく2013年台湾での録取とされる。人気プログラムらしく、すでに YouTube では 9百万回 以上の閲覧が記録されている。筆者は、二胡ソリスト 孫 凰 女史の パワフルかつダイナミックな演奏と、音大生なのか、フレッシュな 新竹青年国楽団の諸君・諸嬢の演奏が新鮮で、ときおり楽しんでいる。
ウィキペディアでは、「梁山伯と祝英台(りょうざんぱくとしゅくえいだい)は、「梁山伯」と「祝英台」という二人の恋愛を語った民間説話で、中国の四大民間説話の一つとされ、派生作品などがしばしば 梁祝 と略される」と簡略にまとめている。
ところが「ふみ 文 と 字」の国、中国民間説話の背景には、相当詳細な記録がなされている。あまり読んでも楽しくないので「続きを読む」にまとめた。

それをお読みいただく際は、下掲の動画 【 YouTube 伝統的な中国リラックス音楽集 (古筝、琵琶、竹笛、二胡)3:12:34】を BGM がわりにちいさな音量で流しておくことをお勧めしたい。
このシリーズのアルバムは、時折オシャレな中国料理店などで、ほんのちいさく流れていることがある。会食でのリラックスにはいいが、瞑想音楽ともされており、眠くなることがある。
筆者は聴力が低下したせいか、五線譜にしるされた 近世音楽 にいささか疲れた。ここのところはもっぱら瞑想音楽を愉しんでいる。それよりなにより、中国古典楽器のうち、二胡と排簫(はいしょう 排笙トモ)の嫋嫋と哀惜を帯びた音色は、耳朶につよくのこるのである。

続きを読む

【展覧会】東京写真美術館 B1F 展示室|岩合光昭写真展|PANTANAL パンタナール 清流がつむぐ動物たちの大湿原|’22年6月4日-7月10日

としゃび01 としゃび02

東京写真美術館 B1F 展示室
岩合光昭写真展 PANTANAL
パンタナール 清流がつむぐ動物たちの大湿原
開催期間  2022年6月4日[土]-7月10日[日]
休  館  日  毎週月曜日(月曜日が祝休日の場合は開館し、翌平日休館)
料  金  一 般800円/学 生 640円/中 高 生・65歳以上
◉ 本展はオンラインによる日時指定予約を推奨します。  >日時指定予約 Webket ページ
──────────────
南米大陸中央部に位置する世界最大級の熱帯湿地、パンタナール。大部分はブラジルに広がり、一部がボリビアとパラグアイにまたがります。そのスケールは日本の本州の広さに匹敵し、ブラジル側の大半が「パンタナール保全地域」として世界遺産に登録されています。
そして雨季と乾季でドラマチックな変化を見せる この世界でも希有な大湿原は、多彩な野生動物が息づく世界屈指の生命の宝庫とも呼ばれています。
本展は、世界的に著名な動物写真家・岩合光昭が、このパンタナールで撮影取材した作品による、野生動物 ドキュメンタリー写真展です。多種多様な生き物たちの生態をご覧ください。

岩合光昭 | Mitsuaki Iwago
1950年東京生まれ。19歳のとき訪れたガラパゴス諸島の自然の驚異に感動し、動物写真家の道を歩み始める。以来、地球上のあらゆる地域をフィールドに、大自然と野生動物を撮影し続けている。その美しく、想像力をかきたてる写真は「ナショナル ジオグラフィック」誌の表紙を2 度にわたって飾るなど、世界的に高く評価されている。
『海からの手紙』で第5 回(1979 年度)木村伊兵衛写真賞を受賞。タンザニアのセレンゲティ国立公園に1年半もの間滞在して撮影した写真集『おきて』は、世界中でベストセラーとなる。
一方で、身近な存在であるネコもライフワークとして半世紀以上、撮り続けている。2012年よりNHK BS プレミアム「岩合光昭の世界ネコ歩き」が好評放映中。また、2019年に「ねことじいちゃん」、2021年に「劇場版 岩合光昭の世界ネコ歩き あるがままに、水と大地のネコ家族」で映画監督をつとめる。
著書に『どうぶつ家族』『ネコライオン』『かぴばら』『ふるさとのねこ』『こねこ』『パンタナール』『虎』など多数。
岩合光昭  オフィシャルサイト https://iwago.jp/

※ 感染症予防対応実施中。下掲詳細を確認の上参観を。
[ 詳細 : 東京都写真美術館 ]

【展示】泉屋博古館 青銅器館 京都・鹿ヶ谷|中国青銅器の時代|’22年5月28日-7月3日

泉屋博古館02

泉屋博古館  京都・鹿ヶ谷
中国青銅器の時代
会  期  2022年5月28日[土]- 7月 3日[日]
休  館  日  月曜日
開館時間  午前10時-午後5時 (入館は午後4時30分まで)
開催場所  泉屋博古館 青銅器館(せんおくはくこかん 京都・鹿ヶ谷)
入  館  料  一般 800円、 高大生 600円、 中学生以下 無料
      * 本展覧会の入場料で企画展もご覧いただけます
──────────────
住友コレクションといえば、中国青銅器。
今から3000年以上前の商(殷)の時代から、中国では高度な鋳造技術が発達し、
繊細で複雑な造形の青銅器が数多く生み出されました。
その魅力を様々な角度から、4つの展示室のテーマに沿ってご紹介いたします。
世界有数の呼び声も高い住友コレクションの中国青銅器、
その精緻な美しさに是非触れてみてください。

第一室 青銅器名品選 いにしえの造形美
世界有数の住友コレクションの中国青銅器から貴重かつ造形に優れた名品を厳選してご紹介いたします。

第二室 青銅器の種類・用途 豪華な道具たち
商周時代には高度な鋳造技術によってさまざまな種類の青銅器が作られました。儀礼や祭祀に用いられた青銅器を、種類や用途に分けてご紹介していきます。

第三室テーマ展示 中国古代の説話と文様
中国古代では多くの青銅祭器、青銅鏡が製作されましたが、それらに盛んに施された文様はどのような思想や文化を背景としていたのでしょうか。その手がかりとして、中国古代には同時に数々の説話が遺されており、そこから当時の人々の思想の一端を窺うこともできます。ここでは青銅器・青銅鏡の文様とともに、その背景となった中国古代の説話もあわせてご紹介いたします。

第四室 青銅文化の展開
秦漢時代以降は鏡が盛んに作られるようになり、その一部は日本からも出土しています。鏡を中心に秦漢時代以降の青紀年銅文化の展開をご紹介します。

*  感染症予防対応実施中。下掲詳細を確認の上参観を。
[ 詳細 : 住友コレクション 泉屋博古館   青銅器館 ] { 活版 à la carte  過去ログ }

【 参考 YouTube 中国国家博物館。中国宝物トップ10がズラリ。海外展示が禁止されている文化財 12:25 】
中国国家博物館(2003年までは旧称:中国革命歴史博物館)は、天安門広場の東側、人民大会堂(日本の国家議事堂に相当)の向いにあります。改革・開放前は照明は薄暗く、天井が高いために不気味でしたが、改革後は快適な博物館になっていました。ここには国外搬出禁止とされている、おおきな青銅器、ちいさくとも精巧な青銅器に「文 ≒紋 と 字=金文」がみられます。
ただあまりにも収蔵・展示品が多く、また石器時代から、現代の宇宙ロケットまで展示されているため、博物館を出るころには、足は棒のように疲れ、展示品の記憶はすでに混濁し、結局図録だよりになりました(個人の感想)。入場:予約制。機械翻訳のようですがですが、設定により日本語字幕で視聴できます。


【参考:YouTube オンラインギャラリーツアー 東京国立博物館/市元研究員が語る、博物館で見る青銅器の鑑賞方法 2020年3月撮影 15:44】
トーハクの総合文化展を動画で紹介する「オンラインギャラリーツアー」。第4弾は東洋館5室(中国の青銅器)の青銅器の作品、「饕餮文瓿-とうてつもんほう」と 「饕餮文三犠尊-とうてつもんさんぎそん」を紹介します。 市元研究員が、博物館に行って作品を見る意味や、作品の楽しみ方について熱く語ります。(この動画は2020年3月24日[火]に撮影したものです)

【展覧会】横尾忠則現代美術館|Forward to the Past 横尾忠則 寒山拾得への道 + α|’22年4月9日-7月18日|終了

01横尾忠則現代美術館

横尾忠則現代美術館
Forward to the Past 横尾忠則 寒山拾得への道
会  期  2022年4月9日[土]-7月18日[月・祝]
開館時間  10:00-18:00[入場は閉館の 30 分前まで]
休  館  日  月曜日(ただし月曜が祝日の場合は開館し、翌平日休館)
会  場  横尾忠則現代美術館(兵庫県立美術館王子分館)
      657-0837 兵庫県神戸市灘区原田通 3-8-30
      Tel:078-855-5607(総合案内)/ Fax:078-806-3888
観  覧  料  一 般 700円、大学生 550円、70歳以上 350円、高校生以下 無 料
主  催  横尾忠則現代美術館([公財]兵庫県芸術文化協会)、神戸新聞社
──────────────
横尾忠則の最新作をご紹介します。これらは、新型コロナウィルス感染症の流行によって外出も人と会うこともままならなかった横尾が、アトリエに篭り、制作に打ち込むことで生まれました
「これまでの作品とは異なるタイプ」と作家がいうように、画家としての新たなステージを示すものとなるでしょう。中でも大きなテーマとなっている 寒山拾得 のモチーフは、中国は唐の時代の僧で、山に住み、詩を詠むも奇行を重ねるという特徴から数々の文学や美術に取り上げられてきました。俗世から離れ創作活動に勤しむ彼らの姿に横尾は何を見たのでしょうか。
本展では、これらの新作を一堂にご覧いただくとともに過去の作品を参照することで、作家自身が「朦朧体」と呼ぶ最新の様式こそが、実は数十年におよぶ絵画との格闘と模索の末に到達した理想の境地だったのではないかということを考察します

同時開催:YOKOO TADANORI COLLECTION GALLERY 2022 Part1
2022.4.9 sat. – 2022.7.18 mon.
会  期  2022年4月9日[土]-7月18日[月・祝]
開館時間  10:00-18:00 [入場は閉館の 30 分前まで]
休  館  日  月曜日 [ただし月曜が祝日の場合は開館し、翌平日休館]
会  場  横尾忠則現代美術館 4F  横尾忠則コレクションギャラリー * 2021年3月新設
観  覧  料  企画展のチケットでご覧いただけます。
* 本展のみのチケットは販売しておりません。
──────────────
昨年度の展示では、横尾忠則現代美術館がこの10年間で開催してきたすべての展覧会を振り返り、横尾がデザインしたポスターを一堂に並べたり、また特別展に連動した企画として、本の装丁や挿絵のデザインを紹介するなど、幅広いジャンルにまたがる横尾の活動の一端をご紹介しました。
2022年度の展示第一弾は、横尾がコレクションをしたマン・レイ(1890-1976)の作品を展示します。ダダイスト・シュルレアリストの芸術家として知られるマン・レイは、オブジェや絵画など多様なジャンルの作品を手がけましたが、中でも実験的な構図や技法を試した写真で知られています。横尾はマン・レイが撮った女性の写真シリーズを収集し、制作上のインスピレーションを得てきました。今回はそのシリーズとともに、横尾によるマン・レイをモチーフにした作品もあわせて展示します。

<横尾忠則現代美術館について>
横尾忠則現代美術館 同館URLゟ横尾忠則現代美術館は、兵庫県西脇市出身の美術家、横尾忠則からの寄贈・寄託作品を適切な環境で保管し、多くの人に鑑賞していただくため、兵庫県立美術館王子分館(旧兵庫県立近代美術館、村野藤吾設計)の西館をリニューアルして、2012年11月に開館しました(写真は同館 HPゟ)。
同館では、コレクションを軸に、国際的に高く評価されている横尾忠則芸術の魅力を国内外にアピールするとともに、横尾と関わりのある様々な分野のアーティストや、横尾作品に関連するテーマ展など、多彩な展覧会を開催します

通常の展示・保存機能の他にも、同館はユニークな設備を備えています。アーカイブルームでは、膨大な関連資料の保管・調査・研究をおこないます。横尾忠則の創作の秘密に迫る資料の数々は、その幅広い交流関係を反映し、まさに戦後文化史を物語る貴重なものだといえるでしょう
2021年に新設された「横尾忠則コレクションギャラリー」では、横尾忠則の手元に保管されていた様々なアーティストの作品のほか、アーカイブ資料を交えた多彩な展示をおこないます。さらにオープンスタジオでは、レクチャーやワークショップ、コンサート、公開制作など、子どもから大人まで幅広い世代を対象とした、様々なイベントを展開していきます。

※ 感染症予防対応実施中。下掲詳細を確認の上参観を。
[ 詳細 : 横尾忠則現代美術館

【 YouTube 横尾忠則現代美術館公式 横尾忠則 寒山拾得への道 ギャラリートーク  16:47 】

【展覧会】東京ステーションギャラリー|牧歌礼讃/楽園憧憬 アンドレ・ボーシャン+藤田龍児|’22年4月16日-7月10日

東京駅01 東京駅02

東京ステーションギャラリー
牧歌礼讃/楽園憧憬 アンドレ・ボーシャン+藤田龍児
開催期間  2022年4月16日[土]-7月10日[日]
      * 会期中一部展示替えがあります(前 期 4/16-5/29、後 期 5/31-7/10)
休  館  日  月曜日(5/2、7/4は開館)
開館時間  10:00-18:00  * 金曜日は20:00まで開館
      * 入館は閉館30分前まで
入  館  料  一 般 1,300円  高校・大学生 1,100円  中学生以下 無 料
主  催  東京ステーションギャラリー[公益財団法人東日本鉄道文化財団]
──────────────
じわじわ効きます、しみじみ沁みます。──────
アンドレ・ボーシャン(1873-1958)と藤田龍児(1928-2002)は、ヨーロッパと日本、20世紀前半と後半、というように活躍した地域も時代も異なりますが、共に牧歌的で楽園のような風景を、自然への愛情を込めて描き出しました。人と自然が調和して暮らす世界への憧憬に満ちた彼らの作品は、色や形を愛で、描かれた世界に浸るという、絵を見ることの喜びを思い起こさせてくれます。両者の代表作を含む計 116 点を展示します。

苗木職人から驚異の転身をした、アンドレ・ボーシャン
アンドレ・ボーシャンは1873年、フランス中部のシャトー=ルノーで生まれました。アンリ・ルソー以来の最も優れた素朴派の画家ともいわれています。もともと苗木職人として園芸業を営んでいました。事業は順調でしたが、41歳の時に第一次世界大戦が勃発し徴兵されます。そして46歳で除隊した時には、農園は破産し、妻はその心労から精神に異常をきたしていました。ボーシャンは病んだ妻の世話をしながら、半ば自給自足の生活を送りますが、そのかたわら戦時中に習得した測地術をきっかけに興味をもった絵画を描き始めるのです。

ボーシャンが描いたのは、山や川、草原や丘、そこに生い茂る木々や咲き誇る花々など、なじみのある故郷の風景、苗木職人として身近に接していた植物の生き生きとした姿でした。そうした絵の中に、しばしば神話や歴史の登場人物が描き込まれましたが、これも小さい頃からボーシャンが親しんでいた世界でした。
深い愛情を感じさせる豊かな自然描写と、素朴でぎこちない人物表現の取り合わせには、そこはかとない味わいがあり、じわじわと効いてくることでしょう。

大病から奇跡の復活をとげた、藤田龍児
藤田龍児は1928年、京都で生まれました。20代の頃から画家として活動をしていましたが、48歳の時に脳血栓を発症し、翌年の再発で右半身不随となってしまいます。利き腕が動かなくなり、一旦は諦めた画家の道でしたが、懸命なリハビリによって左手に絵筆を持ち替え、画家として再スタートを切ります。再起後に最初の個展を開いた時、藤田は53歳になっていました。

初期の藤田は抽象性の強い幻想的な作品を描いていましたが、大病後にはうって変わって親しみやすいのどかな風景を描くようになります。広い野原や連なる山並みの見える郊外、古い町並みやのんびりした田舎町などが舞台となり、そこに電信柱や工場の煙突、鉄道、バス停などが描き込まれ、人物は点景として、しばしば白い犬と共に興趣を添えています。
記憶にある光景をもとにつくり出された藤田の心象風景ともいえる作品群は、私たちの遠い記憶を呼び覚ますようで、しみじみと心に沁みてきます。

苦難の中から生み出された、癒しの絵画
アンドレ・ボーシャンは20世紀前半のフランスで、藤田龍児は20世紀後半の日本で活躍した画家です。時代も国も異なる二人ですが、彼らの作品は、共に牧歌的な雰囲気に満ち、楽園を思わせる明るい陽光と豊かな自然にあふれています。そこでは時間がゆったりと流れ、満ち足りた幸せな気分を感じさせます。

しかし、彼らは恵まれた幸福な環境でこれらの作品を描いていたのではありません。破産した農園と病気の妻、あるいは大病による半身不随という苦境の中で理想郷を夢想し、つらい過酷な状況の中から、心を癒してくれるような牧歌的な作品群を生み出していたのです。それは、困難な時代を生きる私たちにとって、一つの希望のようにも思えます。

* 感染症予防対応実施中。下掲詳細を確認の上ご参観を。
[ 詳細 : 東京ステーションギャラリー

【展覧会】大阪中之島美術館|開館記念特別展|モディリアーニ ─ 愛と創作に捧げた35年 ─|’22年4月9日-7月18日

中之島おもて 中之島うら

大阪中之島美術館
開館記念特別展
モディリアーニ ─ 愛と創作に捧げた35年 ─
会  期  2022年4月9日[土]-7月18日[月・祝]
休  館  日  月曜日(5/2、7/18 を除く)
      * 5月31日[火]より展示作品の一部が変わります
開催時間  10:00-17:00(入場は16:30まで)
会  場  大阪中之島美術館 5階展示室
観  覧  料  一 般 1800円、高大生 1500円、小中生 500円
問い合せ  大阪市総合コールセンター(なにわコール)
      06-4301-7285 受付時間 8:00-21:00(年中無休)
主  催  大阪中之島美術館、読売新聞社
──────────────
イタリア出身のアメデオ・モディリアーニ(1884-1920)はフランスに渡り、エコール・ド・パリの一員としてピカソや藤田嗣治などと共に活躍しました。祖国で学んだ堅実な絵画技法をもとに、芸術の都パリで個性的な作風を確立し、生涯に多くの肖像画を描きました。
モディリアーニによる人物像はアーモンド型の眼や細長い首をもち、内面的な本質を鋭く捉えます。わずか35歳で命尽きるまで精力的に描いた作品群は、世界中で今なお愛好されています。

本展では、国内外で所蔵されるモディリアーニ作品を中心に、同時代のパリを拠点に繰り広げられた新しい動向や、多様な芸術の土壌を示し、モディリアーニ芸術が成立する軌跡をたどります。
モディリアーニと20世紀前期のパリで開花した芸術は、新時代の幕開けを迎える躍動感に満ちています。その豊かな醍醐味を、新たな船出を迎えた大阪中之島美術館でお楽しみください。

みどころ

  1.  世界初公開の肖像画を含め、国内外のモディリアーニ作品約40点が集結。
    35歳で夭折したモディリアーニの作品は、それほど多くありません。本展では、フランス、イギリス、ベルギー、デンマーク、スイス、アメリカなどから選りすぐりを集め、さらに国内美術館等が所蔵する油彩画や水彩、素描が一堂に会します。なかでも、スウェーデン生まれの伝説的ハリウッド女優、グレタ・ガルボが生涯にわたって愛蔵した《少女の肖像》は世界初公開となります。
  2. 大阪中之島美術館所蔵の裸婦像と同じモデルを描いた作品が来日、大阪で初めての再会。
    大阪中之島美術館の約6000点のコレクションを代表する《髪をほどいた横たわる裸婦》。本展では、この作品のモデルと同一の女性を描いたアントワープ王立美術館(ベルギー)所蔵の《座る裸婦》が来日、大阪で初めての競演が叶います。
  3. モディリアーニとともに活躍した芸術家の作品を集め、大阪・中之島に「エコール・ド・パリ」の空間を再現。
    20世紀前期のパリで活動したモディリアーニは「エコール・ド・パリ」の一員として、ピカソやシャガール、藤田嗣治などと同世代です。本展では、そうした仲間たちの作品も多数紹介、彼らの交流をご紹介します。パリに吹いた新しい風とともに、モディリアーニ芸術が成立する軌跡をたどります。

※ 感染症予防対応実施中。下掲詳細を確認の上参観を。
[ 詳細 : 大阪中之島美術館  特設ウエブサイト

【参考 YouTube モディリアーニを探して-アヴァンギャルドから古典主義へ ガイドムービー 6:18 】
ポーラ美術館企画展「モディリアーニを探して-アヴァンギャルドから古典主義へ」会期:2014年4月-9月の記録ゟゟ

【展示/イベント】田端文士村記念館|企画展 河童忌記念帖 2022 in 田端|詩人・吉増剛造 芥川龍之介への共感|’22年5月21日-9月19日|終了企画

田端文士村記念館 吉増

田端文士村記念館
企画展 河童忌記念帖 2022 in 田端
詩人・吉増剛造 芥川龍之介への共感
期  間  2022年5月21日[土]-9月19日[月・祝]
会  場  常設展示スペース
開館時間  午前10時-午後5時(入館は4時30分まで)
休  館  日  月曜日(月曜日が祝日の場合は火曜と水曜が休館)
入  館  料  無 料
所  在  地  114-0014   北区田端6-1-2   TEL 03(5685)5171   FAX 03(5685)5662
──────────────
芥川龍之介の命日である7月24日に親族や友人たちが集った偲ぶ会、いつしかそれは河童忌と名付けられました。
当館での復活第6弾となる今年の河童忌は、日本を代表する現代詩人・吉増剛造が抱いてきた「芥川龍之介への終生変わらない共感」を、詩や映像作品でご紹介します。
“ 芥川龍之介こそが 東京の詩人”
詩に全身全霊を注ぐ吉増剛造を惹きつけた芥川龍之介の魅力とは !?

※ 感染症予防対応実施中。下掲詳細を確認の上参観を。
[ 詳 細 : 田端文士村記念館

【展覧会】昭和女子大学 図書館|特別展 夏目漱石 修善寺の大患前後|’22年5月18日-7月20日

昭和女子大おもて昭和女子大うら
昭和女子大学
図書館特別展 夏目漱石 修善寺の大患前後
会  期  2022年5月18日[水]-7月20日[水]
開 催 地  154-8533 東京都世田谷区太子堂1-7-57
      昭和女子大学8号館3階 図書館コミュニティルーム
開 館 日  予約入館制 ── 開館カレンダーでご確認ください。
      * 日程を変更する場合があります。「お知らせ」にて最新情報も確認ください。
開館時間  9時-17時(図書館入館は、16時30分迄)
      入場・観覧:無料
問い合せ  libinfo@swu.ac.jp または 電話 03-3411-5128
──────────────
漱石 夏目金之助 の生涯五十年には、いくつかの転機がありましたが、そのうち最も深刻であったのは、明治四十三年(一九一〇)四十三歳の時の「修善寺の大患」でした。胃潰瘍の療養のため滞在していた、伊豆 修善寺温泉 菊屋旅館 において、同年八月二十四日の晩に大吐血し、三十分間の人事不省ののち、一命を取りとめて蘇生したからです。

昭和女子大学 図書館 近代文庫の収蔵品の中では「夏目漱石・芥川龍之介・久米正雄往復書簡」(折帖二冊、昭和三十五年〔一九六〇〕十一月購入)が、漱石関係の重要資料として内外に良く知られています。この書簡は、漱石の亡くなる年、大正五年(一九一六)の八月から九月にかけて、上総一宮に滞在していた帝国大学卒業直後の芥川龍之介と、久米正雄とのやりとりですが、折帖の「裏面」に、修善寺大患の滞在療治の費用に関する資料三種が貼付されているのです。

漱石の研究は日本近代文学において最も考究の盛んな領域ながら、これまで修善寺大患の費用についての情報は必ずしも多くありませんでした。
そこで、この貴重な資料の公開を中心に、修善寺大患の全容を捉えるべく、昭和女子大学近代文化研究所でプロジェクトが企図され、爾後四年を要した共同研究の成果を『夏目漱石 修善寺大患の前後 ― 昭和女子大学図書館近代文庫蔵 新資料を加えて―』として公刊するに至りました。

資料の所蔵元である昭和女子大学図書館では、本書の刊行を記念し、このたびの研究の美果を広く周知するため、(Ⅰ) 資料の様態、(Ⅱ) 修善寺菊屋旅館、(Ⅲ) 漱石の治療、(Ⅳ) 大患をめぐる人々、(Ⅴ) 当時の報道、(Ⅵ) 大患以後、の六部の構成によって、原資料の折帖はもとより、近代文庫蔵の漱石、および門下生、関係者の書物等、関連資料を展示し、「修善寺の大患」を立体的に再現する特別展を企画いたしました。

※ 感染症予防対応実施中。下掲詳細を確認の上参観を。
[ 詳細 : 昭和女子大学 昭和女子大学図書館

【展覧会】千代田区立日比谷図書文化館|特別展 鹿島茂コレクション2『稀書探訪』の旅|’22年5月20日-7月17日

20220412200344_00001 20220412200344_00002

千代田区立日比谷図書館 特別展
鹿島茂コレクション2『稀書探訪』の旅
会  期  2022年5月20日[金]-7月17日[日]
        前 期  5月20日[金]-6月19日[日]
        後 期  6月21日[火]-7月17日[日]
      * 前後期一部展示替えあり
休  館  日  6月20日[日]
開催場所  千代田区立日比谷図書文化館 1階 特別展示室
観覧時間  月曜日-木曜日:午前10時-午後7時
      金曜日:午前10時-午後8時
      土曜日:午前10時-午後7時
      日曜日・祝日:午前10時-午後5時
      * 入室は閉室の30分前まで
観  覧  料  一 般 300円、大学・高校生 200円
主  催  千代田区立日比谷図書文化館
────────────── 
ANA機内誌『翼の王国』にて連載された仏文学者 鹿島茂氏による「稀書探訪」。2007年4月号に第1回が掲載されて以降2019年3月号まで、実に12年間144回にわたる連載は、『翼の王国』ファンの間でも人気のページでした。
本展は、19世紀ロマン主義時代のイラストレーターによる挿絵本や、19世紀を中心とする地誌・風俗画、風刺画の入った新聞、モードのグラフィック資料など、1回1冊、144回の連載で採り上げられた、全144冊の稀少な書籍や資料を総覧する展覧会となります。フランス古書収集の喜怒哀楽を軽妙な語り口で綴る鹿島氏のテキストとともに、魅惑的な写真で展開された「稀書探訪」のページを飛び出して、稀覯本の数々が日比谷図書文化館の展示スペースに踊ります。

鹿島 茂(かしま しげる)プロフィール
フランス文学者。元明治大学教授。専門は19世紀フランス文学。
1949年、横浜市生まれ。1973年東京大学仏文科卒業。1978年同大学大学院人文科学研究科博士課程単位習得満期退学。元明治大学国際日本学部教授。『職業別パリ風俗』で読売文学賞評論・伝記賞を受賞するなど数多くの受賞歴がある。膨大な古書コレクションを有し、東京都港区に書斎スタジオ「NOEMA images STUDIO」を開設。新刊に『日本が生んだ偉大なる経営イノベーター 小林一三』(中央公論新社)、『フランス史』(講談社)などがある。

展示構成
1.グランヴィルとロマン主義時代のイラストレーターたち
2.19世紀パリ復元のための地誌・風俗画
3.19世紀の風刺的絵入り新聞・雑誌
4.19-20世紀のモードのグラフィック資料
5.フランスの絵本児童書
6.アール・デコの挿絵本
7.その他 イラスト入り雑誌・新聞
8.その他 挿絵本

※ 感染症予防対応実施中。下掲詳細を確認の上展観を。
[ 詳細 : 千代田区立日比谷図書文化館

【展覧会】松濤美術館 津田青楓 図案と、時代と、|’22年6月18日-8月14日

松濤おもて 松濤うら

松濤美術館
津田青楓 図案と、時代と、
会  期  2022年6月18日[土]-2022年8月14日[日]
        前 期:6月18日[土]-7月18日[月・祝]
        後 期:7月20日[水]-8月14日[日]
        * 会期中、一部展示替えがあります
休  館  日  月曜日(ただし、7月18日を除く)、7月19日、8月12日
入  館  料  一 般 800円、大学生 640円、高校生・60歳以上 400円、小中学生 100円
会  場  渋谷区立 松濤美術館
150-0046 渋谷区松濤2-14-14 電話: 03-3465-9421
主  催  渋谷区立 松濤美術館  

──────────────
工芸品の下絵として捉えられがちな「図案」。しかし明治から大正時代は「図案」は必ずしも何かに応用されるために描かれるのではなく、また「絵画」とも異なるものとして存在するようになった時代でした。
明治時代、ヨーロッパの美術やデザインが日本でも広く知られるようになると、それまでの伝統的な図案から脱却し、独自の創意をもって考案しようという機運が高まりました。職人の仕事とされていた図案制作に画家も携わるようになり、その芸術化が試みられた、いわば図案の変革期だったのです。

本展は、明治30年代に京都で多くの図案集を出版し、大正時代には夏目漱石らの本の装幀も手がけた 津田青楓(つだ せいふう 1880-1978)を軸に、図案集と図案に関する作品を紹介します。青楓は、明治13(1880)年に京都に生まれました。明治から大正、昭和時代と目まぐるしく変化する社会の中で、日本画、洋画、工芸、書など幅広い分野で活躍しました。明治36(1903)年には、青楓自身も図案の研究会を結成し、日本画の師である 谷口香嶠-たにぐち こうきょう-や、当時、京都に新たな美術やデザインをもたらした洋画家の 浅井 忠 を顧問に迎えて雑誌の刊行も行っていました。同年に刊行した図案集『うづら衣』では「自己は自己の図案をつくらねばならん」と制作にかける意気込みを語っています。
それまでの形にとらわれず、自己の表現としても制作されるようになった図案。津田青楓の作品を通し、職人の仕事から美術家の作品へと昇華された「図案」の世界をお楽しみください。

◉ 新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、土・日曜日、祝日、および8月9日[火]以降の最終週は「日時指定予約制」を予定しています。詳細は同館ホームページで告知されます。お出かけの際は、最新の情報をご確認ください。
[ 詳細 : 渋谷区立 松濤美術館 ] 

【展覧会】土門拳記念館|特別展 木村伊兵衛と土門拳 ─「瞬間」と「凝視」の好敵手 ─|’22年4月8日-7月3日|

どもん01 どもん02

土門拳記念館
特別展 木村伊兵衛と土門拳
──「瞬間」と「凝視」の好敵手 ──
会  期  2022年4月8日[金]-7月3日[日]

休  館  日  会期中 無 休   * 展示替えなどのため臨時休館する場合があります
会  場  土拳拳記念館
      998-0055 山形県酒田市飯森山2-13(飯森山公園内)
入  館  料  一 般:900円、学 生:450円、小・中学生:無 料
主  催  公益財団法人さかた文化財団 土門拳記念館
──────────────
木村伊兵衛(1901-1974)と、土門 拳(1909-1990)は、ともに日本における近代写真/リアリズム写真の開拓者として知られています。
しかし、その人柄や作風は基本的に大きく異なっていました。木村が小型のライカカメラを愛用し、瞬間的なアングルから人間や風景をさりげなく、かつ流麗に捉えていったのに対し、土門は被写体を細部まで徹底的に凝視するかのような撮影プロセスと、緊張感のみなぎる作品によって、自己のスタイルを確立していきました。

1930年代初頭に、既に新進気鋭の写真家として注目を集めていた 8 歳年上の木村の作品から、まだ駆け出しで無名だった頃の土門は大きな刺激を受けたようです。その後も長年にわたり、土門は彼の存在を、いつかは追いつかなければならないライバル=好敵手として意識していました。
そして戦後、1950年代にはカメラ雑誌の月例審査を 2 人合同で行い、全国のアマチュア写真家のあいだに、リアリズム写真の一大ムーブメントを巻き起こすに至ります。


本展は、2021年に木村が生誕120年を迎えたことを記念して開催するものです。木村伊兵衛と土門 拳という、20世紀の写真史を振り返る上で欠かせない 2 人の代表作が一堂に会する空間で、それぞれの作品が放つ、豊かな個性と、彼らが生きた時代の空気を感じていただければ幸いです。

※ 感染症予防対応実施中。下掲詳細を確認の上参観を。
[ 詳細 : 土門拳記念館 ]  { 活版 à la carte 土門拳記念館まとめ }

【 YouTube [公式]土門拳記念館 03:20 】

【展覧会】泉屋博古館東京|泉屋博古館東京リニューアルオープン記念展Ⅱ|光陰礼讃 ─ モネからはじまる住友洋画コレクション|’22年5月21日-7月31日

泉屋博古館東京01 泉屋博古館東京02

泉屋博古館東京
泉屋博古館東京リニューアルオープン記念展Ⅱ
光陰礼讃 ── モネからはじまる住友洋画コレクション
会  期  2022年5月21日[土]-7月31日[日]
休  館  日  月曜日(祝日の場合は翌平日休館)
開館時間  午前11時-午後6時(入館は午後5時30分まで)
      * 金曜日は午後7時まで開館(入館は午後6時30分まで)
会  場  泉屋博古館東京(東京・六本木)
入  館  料  一 般 1,000円 高大生 600円 中学生以下 無 料
主  催  公益財団法人泉屋博古館、日本経済新聞社
──────────────
泉屋博古館東京リニューアルオープンを記念しての館蔵名品展第二弾。
住友コレクションの一角を占める近代洋画は、住友吉左衞門友純(春翠)が明治30年(1897)の欧米視察中のパリで印象派の画家モネの油彩画2点を入手したことにはじまりますが、その一方で同時代のジャン=ポール・ローランスなどフランス・アカデミーの古典派絵画も収集しました。
19世紀末のフランス絵画は、印象派の台頭とともに古典的写実派が次第に衰退していく様相を示すことになりますが、住友洋画コレクションには同時代の印象派と古典派の作品がともに揃って収集されているところに特徴があります。

本展は、光を追い求めた印象派と陰影表現による実在感を追究した古典派を「光陰」と捉え、この「光陰」二つの流れから滋養を受けて展開した日本近代洋画の数々を絵画史の流れにそって紹介するものです。
「光陰」とは本来「歳月」や「月日」の謂いですが、明治・大正・昭和という激動の時代を経て今に伝わる作品たちがくぐり抜けてきた歳月にも思いを馳せていただければ幸いです。

[ 詳細 : 泉屋博古館東京<六本木>

【展覧会】世田谷美術館|ミュージアム コレクションⅠ|美術家たちの沿線物語 大井町線・目黒線・東横線篇|’22年4月23日-7月24日

せたび01 せたび02

世田谷美術館
ミュージアム コレクションⅠ
美術家たちの沿線物語
大井町線・目黒線・東横線篇
会  期  2022年4月23日[土]-7月24日[日]
開館時間  10:00-1::00(入場は17:30まで)
休  館  日  毎週月曜日  * 7月18日[月・祝]は開館、7月19日[火]は休館
会  場  世田谷美術館 2階展示室
観  覧  料  一般 200円/65歳以上 100円/大高生 150円/中小生 100円
──────────────
大正から昭和初期の郊外開発に端を発する東急大井町線、目黒線、東横線は、今日にいたる世田谷の街並みを形づくってきました。本展では村井正誠や宮本三郎など、沿線に住んだ美術家や文化人たちの創作と交流の足跡を辿ります。
また小コーナーでは「黒船館をめぐって―吉田正太郎と小川千甕」として、新潟県柏崎市にある「黒船館」関連作品を展示いたします。

※ 感染症予防対応実施中。下掲詳細を確認の上参観を。
[ 詳細 : 世田谷美術館

【イベント】国立科学博物館 附属自然教育園|★企画展 自然教育園のカワセミ ~都心できらめく水辺の宝石~|’22年4月29日-6月30日|★企画展 オオタカの子育てを観察しよう|’22年5月3日-6月30日

科学博物館

国立科学博物館 附属自然教育園
企画展 自然教育園のカワセミ~都心できらめく水辺の宝石~
開 催 日  2022年4月29日[金]-6月30日[木]
休  園  日  毎週月曜日(5/2のみ臨時開園)
入  園  料  一般 320円、高校生以下・65歳以上・障害者のかたとその介護者1名まで 無料

開催場所  国立科学博物館 附属自然教育園
      108-0071 東京都港区白金台5-21-5
      お問合せ TEL:03-3441-7176
──────────────
美しいコバルトブルーの背をきらめかせて飛翔する、水辺の宝石 カワセミ。
都心の森 自然教育園では、過去に14回もの繁殖が確認され、その生態について研究されています。
私たちを魅了して止まないカワセミとはどんな鳥なのか。その生態や園内で撮影された写真作品を紹介します。
科博白金台

《国立科学博物館 科博メールマガジン第904号 2022年5月12日》
附属自然教育園内の池や水生植物園のあたりでは、運がよければカワセミを
見ることができます。この時期にみられる植物と一緒に、ぜひカワセミも探
してみてください!

kazari-upper科博自然教育03

[ 詳細 : 国立科学博物館 国立科学博物館 附属自然教育園 ] 

◉ 東京都心、港区白金台にある、貴重な自然です。地下鉄白金台駅からも至近です。
【 参考 YouTube 国立科学博物館公式チャンネル#1 自然教育園ってどんなところ?  2:05 】

【展覧会】大和文華館|朝鮮美術の精華-絵画と工芸-|’22年5月20日-6月26日|連続講座Ⅰ「写楽-美醜を超えて-」|

文華01 文華02

大和文華館
朝鮮美術の精華-絵画と工芸-
会  期  2022年5月20日[金]-6月26日[日]
会  場  大和文華館
      631-0034 奈良市学園南1丁目11番6号 TEL 0742-45-0544
休  館  日  毎週月曜日休館
開館時間  午前10時-午後5時(入館は午後4時まで)
入  館  料  一般 630円 高校・大学生 420円 小学・中学生 無 料
──────────────
アジア大陸の東端に位置する朝鮮半島には、長い歴史の中で高句麗、百済、新羅、高麗、朝鮮王朝などの国々が建ち、中国大陸の美術などを受容しながら、独特な芸術文化をそれぞれの時代に築きました。10世紀初頭に建国された高麗(918-1392)は、仏教を厚く信仰し、こんにち「高麗仏画」とよばれる、細緻で華麗な仏画などの優れた仏教美術を生み出したことで知られます。
また朝鮮王朝(1392-1910)は、500年あまりにわたって半島を統一し、その間に多彩な書画や工芸などが生まれました。儒教を国教とし、詩書画や書斎道具などの文人文化が栄えたほか、15世紀には、安堅-あんけん-をはじめとする宮廷画家達により、中国北宋の山水画を淵源とする荘厳な水墨山水が描かれました。更に素朴な味わいの民画や工芸、日本を訪れた朝鮮通信使ゆかりの墨画などがあります。

本展観では、朝鮮半島の歴史文化に育まれた様々な美術を、東アジアの国々との文化交流という観点からご紹介します。なお、陳列品のうち「漁村夕照・平沙落雁図」は、2018年の修理後、初の一般公開となります。修理を経たことで、細緻な筆遣いや瑞々しい水墨の調子などがより鮮明に鑑賞できるようになり、朝鮮王朝時代の水墨山水画の優れた技術をお楽しみいただけます。
kazari-upper文華03会期中のイベント
6月12日(日)午後2時より、講座 美術の窓 が開催されます。

連続講座「写楽-美醜を超えて-」
第1回「写楽登場の衝撃 ~寛政6年(1794)5月の鮮烈デビュー」
講師:大和文華館 館長 浅野秀剛
約10ヶ月の短い瞬間に、役者絵その他の作品を版行したのち、
忽然と姿を消した謎の浮世絵師「東洲斎 写楽」の画業について
大和文華館館長:浅野秀剛が4回に分けて講演します。
──────────────

【参加される方へのお願い】
◆定員100名(先着順)とさせていただきます。
◆講堂では必ずマスクの着用をお願い致します。
◆事前に、検温およびお名前・ご連絡先(電話番号)を確認させて頂きますので、ご理解・ご協力のほど宜しくお願い致します。──追加情報、随時アップの予定です(5月13日)。

<大和文華館 簡略紹介-同館 ウエブサイト 沿革 ゟ>
大和文華館航空写真 同館ウエブサイトゟ大和文華館正面写真 同館ウエブサイトゟ財団法人大和文華館は、奈良市学園前の閑静な住宅街に位置する美術館です。昭和35年(1960)、近畿日本鉄道(近鉄)の創立50周年を記念して開館しました。建築設計を担当したのは、日本芸術院会員、吉田五十八(よしだいそや 1894-1974)です。
大和文華館は蛙股池をのぞむ高台にあり、文華苑とよばれる自然苑に周囲をかこまれています。赤松の古木が出迎える門をくぐり、本館に通じる小径のゆるやかなカーブをのぼると、一歩ごとに、気持ちが美術鑑賞に向かって整えられていくのを感じるでしょう。
同館の建築は、外観は桃山時代の城郭をイメージさせる海鼠壁-なまこかべ、なかに入ると庫裡風の重厚な木組みにささえられた廊下がひろがり、明かり障子から差す優しい光につつまれ、ゆったりと展示場へいざなわれます。展示場中央に大胆にも設えられた竹の庭は、同館の大きな特色です。自然光を取り込む他に例のない展示空間が広がります。
[近鉄グループ関連の美術館は、この 大和文華館 のほかに、日本画中心の 松伯美術館、大阪都心部の あべのハルカス美術館 などがあります]

※ 感染症予防対応実施中。下掲詳細を確認の上参観を。
[ 詳細 : 大和文華館 ]

【展覧会】樂美術館|樂歴代 特別展  茶碗が紡ぐ ものがたり|’22年4月29日-8月21日

樂美術館

樂美術館
樂歴代 特別展 
茶碗が紡ぐ ものがたり
会  期  2022年4月29日[金・祝]-8月21日[日]
会  場  公益財団法人 樂美術館 
      602-0923 京都市上京区油小路通一条下る TEL:075-414-0304
休  館  日  月曜日(但し 祝日は開館)
時  間  10:00-16:30 (入館は16時まで)
      * 新型コロナウイルス感染拡大防止のため、開館時間を変更する場合がございます。
料  金  一 般 1,100円、 大学生 900円、 高校生 500円、 中学生以下 無 料
      * 障がい者手帳ご提示の方 500円/介助者(1名様まで)無料
      * 入館に際してご予約は必要ございません。
──────────────
ヒトそれぞれの人生があるように、モノにもそれぞれの生きた道があります。
現存する道具を見てみても、様々な人との出会いがあり、大切にされ、それぞれの歩み方で、今に至ります。
例えば、樂茶碗の “ものがたり”。
いったいどんな道を辿ってあなたの前へやってきたのでしょう。
織田信長や豊臣秀吉が生きた安土桃山時代まで遡ります。
その時代の中、千利休と樂家初代長次郎が出会うことにより物語は始まります。
唐物や高麗物中心だった茶碗の中、新たな和物茶碗をと、樂茶碗は生み出されました
利休から少庵、そして宗旦と続き、現在の三千家と繋がっていきます。樂家もまた、三千家のお家元と共に、歩んでいくこととなります。
始まりの“ものがたり”から、現在に至るまで約450年。
1つ1つの茶碗にも “ものがたり” があります。
なにもお茶碗に添うエピソードというのは、格式高く大層なものばかりではありません。
人の手によって生まれた時から、その時代、その場所にいる人々が暮らしの中でお茶を飲み、人が繋がっていくことで、それぞれのお茶碗に“ものがたり”が積み重なっていくのです。
数百年も昔の出来事でさえ、目の前のお茶碗が紡いで見せてくれることがあります。
本展では、茶碗が長い時間の中、様々な出会いを経て紡がれて来た “ものがたり” に焦点を当て、樂歴代の作品の数々を展観します。人から人へと大切にされてきた道具への想いも感じて頂ければ幸いです。

[ 詳細 : 樂美術館

【展覧会】鎌倉市 鏑木清方記念美術館|特別展 日本画の美 ─ 清方とゆかりの画家たち ─|’22年5月21日-6月26日

鏑木清方5月

鎌倉市 鏑木清方記念美術館
特別展 日本画の美 ── 清方とゆかりの画家たち ──
会  期  2022年5月21日[土]-6月26日[水]
開館時間  午前9時00分-午後5時00分(最終入館は午後4時30分まで)
      換気清掃時間 13:00-13:30(一時閉館。ご入館いただけません)
休  館  日  毎週月曜日、6月14日[火]
観  覧  料  一 般 450円、小・中学生 220円
──────────────
なにげない人の暮らしが描かれた清方作品には、細緻な筆の運びや、江戸前の粋でで絶妙な配色から生み出せる、豊な四季の香りが充溢しています。
清方は師・水野年方から作画の基礎を学び、やがて自ら浮世絵の研究に専念して独自の画境を築きました。その歩みは歌川国芳から水野年方、そして自身にまで至る歌川派の系譜をひくという自覚に端を発し、同氏との切磋琢磨や同時代を生きる日本画家たちの幅広い交流などに大きく影響を受けています。
本特別展では、日本画美術同好会コレクションの中から清方を中心に小杉放菴や山口蓬春など関連する画家たちによる優れた作品を紹介します。余白に漂う詩情や枯淡な黒の表現など、日本画ならではの美に触れていただけますと幸いです。

※ 感染症予防対応実施中。下掲詳細を確認の上展観を。
[ 詳細 : 鎌倉市 鏑木清方記念美術館 ]

【 YouTube 公式 動画でみる鏑木清方! 鎌倉市鏑木清方記念美術館 11:31 】

【展覧会】KOKIN-小金哲志|花風月雪 ─ haru natsu aki fuyu ─|’22年9月7日-9月12日

20220830201659_00001 20220830201614_00001 20220830201614_00002KDKIN Exhibition
花風月雪 ── haru natsu aki fuyu ──
期  間  2022年9月7日[水]-12日[月] * 最終日 午後6時終了
会  場  JR京都伊勢丹 10F アートスペース
      600-8555 京都市左京区烏丸通塩小路下ル東塩小路町 電話:075-352-1111 
──────────────
故郷島根の自然や、草花たちに育まれた心の原風景を、
縁ある京都にお届けします。
草花たちの生命力から現れる美と強さにより
周囲の風や雨、そして激しい自然をも味方にしながら悠々と、
自身の生を全うしていこうとする姿に感動した
心のカメラに刻んだ記録です。

* 諸般の事情により、営業日・営業時間などが変更・中止になる場合があります。
{ 参考:KOKIN-小金哲志  活版 à la carte まとめ  }