【展覧会】紙の博物館|企画展 抄紙会社150年 ―洋紙発祥の地・王子|’23年9月16 日-12月17日|終了

紙の博物館0801

紙の博物館
企画展 抄紙会社 150 年
―洋紙発祥の地・王子

会  期  2023 年 9 月 16 日[土]- 12 月 17 日[日]
         前 期: 9  月 16 日[土]- 11 月  5  日[日]
         後 期:11 月  8  日[水]- 12 月 17 日[日]
開館時間  10:00 - 17:00(入館は閉館の 30 分前まで)
休  館  日  月曜日(祝日の場合は開館)、
      9/19 ㈫、9/20 ㈬、9/26 ㈫、10/10 ㈫、10/11 ㈬、11/7 ㈫、11/24 ㈮、12/7 ㈭
会  場  公益財団法人 紙の博物館   4 階企画展示室
      114-0002 東京都北区王子 1-1-3(飛鳥山公園内)
      TEL: 03(3916)2320   FAX : 03-5907-7511
入  館  料  一 般 400 円 / 小 中 高 200 円
      * 身体障がい者手帳、愛の手帳(療育手帳)または精神障がい者福祉手帳を
       お持ちのご本人は無料、介助の方は半額となります。
────────────────────紙の博物館0802紙の博物館|企画展 抄紙会社 150 年―洋紙発祥の地・王子|’23年9月16 日-12月17日|前後期二期制開催 ◆

今年 2023 年から遡ること 150 年 ─ 明治 6 年(1873)2 月 12 日、近代日本経済の父として知られる渋沢栄一の提唱により、抄紙会社が設立されました。抄紙会社は西洋の技術を導入して、国内で洋紙を製造する会社で、現在の王子ホールディングス(株)、日本製紙(株) のルーツとなる会社です。
明治 8 年(1875)12 月 16 日、約 2 年の準備期間を経て、東京・王子に工場が開業しました。この工場をきっかけに、王子地域は東京の一大工業地帯として発展していきます。
抄紙会社は、後に王子製紙(株)王子工場となって生産を続けていましたが、太平洋戦争末期の昭和 20 年(1945)4 月に空襲を受けて、その後廃止されました。戦後、明治初期に大規模な製紙工場を操業したことが評価され、工場跡地に「洋紙発祥之地」記念碑が建てられました。
抄紙会社設立 150 年の節目に、日本の近代製紙業の原点ともいえる抄紙会社のあゆみと、東京・王子の工場跡地が洋紙発祥の地として受け継がれた歴史を紐解きます。

◆ 展示構成 ◆
第1章  製紙業に選ばれし地・王子
明治 6 年に設立された抄紙会社は、工場用地を東京・王子に決めました。王子は、製紙のための水があり、都市部に近いため原料の襤褸-ボロ-が入手しやすく、石神井川の舟運に恵まれ、近代製紙業にとって最適の地でした。
第2章  抄紙会社開業と天皇行幸
設立から開業までの苦難を乗り越えた抄紙会社は、盛大な開業式を挙行しました。抄紙会社の先駆的な事業は世間の注目を集め、明治天皇行幸の栄誉を賜ります。
第3章  木材への原料転換と王子工場
王子は、抄紙会社と大蔵省紙幣寮抄紙局工場の開業以来、製紙業を中心とした一大近代工業地として発展していきます。王子製紙(株)王子工場(明治 26 年に社名変更)は、第二工場(明治 23 年)、電気工場(明治 38 年)と設備を増強します。
やがて、ボロや稲藁から、木材原料に移り変わり、山林部にある、気田、中部、苫小牧工場が、王子製紙(株)の生産の主力となっていきます。都市部にある王子工場は、第三工場(大正元年)を増設し、付加価値の高い上等印刷用紙を生産しました。
第4章  王子工場から「洋紙発祥之地」へ
昭和 8 年の三社合併により、国内シェア 80%を越える「大王子製紙」が誕生しました。その後敗戦により、昭和 24 年に三社に分割されました。空襲被害で廃止された王子工場の跡地は、十條製紙(株)社宅として活用されたほか、製紙記念館が開館し(昭和 25 年)、洋紙発祥之地記念碑が建立されました(昭和28 年)。この碑をきっかけに、王子は洋紙発祥の地と呼ばれるようになりました。
エピローグ  渋沢栄一が見守った工場風景
江戸時代から桜の名所として知られた王子・飛鳥山は、抄紙会社の煉瓦造の工場によって、文明開化を象徴する名所として人気となりました。同社の設立を主導し、明治 31 年まで直接経営にあたった渋沢栄一は、王子製紙の煙突から立ち上る煙を、飛鳥山邸から事業発展の象徴として見守りました。

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[ 詳 細 : 公益財団法人 紙の博物館 ]