【会員情報】 ぢゃむ 杉本昭生さん|活版小本新作 ── フランツ・カフカ短編集『 兀鷹-はげたか』
{ ぢゃむ 杉本昭生 活版小本 一筆箋 } カフカ短篇集「兀鷹」です。 カフカの作品は「道理の前で」『あるじの気がかり』「観察」に続いて4冊目です。 ときどき作りたくなります。 内容は表題の「兀鷹」の他に「橋」「出発」「 […]
{ ぢゃむ 杉本昭生 活版小本 一筆箋 } カフカ短篇集「兀鷹」です。 カフカの作品は「道理の前で」『あるじの気がかり』「観察」に続いて4冊目です。 ときどき作りたくなります。 内容は表題の「兀鷹」の他に「橋」「出発」「 […]
{ ぢゃむ 杉本昭生 活版小本 一筆箋 } 菊池寛の「母」を作りました。 なぜ菊池寛なのか。ひとことでいえば彼の短編小説が好きだからです。 今回の『母』もごく短いものですが、強く印象に残りました。 母が亡くなり葬式に出 […]
{ ぢゃむ 杉本昭生 活版小本 一筆箋 } 今回は『大地炎上』(マルセル・シュウォッブ/矢野目源一訳)か 『原爆被災時のノート』(原 民喜)にするかずいふん迷いました。 そうこうしているうちに気持が変わり『芭蕉翁附合集評 […]
{ ぢゃむ 杉本昭生 活版小本 一筆箋 } 漱石の『永日小品』より「モナリサ」と「懸物」を選びました。 はじめ「火鉢」か「声」を加え、三作品で一冊作るつもりでしたが 頁が増え過ぎるので二作品にしました。 とちらも古いもの […]
{ ぢゃむ 杉本昭生 活版小本 一筆箋 } 永井荷風の『罹災日録抄 偏奇館炎上』です。 昭和二十年の日記をまとめた「罹災日録」の中から 三月九日未明の東京大空襲の記録を一冊にしました。 荷風六十六歳、この戦争がなければ悠 […]
物乞いをして暮らす「一本腕」は橋の下で寝起きしている。 雪の降るある日、いつものように帰ってくると見知らぬ老人がいた。穴だらけの外套を着、白い髭を生やした男は「一本腕」と同じ境遇のように見えた。老人は横になったまま「一本 […]
ボードレールは18世紀のフランスの詩人で「近代詩の父」といわれています。『パリの憂鬱』は散文詩と呼ばれる新たなジャンルを切り拓いたもので、韻律も脚韻もない散文形式で近代人の孤独と憂鬱を語り、ランボー、ヴェルレーヌ、マラル […]
{ ぢゃむ 杉本昭生 活版小本 一筆箋 } 小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)は日本の地方に伝わる伝説や風習を採集し、 日本人の倫理観や死生観を研究した人です。 「人形の墓」もそのひとつで、この地域では一家内で同年に二人の […]
{ ぢゃむ 杉本昭生 活版小本 一筆箋 } 『夜』宇野千代の短編です。 前回が太宰 治『朝』だったので、今回は語呂合わせで『夜』にしました、 と言えば何か洒落た感じになるのですが、まったくの偶然です。 夜になっても父は帰 […]
{ ぢゃむ 杉本昭生 活版小本 一筆箋 } 心を入れかえ作った太宰治「朝」です。 作家の経歴についてはご存知でしょうから省略します。 彼の作品は悩みをかかえる青年の気持をつかむところがあり わたしも若いころ心酔した時期が […]
{ ぢゃむ 杉本昭生 活版小本 一筆箋 } 散文詩風の小品18編を収めた作品集「観察」から 「独身男の不幸」「走り抜けて行く人々」「拒絶」「通りに向かう窓」の 4篇を選びました。 カフカの生涯や作品については省略します。 […]
{ ぢゃむ 杉本昭生 活版小本 一筆箋 } 岸田國士「女七歳」です。 家庭を失った少女の悲しみを散文詩のような形で書いた小品です。 作者の意図ではないかもしれませんが、 親の都合で人生が変えられる子どもたちの 心を思うと […]
{ ぢゃむ 杉本昭生 活版小本 一筆箋 } 北条民雄「続 癩院記録」です。 北条民雄は十九歳でハンセン病を発病し施設に収容されます。 隔離生活の中で、自身の体験にもとづく名作『いのちの初夜』を執筆。 二十四歳で亡くなるま […]
{ ぢゃむ 杉本昭生 活版小本 一筆箋 } モンテーニュの「随想録」より抜粋しました。 十六世紀のフランスのモラリスト、モンテーニュが著した「随想録」は 深く広い思索を平易な文体で書きとめたもので、 新しい散文様式として […]
{ ぢゃむ 杉本昭生 活版小本 一筆箋 } 『芭蕉終焉記 花屋日記』は、芭蕉の臨終に立ち会った弟子たちの 記録をもとに、僧文曉が再構成したものです。 子規がこれを読んで感動の捩をこぼした話はよく知られています。 この『花 […]
{ ぢゃむ 杉本昭生 活版小本 一筆箋 } 萩原朔太郎は大正時代に近代詩の新しい地平を拓き「日本近代詩の父」と称される詩人です。「虫」は神経衰弱の男が「鉄筋コンクリート」の〈本当の意味〉を知りたいと思い 右往左往する話で […]
{ ぢゃむ 杉本昭生 活版小本 一筆箋 } シャルル=ルイーフィリップの「めぐりあい」を作りました。 パリの街角で別れた妻と偶然出会うお話です。 はじめは喧嘩腰のやりとりですが、やがて二人が仲良く暮らしていた頃を思い出し […]
{ ぢゃむ 杉本昭生 活版小本 一筆箋 } 芭蕉『嵯峨日記』を作りました。 元禄四年四月十八日より五月四日までの十八日間、 嵯峨にある去来の落柿舎に滞在した時の日記です。 独り閑雅を楽しみたいと願う芭蕉ですが、いろいろな […]
{ ぢゃむ 杉本昭生 活版小本 一筆箋 } 陶淵明の『桃花源記』です。 原文は漢字で三百二十字、原稿用紙一枚にも満たない短い物語ですが ここから生まれた「桃源郷」という言葉は千六百年後の現代も生きています。 「桃源郷」と […]
{ ぢゃむ 杉本昭生 活版小本 一筆箋 } 千家元麿は武者小路実篤に師事し、人道主義を貫いた白樺派の詩人です。 「冬の夜」は隣の老人夫婦が夜逃げをする話で、 凍てつく冬の夜に荷車を引いて出て行く二人のようすが描かれていま […]
{ ぢゃむ 杉本昭生 活版小本 一筆箋 } 三遊亭圓朝『士族の商法』を作りました。 明治初期、特権を失った士族が慣れない商売に手を出して失敗する人が多かったことで 「不慣れな商売などを始めて失敗すること」のたとえとして今 […]
{ 杉本昭生 活版小本 一筆箋 } 菊池寛が日本の文学を語る時、絶対にはずせないものが三つあると言って 「萬葉集」 と 「芭蕉以下蕉門の俳句」 と 「井原西鶴」 を挙げている。 ならばこの機会にと、古木を買って読みだした […]
{ ぢゃむ 杉本昭生 活版小本 一筆箋 } 寺田寅彦の『どんぐり』です。 物理学者の寺田寅彦は随筆家としてその名を知られています。 この作品は漱石の推薦により明治三十八年四月の「ホトトギス」に掲載されました。 随筆などと […]
{ ぢゃむ 杉本昭生 活版小本 一筆箋 } 泉鏡花の「胡桃」をつくりました。 旅人がおみやげの胡桃(「胡桃の砂糖がけ」というお菓子があるらしい) を買うため菓子屋へ行った時の話です。 お店には新婚らしき美しい女性が応対し […]
{ 活版小本 一筆箋 } フランツ・カフカ 『あるじの気がかり』。 気になるのは「オドラデク」です。 「オドラデク」は星形の糸巻のように見えます。 だが、それは単に糸巻であるだけではなく、 星形のまんなかから小さな一本の […]
{ぢゃむ 杉本昭生 一筆箋} 中島敦『狐憑』をつくりました。 平凡な若者であったネウリ部落のシャクは、 弟の無惨な死をきっかけに譫言(うわごと)をいうようになりました。 はじめは弟を失った悲しみを語っていた彼でしたが、 […]
京都市内吉田山のほとり、ちいさな活版印刷機で小型本の製作をつづけるぢゃむ 杉本昭生さん。 今回の製作は、石川啄木の『第十八號室より』です。後半には「悲しき玩具」から、病気と困窮を歌った何首かが掲載されています。 ブログ「 […]
京都の吉田山のほとり、ちいさな活版印刷機で小型本の製作をつづけるぢゃむ 杉本昭生さん。 今回の製作は、夏目漱石『硝子戸の中』。タイトルは「硝子戸のうち」と読むそうです。 ブログ「活版小本」も意欲的な更新が継続しています。 […]
[杉本昭生] 今回はギョーム・アポリーネール「アムステルダムの水夫」 です。 アポリネール(1880-1918)は二〇世紀初頭のパリで、前衛芸術の旗手として 詩、小説、演劇に縦横の活躍をみせ、近代詩から現代詩への方向を決 […]
京都の吉田山のほとり、ちいさな活版印刷機で小型本の製作をつづけておられる ぢゃむ 杉本昭生さんは、製作のピッチも順調ですし、そのブログ<活版小本 コホン>も 意欲的な更新が継続しています。 とても瀟洒で、すっきりとした画 […]
{ 杉本昭生 一筆箋より } 『変な音』を別の体裁で作りました。 四冊作って布が余ったので全部使ってしまおうと、 追加で何冊か作りました。 そこで気がついたことがふたつ。 〝同じものを作るのは、新しいものをつくるよりはる […]
ともすると小型本の製作者は、なによりも小型であることと、装本のおもしろさにこだわりがつよいあまり、そのテキストが、読書のための 判別性 Legibility と、可読性 Readability を 失っていることがみられ […]
ともすると小型本の製作者は、なによりも小型であることと、装本のおもしろさにこだわりがつよいあまり、そのテキストが、読書のための 判別性 Legibility と、可読性 Readability を 失っていることがみられ […]
チェコ プラハのひと、フランツ・カフカ(Franz Kafka, 1883-1924)は、『審判』 『変身』 『城』 など、一度読んだら忘れられない、独自の小説世界をつくりあげた、20世紀前半を代表する作家です。 ところ […]
ひとり京都で 活版小本 の製作を続けられている杉本昭生さん。 やつがれとは久しぶり、大石ははじめてお会いした。 燈台もと暗し、土地っ子でも太秦 うずまさ 広隆寺にいかれたことがないとのことで付近を散歩。 とおつ國の、ふし […]
活版小本の製作者{ぢやむ 杉本昭生}氏のことはしばしば紹介してきた。 かつて本欄でも文字あそびのひとつ「ヘマムショ入道」を紹介した。今回は判じ物。 酒屋の前にこんな看板があったらしい 杉本流ならここまで。つまり図版紹介で […]
新潟で開催された<Viva la 活版 Let’s 豪農の館>で、多くのかたが手にされたのが、ぢやむ 杉本昭生氏製作の活版小本シリーズでした。 ともすると小型本の製作者は、なによりも小型であることと、装本のおもしろさにこ […]
朗文堂 アダナ ・ プレス倶楽部会員、京都在住の杉本昭生さん製作の小型本 ( いわゆる豆本 ) 紹介の 第六弾です。 今回のご紹介は以下の二冊です。 1 ) 森 鷗 外 『 電車の窓 』 2 ) 夏目 漱石 […]
朗文堂 アダナ ・ プレス倶楽部会員、京都在住の杉本昭生さん製作の小型本 ( いわゆる豆本 ) 紹介の 第五弾です。 今回のご紹介は以下の三冊です。 1) 西田幾多郎 『 我が子の死 』 2) モーパッサン 『 […]
《 活字と製本! アダナ ・ プレス倶楽部会員/田中智子さん ・ はな工房 》 ともかく活字、それも新鋳造活字が大好きな田中智子さん。 工房名は 「はな工房」 です。 活版印刷と箔押し機を駆使しての製本にも熱心です。 そ […]