【公演】国立劇場 大劇場 主催公演|平成30年10月歌舞伎公演|近松門左衛門作「通し狂言 平家女護島-へいけにょごのしま」|10月1日-10月25日|終了企画

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国立劇場|大劇場|主催公演
平成30年10月歌舞伎公演「通し狂言 平家女護島-へいけにょごのしま」
10月25日[木]まで

中村芝翫
「「清盛館」や「敷名の浦」を併せて上演したほうが面白いと言われるような作品にしたい」
片岡孝太郎
「新しい東屋、そして俊寛の芝居を創っていきたい」
23年ぶりの通し上演に並々ならぬ意欲を燃やしている芝翫と孝太郎。
今回の通し上演では、単独で上演されることの多い「俊寛(鬼界ヶ島の場)」では明かされない衝撃の物語が展開します。
俊寛の最愛の妻・東屋が下す意外な決断、権勢を誇る清盛の末路……。
近松門左衛門の不朽の名作をお見逃しなく。

公演の特設サイトは、こちらをご覧ください。
https://www.ntj.jac.go.jp/kokuritsu/h30/kabuki_10.html?no=jac181003

【 YouTube  国立劇場10月歌舞伎公演『通し狂言 平家女護島』記者会見《中村芝翫・片岡孝太郎》3:38  音が出ます


【詳細情報: 国立劇場 】  特設サイト 

bnr_2018_10kabuki_l{ チラシ裏面の解説を読む }

近松門左衛門=作

通し狂言  平家女護島 -へいけにょごのしま- 三幕四場
平清盛の暴虐に命をもって抗う俊寛の妻・東屋-あずまや。

最愛の妻を想い、絶海の孤島で俊寛が下す決断は ── 。
そして清盛はついに後白河法皇の命までも …… 。

平清盛生誕900年に当たる今年、23年ぶりに通し上演で、近松門左衛門の傑作をご覧いただきます。スケールの大きな清盛の存在感と俊寛の悲劇、御座船のスペクタクルなど、みどころに溢れています。
国立劇場には襲名後初出演となる中村芝翫が俊寛と清盛の二役に挑むほか、東蔵の後白河法皇、孝太郎の東屋をはじめとする顔触れで、芸術の秋にふさわしい義太夫狂言の名作をお楽しみいただきます。
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近松門左衛門の傑作『平家女護島』は、軍記物語の代表作「平家物語」を題材にした全五段の時代物で、享保四年(一七一九)八月大坂竹本座の人形浄瑠璃で初演されました。歌舞伎では、平家打倒の計画に参加して流罪となった俊寛僧都-しゅんかんそうず-の悲劇を描く「鬼界ヶ島」が、単独で上演されます。

平成七年十月、当劇場で平清盛の横暴や、俊寛の妻、東屋-あずまや-の自害を描いた「六波羅清盛館-ろくはらきよもりやかた」と、皇位を狙う清盛が亡霊に苦しめられる「敷名の浦」を、「鬼界ヶ島」の前後に付け、通し狂言として上演しました。
平清盛生誕九百年に当たる今年、物話の背景となる清盛の存在にも焦点を当て、二十三年ぶりに通し上演でご覧いただきます。

権勢を誇る平清盛は、平家打倒の計画に参加した俊寛僧都・丹波少将成経-なりつね・平判官康頼-たいらはんがんやすより-を鬼界ヶ島への流罪に処しました。清盛館に連行された俊寛の妻:東屋は、清盛に側仕えを強要されますが、能登守教経-のりつね-の勧めもあり、自害して操を守ります。
俊寛・成経・康頼の三人が鬼界ヶ島に流されて三年後、赦免船が到着しますが、上使の瀬尾太郎兼康-かねやす-が読み上げる赦免状に、清盛の深い憎しみを受ける俊寛の名前はありません。嘆き悲しむ俊寛に、もう一人の上使・丹左衛門尉基康-たんさえもんのじょうもとやす-は、俊寛赦免の趣意を記した教経の書状を読み上げます。俊寛・成経・兼康は、成経と結婚した海女の千鳥を連れて船に乗ろうとしますが、上使の瀬尾は千鳥の乗船を認めません。

東屋の死を瀬尾から聞いて絶望した俊寛は、自分の代わりに千鳥を乗せるよう頼むうち、口論の末、瀬尾を殺害してしまいます。島に残ることを決意した俊寛は、遠ざかる船をいつまでも見送るのでした。
成経・康頼・千鳥を乗せた赦免船が敷名の浦に到着しますが、清盛と後白河法皇の御座船の通行を聞いた丹左衛門は、千鳥への非難を避けるため、俊寛の郎党・有王丸に千鳥を預けます。清盛は、厳鳥神社の参詣を装い、平家打倒の計画の首謀者である法皇を殺害しようと入水させます。千鳥は法皇を救出しますが、清盛に殺されます。
やがて、非道の清盛を恨む東屋と千鳥の亡霊が出現し、清盛を苦しめるのでした。

スケールの大きな清盛の存在感を背景に、東屋の苦悩と悲哀が綴られる「清盛館」の上演によって、名場面「鬼界ヶ島」の俊寛の悲劇が一層際立ちます。「敷名の浦」では、清盛の悪逆とともに、清盛の死を暗示させる東屋・千鳥の怨霊の活躍や、御座船のスペクタクルも見逃せません。

当国立劇場には襲名後初出演となる中村芝翫-しかん-が、俊寛と清盛の二役に挑むほか、東蔵の後白河法皇、孝太郎の東屋をはじめとする俳優陣で、芸術の秋に相応しい義太夫狂言の名作をお楽しみください。

公演期間 2018年10月1日(月)~2018年10月25日(木)
開演時間 12時開演(午後3時45分終演予定)
但し、12日(金)・19日(金)は午後5時開演(午後8時45分終演予定)
※開場は開演の45分前の予定です。
ジャンル   歌舞伎 
演目・主な出演者 平成30年度(第73回)文化庁芸術祭オープニング 
平成30年度(第73回)文化庁芸術祭主催
国際音楽の日記念
近松門左衛門=作

通し狂言 平家女護島 -へいけにょごのしま- 三幕四場
      国立劇場美術係=美術
序 幕 六波羅清盛館の場 

二幕目 鬼界ヶ島の場
三幕目 敷名の浦磯辺の場
            同          御座船の場 
(主な配役)
平相国入道清盛/俊寛僧都       中 村 芝   翫
俊寛妻東屋              片 岡 孝  太  郎
瀬尾太郎兼康             中 村 亀   鶴
能登守教経/丹左衛門尉基康      中 村 橋  之  助
俊寛郎等有王丸            中 村 福  之  助
上臈松ヶ枝              中 村 梅   花
海女千鳥               坂 東 新    悟
越中次郎兵衛盛次/丹波少将成経    中 村 松    江
後白河法皇              中 村 東    蔵