【展覧会】茨城県天心記念五浦美術館|旅するチバラキ ~ 連 作《水郷めぐり》の全貌 ~|’23年2月10 日-4月23 日|終了

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茨城県天心記念五浦美術館
旅するチバラキ ~連作《水郷めぐり》の全貌~
会  期  2023年(令和5年)2月10 日[金]- 4月23 日[日]
        前 期=2月10 日[金]- 3月19 日[日 * 会期中一部展示替えがあります
        後 期=3月21 日[火・祝]- 4月23 日[日]
休  館  日  月曜日
開館時間  午前9時30分 - 午後5時(入場は 午後4時30分 まで)
会  場  茨城県天心記念五浦美術館 展示室A
      319-1703  茨城県北茨城市大津町椿2083  TEL 0293-46-5311
入  場  料  一 般 320円 / 満70歳以上 160円 / 高大生 210円 / 小中生 150円
      * 身体障害者手帳等提示の方、および付き添いの方(1人まで)は無料
主  催  茨城県天心記念五浦美術館
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大正6年(1917)に4人の日本画家、飛田周山、水上泰生、山内多門、勝田蕉琴によって描かれた連作《水郷めぐり》は、利根川流域から茨城県南部の旅行をもとに生まれた作品です。画家たちは各所で写生し、それぞれ幅六尺(=約180㎝)前後の横長の画面に仕上げました。
本展覧会では、水郷の湿潤な空気を伝えるような、墨の描写を主とした文人画調の連作31図を一堂に公開します。今はもう失なわれてしまった、およそ100年前の利根川流域、茨城県南部の風景を、旅情とともにお楽しみください。

◉ 本展のみどころ
(1)連作《水郷めぐり》は、大正7年の展覧会でまとめて公開され、翌年、小池北風(素康 もとやす)の紀行文とともに、書籍『水郷めぐり』に掲載され出版されました。その後、作品は画家たちの後援者の所蔵となり、以来、まとめて公開された記録がありません。《水郷めぐり》の全貌公開はおよそ100 年ぶりの機会となります。
(2)現在は陸続きとなった浮島や十六島など、大正6年(1917)の利根川流域から水郷周辺の様子を、旅情とともに楽しんでいただく展覧会です。一流の画家たちが描き留めた美しい水辺の情景、のどかな田園風景など、現在失われてしまった自然豊かな茨城と千葉をご覧いただけます。
(3)今回紹介する四作家は、文展、帝展といった国の主催する展覧会で活躍し、実力を認められた画家たちでした。明治10-12 年(1877-79)生まれの同世代で、《水郷めぐり》を描いた当時は38-40 歳。充実した時期の画家達が、楽しみながら筆を競った力作となっています。
(4)戦前に国の主催する展覧会を中心として活躍した画家たちの作品について、個人の注文などに応じた小品は多く残されているものの、大作の現存数は決して多くありません。四作家による連作《水郷めぐり》は文展、帝展の出品作ではありませんが、画家たちの評価につながる貴重な作例といえます。
(5)北茨城出身の飛田周山は、明治36 年(1903)に岡倉天心を五浦に案内し、天心の五浦移住、日本美術院移転の契機をもたらしたことでも知られています。大正12 年(1923)に始まる茨城美術展では、横山大観とともに顧問として審査にあたるなど、茨城の美術振興にも貢献しました。《水郷めぐり》は周山が郷里茨の魅力を紹介した作品としてお楽しみいただけます。

※ 感染症予防対応実施中。下掲詳細を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : 茨城県天心記念五浦美術館 ]