タグ別アーカイブ: 静嘉堂文庫美術館

【展覧会】静嘉堂文庫美術館|静嘉堂文庫竣工100年・特別展|画鬼 河鍋暁斎 × 鬼才 松浦武四郎|「地獄極楽めぐり図」からリアル武四郎涅槃図まで|’24年4月13日-6月9日

静嘉堂丸ノ内4月01 静嘉堂丸ノ内4月02

静嘉堂文庫美術館
静嘉堂文庫竣工100年・特別展
画鬼 河鍋暁斎×鬼才 松浦武四郎 「地獄極楽めぐり図」からリアル武四郎涅槃図まで
会  期  2024年4月13日[土]- 6月9日[日]
会  場  静嘉堂@丸の内(明治生命館 1 階)
      〠 100-0005 東京都千代田区丸の内 2-1-1 明治生命館 1 階
      お問合せ:TEL 050-5541-8600(ハローダイヤル)
休  館  日  月曜日、5月7日[火]
      * 4月29日[月・祝]、4月30日[火・トークフリーデー]、5月6日[月・祝]は開館
開館時間   10:00 – 17:00 (毎週土曜日は午後6時まで、第4水曜日は午後8時まで)
      * 入館は閉館の30前まで
入  館  料  一 般 1,500 円、 大学・高校生 1,000 円、 中学生以下 無 料
      * 障がい者手帳をお持ちの方 (同伴者1名〈無料〉を含む) 700円
      ▶ 公式オンラインチケット →  https://www.e-tix.jp/seikado/    * 当日券も用意。 
主  催  静嘉堂文庫美術館(公益財団法人静嘉堂)
──────────────────────
絵師・河鍋暁斎(1831-89)と、探検家で好古家、著述家、北海道の名付け親である松浦武四郎(1818-88)は、幕末から明治期を生きたマルチタレントです。二人の交流は明治の初め頃からあり、武四郎は愛玩品を集めた書物『撥雲余興(はつうんよきょう)』(当館蔵)等の挿絵を暁斎らに依頼しています。住いも近く、共に天神を信仰し、情に篤い二人の記念碑的作品は何と言っても「武四郎涅槃図」です。
本展では、「武四郎涅槃図」とそこに描かれた、「大首飾り」(当館所蔵)をはじめとした武四郎愛玩の品々(武四郎記念館所蔵品と当館所蔵品)を同じ空間で展示し、「武四郎涅槃図」を立体的に再現します。さらに、武四郎の親友・川喜田石水(1822-79 / 川喜田家第14代)と、実業家で陶芸も能くした川喜田半泥子(1878-1963 / 川喜田家第16代)、岩﨑小彌太(1879-1945 / 三菱第四代社長・静嘉堂初代理事長)との縁を紹介します。
幕末明治の多才な二人と、彼らを支えた人々の、古物(文化財)への情熱に思いを馳せる機会となれば幸いです。

※ 下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : 静嘉堂文庫美術館 ]

【展覧会】静嘉堂文庫美術館|岩﨑家のお雛さま|’24年2月17日-3月31日|

静嘉堂丸ノ内01 02静嘉堂丸ノ内

静嘉堂文庫美術館
岩﨑家のお雛さま
Hina Dolls of the Iwasaki Family
会  期  2024年2月17日[土]- 3月31日[日]
開催場所  静嘉堂@丸の内(明治生命館 1 階)
      〠 100-0005 東京都千代田区丸の内 2-1-1 明治生命館 1 階
休  館  日  月曜日(ただし 3月4日[月]はトークフリーデーとして開館)
開館時間  午前10時 - 午後5時   * 入館は閉館の 30分前 まで
      (毎週土曜日は 18:00 まで開館、第 4 水曜日は 20:00 まで開館)
入  館  料  日時指定予約 優先入館。下掲詳細を確認の上ご観覧を。
      一  般  1,500 円、 大学・高校生  1,000 円、 中学生以下  無 料
お問合せ  TEL 050-5541-8600(ハローダイヤル)
主  催  静嘉堂文庫美術館(公益財団法人静嘉堂)
──────────────────────
3 月 3 日は雛祭り。今年も丸の内で、かわいらしいお雛さまやお人形をご覧いただきます。
三菱第四代社長・岩﨑小彌太(1879-1945)が孝子夫人(1888-1975)のために京都の人形司・丸平大木人形店で誂えた「岩﨑家雛人形」。その内裏雛は、白くつややかな丸いお顔が愛らしい稚児雛(ちごびな)です。小彌太の本邸客間を飾った雛人形は戦後散逸しましたが、2018 年、桐村喜世美氏により静嘉堂文庫美術館に揃って寄贈され、里帰りをはたしました。
本展では、小彌太の還暦を祝し、丸平に特注した 61 人に及ぶ「木彫彩色御所人形」や丸平文庫が所蔵する岩﨑家旧蔵の御所人形を展示するほか、岩﨑家ゆかりの「白綸子地松竹梅鶴模様打掛」(個人蔵)を初公開。重要文化財 野々村仁清「色絵吉野山図茶壺」など、春にちなんだ優品もお楽しみください。
◎ 国宝《曜変天目(稲葉天目)》も出品いたします。

< 展覧会の見どころ >
① 岩﨑家が注文した 京都・丸平大木人形店の五世大木平藏による「岩﨑家雛人形」と
 「木彫彩色御所人形」が勢揃いします。
② 京都・丸平文庫より、岩﨑家がかつて所蔵した
 「御所人形 お福の花見」(五世大木平藏、昭和時代 20 世紀)などを特別出品。
③ 岩﨑家ゆかりの「白綸子地松竹梅鶴模様打掛」などを初公開するほか、
 上巳の節句にふさわしい華やかな名品・優品を展示します。

※ 下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : 静嘉堂文庫美術館  公式チケットオンライン予約〔 静嘉堂@丸ノ内 〕]

【展覧会】静嘉堂文庫美術館|サムライのおしゃれ ― 印籠・刀装具・風俗画 ―|’23年6月17日-7月30日|終了

静嘉堂01 静嘉堂02

静嘉堂文庫美術館
サムライのおしゃれ

― 印籠・刀装具・風俗画 ―
会  期  2023年6月17日[土]- 7月30日[日]
会  場  静嘉堂@丸の内(明治生命館 1 階)
      100-0005 東京都千代田区丸の内 2-1-1 明治生命館 1 階
休  館  日  毎週月曜日(ただし 7月17日[祝]は開館、7月18日[火]は休館)
開館時間  午前10時 - 午後5時(金曜は午後6時まで) * 入館は閉館の 30 分前まで
入  館  料  日時指定予約 優先入館。下掲詳細を確認の上ご観覧を。
      一 般 1,500 円 大高生 1,000 円 中学生以下 無 料
お問合せ  TEL 050-5541-8600(ハローダイヤル)
主  催  静嘉堂文庫美術館(公益財団法人静嘉堂)
──────────────────────
静嘉堂文庫美術館のコレクションには、武家文化の日常生活の中ではぐくまれたサムライの装身具である、刀装具、提げ物の印籠根付の優品が豊富です。こうした近世の美術工芸品は、海外では浮世絵と同じく日本を代表する美術品として高く評価され、明治期以降、ネクタイピンやカフスボタンのようなおしゃれな品として、世界中の愛好家に愛玩、蒐集されてきました。
本展では、こうしたいわば“サムライのおしゃれ”を御覧いただくとともに、おしゃれな江戸時代の人々の様子を活き活きと描いた、近世初期風俗画なども併せてご紹介いたします。

4_石黒是美 花鳥図大小鐔三所物 5_藤丸写合口拵(長船兼光脇指付属)上図) 石黒是美「花鳥図大小鐔三所物」江戸時代(19世紀) 静嘉堂文庫美術館蔵
   下図) 藤丸写合口拵(長船兼光脇指付属)江戸時代(19世紀) 静嘉堂文庫美術館蔵

江戸時代、「士農工商」の身分  制度のなかで、大小の刀を腰にさすことは、武士の特権でした。朱塗や金色のきらびやかな鞘  – さや – の装飾は平和な時代になるとすたれ、黒に統一されます。江戸城はじめ殿中の勤務では、大刀 -だいとう- を預けても、小刀 – しょうとう – は常に腰に帯びました。サムライの 鞘 のおしゃれは、深い光沢の漆黒の艶に凝る結果となり、江戸時代の黒漆塗りは大きく発展したので、海外からも日本の黒漆塗は羨望の的となり、ピアノの黒塗は日本刀の鞘塗りに触発されたといわれます。刀装具のうちの拳を守る 鐔 – つば – や、ペーパーナイフのような 小柄 – こづか – などの細かな金工も発展しました。また、鉄や銅を地金として、彫刻や象嵌、あるいは薄い金などの板を着せ付ける 色絵 といった様々な装飾技法が発展しました。
江戸時代の刀装具の意匠は、ネクタイピンやカフスボタンのように、サムライたちのおしゃれを示す代表となり、富裕な町人の間にも広まりました。

8_1_四条河原遊楽図(左隻) 8_2_四条河原遊楽図(右隻)重要文化財 「四条河原遊楽図屏風」  上)左隻  下)右隻)
江戸時代(17世紀)静嘉堂文庫美術館蔵 

桃山 - 江戸時代初期(16世紀後半から17世紀前半)にかけ、上方を中心に「近世初期風俗画」と呼ばれる、庶民の生活が主題となった屏風や襖絵が誕生します。重要文化財「四条河原遊楽図屏風」はその代表的作品で、等身大の人間模様が活き活きと描かれています。歌舞伎者と呼ばれるオシャレな風態をした人(左隻右側ほぼ中央)、遊女や若衆らがファッションリーダーとして登場し、老若男女がそれぞれのオシャレをして描かれます。

9_1_羯鼓催花・紅葉賀図密陀絵屏風のうち羯鼓催花(左) 9_2_羯鼓催花・紅葉賀図密陀絵屏風のうち紅葉賀図(右)重要文化財 「羯鼓催花・紅葉賀図密陀絵屏風」 上図)羯鼓催花 下図)紅葉賀図
桃山-江戸時代(17世紀) 静嘉堂文庫美術館蔵

片隻には唐の玄宗皇帝・楊貴妃にちなむ逸話。皇帝が着飾った楽師たちの揃う前で、羯鼓 – かっこ/つづみの一種 – を打ち鳴らすと、木々の花が一斉に開いた吉祥の逸話の瞬間が描かれています。
一方は、『源氏物語』紅葉賀の一場面で、美青年・光源氏と頭中将が御所で 青海波 の舞を披露すると、神のような美しさとたたえられる、『源氏物語』の中でも最も祝福性の高い帖です。舞い姿には 鞘 の先が見え、太刀を佩いて舞っていることが分かります。漆と油彩の一種である 密陀絵 を複合して、性質の違う材料を使用して、人物の肌色や白い花をあらわしています。

本展覧会には、「 瓦 版 」でも報告のとおり、このたび静嘉堂で発見された、岩﨑彌之助の義父・
後藤象二郎が 1868年に 英国ビクトリア女王から拝領したサーベルが初公開されます。
静嘉堂文庫美術館瓦版

◆ 静嘉堂文庫美術館の 国宝《曜変天目(稲葉天目)》も出品します ◆

※ 作品画像・テキストは 静嘉堂文庫美術館 の協力をいただきました。流用はご遠慮ください。
※ 日時指定予約 優先入館。下掲詳細を確認の上ご観覧を。

[ 詳 細 : 静嘉堂文庫美術館  公式チケットオンライン予約〔 静嘉堂@丸ノ内 〕]

【展覧会】静嘉堂文庫美術館|あの世の探検 ― 地獄の十王勢ぞろい ―|’23年8月11日-9月24日|

0701静嘉堂文庫美術館 0702静嘉堂静嘉堂文庫美術館
あの世の探検
― 地獄の十王勢ぞろい ―
会  期  2023年8月11日[金・祝]- 9月24日[日]
会  場  静嘉堂@丸の内(明治生命館 1 階)
      100-0005 東京都千代田区丸の内 2-1-1 明治生命館 1 階
休  館  日  毎週月曜日、9月19日[火]  * 9月18日[月・祝]は開館
開館時間  午前10時 - 午後5時(金曜は午後6時まで) * 入館は閉館の 30 分前まで
入  館  料  日時指定予約 優先入館。下掲詳細を確認の上ご観覧を。
      一 般 1,500 円、 大高生 1,000 円、 中学生以下 無 料
お問合せ  TEL 050-5541-8600(ハローダイヤル)
主  催  静嘉堂文庫美術館(公益財団法人静嘉堂)
──────────────────────
あの世は、どんな世界なのだろう。
人が現世を離れ、冥界に行くと、閻魔大王など10人の大王(地獄の十王)がいて、罪業を裁くと考えられています。そのため、亡くなった方の縁者が十王を供養することによって、その極楽往生を祈ってきました。
静嘉堂文庫美術館所蔵の「十王図・二使者図」(中国・元-明時代)は、圧倒的なエネルギーに満ちた作品で、地獄に出向いて救済をする「地蔵菩薩十王図」(高麗時代)と一具で伝来してきた名品です。 本展では静嘉堂文庫美術館の所蔵品の核の一つである仏教美術、中でも、1999年の『仏教の美術』で初公開して以来、揃って展観する機会のなかった、「十王図・二使者図」及び「地蔵菩薩十王図」全13幅を一堂に展観することで、往時の姿をしのびます。

あわせて、近年修復をおえた、日本、中国の仏教絵画などを修理後初公開するほか、江戸絵画の名品、円山応挙筆「江口君図」を、重要文化財「普賢菩薩像」、重要文化財「西行物語」と共に展示することで、「江口君図」の謎に迫ります。
国宝1件、重文2件、重美5件、豪華メンバーでお待ちしています。
※  国宝《曜変天目-稲葉天目》も出品いたします。

※ 日時指定予約 優先入館。下掲詳細公式サイトを確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : 静嘉堂文庫美術館  公式チケットオンライン予約〔 静嘉堂@丸ノ内 〕]

【展覧会】静嘉堂文庫美術館|特別展 明治美術狂想曲|’23年4月8日-6月4日|終了

静嘉堂01 静嘉堂02

静嘉堂文庫美術館
特別展 明治美術狂想曲
会  期  2023年4月8日[土]- 6月4日[日]
         [前 期]4月 8 日[土]- 5月7日[日]
         [後 期]5月10日[水]- 6月4日[日]
休  館  日  月曜日、5月9日[火]
開館時間  10:00 - 17:00 (入館は 16:30 まで)
      * 金曜日は 18:00 (入館は 17:30 まで)
会  場  静嘉堂@丸の内 (明治生命館1階)
入  館  料  日時指定予約 優先入館
      一 般 1,500 円  大学・高校生 1,000 円  中学生以下 無 料
お問合せ  電 話 050-5541-8600(ハローダイヤル)
主  催  静嘉堂文庫美術館(公益財団法人静嘉堂)
────────────────────
江戸幕府が倒れ、西洋文明が流入した明治時代は「美術」が産声を上げた時代でした。
政治体制・身分制の改革、西洋風の建築やファッションの普及など、社会の面でも、文化の面でも、人々の生活と意識に大きな変化がもたらされました。
「美術」という言葉が誕生し、博覧会が開催され、美術館が初めて設置されたのもこの時代です。油彩画が普及し、欧米好みの華麗な工芸品が輸出され、博覧会では絵画や彫刻が並びました。社会全体が西洋化する一方、古美術品の再評価や保護、日本美術史の編纂も、明治時代の重要な出来事です。

本展では、現代の「美術」につながる諸制度・文化が生まれた明治時代を立脚点として、静嘉堂のコレクションを展観します。初めて重要文化財に指定された近代美術の一つである橋本雅邦「龍虎図屛風」、論争を巻き起こした黒田清輝「裸体婦人像」など、岩﨑家とゆかりが深く、当時としてはセンセーショナル、しかし現代でも色あせない明治美術の魅力をお楽しみください。

01落合芳幾「末広五十三次程ケ谷」初公開 落合芳幾「末広五十三次 程ヶ谷」 慶応元年(1865)、大判錦絵
第二次長州征伐にともなう第 14 代将軍徳川家茂の上洛を 主題とした東海道シリーズ。「程ヶ谷」には西洋人も表現され、 幕末の世相を感じさせます。 展示期間:5/10-6/4

02河鍋暁斎「地獄極楽めぐり図」河鍋暁斎 「地獄極楽めぐり図」のうち 「極楽行きの列車」 明治 5 年(1872)、紙本着色
歌川派、狩野派に学んだ画狂・暁斎(1831-89) がパトロンの娘の追善供養に描いた画帖。 当時珍しかった列車をさっそく描いています。 展示期間:4/8-5/7

06曜変天目国宝「曜変天目(稲葉天目)」 南宋時代(12-13 世紀)
光彩が得も言われぬ名碗。完品は世界に 3 碗 のみ。 明治 13 年(1880)、古美術再評価のきっかけとなった 第1回観古美術会に稲葉家より出品されました。 「曜変天目」が展示された最初の展覧会で、明治時代の 人々も「曜変天目」を見ていたのです。

08濤川惣助「七宝四季花卉図瓶」渡辺省亭原画 濤川惣助「七宝四季花卉図瓶」 明治時代 19-20 世紀、七宝
花鳥画を得意とした渡辺省亭(1852-1918) の原画をもとに、濤川惣助(1847-1910)が無線 七宝で製作した瓶。この2人は迎賓館 赤坂離宮の室内を飾る額も製作しています。

<三菱第 2 代社長・岩﨑彌之助と明治美術の接点>
静嘉堂を創設した三菱第 2 代社長・岩﨑彌之助(1851-1908)と明治美術の接点には、明治 28 年(1895)、 京都で開催された第 4 回内国勧業博覧会や岩﨑家の邸宅を飾る室内装飾があります。

第 4 回内国勧業博 覧会では、当時を代表する日本画家に屛風絵を依頼、マスコミを賑わす博覧会の目玉企画となりました。
「裸体画論争」を巻き起こした黒田清輝「裸体婦人像」は、後に岩﨑家高輪邸に飾られました。

09-1重文_橋本雅邦「龍虎図屏風(龍図)」 09-2重文_橋本雅邦「龍虎図屏風(虎図)」重要文化財 橋本雅邦「龍虎図屛風」 明治 28 年(1895)、絹本着色
第4回内国勧業博覧会(京都)に 出品された橋本雅邦(1835-1908) の代表作。しかし、当時の評価は……。 展示期間:4/8-5/7

11黒田清輝「裸体婦人像」 (1)黒田清輝「裸体婦人像」 明治 34 年(1901)、キャンバス、油彩
裸体画論争」を巻き起こした話題作。 当時の洋画を牽引した画家・黒田清輝(1866-1924)の代表作で、岩﨑家の高輪邸撞球室 (ビリヤード室)に飾られました。

※ 作品紹介画像は 静嘉堂文庫美術館 のご協力をいただきました。流用などはご遠慮ください。
※ 日時指定予約 優先入館。下掲詳細を確認の上ご観覧を。

[ 詳 細 : 静嘉堂文庫美術館  公式チケットオンライン予約〔 静嘉堂@丸ノ内 〕]

【展覧会】静嘉堂文庫美術館|静嘉堂創設130周年・新美術館開館記念展Ⅲ|お雛さま ― 岩﨑小彌太邸へようこそ ― |’23 年2月18日-3 月26日|終了

HINA2023-A4.indd

静嘉堂創設 130 周年・新美術館開館記念展Ⅲ
お雛さま ― 岩﨑小彌太邸へようこそ
Ohina-sama — Welcome to the Residence of Koyata Iwasaki
会  期  2023 年 2 月 18 日[土]- 3 月 26 日[日]
休  館  日  月曜日
開催場所  静嘉堂@丸の内
      100-0005 東京都千代田区丸の内 2-1-1 明治生命館 1 階
開館時間  10:00 - 17:00 * 金曜は 18:00 閉館。入館は閉館時間の 30 分前まで
入  館  料  一 般 1,500 円  大学・高校生 1,000 円  中学生以下 無 料
お問合せ  電 話 050-5541-8600(ハローダイヤル)
主  催  静嘉堂文庫美術館(公益財団法人静嘉堂)
────────────────────
岩﨑家の雛祭りへようこそ。
岩﨑小彌太夫妻の芸術文化への造詣の深さを象徴する作品の一つに岩﨑家のお雛さまがあります。このお雛さまは、岩﨑小彌太が孝子夫人のために、京都の人形司に特注したといわれる昭和初期の愛くるしい童子形の名品で、昭和 4 年(1929)に竣工した、小彌太の麻布鳥居坂本邸(現:港区六本木、国際文化会館)の大広間で披露されていたことが写真によって分かります。
本展では、昭和 9 年竣工の明治生命館内の静嘉堂文庫美術館(静嘉堂@丸の内)で、鳥居坂本邸の雛人形段飾りの背景に立つ 高さ 3m の川端玉章筆「墨梅図屏風」(初公開)とともに、岩﨑家のお雛さまをご覧いただきます。
あわせて、小彌太夫妻の日本画の師でもあった前田青邨が描いた、玄関の衝立やダイニングルームなどに飾った大作のほか、邸内で愛でられた品々で皆様をお迎えします。小彌太邸の雛祭りをお楽しみ下さい。
お雛さま02※ 日時指定予約券制 推奨実施中。下掲詳細を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : 静嘉堂文庫美術館  公式チケットオンライン予約〔 静嘉堂@丸ノ内 〕

【展覧会】静嘉堂文庫美術館|開館1周年記念特別展 二つの頂 ― 宋磁と清朝官窯 ―|’23年10月17日-12月17日|

静嘉堂0801

静嘉堂文庫美術館
開館1周年記念特別展
二つの頂 ― 宋磁と清朝官窯 ―
会  期  2023年10月17日[土]- 12月17日[日]
会  場  静嘉堂@丸の内(明治生命館 1 階)
      100-0005 東京都千代田区丸の内 2-1-1 明治生命館 1 階
休  館  日  月曜日、10月10日[火] * 10月9日[月・祝]は開館
開館時間  午前10時 - 午後5時(金曜は午後6時まで) * 入館は閉館の 30 分前まで
入  館  料  日時指定予約 優先入館。下掲詳細を確認の上ご観覧を。
      一 般 1,500 円、 大高生 1,000 円、 中学生以下 無 料
お問合せ  TEL 050-5541-8600(ハローダイヤル)
主  催  静嘉堂文庫美術館(公益財団法人静嘉堂)
──────────────────────静嘉堂0802〔 活版アラカルト掲載図版のほとんどは、画面をクリック・タップすると拡大表示されます 〕

1_白磁刻花蓮花文輪花鉢花蓮花文輪重要文化財《白磁刻花鉢》 定窯 北宋-金時代(12世紀)
華北随一の白磁の名窯・定窯(河北省)の鉢。花形に刻みをつけた胴部の内外に流麗な蓮花文を彫り込む。江戸時代以前に日本にもたらされた作品と思われ、加賀藩主前田家に茶の湯の水指として伝来した。

3_青磁鼎形香炉《青磁鼎形香炉》 南宋官窯 南宋時代(12-13世紀)
宮廷専用の陶磁器を焼く窯を官窯という。南宋時代の官窯は首都・杭州(浙江省)に置かれ、青く澄んだ青磁の器が焼かれた。古代青銅器の鼎の形を模した重厚な造形で、明るい青緑色の釉薬には特徴的な貫入(釉薬のひび)が走っている。

4_油滴天目重要文化財《油滴天目》 建窯 南宋時代(12-13世紀)
茶葉の生産地にも近い福建省の建窯では、宋代に生まれ、日本の茶の湯の源流となった喫茶法「点茶法」に適した黒釉の茶碗が作られた。なかでも黒釉に含まれる鉄分が焼成中に変化して出来る「曜変」や「油滴」は希少で珍重された。この油滴の見事な大碗は大阪・藤田家旧蔵で、古くから日本に伝わったものと思われる。

6_五彩百子図鉢《五彩百子図鉢》「大清康煕年製」銘 景徳鎮官窯 清時代・康煕年間(1662-1722)
たくさんの唐子がたわむれ遊ぶ「百子図」は、多くの男児に恵まれることを願った吉祥のデザイ色の上絵付と金彩に彩られた子どもたちは、一見おとなのマネをして遊んでいるように見えるが、実は立身出世を意味するモチーフがちりばめられている。

10_青花臙脂紅龍鳳文瓶一対_龍重要美術品《青花臙脂紅龍鳳文瓶 一対》「大清乾隆年製」銘 景徳鎮官窯 清時代・乾隆年間(1736-95)
清朝官窯の陶芸技術が極致に達した乾隆年間の技術力を示す逸品。たなびく雲の中に五爪の龍が体をくねらせ、また別面に鳳凰が羽ばたくさまを表し、一対で龍鳳がそれぞれ向かい合うように描いている。酸化コバルトによる青花の雲は、金を使った高価なピンク色の上絵具・臙脂紅による龍鳳をあらかじめ避けて描いているが、仕上がりには寸分の狂いも見られない。

❖  ❖  ❖  ❖  ❖  ❖  ❖  ❖

◆ 静嘉堂文庫美術館|開館1周年記念特別展|二つの頂 ― 宋磁と清朝官窯 ―◆
8000年を超える悠久の歴史をもち、陶芸技術の粋を極めた中国陶磁。その歴史上、二つの頂点といえるのが、宋代(960-1279)の陶磁器と、清朝(1616-1912)の官窯磁器です。

商工業や各種技術が発達した宋代の中国では、各地で青磁や白磁、黒釉など多種多様で洗練された陶磁器が生み出されました。それらは後世「宋磁」と称えられ、「古典」として現代にまで影響を与え続けています。
また最後の王朝・清朝では、磁器の都・景徳鎮に宮廷用の陶磁器を焼造する政府直営の工房=官窯が設置され、最高の技術と材料をもって皇帝のためのやきものが作られました。
清朝最盛期、康煕・雍正・乾隆の三代(1662-1795)の皇帝たちは、陶磁器への関心が高く、官窯に督陶官が派遣され、技術・意匠の両面で究極ともいうべき作品が次々と生み出されました。

静嘉堂所蔵の清朝官窯磁器には、岩﨑彌之助(三菱第2代社長 1851-1908)が明治20年代という早い段階で蒐集した作品が含まれています。また20世紀初頭には彌之助の嗣子・小彌太(三菱第4代社長 1879-1945)により、日本伝世の宋磁の優品に加え、新出の宋磁や清朝官窯の名品が蒐集され、世界有数の質を誇る中国陶磁コレクションが形成されました。
本展では、南宋官窯をはじめとする静嘉堂の宋磁の名品と、清朝官窯磁器から青花・五彩・粉彩・単色釉の優品を精選し展示します。

※ 日時指定予約 優先入館。下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。
※ 展示品画像は静嘉堂文庫美術館より拝借したものです。二次流用などはご遠慮ください。
[ 詳 細 : 静嘉堂文庫美術館  公式チケットオンライン予約〔 静嘉堂@丸ノ内 〕]

【展覧会】静嘉堂文庫美術館|ハッピー 龍 イヤー!|〜 絵画・工芸の龍を楽しむ 〜|’24年1月2日-2月3日|終了

静嘉堂文庫美術館240101 静嘉堂文庫美術館240102

静嘉堂文庫美術館
ハッピー 龍 -リュウ- イヤー!
〜 絵画・工芸の龍を楽しむ 〜
会  期  2024年1月2日[火]- 2月3日[土]
会  場  静嘉堂@丸の内(明治生命館 1 階)
      100-0005 東京都千代田区丸の内 2-1-1 明治生命館 1 階
休  館  日  月曜日、1月9日[火] * 1月8日[月・祝]/ 1月29日[月]は開館
開館時間  午前10時 - 午後5時(金曜は午後6時まで) * 入館は閉館の 30分前 まで
入  館  料  日時指定予約 優先入館。下掲詳細を確認の上ご観覧を。
      一 般 1,500 円、 大高生 1,000 円、 中学生以下 無 料
お問合せ  TEL 050-5541-8600(ハローダイヤル)
主  催  静嘉堂文庫美術館(公益財団法人静嘉堂)
──────────────────────
想像上の動物である「龍」は、古代中国で誕生しました。
天に昇り、雨を降らせるなど様々な力をもつとされ、強さや権力を象徴する龍は、吉祥図様として、東アジアの絵画をはじめ、数多くの工芸品に取り上げられています。
中国の「五行思想」* とも結びついた龍は、四神の中で東方を護る青龍となり、西方の白虎と “玉環” を取り合う図像も多く認められます。これは陽(東方)と陰(西方)のバランスが取れていることを示し、それにちなむ「龍虎図」がよく知られています。鳳凰と組み合わせて皇帝と皇后を象徴した「龍鳳図」、雲を従わせ天空を飛翔する「雲龍図」、波間に姿を現す「龍濤図」など、龍は多彩な姿で表され、人々に愛されてきました。

本展では、重要文化財の橋本雅邦 ≪ 龍虎図屏風 ≫(1895年)をはじめ、龍のモチーフとする作品を幅広いジャンルから集めました。これまで公開される機会が少なかった作品も、ここぞとばかりに登場いたします。古来人々がその霊力、吉祥を呼ぶ力に願いを込めた「龍」の絵画・工芸品を、2024年・辰年正月の「静嘉堂@丸の内」にて、どうぞお楽しみ下さい!
* 古代中国の自然哲学の思想。万物は木・火・土・金・水の五つの元素から成り立ち、それが互いに影響を与えながら天地万物が変化、循環するという考え。

◎ 国宝《曜変天目(稲葉天目)》も出品いたします。

※ 日時指定予約 優先入館。下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : 静嘉堂文庫美術館  公式チケットオンライン予約〔 静嘉堂@丸ノ内 〕]

【展覧会】静嘉堂文庫美術館|静嘉堂創設130周年・新美術館開館記念展Ⅰ|響きあう名宝 ― 曜変・琳派のかがやき ―|’22年10月1日-12月18日|会期終了

静嘉堂「響きあう名宝」ポスター(S)
静嘉堂文庫美術館
静嘉堂創設130周年・新美術館開館記念展Ⅰ

響きあう名宝 ― 曜変・琳派のかがやき ―
会  期  2022年10月1日[土]-12月18日[日]
        [前 期]10月  1日[土]-11月6日[日]
        [後 期]11月10日[木]-12月18日[日]
休  館  日  月曜日、11/8[火]、11/9[水]
開館時間  10:00-17:00 (入館は16:30まで)
      金曜日は18:00 (入館は17:30)まで
会  場  静嘉堂@丸の内 (明治生命館1階)
入  館  料    一 般  1500円、大 高 生 1000円、中学生以下 無 料
      障がい者手帳をお持ちの方(同伴者1名〈無料〉を含む)700円
会  場  静嘉堂@丸の内
問い合せ  050-5541-8600(ハローダイヤル)
──────────────
創設130周年を迎える静嘉堂は、美術館のギャラリーを世田谷岡本の地から、丸の内の重要文化財建築、明治生命館(昭和9年〈1934〉竣工)1階へ移転いたしました。
開館記念展第1弾となる本展では、静嘉堂が所蔵する全ての国宝を始め、茶道具・琳派作品・中国書画や陶磁器・刀剣などの選りすぐりの名宝を、新たな建築空間に合わせ4つのテーマで展観するものです。

昭和初期の代表的な近代洋風建築の、大理石を多用した重厚な建築美の中、高い天窓から自然光が差し込むホワイエを取り囲むように向き合う4つの展示室で、作品は数百年の歴史ある輝きを放ちながら互いの美を響かせあい、皆さまをお迎えいたします。
明治20年代の半ば、静嘉堂創始者の 岩﨑彌之助 は、丸の内で三菱のオフィスビル街建設を進めながら、その一角に「ミュージアム」なるものを造りたいと願いました。100年を超える創立者の夢が、いま花開きます。

02明治生命館外観重要文化財 明治生命館 昭和9年(1934)竣工

03-1国宝《曜変天目(稲葉天目)》国 宝 《曜変天目(稲葉天目)》 南宋時代(12-13世紀)

08国宝 《倭漢朗詠抄 太田切》国 宝 《倭漢朗詠抄 太田切》 平安時代(11世紀)

20国宝《与中峰明本尺牘》

国 宝 趙孟頫 《与中峰明本尺牘》 元時代(14世紀)

展示品画像はすべて「静嘉堂文庫美術館蔵」

* 日時指定予約券制 推奨実施中。下掲詳細を確認の上ご参観を。
[ 詳 細 : 静嘉堂文庫美術館  公式チケットオンライン予約〔 静嘉堂@丸ノ内 〕 ]

【展覧会】静嘉堂文庫美術館|書物に見る海外交流の歴史 ~ 本が開いた異国の扉 ~|6月22日-8月4日

20190531210931_00005 20190531210931_00006

静嘉堂文庫美術館
書物に見る海外交流の歴史 ~ 本が開いた異国の扉 ~
会  期  2019年6月22日[土]-8月4日[日]
休 館 日  毎週月曜日(ただし7月15日は開館)、7月16日

────────────────
長い豊かな時を持つ日本の歴史は、各時代を通し、海外とのさまざまな交流の上に育まれてきたものといえるでしょう。古代以来、我が国の文化は大陸や半島の影響を大きく受けてきましたが、江戸時代にはそれらに加えて西洋の事物も大きな力を持つようになりました。本展では、日本の歴史と文化の基層を成す海外との多彩な交流の姿を、書物の中で辿ります。

【出品作品】
schedule_img_08寺島良安編『和漢三才図会』 江戸時代・正徳~享保(1711-35)刊

schedule_img_09司馬江漢撰『天球全図』のうち「ヲルレレイ図」 江戸時代・寛政8年(1796)頃刊

[ 詳細: 静嘉堂文庫美術館

【展覧会】 歌川国貞展 ~錦絵に見る江戸の粋な仲間たち~ 静嘉堂文庫美術館

静嘉堂文庫静嘉堂文庫美術館
歌川国貞展  ~錦絵に見る江戸の粋な仲間たち~
<期    間>  2018年1月20日[土]-3月25日[日] 
<休館日>  月曜日 * 2月12日は開館、2月13日[火]休館 
* 会期中、作品の展示替えを致します。
<前期>      2018年1月20日(土)~2月25日(日)
<後期>      2018年2月27日(火)~3月25日(日)
──────────
「錦のように美しい」と称され、江戸時代の庶民を熱狂させた多色摺木版画「錦絵」。江戸時代後期から末期(19世紀前半)を代表する浮世絵師、歌川国貞(1786-1864、三代歌川豊国)は若くから頭角を現し、59歳の時、師の名を継いで三代豊国を名乗り、歌川派の総帥として多くの門人を率いて活躍しました。特に美人画と役者絵の名手として知られています。
本展では、国貞の代表作の中から、江戸の香りを色濃く湛えた作品を選び展示致します。慌ただしい日常を離れ、しばし江戸の街にタイムスリップしてみませんか。

【 詳細情報 : 静嘉堂文庫美術館

【展覧会】 静嘉堂文庫美術館 挿絵本の楽しみ~響き合う絵とことばの世界~

index_mv_01_on[1]静嘉堂文庫美術館 
挿絵本の楽しみ ~響き合う絵とことばの世界~
◯ 会       期 : 2017年4月15日[土]-5月28日[日] *毎週月曜休館日
◯ 開館時間 : 午前10時-午後4時30分(入場は午後4時まで)
◯入  館   料 : 一般1,000円、大高生700円、中学生以下無料 ※団体割引は20名以上
──────────
私たちは普段さまざまな方法で情報のやり取りをしています。しかし、手段はいろいろでも、その中心となっているのは主に文字と画像(絵)であることに変わりはありません。殊に文字と絵が互いに支え合った時、一層その伝達力は強められます。
「挿絵本」はまさに文字と絵が同じ所で支え合って成り立っているものです。それは、その時代の人々の、情報に対する多様な要望が反映されたものといえるでしょう。
では、私たちは今までどのような挿絵を眺め、味わいながら物事への理解を深めてきたのでしょうか。
本展では、主に日本の江戸時代(17-19世紀半ば)と、中国の明・清時代(14世紀後半-20世紀初め)の本の中から、解説書、記録類、物語など多彩な挿絵本を選び、その時代背景と共にご紹介します。絵と文字の紡ぎだすバラエティ豊かな世界をお楽しみください。

【 詳細 : 静嘉堂文庫美術館

【展覧会】 静嘉堂文庫美術館リニューアルオープン第二弾〝茶の湯の美、煎茶の美〟開催中

茶の湯の美、煎茶の美しばらく改装工事のため休館していた「静嘉堂文庫美術館」がリニューアルオープンし、その第二回目展『茶の湯の日、煎茶の美』が開催中です。

静嘉堂は、岩﨑彌之助(1851-1908 彌太郎の弟、三菱第二代社長)と、岩﨑小彌太(1879-1945 三菱第四代社長)の父子二代によって設立され、国宝7点、重要文化財83点を含む、およそ20万冊の古典籍(漢籍12万冊・和書8万冊)と、6,500点の東洋古美術品を収蔵しています。
静嘉堂の名称は中国の古典『詩経』の大雅、既酔編の「籩豆静嘉」(へんとうせいか)の句から採った彌之助の堂号で、祖先の霊前への供物が美しく整うとの意味です。

茶の湯の美、煎茶の美
1月23日(土)-3月21日(月・振休)

静嘉堂所蔵、茶道具(茶の湯の道具)と、煎茶器コレクション、その双方から名品を精選し、一堂に公開する展覧会です。煎茶器の多数公開は15年ぶり となります。
茶道具では、世界に3点しか現存していない、中国・南宋時代の国宝「曜変天目(稲葉天目)」、重文「油滴(ゆてき)天目」にはじまり、千利休所持で伊達家伝来の青磁鯱耳(しゃちみみ)花入や墨跡など、大名家伝来の名品を中心に、また天下人の手から手へと伝わった付藻茄子(つくもなす)、松本(紹鷗)茄子 等、大名物(おおめいぶつ)と称される茶入も出品となります。

国内有数とされる煎茶器コレクションからは、江戸-明治時代にかけて文人たちに愛玩された、中国宜興窯(ぎこうよう)製の茶銚(急須)の名品、染付の茗碗(煎茶碗)、錫製の茶心壺(茶葉の容器)などが、中国やインド舶来の華やかな織物や更紗(さらさ)の仕覆(名器の袋)、敷物とともに並びます。
中国から請来され、わが国に大きな影響を与えた二つの喫茶文化 ― 〝茶の湯〟と 〝煎茶〟-その美の粋が展示室に集います。

【 詳細 : 静嘉堂文庫美術館