タグ別アーカイブ: 杉本昭生

【会員情報】ぢゃむ 杉本昭生さん|活版小本 新作 ── ウディ・アレン『心霊現象を探る』

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{ ぢゃむ 杉本昭生 活版小本 一筆箋 }

ウディ・アレンの『心霊現象を探る』です。
この話は短篇集『羽根むしられて』に掲載されています。
彼の映画(どちらかといえば初期の頃)をそのまま活字にしたような
ギャグやパロディがぎっしりつめ込まれ、おおいに笑わせてくれます。
ほかにもいくつか作りたくなる話がありました。

ニューヨーカーらしい彼のイメージを伝えるため写真を使いました。
表紙は、タイトルの位置や紙の厚さが気に入らず、何度もやり直しました。
予定ではもっとおしゃれな本になるはずだったのですが……。
本文用紙を含め、紙の選定を間違ったようです。
まあ、至らないところは次の糧にして、
気ままな一人遊びを楽しみたいと思います。
花曇り【 詳 細 : ぢゃむ 杉本昭生 活版小本 】  { 活版アラカルト 活版小本 既出まとめ 

【会員情報】 ぢゃむ 杉本昭生さん|活版小本新作 ── ボードレール『パリの憂鬱』

ボードレールは18世紀のフランスの詩人で「近代詩の父」といわれています。『パリの憂鬱』は散文詩と呼ばれる新たなジャンルを切り拓いたもので、韻律も脚韻もない散文形式で近代人の孤独と憂鬱を語り、ランボー、ヴェルレーヌ、マラルメら後の詩人たちに大きな影響を与えました。
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{ ぢゃむ 杉本昭生 活版小本 一筆箋 }

ボードレールは、一八世紀のフランスの詩人です。
もっと最近の人だと思っていましたが、活躍していたのは江戸時代の終わり頃です。
生前に発表された『悪の華』は風俗壊乱のかとで、罰金と詩六編の削除を命じられました。
今回は彼の死後出版された、散文詩集『パリの憂鬱』から五篇を選んで作りました。
時代を感じさせない新鮮な感覚で都会人の憂鬱や孤独を描いています。
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今回は割と迷わずできました。
早く表紙カバーを作りたくて急いで作業しました。
自分のセンスのないのを棚に上げていうならば
表紙だけだとどうしても限定され無難なものしかできませんが
カバーをつけることで、イメージの幅が広がるように思います。
次回からは背文字も入れたちゃんとした本を目指します。[杉本昭生]

梅

【 詳細  ぢゃむ 杉本昭生 活版小本 】 { 活版アラカルト 活版小本 既出まとめ 

【会員情報】 ぢゃむ 杉本昭生さん 活版小本新作 ── 松尾芭蕉『嵯峨日記』紹介+α

IMG_2832 IMG_2835 IMG_2836{ ぢゃむ 杉本昭生 活版小本 一筆箋 }

芭蕉『嵯峨日記』を作りました。
元禄四年四月十八日より五月四日までの十八日間、
嵯峨にある去来の落柿舎に滞在した時の日記です。
独り閑雅を楽しみたいと願う芭蕉ですが、いろいろな人が出入りし
隠遁生活とは程遠いものだったようです。

最初は並製の軽便な本にしようと思っていましたが安っぽくてやめました。
やはり上製本でなければと作りなおしましたが、手触りがゴツゴツして不満でした。
布装ならもっとやさしい感触になるのではと挑戦しましたが。これも結局頓挫しました。
他人なら間違いなく「どうしたいの! もう勝手にして!」といわれているでしょう。
上製でも並製でもない布製のやわらかい本を目指しましたが中途半端です。
手触りだけでいえば思っていたものに近いのですが……
それにしても反省の多い一冊でした。
そそのかす

【 詳細  ぢゃむ 杉本昭生 活版小本 】 { 文字壹凜Summary }
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活版小本
次の本が出来るまで その86 ―― 2018年1月30日

去年父親が亡くなったので、年賀状は出さず年が明けてから寒中見舞いを作りました。
今さらという気もしますが場つなぎに掲載いたします[杉本昭生]。
杉本昭生さん寒中見舞い* 白露とは水のこと。

【会員情報】 ぢゃむ 杉本昭生さん、活版小本 ギョーム・アポリネール『アムステルダムの水夫』を製作・発表

なみ4[1][杉本昭生]
今回はギョーム・アポリーネール「アムステルダムの水夫」 です。
アポリネール(1880-1918)は二〇世紀初頭のパリで、前衛芸術の旗手として
詩、小説、演劇に縦横の活躍をみせ、近代詩から現代詩への方向を決定づけた
才人といわれています。

98118631.v1315706543[1]死の直後に公刊された『カリグラム』(Calligrames,  1918年)では
文字で絵を描くという斬新な手法で高い評価を得ました。
「アムステルダムの水夫」は港に下りた水夫が殺人事件に巻き込まれる話です。

体裁はごらんの通り、本文は色紙を使うこと、表紙は黒にすることなど
あらかじめ決めて作りましたが、やはり出来上がりには不満が残ります。
これは自分の能力に対する不満なので、とうしようもないのですが。
IMG_2478[1] IMG_2486[1] IMG_2480[1] IMG_2482[1]──────────────
京都の吉田山のほとり、ちいさな活版印刷機で小型本の製作をつづけている
ぢゃむ 杉本昭生さんは、製作のピッチも順調ですし、そのブログ
<活版小本 コホン>も意欲的な更新が継続しています。
<活版小本>の特徴のひとつに、ていねいな書体選択があります。
テクストのテーマごとに、装本・用紙選択・書体選択と、すみずみまでこまやかな
配慮をこらす姿勢に好感をもちます。
ぜひともリンク先で、できたら拡大画面で本文ページをご覧ください。
こんな小さな図書なのに、そのこころ配りの贅におどろきます。
皆さまのご愛読と、ブログへのご訪問をおすすめいたします。    [やつがれ wrote]
ブログ<活版小本 コホン>のアドレスはこちらです。

 【 ぢゃむ 杉本昭生  活版小本 】

【サラマ・プレス倶楽部会員情報】 ジュール・ルナール『葡萄畑の葡萄作り』『榛のうつろの実』 新作発表+新宿餘談

雨の元3ともすると小型本の製作者は、なによりも小型であることと、装本のおもしろさにこだわりがつよいあまり、そのテキストが、読書のための 判別性 Legibility と、可読性 Readability を 失っていることがみられます。
ところが ぢやむ 杉本昭生さん はもともと読書家ですので、たとえ小型本であろうと、テキストを厳選し、みずからも読み、読者にも読んでもらおうというつよい意志を感じます。
活版小本 ぢゃむ } タイトルページは凝ったつくりになっていますし、更新もさかんです。
リンク先でゆっくりご覧ください。

なおこのページはスライドショーでもお楽しみいただけます。
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[杉本昭生さんのコメント]
ジュール・ルナールは『にんじん』や『博物誌』で知られるフランスの小説家です。
短文を集めた『葡萄畑の葡萄作り』はルナール30歳の作品で、大正13年岸田國士の訳で出版されました。
この本の中から「力持ち」「七面鳥になった男」「水甕」「商売上手な女」を『葡萄畑の葡萄作り』として一冊にしました。
また同じ本に掲載されていた『榛のうつろの実』の気に入った言葉をいくつか選んで一冊にしました。
読んでいると、なるほど芥川が『文芸的な、余りに文芸的な』でルナールを好意的に書いているのも頷ける気がします。


{新宿餘談} 中國で大いに話題になった活版小本 陶淵明『挽歌詩三首』
大石 薫が五月に北京清華大学にでかけて活版演習にとり組んだ。その際少量の見本を持っていったが、諸大学の教師があらそって手にし、撮影したのが、活版小本 陶淵明『挽歌詩三首』。絵本の出版社に勤務する会員によると、中國では絵本がすくなく、いわゆる豆本のたぐいもあまり見かけないという。
そんなこともあり、近日中に<北京探訪>アップを予定。

【会員情報】 『名家遺詠集』 京都活版小本、ぢやむ杉本昭生氏が新作発表

活版小本
ともすると小型本の製作者は、なによりも小型であることと、装本のおもしろさにこだわりがつよいあまり、そのテキストが、読書のための 判別性 Legibility と、可読性 Readability を 失っていることがみられます。

ところがぢやむ 杉本昭生さんは、もともと読書家ですので、たとえ小型本であろうと、テキストを厳選し、みずからも読み、読者にも読んでもらおうというつよい意志を感じます。
これからゆっくりご覧ください。 なおこのページはスライドショーでもお楽しみいただけます。
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『名家遺詠集』をつくりました。
「人の将に死なんとする其の言や善し」などといわれ、死を前にしたひとのことばは
おろそかにできないものです。(中略)
これはまったく自分のためにつくった本で、なるべく簡単に仕上げようとおもいました。
そんなとき、和とじは勝手のいい製本方法だとおもいました。
みなさまも、いよいよというときには、ぜひ本書を参考に
末代まで語り継がれる、とっておきの辞世をおつくりください。  合掌  [杉本昭生]

【詳細:ぢやむ 杉本昭生 活版小本

{新宿餘談}
「辞世を集めた本は以前から多く出版されていますが、武士や軍人の勇ましい歌が多く、なかなかこころに響くというものではございません」
杉本昭生氏はこう述べて、むしろ無名のひとの遺詠をまとめているが、やつがれは、よりとりあげられることのすくない、印刷・出版人をおってきた。
遺詠とはいえないが、谷中永久寺にある酔狂人・仮名垣魯文の墓標に刻まれた、自筆とされる「遺言 / 遺言本来空 財産無一物 假名垣魯文」は、書風といい、あっぱれなひらきなおりといい、おもしろいものだ。
仮名垣魯文墓標 法名:佛骨庵獨魯草文 仮名垣魯文遺言S秀英舎(現DNP)の創業者・佐久間貞一には、『佐久間貞一小伝』、『追懐録』のふたつの追悼集がのこされているが、そこには、
「裸で生まれてきたのだから、裸で死ぬさ」
という佐久間貞一の「つぶやき」が、子弟ともいえる庭契会の会員によって記録されている。(『秀英体研究』片塩、p.611)。
やつがれ、なにもいわず、なにものこさず、かくありたいとおもう次第である。

【会員情報】 杉本昭生 小型本の世界Ⅵ

朗文堂 アダナ ・ プレス倶楽部会員、京都在住の杉本昭生さん製作の小型本 ( いわゆる豆本 ) 紹介の 第六弾です。  今回のご紹介は以下の二冊です。

1 )  森  鷗 外  『 電車の窓 』
2 )  夏目 漱石   『 夢十夜より-第三夜- 』

ともすると小型本の製作者は、なによりも小型であることと、装本のおもしろさにこだわりがつよいあまり、そのテキストが、読書のための 判別性 Legibility と、可読性 Readability を失っていることがみられます。
ところが杉本さんは、もともと読書家ですので、たとえ小型本であろうと、テキストを厳選し、みずからも読み、読者にも読んでもらおうというつよい意志を感じます。
これからゆっくりご覧ください。 なおこのページはスライドショウでもお楽しみいただけます。
DSCN8507 DSCN8513 DSCN85171 )  森  鷗 外  『 電車の窓 』
『 電車の窓 』 は森鷗外の小品です。
偶然おなじ市電に乗り合わせた女の寂しげなようすがきにかかり
あれこれ想像して書いた、いわば作者の妄想小説です。
小説の感想をいうならば
いつの時代も美しい女性は男の眼をひくものであること、
おおかたの男性は電車内で前の席に座った女性の行動を観察し、
その日常をいろいろ想像していること . . . . . . などなど。
なんの予定もない雨の日曜日にでもご一読ください。
DSCN8501 DSCN85042 )  夏目 漱石   『 夢十夜より-第三夜- 』
「 こんな夢を見た 」 という書き出しで知られる 『 夢十夜 』 は
明治41年07月25日から08月05日まで 『 朝日新聞 』 に連載されました。
漱石としては珍しい幻想的な作品です。
第三夜は、淋しい道を子供を背負って歩いている 「 自分 」 と
背中の子どもとの会話が中心で、圓朝の怪談話を聞いているような気になります。

 <既出紹介>
【 リンク : アダナ・プレス倶楽部ニュース 杉本昭生 小型本の世界Ⅰ 】
【 リンク : アダナ・プレス倶楽部ニュース 杉本昭生 小型本の世界Ⅱ 】
【 リンク : アダナ・プレス倶楽部ニュース 杉本昭生 小型本の世界Ⅲ 】
【 リンク : 活版 à la carte 杉本昭生 小型本の世界Ⅳ
【 リンク : 活版 à la carte 杉本昭生 小型本の世界Ⅴ
【 リンク : 活版 à la carte 杉本昭生 小型本の世界Ⅵ 】

杉本昭生小型本の世界Ⅴ

朗文堂 アダナ ・ プレス倶楽部会員、京都在住の杉本昭生さん製作の小型本 ( いわゆる豆本 ) 紹介の 第五弾です。 今回のご紹介は以下の三冊です。

1)  西田幾多郎  『 我が子の死 』
2)  モーパッサン  『 老嬢物語 』
3)  芥川龍之介  『 尾生の信 』

ともすると小型本の製作者は、なによりも小型であることと、装本のおもしろさにこだわりがつよいあまり、そのテキストが、読書のための 判別性 Legibility と、可読性 Readability を失っていることがみられます。
ところが杉本さんは、もともと読書家ですので、たとえ小型本であろうと、テキストを厳選し、みずからも読み、読者にも読んでもらおうというつよい意志を感じます。
これからゆっくりご覧ください。 なおこのページはスライドショウでもお楽しみいただけます。
DSCN9612 DSCN9616 DSCN96181)  西田幾多郎  『 我が子の死 』
西田幾多郎はご存知のように日本を代表する哲学者です。
『 我が子の死 』 は、六歳の愛する娘を亡くした思いを綴った随筆です。(中略)

作品の内容に寄り添う気持ちで作りましたが、相変わらず力不足です。
今回の製作でいちばん感じたのは 『 紙を甘やかしてはいけない 』 ということ。
少しでもツメが甘いと、たちまち仕上がりに影響することを痛感しました。[杉本昭生] DSCN9621 DSCN9623 DSCN9625 DSCN96262)  モーパッサン  『 老嬢物語 』
ギ ・ ド ・ モーパッサンの作品は人気があるのか、いまも文庫本がたくさん出ている。
ジャンルは、恐怖 ・ 幻想小説が多い。
今回の 『 老嬢物語 』 はそんな恐怖や幻想などとは縁のない話で
作者の幼いころの出来事を思い出すままに語った物である。(中略)

出来上がりは失敗と成功が半ばしてどうともいえない。
たぶんこんな本を作りたかったのだろう。 キャラメルの函のような。
中身をよりわかりやすく伝えたいため、今回はじめて帯をつけた。
仕上がりの不備をごまかすためではないことにしておく。[杉本昭生] DSCN9629 DSCN9637 DSCN9632 DSCN96343)  芥川龍之介  『 尾生の信 』
芥川龍之介作 『 尾西の信 』 です。

尾西ビセイ は中国春秋時代 魯のひとの名ですが、
「尾西之信」で古来四字熟語にもなっています。
約束を固く守ることのたとえであり、また融通がきかなくて愚直であることのたとえ。
ここでは女性との約束を守って、命を失った男の話を題材にした短編です。

江守 徹の朗読で聞いたらいいだろうなと思いました。

今回は、ひとり芝居のような設定、
カメラを固定して回し続けているような映像的描写と、

「やさしく海の方へ運んでいった」、
「唯なにか不可思議なものを待ちつづけている」
という文章に惹かれて作りました。(
中略)

表装の布が安かったので、丸帙にしてみましたが、紐を結ぶのがちょっと厄介です。
ご一読いただければ幸いです。[杉本 昭生]

【 リンク : アダナ・プレス倶楽部ニュース 杉本昭生 小型本の世界Ⅰ 】
【 リンク : アダナ・プレス倶楽部ニュース 杉本昭生 小型本の世界Ⅱ 】
【 リンク : アダナ・プレス倶楽部ニュース 杉本昭生 小型本の世界Ⅲ 】
【 リンク : 活版 à la carte 杉本昭生 小型本の世界Ⅳ
【 リンク : 活版 à la carte 杉本昭生 小型本の世界Ⅴ

【会員からのお知らせ】 杉本昭生 小型本の世界 Ⅲ

アダナ・プレス倶楽部会員、京都在住の杉本昭生さん製作の小型本(いわゆる豆本)紹介の第三弾です。今回は以下の三冊をご紹介します。

◎ 杉本昭生小型本 第11作 『 漢 詩 抄 』
◎ 杉本昭生小型本 第12作 『 百人一首 抜粋 』
◎ 杉本昭生小型本 第13作 『 死生に関するいくつかの断想 』(小泉八雲)

ともすると小型本の製作者は、なにより小型であることと、装本のおもしろさにこだわりがつよいあまり、そのテキストや、読書のための判別性と可読性を失っていることがみられます。
ところが杉本さんは、もともと読書家ですので、たとえ小型本であろうと、テキストを厳選し、みずからも読み、読者にも読んでもらおうというつよい意志を感じます。
ところで、いつの間にか杉本昭生作品を収納していた容器がいっぱいになっていました。小型本、ちいさいながらもおそるべしですね。

お送りいただくたびに添付されている、杉本昭生さんの味わいのある「製作メモ」から、テキストの一部を抜粋して、写真とともにご紹介します。
なおこの<活版アラカルト>のページは、任意の写真をクリックしていただくと、フォトギャラリーをお楽しみいただけます。
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◎ 杉本昭生小型本 第11作 『 漢 詩 抄 』
今回の製作は『漢詩抄』です。どなたも一度は読んだことがある有名なものばかりです。
この漢詩の一行を書家が書いたように並べてみました。
文章はあちらこちらからの寄せ集めなので、その道に詳しいひとがご覧になったら
不自然さは歴然です。
長い漢詩は一部を割愛しました。ついでにいうなら署名も落款もいい加減です。
かさねてご寛恕のほどを。

4457 4460 4462 4461◎ 杉本昭生小型本 第12作 『 百人一首 抜粋 』
ご存じのように『百人一首』は平安時代から鎌倉時代の歌人、百人の歌を
一首づつ選び集めたもので、それぞれの時代を代表する歌が収められています。
もとより古典の知識があるわけでなく、ほとんどが勝手な解釈による現代文ですし、
おふざけです。
杞憂ながら、試験などでこの現代訳を書くとあなたの印象が悪くなります。
ご注意を。
さっと目を通してさっと忘れる、そんな程度のできだと思っています。
ものすごく暇なときに読んでください。

4466 4467 4469◎ 杉本昭生小型本 第13作 『 死生に関するいくつかの断想 』
ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)著/林田清明訳
ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)は、明治23年に来日し、明治37年に
54歳で亡くなるまでの14年間に、日本人の民族性や精神性をテーマに
多くの著作を残しました。
『死生に関するいくつかの断想』は、ハーンが見聞した事実を通して
当時のひとの死生観を考察したものです。
今回は、というか、今回も紆余曲折があり、思いもよらない体裁になりました。
今更ながら本づくりの難しさを実感しています。
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本情報を掲載後、杉本昭生さんから含蓄あるメールをいただきました。
ご了承をいただき、下記にご紹介いたします。

アダナ・プレス倶楽部の皆さま

今回も拙作を掲載していただきありがとうございます。
御社のサイトで紹介されている洗練された作品群に比べると、わたくしの作るものなどはまったくお粗末で、恥ずかしい限りです。

しかし自分以上の事ができるわけでなく、好きな物語や言葉を集め伝えていきたいと思っています。
実際、小さなエピソードに人生が凝縮されている事もあります。
以前報道番組で、団地に住む一人暮らしの老人がインタビューに応えていました。

「ええ、一週間以上誰とも話すことがない時もありますね」
「最近誰かと話したことは?」
「二三日前スーパーで」
「何て」
「袋ください」

東京に行くことがあれば、ぜひご連絡の上またお訪ねしたいと思っています。
どうぞよろしくお願いします。

向暑の砌 ご自愛専一で
杉本昭生

【リンク:アダナ・プレス倶楽部ニュース 杉本昭生 小型本の世界Ⅰ】
【リンク:アダナ・プレス倶楽部ニュース 杉本昭生 小型本の世界Ⅱ】