私の獨逸日記 戸叶勝也ブログ
ドイツ啓蒙主義の巨人
フリードリヒ・ニコライ その1
戸叶勝也 まえがき
私はこのブログにおいて、2020年3月以来、月に1回のペースで、自分の研究テーマの中核をなすヨーロッパの出版文化史についてずっと紹介してきた。
まずヨーロッパの源流ともいえるギリシア・ローマ時代の書籍文化について詳しく紹介した。
次いでヨーロッパ中世の書籍文化について簡単にふれた後、15世紀におけるグーテンベルクの活字版印刷術の発明とその伝播についてかなり詳細に書いてきた。
この時以降、それまでの筆写による書籍文化から出版文化へと変わったわけである。そしてその出版文化の歩みを18世紀までたどり、前回2021年12月には、「18世紀ドイツ啓蒙主義と文学市場の誕生」について紹介した。
さて今回は、その18世紀ドイツ啓蒙主義に関連した重要人物であるフリードリヒ・ニコライについて取り上げることにする。
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執筆者紹介
戸叶 勝也
とかの かつや 1938年 うまれ
ドイツ史学・ドイツ文学、日本大学元教授。
東京生まれ。1961年 東京大学文学部西洋史学科卒業。NHK教育局、国際局勤務。その間ドイツ海外放送勤務。88年日本大学経済学部助教授、91年教授、2009年定年退任。専攻、ドイツ近現代史。
特にドイツ出版文化史、ドイツの冒険作家カール・マイの翻訳・研究を行う。
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カール・マイ冒険物語 全12巻
著 書
ドイツ出版の社会史( グーテンベルクから現代まで) 三修社 1992.12
レクラム百科文庫 ~ドイツ近代文化史の一側面~ 朝文社 1995.12
グーテンベルク 清水書院 1997.8 (人と思想シリーズ)
ドイツ啓蒙主義の巨人 フリードリヒ・ニコライ 朝文社 2001.2
ヨーロッパの出版文化史 朗文堂 2004.10
知られざるドイツの冒険作家カール・マイ 朝文社 2011.10
翻 訳
カール・マイ冒険物語 1 サハラ 砂漠からメッカへ 朝文社 2013.12
カール・マイ冒険物語 2 ティグリス河の探検 朝文社 2014.2
カール・マイ冒険物語 3 悪魔崇拝者 朝文社 2014.5
カール・マイ冒険物語 4 クルディスタンの奥地にて 朝文社 2014.8
カール・マイ冒険物語 5 ペルシア辺境に沿って 朝文社 2014.10
カール・マイ冒険物語 6 バグダードからイスタンブールへ 朝文社 2015.1
カール・マイ冒険物語 7 ブルガリア南部にて 朝文社 2015.8
カール・マイ冒険物語 8 バルカン峡谷にて 朝文社 2015.12
カール・マイ冒険物語 9 オスマン帝国の辺境 朝文社 2016.4
カール・マイ冒険物語 10 マケドニアを行く 朝文社 2016.8
カール・マイ冒険物語 11 アルバニア山地にて 朝文社 2016.12
カール・マイ冒険物語 12 アドリア海へ 朝文社 2017.4
ヒッタイト帝国~ 消えた古代民族の謎 ~ヨハネス・レーマン著 佑学社 1979.5
シュメール文明 ~古代メソポタミア文明の源流~ ヘルムート・ウーリッヒ著 佑学社 1979.
オスマン・トルコ帝国~ 世界帝国建設への野望~ ウルリッヒ・クレーファー著 佑学社 1982.4
ギリシア・ローマ時代の書物 ホルスト・ブランク著 朝文社 2007.10
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