国立能楽堂
七 月
《 月間特集・能のふるさと・越路 》
国立能楽堂の7月公演は「能のふるさと・越路」と題して、越前・加賀・能登・越中・越後ゆかりの作品を特集して取り上げます。
このうち7月29日の企画公演は “ 中世のおもかげ ── 柏崎 ” として越後・柏崎の地に500年以上受け継がれる「綾子舞」と、同地が舞台の能「柏崎」を上演します。初期歌舞伎のおもかげを現代に伝える「綾子舞」は全国的にも貴重な芸能で、重要無形民俗文化財にも指定されています。
今回上演されるのはいずれも「綾子舞」の代表的な演目です。この機会にどうぞご覧ください。
【詳細: 国立能楽堂 】
◇ 7月定例公演
狂言「金津」/能「歌占」
7月4日(水)
金津 都へ地蔵を買いにきた越前・金津の里人は、すっぱに騙されてある地蔵を買わされます。その地蔵とは …… 。
父子再会と地獄の曲舞
歌占 渡会-わたらい-某は、加賀・白山の麓で歌占(和歌による占い)により、生き別れた我が子と再会します。渡会が舞う『地獄の曲舞-くせまい』が見どころの作品です。
http://www.ntj.jac.go.jp/schedule/nou/2018/7100.html?no=jac180603
◇ 7月普及公演
狂言「佐渡狐」/能「山姥」
7月7日(土)
佐渡狐 佐渡に孤はいるのか、佐渡と越後の百姓が言い争いになります。佐渡の百姓は奏者(役人)に助けを求めますが …… 。
澄み渡る月光に浮かぶ山姥の舞
山姥 霊気籠もる越後・上路の山中に山姥が現れ、曲舞や峰翔る山巡りの有様を見せます。鬼女山姥を、自然界を象徴する存在として描き出す世阿弥の曲です。
http://www.ntj.jac.go.jp/schedule/nou/2018/7101.html?no=jac180603
◇ 7月定例公演
仕舞「花筐」/狂言「鏡男」/能「木曽」
7月18日(水)
鏡男 越後・松の山の男は、都からの妻への土産に鏡を買って帰ります。鏡を知らない妻は、鏡に映る自分の姿を見て…… 。
戦勝祈願の願書の読み上げ
木曾 倶利伽羅峠の合戦前夜、木曾義仲は越中・埴生に陣を構え、腹心・覚明に命じ八幡宮に願書を奉納します。覚明による願書の読み上げが眼目の稀曲です。
http://www.ntj.jac.go.jp/schedule/nou/2018/1051.html?no=jac180603
◇ 7月企画公演
「綾子舞」/能「柏崎」
7月29日(日)
◎中世のおもかげ ──「柏崎」
企画公演では、越後・柏崎の地に五百年以上受け継がれ、中世の風流踊りや初期歌舞伎のおもかげを現代に伝える「綾子舞」を、同地が舞台の熊「柏崎」と共に上演します。
綾子舞 少女の舞う華やかな小歌踊「小原本踊」「小切子踊」、男性がひとりで舞う囃子舞「猩々舞」、能楽の狂言とは異なる味わいを残す狂言「海老すくい」、いずれも綾子舞の代表的演目を上演します。
我が子を想う毋の一途な祈り
柏崎 越後・柏崎の女の元に夫の死と、息子が行方知れずとの知らせが屆きます。悲しみのあまり彷徨う母は阿弥陀如来への祈りにより信濃・善光寺で息子と再会を果たします。
http://www.ntj.jac.go.jp/schedule/nou/2018/7102.html?no=jac180603
【詳細: 国立能楽堂 】